士道は精霊と会話するため学校に入る。そしてその精霊プリンセスのいる教室へと足を踏み入れた。そして夕日が差し込む教室の中、以前士道が出会ったあの少女が立って窓の外と、言っても窓側は壁は丸々消しとんでおり、夕闇の空が広がっており、彼女は夕日を眺めていた。士道が一歩足を踏み入れると、彼女は気付いたのか振り向き
「何者だ!!」
と、彼女は手を振りかざすとそこから衝撃波が発生し士道にめがけて飛んでくる。その瞬間士道のいた場所はすごい爆風と煙が舞い上がる。そして煙が晴れるとそこに士道の姿はいなかった
「・・・・・・消えた?」
少女は首をかしげると、何かの気配がし、少女はそこを振り返ると
「ハッハッハッハッ!!」
「っ!?」
教卓の上で胡坐をかいて高笑いする士道がいた。その姿の少女が驚くと士道は教卓から降りて彼女に近づこうとすると
「とまれ・・・・・お前は何者だ?」
殺気を含めた目で警戒しながら言う少女。
「私は・・・・・『士道、待ちなさい』・・・ん?」
士道が答えようとすると琴里が待ったをかける。そしてラタトスクでは
「精霊の精神状態に変化があります!」
「解析用AIが反応」
「選択肢表示されます」
三人がそう言うと大スクリ-ンに三つの選択肢が表示される
『俺の名は五河士道。君を救いに来た』
『通りすがりの一般人です。お願い殺さないで~!!』
『人に名を訪ねる時はまず自分から名乗れ』
「出たわね・・・・各自選択」
琴里がそう言うと5人は選択する。結果は三番目が多かった
「なるほど・・・・私と同意見ね。ということで士道。聞こえたわね三番目に選択されたセリフを言いなさい」
琴里はインカムで士道にそう言うと
「琴里。それはあまりにも相手に対して失礼だ。下手をしたら喧嘩の原因にもなるぞ?」
士道はジト目で琴里にそう言うと、いつまでも答えない士道にしびれを切らせたのか少女が士道に向けて衝撃波を放つ。衝撃波は士道の間横をすり抜けた。
「もう一度訊く。貴様は一体何者だ?答える気がないなら敵とみなすぞ?」
殺気を含めた目で少女は士道の顔に向けて手をかざし光弾をためる。すると士道は慌てる様子もなく
「御覧の通りに私はここの学校に通う学生だ」
「・・・・・名前は?」
「名前?そう・・・・・モ・・・五河士道とでもしときましょう」
士道はかつての名モロボシ・ダンの名を名乗りそうになったが、今は五河士道として生きているためその名を名乗った
「五河士道だと・・・・・貴様。前にどこかで会った気がするが?」
「ああ、この前。町であった。覚えているか?」
「おお、この前、変な事を言っていたやつだな覚えているぞ!」
と、そう言うと少女は士道の頭をつかんだ。その眼はさっきと悲しさが入り混じっていた
「貴様・・・・・この前、私を殺す気はないといったが。見え透いた手を・・・・何が狙いだ?」
「何も狙っていない。私は君を殺すつもりなどない!」
「嘘だ!私と出会った人間は皆、私は死ぬべきだと言い殺しに来ていた!」
「そんなわけない!すべての人間がそんな冷酷な人ばかりではない。中には自分と異なる者がいても暖かく迎え入れてくれる人もいる!」
「では訊くが五河士道とやら。お前は私を殺す気はないと言ったが、何しに私の所に来た?」
少女がそう訊くと、士道は琴里から言われた選択肢を言う
「・・・・君に会うためだ」
「私に会う?・・・・・・・何のためにだ?」
「・・・・・・愛し合うため・・・かな?」
「冗談はいい!」
士道は琴里に言われた言葉を言うとい、少女は目を吊り上げてから光弾を放ち士道の後ろにあった壁を破壊する
「不快だ。真面目に答えろ。もしこたえなければ貴様を消す・・・・・」
悲しみに満ちた目でそういう少女に士道は
「琴里・・・・・あとは私に話させてくれ」
『え!?ちょっと士道!?』
琴里は驚くが士道は彼女の眼を見て
「先ほどの言葉は確かに不快だった。すまない。だが君に会いに来たというのは冗談ではない。私は君と話がしたい。話の内容は何でもいい。もし不快であるなら無視してもらっても構わない。だが、私はそんな悲しい顔をする君を放っては置けない!だからこれだけはわかってくれ!」
そう言い士道は一呼吸すると
「私は君を否定しないっ!!!」
「っ!?」
士道の嘘偽りのない言葉に少女は雷に打たれたように驚く。そしてしばらく硬直していた彼女がだ、やがて自分の髪をなでると
「い、五河士道とか言ったな?本当に私を否定しないんだな?」
「ああ」
「本当か?っ本当に本当か?」
「本当だ。」
「本当にホントの本当だな!」
「ほんとに本当の本当だ!約束する。精霊と宇宙j・・・・いや精霊と人間との約束だ!」
士道は力強くそう言うと少女の頬は少し赤くなり
「ふ、ふん!誰がそんな言葉に騙されるか!バーカ!バーカァ!!」
「ん?」
先ほどの態度に比べ少し子供っぽくなる少女に士道は少し驚く。すると少女は腕を組み
「ま、まあ。あれだ。どんなことを企んでいるか知らないが。まともに会話する人間は初めてだ。この世界の情報を得るためにお前を利用してやる。うん。大事。情報超大事」
子供っぽい言動と態度に士道は苦笑すると士道は
「そうか・・・・それで君の名は?」
「名前?私に名などない。だが、会話をする相手には必要だな・・・・・」
少女は考えるそぶりを見せると士道に振り向き
「士道。お前は私を何と呼びたい?」
期待を込めた目でそういう少女。するとインカムから
『士道。今から彼女の名前を決めるから少し待ってなさい。・・・・て!川越。美佐子って別れた奥さんの名前でしょ!幹本!これなんて読むのよ!『
「(いや、トメも今どきダメだろう・・・・・全国のトメさんには悪いが・・・)」
インカムから聞こえる。言葉に士道は不安の顔をする。そして士道も彼女の名を考えていた
「(名前か・・・・・アンヌ・・・・いや。それだと後々面倒なことになる。何かいい名前を付けなくては・・・・・・・そうだ!)十香っというのはどうだ?」
「十香・・・・?」
「そうだ。君の名は十香だ」
そう言うと士道は黒板に十香の名前を書く
「これで、十香と読むのか?」
「そうだ。そして君の名だ」
そう言うと、十香は指先から小さなビームを出し黒板に自分の名である十香の名を書く
「十香・・・・・士道。これが私の名だ。素敵だろう?」
「ああ・・・・とても素敵な名だよ。十香(4月10日にあったから十香というのは安直のようだが、本人が気に入ってくれたのならまあいいか)」
士道がにっこり笑ってそういうと、十香も笑う。すると突然
『伏せなさい士道!』
「っ!?」
インカムから琴里の声がした瞬間。突然十香の頭上から銃弾の雨が降り注ぐ。しかし十香はバリアを張り、銃撃を防ぐ。士道は上空を見るとそこにはASTの隊員たちが十香に向けて発砲していたのだ
「隊長。本当にいいんですか?」
「燻りだしの許可は得たわ。後は復興部隊がやってくれるでしょ?」
そう言いながら向かって発砲する隊員たち。十香にそれを見た士道は
「やめろっ!彼女に敵意はない!撃つのをやめろ!!」
そう言うが銃声のせいなのか彼の言葉は彼女等には届かなかった
「(どうする・・・・・またウルトラ念力を使って動きを止めるか?だが、それだと今モニターで見ている琴里にみられる・・・・・怪獣ボールかカプセル怪獣があれば彼女らを遠くまで引き付けることができるのに・・・・」
士道は悔しい表情をする。怪獣ボールもなく。カプセル怪獣があったとしてもあれはウルトラアイのエネルギーを使って発動させるものであり、ウルトラアイがない今、士道に残された技はウルトラ念力だけであった。だがこの様子を琴里は見ている。今自分が元異星人であることを彼女に知られてはいけない。どうするべきか考えていると十香は
「士道。早く逃げろ。ここにいたら同胞に撃たれることになるぞ?」
少し悲しい顔をした十香がそう言うと士道は首を横に振り
「いや、私はここを離れない」
「な、なぜだ。早く逃げねば・・・・・」
「まだ君との会話をしていないだろ?せっかく話し合えるというのにここでお開きというのは私は納得ができない。彼女らのことは無視して今はゆっくり話し合わないか?君はこの世界のことが知りたいんだろ?」
「士道・・・・・」
冷静に言う士道。そして十香はその言葉にうなずくと士道は
「じゃあ、立ち話もなんだし座って話そうか。ちゃぶ台やお茶があればいいのだが、今はこの夕日の景色で我慢しよう・・・・・夕日か・・・・あいつとの会話を思い出すな」
「何を言っているんだ士道?」
「いや、こっちの話だ。それじゃあ、始めようか」
と、士道と十香は建物の影まで歩くと座り始め。そして会話をするのであった・・・・・
セブンの正体を明かす相手は?
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夜刀神十香
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五河琴里
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澤梓
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精霊全員
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最後まで正体を明かさない