そして時間が経ち、帰りのホームルームが終わると、学校の廊下の下駄箱で狂三が靴をしまっていた。
するとそこへ士道が杖を突きながら狂三のもとへと赴いた。
「狂三、すまないが、少しいいか?」
「あら士道さん。なんですの?」
「あ、ああ。突然で悪いんだが・・・・狂三、明日暇か?」
「? ええ、大丈夫ですけれど」
「その、もしよかったら、この町のことを案内しようと思ってね?」
「え? それって・・・・」
「ああ、今時で言うなら、デートと言う奴かな?」
士道が少し照れながらそう言うと、狂三の表情は明るくなり、
「本当ですの!?」
「あ、ああ・・・・それで、どうかな?」
「もちろん。光栄ですわ」
「そっか、じゃあ・・・・明日10時半に、天宮駅の改札前で待ち合わせといことで」
「ええ、楽しみにしておりますわ!」
「じゃあ、また明日」
狂三が満面の笑みで言い、士道は軽く手を上げると教室に戻っていった。そして士道は先ほどの昼休みでのことさとの会話を思い出す
『令音の言う通り、崇宮真那に殺されたはずの狂三がなぜ生きているかわからない・・・・でもまあ、何にせよ。狂三が生きている以上、作戦は続行よ。確か明日って士道の学校、開校記念日で休みだったわよね? 今日中に、狂三をデートに誘いなさい。かなりグイグイ来てるし、運が良ければこの1回で力を封印できるかもしれないわ。それに狂三が生きている情報はすでに鳶一折紙がこの目で見てるしまた同じことが起きる可能性があるわ』
『・・・・わかった琴里』
「(必ず彼女を説得しなければならない・・・・)」
士道は必ず狂三の霊力を封印し彼女を助けると心に誓う。すると・・・・
「・・・・彼女と何を話していたの士道?」
「うわっ!?(い、いつのまに!?)」
急に背後から折紙が静かで抑揚のない声で指導に話しかけ士道は驚く
「もう一度訊く・・・・・時崎狂三と何を話していたの?」
「い、いや、何でもないよ」
「答えて。これは非常に重要なこと」
そう言い折紙は士道に詰め寄るが士道は
「大丈夫だ折紙。君が心配するようなことはない・・・・・すまないが十香を待たせているんだ。失礼するよ」
と、軽く笑い、士道は杖を突いてその場を逃げように去っていく。その様子を折紙が心配そうな目で見る。
あの後、狂三になにもされずに解放された折紙だったが、狂三が士道を狙っていることに不安を感じずにはいられなかったのだ
「士道・・・・・」
その放課後、士道は十香とともに買い物をし、家へと帰る途中だった。そして士道は
「昼のときはすまないな十香。一緒に食べると約束したのに・・・・さつきさんと一緒で大丈夫だったか?」
「うん・・・・・・」
士道の言葉に十香はどことなく元気な下げに返事をする。
事は数時間前の昼休みに遡る。
十香がバド星人の一件で仲良くなった後輩であるさつきと一緒にお弁当を食べていた時である。
「・・・・むぅ」
「どうしたんですか十香さん?」
十香のため息にさつきが心配そうに訊くと
「し…シドー・・・」
「うわっ!せ、先輩!大丈夫ですか!?体の具合でも悪いんですか?」
急に涙を流す十香にさつきは驚き、心配してそう言うと十香は首を横に振り
「実は今日は、あまりシドーと話せていないなあと思ってしまって、そうしたら、なぜか、こう・・・・」
それを口に出すと、目からポロポロと大粒の涙がこぼれる。
「せ、先輩。泣かないでください!ハンカチ貸しますからこれで涙を」
そう言いさつきはハンカチを出し、十香はそのハンカチで涙をふく。すると・・・・
「おやおや?こんないい天気に可憐な美少女が何を泣いているんだい?」
「あ、丹波先輩」
十香が泣いているところをメトロン星人こと、丹波夢露がやってくる。そして十香を見ると
「ふむふむ・・・・・まあ、これでも飲んで落ち着きなよ。はい眼兎龍茶。さつき君の分もあるよ」
「あ、ありがとうございます」
そう言い夢露は二人に眼兎龍茶を渡し、二人はそのお茶を飲む
「「(あ、普通においしい)」」
そう思いながらお茶を飲み終えると、夢露は
「さて…後輩の十香ちゃんが泣いているところを見ると恐らく原因はセ・・・士道君だね?まったくあの男は、こんなかわいい子を泣かせるなんてちゃぶ台をひっくり返して思いっきりビンタをしてやりたいもんだよ」
あきれ顔でそういう夢露に十香は再びアワアワと制止した。
「し、シドーは悪くないのだ! ただ、私が・・・・」
十香は乏しい語彙の中から言葉を拾い集めて、士道に非がない事と、士道がいることに慣れてしまった自分が原因なのだと説明したが、それを聞いたさつきは
「つまり十香先輩は士道先輩とお話したり、一緒に出掛けたりとそういうことがいいんですよね?」
さつきの言葉に十香は頷く。それを聞いた夢露は
「アハハ!なんだそんなことかい?そう言う理由ならお姉さん一肌脱ぐわよ」※元男です
夢露がそう言うと胸ポケットから二枚のチケットを出す
「丹波先輩それは?」
「天宮クインテットの水族館のチケットよ。十香ちゃん。明日は開校記念日で休みでしょ? だからお姉さん。これをあなたにあげるから、明日にでも彼を誘って遊びに・・・・デートに行きなさいな」※元男です
「・・・・!」
十香は目を見開いた。デート。士道と一緒に。思えばここ最近ずっと、士道と初めてデートやハイキングの日以来、士道とデートに行っていない気がする。久しぶりのデート。それはーーー。
「・・・・・嗚呼、それはとてもいい。とっても素敵な事だと思う)」
十香は幸せな気持ちになるが、1つの問題があった。
「わ、私が、誘う・・・・のか」
緊張に汗を垂らしながら十香は言った。
「ええ。たまには女子から誘うのもいいものよ。ここで誘わなきゃ女が廃るってモンよ」
「だ、だが・・・・もし断られたら・・・・」
「大丈夫です先輩!士道先輩ならきっと先輩とのデートを喜びますよ!私も応援します!!」
「しかし・・・・」
さつきが励ます中、十香は不安そうにするとそれを見かねた夢露は
「も~仕方ないわね。それじゃあ、いいことを教えてあげる。彼って女に弱い質だからそこを利用してね・・・・・・」
と夢露は十香に何か助言をするのであった
「(・・・よし!)」
十香は力強く頷く。そして二人は家に着くと家には誰もいなく士道と十香だけであった。
すると十香は家の鍵を閉め、カーテンを閉じる
「ん?十香。どうしたんだ?夕飯まで時間があるけどマンションに戻らないのか?」
士道がそう聞くと十香は黙ったままだ
「十香?どうしたんだ?」
士道がそう訊くと、十香は制服のリボンを緩め、ブラウスのボタンを上から順番に外し、第四ボタンまで開き、ブラウスの隙間から十香の白い胸元が覗き、士道は思わず目を逸らす。
「と、十香!?な、何をやっているんだ!?」
士道が驚く中、十香は口に紙切れを咥え、四つん這いになって士道に近づく
「(ど、どうしたんだ十香は!?)」
いきなりの十香の行動に士道は後ずさり、そしてソファーに倒れると、十香はソファーに倒れた士道を押し倒し
「十香・・・・?」
「シドー・・・・あ、明日・・・・デェトに行かない・・・・か?」
「は・・・・? で、デート・・・・?」
「う、うむ・・・・!」
十香は顔を赤く染めそう言うと、士道は彼女が口に咥えているものを見てそれをとると、それは水族館のペアチケットだった
「お、おお!メロ先輩の言うとおりだ!!」
「め、夢露?」
士道がチケットを受け取ると十香の顔がパァっと明るくし、姿勢と服装を元に戻し、鞄を手にとった
「明日! 朝10時に駅のパチ公前で待ち合わせだ! で、では着替えてくる!」
そうとだけ言うと、十香は目にも留まらぬ速さでリビングを出て、廊下を走り、玄関の鍵を開けて外を駆けていく。
そして残された士道は・・・・・
「夢露。いやメトロンめ・・・・十香に何を吹き込んだんだ・・・・・・」
少し不機嫌そうに眼を細めてそう言う士道。十香に少し破廉恥なことをさせた夢露に対し、士道はもし彼女がその場にいたら彼女の望み通りにもう一度、アイスラッガーで真っ二つに斬ってやろうかと少し考えた。
だが、今思えばこの頃、十香のそばにいてやれなかったこともあったのでこれはこれでよかったんじゃないかとも思っていた。
だが一つ問題があった。明日は狂三とデートに行く約束をしていたのだ。
「どうしたものか・・・・・・」
そう困っていると、急に着信音が鳴る。士道が確認するとそれは折紙であった。士道は電話に出る
「もしもし、折紙か?どうした?」
そう訊くと電話の向こうから折紙の静かな声が聞こえた
『貴方は、1人になってはいけない』
「え・・・・?」
『午前11時。天宮駅前広場の噴水前で待っている・・・・絶対に来て』
「あ、ちょっとまっ・・・・」
士道が明日は予定があることを折紙に言おうとしたとき電話は切られてしまう
「これは……非常にまずいことになってしまった。どうすれば」
士道・・・・セブンも経験のないこの状況にどうするべきか困ってしまう。そこで、士道は電話で琴里に相談すると、、十香とのデートを断ればただでさえ朝から寂しさメーターが上昇しているので、琴理から十香と狂三と折紙でなんとかトリプルデートを熟しなさいと言われた。
士道は仕方なくその案を受け入れるのであった。
すると・・・・・
ピンポーン
急にチャイム音が鳴る
「ん?十香が忘れ物でもしたのか?」
そう思い士道は、杖を突き、ドアを開けると、門の前で
「ごめんね士道君。こんな時間に少し聞きたいことがあるの。いいかしら?」
「・・・・え?澤・・・・さん?」
ドアを開けて士道が見た人物は元AST隊員でバド星人の一件で共に戦った澤隊員と、その後ろに短い髪をした女性が立っていたのだった。
セブン以外に来るウルトラ戦士は誰がいい?
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