デート・ア・セブン   作:疾風海軍陸戦隊

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皆さんお久しぶりです。やっとかけました!


狂気の精霊と宇宙の通り魔

精霊としての姿を現した狂三に士道は動かなかった。

 

《士道!何しているの!逃げなさい!!》

 

インカムから琴里の言葉が聞こえるが士道は動かない。だが、それは怖くて動けないというわけではなかった

 

「あ~失敗いたしましたわ!こんなところで私の本当の姿を見られてしまって。もう少しの間だけ士道さんとのデートを楽しみたかったのですが。仕方がないですわね?」

 

狂気の笑みでそう言う狂三だが士道は無表情だった。それを見た狂三は

 

「士道さん。お逃げにならないのですの?」

 

と、そう言うのだが士道は

 

「君は悪役には向いていない」

 

「え?」

 

急な士道の言葉に狂三は少し驚いた表情をする

 

「私が悪役には向かない?士道さんどういった根拠で?」

 

「その子猫を見ればわかる」

 

そう言い士道が視線を向けた先は狂三の足元で頬ずりをする子猫の姿があった

 

「動物というのは人一倍に相手の本能や素顔を察知する。君が本当に残虐なのであればその子猫は近づかないし懐いたりはしない」

 

「面白いことを言いますわね?あなたさっきこの現場でのことをお忘れになったのではないのですか?私はさっきまで人を殺しましたわ。士道さんも見ていたことでしょ?」

 

「それはこの子猫を救おうとしただけだ。間違ったやり方だがな。かくいう私も似たようなことをしていた」

 

士道・・・セブンも地球を宇宙を守るためとはいえ、いろんな怪獣や宇宙人を倒してきた。それは仕方がないと思うこともあったが、他にも方法があったんじゃないか。そう思う自分もいた。だが、命を救うためには倒さねばならない犠牲もある。

そうウルトラマンとて神様ではない。強い力があるのに守れない命もあれば果たせない約束もあった

だが、立ち止まってはいけない倒してしまった敵の分も自分は生きて平和な世界を守らなければならない。それが少しの償いになるのであれば

士道はそう思っていた

そんな士道の言葉に狂三は

 

「ふふふ・・・・・そうですか。士道さんも私と同じですか・・・・ですが私のやることは何も変わりませんわ。あなたの力をいただく。それだけですわ」

 

「私の君が言おう力を使って君は一体何をするつもりだ狂三?」

 

「それを話すと思いますの?」

 

『言いたくなければそれでいい。ただこれだけは言っておく。『正義のない力を手に入れても意味がない』」

 

「正義のない力?」

 

「そうだ。ただ強力な力を手にしてもその力を制御できなければ、待っているのは身の破滅と暴走だ。かつて最も力の強い宇宙人がいた。その宇宙人は力の誘惑に負け強大な力を手に入れようとし、最終的には闇に染まった悪の宇宙人になってしまった・・・・・」

 

「・・・・」

 

「私は君にそのようにはなってほしくはない。君も本当はかつては普通の人間と同じだったんじゃないか?」

 

「っ!?」

 

士道の言葉に驚く狂三。それが何を意味するかは誰も知らない

 

「士道さん・・・・あなたって本当にお人よしですね?」

 

「よく言われる・・・・それで狂三。まだここでやるつもりか?」

 

静かに言う士道に狂三はふぅと小さくため息をつき

 

「興が冷めましたわ。今日のところは引き上げてあげましょう。続きはまた明日・・・・」

 

と、言いかけた瞬間、彼女の背後から何かが飛び出てきて両手の剣で狂三の体を引き裂こうとした

 

「狂三!!」

 

「っ!?」

 

士道はその場にあった太い木の棒を狂三の後ろにいるやつに投げる。そいつはその丸太を斬り裂いたがそれと同時に狂三の腹を切った。幸いにも指導の投げた丸太のおかげで真っ二つにはならなかった物のかなりの深手を受け倒れた

 

「狂三!」

 

士道は狂三を庇う形でそのものの前に立つ。士道はそいつを見て

 

「やはり、件の通り魔事件はお前か。ツルク星人!」

 

そう言う士道の前に現れたツルク星人は両手を上げ声を上げる。その姿は琴里たちにもモニターで確認できた

 

「あれが・・・宇宙人」

 

琴里は初めて見る宇宙人に少し驚く。その瞬間ツルク星人は士道に襲い掛かる

 

「っ!?士道!逃げなさい!!」

 

そう、インカムでそう言うが士道には聞こえていなかったらしい、それどころか士道は片足が不自由なのに対し杖で攻撃を防ぎ、善戦していた。

ツルク星人は士道をただの人間ではないと思ったのか、さらに早く攻撃を仕掛ける。その攻撃にさすがに片足が不自由なのと狂三を守って戦っている士道はだんだん押されてくる

 

「(さすがにこの姿で戦うのは難しい・・・・しかしここで変身すれば)」

 

士道はあの時とは違って変身できる。だが今変身すればこの場にいる狂三やモニターで見ている琴里たちにもばれてしまう。ではどうすればいいか?士道はそう思った瞬間

 

「はあぁぁーーー!!」

 

「「「っ!?」」」

 

突如、誰かが声を上げツルク星人に飛び蹴りをくらわした。ツルク星人が驚いて二、三歩下がると、士道たちの前に一人の女性が立つ

 

「大丈夫ですか!!」

 

「君は・・・・・澤さん?」

 

士道の前に現れたのはアーマーを装着した澤だった。ツルク星人は澤に襲い掛かる

 

「(確か士道君によればあの宇宙人は両手の剣による二段攻撃をするはず!そこを躱せば!!)」

 

士道から敵の動きを教えてもらった澤は勝てると思った。そしてツルク星人は最初の一撃目を放ち澤はそれを腕のアーマーで受け止めた。しかし

 

ピキッ!

 

「っ!?」

 

アーマーの装甲にヒビが入った。それを見た澤は驚いた。送られたアーマーはロケット弾やASTの使う特殊の弾丸でも傷つかないほど頑丈のはずだったからだ。その装甲にヒビが入り澤は驚いたためツルク星人の二段目の攻撃に反応が遅れてしまう

 

「しまっ!?」

 

澤がそう思った瞬間。彼女の背後から強烈な打撃がが与えられ澤は倒れ気絶してしまう。それは士道が杖で彼女の頭を殴り気絶させたからだ。

そして士道は杖をツルク星人に向け投げ、杖はツルク星人の額に命中、ツルク星人は怯み逃走したのだった。

 

「何とか、退いたか・・・・」

 

士道はそう言い澤を見ると目を回して気絶し、そして狂三を見ると狂三はいき絶え絶えだった

 

「狂三・・・大丈夫か?安心しろすぐに運んで治療してやる」

 

「・・・・ふ、ふ・・・・やっぱ、り、士道さん、は、優しい・・・・お方ですわね」

 

と、そう言うと・・・・

 

「無さケネーですね。ナイトメア。そんな無様にやられて」

 

と、そこへ青いアーマーを着た真那が立っていた

 

「真、那・・・・?」

 

「無事みたいですね兄さま・・・・」

 

「ああ…その格好は?」

 

「・・・・ああ・・・・そりゃ驚きやがりますよね。何と言うか、ちょっとワケありでして」

 

呆然と声を発する士道に真那はどう受け取ったのか、気まずそうに後頭部をかく。

 

「まあ、ともかく・・・・」

 

そう言い真那は息絶え絶えの狂三に近づき、装備していた剣で狂三の喉を貫こうとしたが

 

「待て、真那」

 

「兄さま・・・・」

 

士道が杖で剣を押さえる

 

「兄様。邪魔はしないでほしいです」

 

「お前のやることは見過ごせない」

 

士道が言うと、真那は不思議そうに首を傾げるが、すぐに首を振った。

 

「・・・・そう言えばこの女、兄様のクラスに人間として転校してきやがったのでしたね。・・・・兄様。詳しい事は言えねーですが、この女の事は忘れやがってください。この女は人間ではありません。生きていてはいけねー存在なのです」

 

「君たちASTの事情は分かっている。だからって私はお前がやることを見逃せない」

 

「・・・・精霊の事を知っている? 兄様は、どこで精霊の事を?と、言うよりそこに倒れているのは澤一尉ですね?そうですか彼女から何か聞いたのでやがりますね?まったく精霊にやられるなんて・・・・・」

 

「やったのは彼女じゃない。ツルク星人だ」

 

「兄様・・・・精霊だけじゃなく宇宙人まで…なんで?」

 

「・・・・・」

 

真那の言葉に士道は黙ると真那は

 

「まあ、それはどうでもいいです。それなら話がはえーです。どこまで知っているかは存じねーですが、つまり、そういうことです」

 

真那が何の感慨も持たずに言ってくる。

そんな真那の様子に、士道は怒りよりも先に、戦慄を感じてしまった

 

「士道さん・・・・またお会いしましょう」

 

すると狂三の影が大きくなり狂三は姿を消した

 

「狂三・・・・・」

 

「ちっ…逃げやがりましたか…だが次こそは・・・・」

 

そう言いかけた時、士道は

 

「真那。どうして君はそう編然としていられる?今君は人を殺そうとしていたんだぞ?」

 

「人ではねーです。精霊です」

 

「それでもだ・・・・! なんで、そんなにあっさりとーーーー」

 

「慣れていやがりますから」

 

「・・・・っ」

 

そう言った真那の言葉があまりに冷たくて。士道は、息を詰まらせた。

 

「〈ナイトメア〉ーーー時崎狂三は、精霊の中でも特別です」

 

「特別・・・・?」

 

「ええ。“死なね”ーんですよ。何度殺しても、どんな方法で何度も殺しても。あの女は、何も無かったかのように、必ずまたどこかに出現して、何度も人を殺しやがるんです。だから。私は殺し続けてるんです。あの女を。ナイトメアを。時崎狂三を。それだけが、私の存在理由。それが、私の生きる目的」

 

疲れたように、真那が続ける。士道は顔を歪めた。

 

「それは違うっ!!!」

 

「っ!?」

 

大きな声で真那を否定する士道に真那は驚いた

 

「それは、慣れてるって言うんじゃない。心が、磨り減ってるだけだッ!」

 

「何を・・・・言ってやがるんですか、兄様?」

 

「真那。これは兄としての警告だ。君もずっとそうしているとお前の言う人を殺し続けた狂三と同じになる。いや、それ以前に人としての心を…大事なものを永遠に失ってしまうぞ。そうなってしまったらもう後戻りはできない。真那。今からでも引き返せる。人としての優しさを決して失うな・・・・・いいな」

 

そう言うと士道は倒れた澤を抱き起こし方を持ちその場から去った。

 

「兄様・・・・・・」

 

その場にいた真那はあっけにとられた顔をする

 

「っ!」

 

不意に頭に鋭い痛みが走り顔をしかめる。記憶が曖昧で、よく思い出せない。軽く頭を振って頭痛を追い払うようにした。

 

「ん・・・・?」

 

真那は、士道が狂三に襲われていたあたりの地面の下に、小さな機械のようななもの落ちているのを見つけ、拾い上げて眺める。

 

「これは、インカム・・・・ですかね?何でこんなものが・・・・?」

 

真那は首を捻ると、何とはなしにそれを右耳に近づけてみた。するとーーー。

 

《ーーー士道!応答しなさい、士道! 一旦〈フラクシナス〉で拾うわ! 移動して!》

 

「・・・・・・・・っ?」

 

どこかで聞いたような声が、真那の兄の名を呼んでいるのが聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

一方、士道は公園の森を出て澤をベンチに寝転がせると

 

「あっ!モロボシ隊長!!」

 

「・・・・・・佐藤隊員か」

 

そこに自衛隊服を着た西沢義子がいた。彼女は前世では男性であり、士道と同じ世界の人間であり宇宙パトロール隊MACの隊員であった佐藤三郎だ

そして士道の正体を知る数少ない人物である

 

「君はどうしてここに?」

 

「ここら辺パトロールしていたら宇宙人の反応があってさかい・・・・・てそこのベンチで寝てるの澤隊長やないか!?どうしたんでっか?」

 

「ああ、ツルク星人が現れてな」

 

「やはりツルク星人が!どこか怪我でもしたんですか!?」

 

「大丈夫だ。怪我をする前に叩きのめしておいた」※澤とツルク星人を

 

「そうですか…ほんまによかったわ~」

 

「安心するのはまだ早い。まだ奴を撃退しただけで倒してはいないからな。奴が巨大化する前に倒す必要がある」

 

「分かりました!パトロールを厳重にし夜の外出はしないように警察にも掛け合いまっせ」

 

「すまない佐藤隊員」

 

「いいんでっせ。それより澤隊長のことですから、起きたらまた奴と戦うため一人で行きそうですな」

 

「そのことについてなら俺に任せろ。彼女が目が覚めたら俺の家に来るように言ってくれ」

 

「何か勝算でも?」

 

「ああ・・・・・この星はセブンだけじゃない。彼女たちAATも守らなければならない。セブンはあくまで助っ人に過ぎない。セブンだけの力だけでは今後、強敵が現れた時、被害が増える。だからこそ防衛チームが必要だ」

 

「かつてのMACのようにでっか?」

 

「そうだ・・・だからまずは」

 

そう言い澤をちらっと見る士道。その姿に佐藤こと西沢は何かを察し

 

「分かりました!部下や副隊長には私から説明します堺。どうかよろしくお願いします隊長」

 

「うん・・・・・じゃあ、俺はそろそろ。連れを待たせているんだ」

 

そう西沢と話すと士道は杖を突き十香のいる場所へと帰っていくのであった

 

 




セブン以外に来るウルトラ戦士は誰がいい?

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