デート・ア・セブン   作:疾風海軍陸戦隊

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氷河時代再び

『目標ハーミット確認!総員攻撃を開始せよ!!』

 

猛吹雪の中、町の中で日下部隊長率いるASTの隊員たちは、空間振とともに現れたハーミット言四糸乃を攻撃していた。しかし四志乃は反撃せずただひたすら逃げ回っていたが隊員たちは容赦なく彼女に銃弾を浴びせる。そして四糸乃は小さな小道に入り銃弾をよけようとするが・・・・・

 

「覚悟しなさい!ハーミット!!」

 

「っ!?」

 

出口の前で日下部がガトリング砲を構えて待ち構えていた。そして日下部は四糸乃に向けて発砲し、四糸乃はギリギリのところで銃弾を躱すがその瞬間、バランスを崩し倒れてしまう

 

「今よ!澤!とどめを刺して!!」

 

日下部の言葉に澤は対物ライフルを構え四糸乃の頭に照準を合わせる。しかし澤がスコープレンズで四糸乃の顔を見た時彼女の動きがわずかに止まった。その時彼女は見たのだ。四糸乃が泣いている姿を

 

「っ(ダメ、やっぱり撃てない)!?」

 

「澤、どうしたの!?あなたが撃てないなら私がやるわ!!」

 

同僚の一人が撃たない澤をどかして撃とうとすると、急に強風が起きる

 

「「うわっ!!!!???」」」

 

あまりの激しい強風に隊員たちはバランスを崩す。すると隊員たちの体か白く凍り始める

 

「ちょっと。どんだけ寒いのよ全く!」

 

日下部が不満そうにそう言うと隊員の一人が

 

「た、隊長!?今の気温零下140度ですよ!?」」

 

「なんですって!?北海道よりも寒いじゃないの!」

 

「それどころか南極の寒さを超えています!リアナイザーがなければ私たちは今頃凍死していますよ!?」

 

「これもハーミットの仕業なの!?・・・・・それより澤。なんであの時撃たなかったの!!」

 

「そ、それは・・・・・・」

 

「まあ、いいわ。詳しい話は基地で聞くから。今は任務に集中しなさい!撃つのが嫌ならあなたは後ろに下がっていなさい!」

 

そう言うと日下部はインカムで

 

「総員、ハーミットの動きがまだ止まっているわ。総員、集中攻撃!早く倒して基地で温かいコーヒーを飲むわよ!」

 

『了解!!』

 

日下部の言葉に部下がそう返事をする中、澤は

 

『本当にこれで‥…いいのだろうか・・・・』

 

と複雑な疑問がわいてくるのであった。そんな中、日下部や折紙たちはいっせいに四糸乃に向けて発砲する。そして放たれた無数の銃弾が彼女に向けて飛んでくる。そして四糸乃は向かってくる弾丸に怯える。今いる場所は自分だけ、自分を励まし勇気をくれ助けてくれる親友は今はここにはいない。不安が彼女を襲いそして、今飛んでくる無数の弾丸が彼女の不安と恐怖を限界にまで達したのであった

 

氷結傀儡(ザドキエル)!!!」

 

四糸乃が手のひらを地面に叩きつけたその時、地面から白い巨大なウサギが現界した。しかも今度現れたのはデパートの時よりでかい40メートル級の巨大なウサギであった

 

「こ、ここで天使を!?」

 

日下部が驚く中、そのウサギから放たれる冷気で先ほどので大寒波で凍り漬けになっていた建物がさらに凍結し、そして崩壊する。そして天使氷結傀儡はASTの隊員に向け冷凍光線を発射する。ASTの隊員はあまりの寒さに動きが鈍り、冷凍光線を防ごうとテリトリーの出力を上げることで防御するが、空中に大きな雪玉を作り地上へ落下していった

 

「テリトリーごと!?」

 

「・・・・・・くっ!」

 

日下部隊長の言葉に折紙は苦虫を噛み潰したような顔をするのであった。そして四糸乃は怯えながら逃げていると

 

「四糸乃ー!!!」

 

「はっ!?」

 

急に自分を呼ぶ声が聞こえ、あたりを見渡すと建物の屋上に厚いコートを着た士道がいた

 

「し・・・・・しど・・・う・・・さん?」

 

四糸乃は士道の顔を見てそう言うと、屋上にいる士道はコートのポケットをさぐり

 

「四糸乃!君の約束を果たし・・・・・」

 

そう言った瞬間、突如地面が揺れ始め、そして四糸乃の巨大ウサギの足元の地面が割れて巨大生物が飛び出し四糸乃ごと大ウサギを突き飛ばし咆哮する

 

「あれはガンダー!!」

 

士道は突如現れたガンダーに驚く。それはASTの隊員たちも同じであった。

 

「例の巨大生物出現!私と折紙と菊池はハーミットを!澤、山郷達残り4名はあの生物を攻撃!」

 

「了解!」

 

そしてガンダーは四糸乃の乗る大ウサギに向かって体当たりして攻撃をする。その衝撃に四糸乃はあまりの怖さに泣き出し、そして左右からASTの隊員たちが一人と一匹に対し攻撃をする。それを見た士道は四糸乃を助けるため胸ポケットからウルトラアイを出そうとしたが・・・・・

 

「そこの少年!ここは危険です!すぐに避難して!」

 

と、そこへASTの隊員がやってきてそう言うと・・・・その隊員は士道の顔を見た途端

 

「っ!?あなたは・・・・・・士道君!?」

 

「あなたは・・・・・あの時の」

 

士道に声をかけたのは澤だった。そして澤は士道の前に降り立ち

 

「士道君。あなたにはいろいろ聞きたいことがあるけど。まずは避難してここは危険よ。私が安全な場所まで連れて行くから」

 

「その前にあの怪獣に襲われている少女を助けるのが先決です。たとえ彼女が精霊であってもです!」

 

「あなた・・・なんで精霊のことを・・・・・士道君。君が言いたいことはわかるでも、それはできないわあの怪物と一緒に彼女も退治しないと・・・・・・」

 

「あなたは彼女が泣いている姿が見えなかったんですか!たとえ精霊でも何でも泣いている人を私は見て見ぬふりをすることは私にはできない。確かに任務を遂行するためにはたとえつらい命令でも実行しなければならない。しかしだ。たとえ命令であっても一度立ち止まり、振り返る勇気も必要なんです!」

 

「・・・・・・」

 

士道の言葉に澤は黙ってしまう。そして彼女は士道の目に宿る強い信念を感じた。そして一方、ガンダーは反撃しないことをいいことに四糸乃の大ウサギを何度も踏みつけ面白そうに吠えていた

 

「よしのん・・・・よしのん・・・・・」

 

泣きながら親友を呼ぶ四糸乃はついに氷結傀儡(ザドキエル)の最後の手段を実行する。その瞬間、大ウサギから強烈な猛吹雪と強風が吹き荒れガンダーは弾き飛ばされ、そしてすぐそばにいた士道たちもその猛吹雪に巻き込まれた

 

「うわっ!?」

 

「きゃあっ!?」

 

そして二人のいた建物が崩れ、澤はリアナイザーで何とか空中に飛べたが士道はそのまま落ちてしまう。だが、士道が瓦礫に埋もれることはなかった。なぜなら・・・・・・

 

「シドー。大丈夫か?」

 

「と、十香?」

 

そこに、いつのまに現れたのか十香が士道を地面にたたきつけられる寸前でキャッチしたのだ。しかも彼女の姿は厚いコートの上に来禅高校の制服に、まばらな精霊プリンセスの霊装を纏った姿だった。そして十香は少し離れた建物の屋上に士道を下す

 

「十香・・・・助けてくれたのか?」

 

「そ、その・・・・・シドーのことが心配で・・・・それに悪かった…いろいろとよくわからにことでイラついてしまったり・・・・だからずっと謝りたかったのだ」

 

申し訳なさそうに言う十香に士道は首を横に振り

 

「いいや。私のほうが悪かった。ちゃんと説明もしないで・・・・・・十香。頼みがある。彼女・・・・四糸乃を助けるのに力を貸してくれ」

 

と、そう言うと十香は悲しい表情をし

 

「シドーはやはり私よりもあの娘のことが大事・・・・・・」

 

「違う!」

 

悲しく言う十香に士道は強く否定する

 

「四糸乃は・・・・十香。君と同じ精霊なんだ。君にとって妹のような子なんだ。私は彼女を救いたい。だが私の力で気では救うことができない。だから十香力を貸してくれ!」

 

そう言い頭を下げる士道。それを見た十香は少し微笑み

 

「(・・・・・そうか。そうだった・・・・なぜ私は忘れていったんだろう・・・・私を救ってくれたのはこういう男だったのに・・・・)」

 

と、そう言い士道の前を横切ると・・・・・

 

「・・・・鏖殺公!!」

 

とタンっと足踏みするとそこから十香の天使、大剣鏖殺公が現れる。そして十香は鏖殺公を倒し、まっ平にさせると・・・・・

 

「士道、乗れ時間がない」

 

「…ああ。わかった」

 

そう言い士道は十香とともに鏖殺公に乗るのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ASTたちは四糸乃が作り出した猛吹雪のスノードームの前に立ち往生していた。そしてその現状を見た日下部隊長は

 

「厄介なことになったわ・・・・あのドーム。リアライザで出力した魔力を感知して防御力を高めているわ」

 

「しかし隊長。テリトリーを解除して突っ込めば氷の弾丸を全身に喰らいます………このCRユニットのワイヤリングスーツの防弾性だと氷の弾丸を防ぎきる事は不可能です」

 

と、話し合っていると、折紙が何かを思いつき、テリトリーを強化して建物の一角を破壊し、その破壊した部分をテリトリーで持ち上げる。

 

「ちょ、ちょっと折紙!?あなた一体何をするつもりなの!!」

 

「………物量で押し潰せばいいまでのこと。まずはこれで小手調べ」

 

折紙は飛び上がり、破壊した建物の一部を上空から吹雪のドームへと投げつけたが何者かの斬撃によって全て切り刻まれ、地面へと落ちた。折紙は自分の攻撃が塞がれたことを不思議に思い、辺りを見渡すと・・・・・

 

「ふう・・・・防いだか」

 

「・・・・・・夜刀神十香!?」

 

と建物の屋上に剣を持った十香がいた。それを見た折紙は腕のアーマーからレザーブレイドを出し彼女に向かい、そして二人は激しい斬り合いをする。

 

「………貴様らに士道の邪魔はさせんぞ!」

 

「っ!?」

 

十香の言葉に折紙は一瞬、戸惑う。そしてそれを見た日下部達は

 

「総員。目標をプリンセスに変更!ただし澤と山郷と丸山はさっきの巨大生物に警戒するためこの地域に待機!」

 

「了解!」

 

そう言い日下部は澤を残し十香に向かう。それを見た十香は折紙たちから逃げるように空を飛んだ。そして彼女はわずかながらに微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

一方、士道は

 

「よし・・・・・行くか」

 

そう言い、一歩踏み出そうとしたとき、

 

グオオォーーー!

 

先ほど猛吹雪に吹き飛ばされたガンダーが現れ士道の行く手を邪魔しようとする。

 

「くっ・・・・これでは先に行けない」

 

そう言うと士道は路地裏のガンダーやそしてモニターで見ている琴里たちの死角になるところに潜むと懐のポケットから小さな箱を取り出しそこから赤いカプセルを出すと

 

「頼むぞ、アギラ!」

 

そう言い士道はカプセルを投げるとそこから恐竜みたいな一本角とエリマキが特徴のカプセル怪獣アギラが現れる。そしてアギラは気高い声を上げて素早い動きでガンダーに体当たりする。そしてそのままガンダーと交戦するのであった

 

「アギラ。少しの間、頼むぞ!」

 

士道はそう小声でそう言うと

 

「・・・・よし、行くぞ」

 

そう言いスノードームへ入りろうとしたときインカムから

 

『士道、待ちなさい!生身で結界に入るつもり? 回復力頼りで? 無謀過ぎるわ、やめなさい』

 

琴里がそう言うと士道は

 

「琴里。令音さんから聞いたが、君は私が銃撃されたとき動揺しなかったと聞いたが?それに今ガンダーをASTや別の怪獣が気をそらしてくれている。今ここを逃せばもうチャンスはない」

 

『あの時とは状況が違うわ。一発の弾丸じゃない。弾銃に撃たれながら進むようなものよ。霊力を感知されたら凍らされるわ。受けた傷を治すこともできないのよ!」

 

「・・・・・・・」

 

士道は琴里の言葉に何かを感じそして・・・・

 

「霊力・・・・・なるほど合点がいった。私のあの時傷が治った力は精霊のものなのか琴里?」

 

『っく・・・・・』

 

「とにかく、私は行くよ。四糸乃との約束を守らなきゃいけない・・・・あの子を守らなきゃいけないんだ」

 

そう言うと士道はそのまま四糸乃のいる結界へと進む

 

『士道止まりなさい!! 士道!!止まりなさい!・・・・・・止まってお兄ちゃんっ!!!!』

 

琴里が必死にそう叫ぶ中、士道は猛吹雪の中を進むのであった

 




今回のカプセル怪獣はミクラスではなくアギラを出しました。アギラの鳴き声は2パターンあるのですがこのアギラの鳴き声は初登場の鳴き声にしています

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