ツルク星人との戦いが終わって翌日のこと、
士道は学校へと向かっていた。ただの授業を受けるのではない。セブンとして怪獣や宇宙人と戦うそれ以上の戦いをするため
「ねえ、昨日のニュースみた?」
「見た見た!巨大な怪物と赤い巨人のことでしょ?あれ天宮公園の森付近らしいよ!映画でもドラマの撮影でもない本物だって!」
「マジ引くわ~~~」
「そう言えば自衛隊の人が宇宙人の存在を発表したらしいって!」
「え~それ本当?じゃあ、あの赤い巨人も宇宙人かな?」
そんな周囲の会話が流れる中、士道は学校に入る。すると下駄箱には狂三の姿があった。
昨日、一昨日のこともあってか士道は少し、警戒した目で狂三を見る。すると狂三は士道に気が付いたのか、穏やかな微笑を作った狂三がペコリと頭を下げた。
「あら、士道さん。ごきげんよう」
「ああ…おはよう狂三」
「足の怪我は治ったようですわね?」
「ああ、おかげさまでな」
その姿は、何ら変わらなかった。だが、そこまで驚きはない。予想していた事態であり、士道は静かに挨拶を返した。
「一昨日は邪魔が入るまではとても楽しいひと時でした。また是非誘ってくださいまし」
「そう・・・・か。楽しかった、か」
「ええ、とても」
狂三は、再びニコリと微笑む
「それで士道さん‥‥問題は解決できたのですか?」
「ああ・・・・昨日で片が付いたよ」
「そうですの・・・・・では、これで心置きなく続きができるというわけですわね?」
「そのようだな・・・・・」
互いに声も荒げることもなく静かに話し、互いの心情を探る二人。
すると士道は一歩前に出て
「狂三・・・・放課後。誰もいない屋上で話がしたい」
「あら・愛の告白でもするつもりですか?」
「それに似た物だ‥・・・できれば
「っ!?」
その言葉に狂三は少し驚いた表情をするが、すぐににっこりと笑い
「ええ・・・ええ。わかりましたわ。私もあなたについてお聞きしたいことがありましたの。では放課後でゆっくりとお話ししましょう士道さん」
そう言うと狂三は士道から視線を外し、そのまま去っていった。
「あ・・・あの五河先輩」
するとそこへ、さつきがやってきて声をかけた
「ん?あゝ。さつきさんか。どうかしたのか?」
「いえ、先ほど眉間にしわが寄っていたのですが・・・・そのさっきの人と何かあったのですか?」
「いや、大したことはないよ。ありがとう心配してくれて」
「いえ、ただ十香先輩が心配していたので」
「十香が?」
すると廊下の角の所で遠目で心配そうに見つめる十香の姿があった
「あわわっ!?さつき。それは言わないでくれと!?」
「え?でも五河先輩が心配だってさっき・・・・」
「あわわっ!?と、とにかく、さつき‼教室へ行こう!教室へ!」
「え!?あ、あの私の教室はこの道とは反対側です!?」
慌てふためいた十香はさつきを連れて、去る。その間際、十香は士道の顔を見て「頑張れ、シドー」と言いたそうな表情をしていた
「頑張れ・・・・か」
そう呟くと、士道もまた教室へと向かうのであった
一方、琴里は、天宮市の南端に位置する廃ビルの1つに訪れ、廃ビルの屋上に到着した。
別に学校を休んで廃墟探索に来たわけではない。こんな辺鄙な場所に来たのは理由があった。
「・・・お待ちしていました、琴里さん」
廃墟で先にいた真那が琴里に言う。そう。今朝、琴里が家に戻ると、琴里の部屋の窓に、時刻と場所、そして真那の名前が書かれた手紙が置かれていた。内容はこの場所に来いという内容であり、それを呼んだ琴里がやってきて今に至るのだ。
「・・・・まったく、何なのよここは。私を呼び出そうって言うんなら、美味しいお茶とケーキくらい用してからになさい」
琴里は不機嫌そうな心地を隠すまでもなく、フンと鼻を鳴らしそう言うと
「これは失敬。・・・・・ですが、お互いに人の目と耳はねー方が良いと思いやがりまして」
「・・・・ふん。それで、一体何の用だって言うの?」
「少し、お話がしたいと思いまして」
と、真那がポケットから取り出したものを琴里に向かって放り投げ、琴里は両手でキャッチした。
「これは・・・・」
琴里は眉をひそめた。それは〈ラタトスク〉が使用している超高感度インカム。一昨日、士道が無くしたものだ。
「ラタトスク機関・・・・・まさか、あんな組織に貴方と兄様が居やがるとは・・・・・」
「よく調べたわね‥・・・で、目的は何?」
「五河士道・・・・・」
「え?」
「武器も持たせないで、危険な精霊に合わせ、ましてや一昨日のような危険な宇宙人にも襲われる失態を犯すなんて・・・・あなたは妹失格です」
少しさげすむような眼で琴里を見る真那。
「へ~私が妹失格ならどうするつもりなの?」
「どうもねーです。あとのことは私が引き受けます」
「冗談じゃないわ。
「・・・・っ、なぜそれを!?」
琴里の言葉に真那は動揺する
「舐めないでもらえるかしら?ラタトスクを除く、世界中の軍や警察に
「っ!?」
その言葉に真那は驚くのであった。
一方、そのこと学校では放課後となる
「‥・・・時間だな」
士道は席を立ちあがり教室を出る
《・・・・大丈夫かね、シン?》
と、右耳に装着したインカムから、令音のやたら眠たげな声が聞こえた。
「ええ、意外と・・・・落ち着いてます」
《・・・・それは何よりだ。しかし、十分に気をつけたまえ。彼女がこちらの話を聞いてくれる保証はない》
「わかっています。ところで令音さん? そういえば琴里の声がしませんが・・・・」
「・・・・ああ、里は少し席を外している。今回のナビゲートは私が勤めさせてもらう」
「そうですか・・・・・分かりました。お願いします…ですが今回は私の言葉で話させてもらってもいいですか?」
「彼女を説得できるのかいシン?」
「分かりません・・・・ただ、これは私自身の言葉で言わなければいけない・・・・そう思いまして」
「・・・・・そうかい。では幸運を祈る」
「ありがとうございます。令音さん」
そう言うと、士道は狂三の待つ屋上へ続く階段へと向かおうとすると・・・・・
「はいちょっと待った」
と誰かが足で通せんぼした
「‥・・・何の用だ。夢露?」
そこにいたのは両腕を組んだ夢露だった
「なんの用だ?じゃないよ。あと先輩をつけなさい士道君?」
「今は君にかまっている時間はない」
「そう言うわけにはいかないね~~~君。今でも彼女を説得できると思ってるの?」
今まで飄々とした表情から少し真剣な顔つきでそう言う
「士道・・・・いや、セブン。君とは前世同じ宇宙のよしみもある。この世界でもあまり無茶はしてほしくない」
「狂三はそこまで危険な子じゃない。まあ確かに目的のためなら手段を択ばないという感じはしたが、そこまでの危険人物とは思えない」
「そこは私もそう思っている。確かに狂暴性があるが、ヤプールほどじゃない。だけど今回あの狂三という子は、今までのとは一味違うぞ?あの子、他の奴と違ってかなり頭が切れる。正直言って、君の正体に気付いているんじゃないかとも疑っている」
「何?何故分かるんだ?」
「地球人の言葉で言う「女の勘」てやつよ・・・・もし仮にあんたの正体がばれたら、あの狂三。貴方のウルトラアイを奪うでしょうね?あの子、貴方の精霊を封印する力の他に、セブンの力を欲しているみたいだしね」
「それでも私は行くつもりだよ・・・・もう狂三に人を殺させはしない。誰も悲しみなんかない微笑みのある世界・・・・精霊も人間も宇宙人も仲良く暮らしていく世界にしてあげたい・・・・そう思っている」
「・・・・そう」
そう言うと夢露は静かに足を退ける
「すまない夢露」
「いいさ・・・・君はそういう奴さ。いや、それが君たちウルトラ一族のいいところさ。だがあまり無茶はするな。君が彼女に敗れば、十香ちゃん達が悲しむことになるし、他の侵略者からこの地球を守る者がいなくなる。今の地球人の防衛組織はまだ生まれたばかりだからね」
「ありがとう」
士道は夢露に礼を言うと階段を上がる
「・・・・セブン」
「・・・・なんだ?」
「さっきの悲しみのない世界の話・・・・あれは君の本当の体の主、「五河士道」として?それともM78星雲光の戦士である「ウルトラセブン」としての言葉かい?」
その言葉に士道は一瞬黙るが、やがてふっと笑い
「‥‥両方さ」
と、夢露に言い階段を上がるのだった
「幸運を祈るよセブン・・・・・」
階段を上り屋上へと上がった士道。そしてドアを開けると
「お待ちしておりましたわ・・・・士道さん」
そこには霊装姿の狂三が立っていた
「ああ…待たせて済まない‥‥それで君が本体の狂三なのか?」
「ええ…そうですわ。これが本当の私…今の私ですわ」
「そうか・・・・一昨日の傷の方はどうだ?もう大丈夫なのか?」
「ええ・・・・士道さんのおかげで。私も油断していましたわ。まさかあんな宇宙人がいたなんて、想定外でした・・・・」
「その様子だと・・・・大丈夫なようだな?」
「ええ・・ええ・・それで士道さん?お話とは何でしょうか?まあ大体の見当はついていますが・・・・」
「なら話が早い。私の決意は変わらない・・・・君を救う…ただそれだけだ。もう無理に人を殺すようなことはさせないし、真那に君を殺さない。それが私の決意だ」
「士道さんは本当にお人好しですわね・・・・・・」
と少し開けれた表情を見せる狂三。
「ですけど・・・・・」
そう言うと狂三は手を上げる。するとあたり一面、闇に包まれた
「…これは」
士道はインカムでどういう状況か令音に訊こうとしたが、インカムからは雑音しか聞こえない
「これで、余計な観客に訊かれることも見ることもできませんわ士道さん」
「これは君が?」
「ええ…私の能力の一つ。広域結界と言いましょうか・・・・これは『時喰みの城』。私の影を踏んでいる方の『時間』を吸い上げる結界ですわ」
「時間を、吸い上げる・・・・?」
怪訝そうに言う士道に、狂三はクスクスと笑いながらゆっくりと歩み、優雅な仕草で髪をかき上げると、常に前髪に隠されていた左目が露にされた。
無機質の金色に数字と針の左目、時計そのもののような異様な目だった。そしておかしな事に、その時計の針がクルクルと逆回転していた。
「な・・・・。それは?」
「ふふ、これはわたくしの『時間』ですの。命、寿命と言い換えても構いませんわ」
狂三は言いながら、その場でクルリとターンする。
「わたくしの“天使”は、それはそれは素晴らしい力を持っているのですけれど・・・・その代わりに、酷く代償が大きいのですわ。一度力を使う度に、膨大な私の『時間』を喰らっていきますの。だから、時折こうして、外から補充する事にしておりますのよ」
「狂三。今すぐやめるんだ!」
「そうはいきませんわ士道さん・・・・・精霊と人間の関係性なんて、そんなものですのよ。皆さん、哀れで可愛い私の餌。それ以上でもそれ以下でもありませんわ」
士道を挑発するように眉を歪めるがその表情はどこか寂しそうな表情だった
「狂三・・・・」
「そんな顔をしないでくださいまし士道さん。士道さん。あなた方だけは別ですわ・・・・・だって」
狂三は狂気じみた表情をすると
「あなた方と1つになる為に、あなたの力を手に入れるため、わたくしはこんなところまで来たのですもの・・・・」
「私が目的ならここまでする必要はない!すぐに止めるんだ狂三」
士道はそう言うと狂三は
「それはできませんわ士道さん・・・・・・いいえ、ウルトラセブンさんといった方がいいでしょうか?」
「っ!?」
狂三の言葉に士道は驚いた表情をするのであった
セブン以外に来るウルトラ戦士は誰がいい?
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