デート・ア・セブン   作:疾風海軍陸戦隊

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元宇宙人(ウルトラセブン)精霊(十香)の会話

ASTが十香を銃撃する中、十香と士道は半壊した教室の中、互いのことを知るため話し合っていた。そんな中ASTが撃つ弾丸は十香の張るバリアで塞がれているうえ中では銃撃の音はせず、静かであった。その空間の中二人は話をしていたのだ

 

「ところで十香。君は一体何者だ?どこから来たんだ?」

 

「・・・・・・・・わからない」

 

「わからない?」

 

「ああ。どのくらい前だったか、私は急に芽生えた。それだけだ。記憶はいびつで曖昧。自分が何のために生まれ。どういう存在なのか知りもしない」

 

「そうなのか?」

 

「そうだ。急に目覚めたと思ったら、突如、空からメカメカ団が襲ってきた」

 

「メカメカ団?」

 

「あのうるさい連中のことだ」

 

「あはは!メカメカ団。面白い名前だね」

 

と、そう言うと十香はじっと見る

 

「ん?どうかしたのか十香?」

 

「いや、別になんでもないのだが。なぜか士道と話すとなぜか落ち着くというか・・・・自分と似たような存在のように感じたのだ」

 

「ほお?つまり?」

 

「上手く言えないのだが・・・・士道はなんだか私がいた場所よりもはるか遠くから来たような感じがしたんだ」

 

「そうか・・・・ある意味そうかもしれないな。もしかしたら私は遥か遠い星から来た宇宙人かもしれないな?」

 

「そうか。ならば私も士道と同じに遠い星から来た宇宙人かもしれないな?」

 

互いに冗談を言い笑いながらそう話しているとインカムから。

 

『士道。チャンスよ。いま彼女の期限メーターが70%を超えたわ。踏み込むなら今よ。彼女をデートに誘いなさい!』

 

「いきなりそれは早すぎるんじゃないか?」

 

『何お父さんみたいに言っているのよ!ここは一気にデートに誘っちゃえ!』

 

「まったく。困ったものだ・・・・・」

 

「ん?士道。何を言っているのだ?」

 

士道の言葉に反応したのか十香が振り向きそう訊く。

 

「ああ・・・・いや、その・・・・」

 

「さっきから何かぶつぶつ言っていたが・・・・・・はっ!まさか私を殺す算段をしてたのか!?」

 

十香は士道を怪しむように見てそして手から光弾を溜めて士道に向ける。

 

「ま、待ってくれ十香。別に君を殺す算段はしていない・・・・私はただ・・・」

 

「ただ?」

 

十香が士道を怪しむように見てそしてインカムからは琴里以下フラクシナクスのメンバーはデートコールをしていた。その現状に士道は

 

「(うっ・・・・・デートの誘いなんて妻と初めて会った時以来だが・・・・改めて誘うと思うとなんか恥ずかしい・・・・・だが、言わねばならないな)十香。実は今度、私とデートをしてほしいんだ」

 

「デート?」

 

勇気を出して十香をデートに誘う。しかし十香はデートという言葉を知らないのか首をかしげる。

 

「士道・・・・・デートとはなんだ?」

 

「デートとは・・・・・・っ!?」

 

十香の言葉に士道が説明しようとすると急に何かが迫ってくる気配を感じ、十香と士道は空を見上げると、一人のASTの隊員がビームサーベルを手に十香に襲い掛かってきたのだ。しかし十香はその一撃をシールドを張って防ぐと、ASTの隊員はくるりと回転し士道の前に立つ。

 

「と、鳶一?」

 

そう、十香を攻撃したのは鳶一折紙であった。そして鳶一は振り向き

 

「よかった・・・・・」

 

と、そう言うと十香を睨むと十香も彼女を睨む

 

「・・・・また貴様か」

 

「盾に取るなんて許せない」

 

と双方にらみ合う中、士道は

 

「待て鳶一。誤解だ。彼女は私と会話をしていただけだ。彼女に敵意はない!」

 

士道が止めるが二人には聞こえていないのか今にも衝突する危険性があった。すると十香が

 

鏖殺公(サンダルフォン)!!」

 

と、そう叫ぶと地面から大きな剣が現れ、十香はそれを持ち鳶一に向けて構える。するとインカムから

 

『士道。このままだと危険だわ。離脱して、フラクシナクスで回収するわ!!』

 

「待て、琴里。彼女らをこのまま・・・・」

 

『そんなのんきに言っている場合!急いで離脱しないと巻き添いを食らうわよ!』

 

と、琴里がそう言った瞬間、十香は大剣『鏖殺公』を振り払うとそこから強い衝撃波が発生するその衝撃ですさまじい爆風が起きるのであった。折紙は爆風で飛ばされそして士道は爆風を食らう直前にフラクシナクスのテレポートで保護され。そして爆風が消え去った後、十香の姿は消えていたのであった

 

 

 

 

 

 

 

翌日。士道は学校に来ていたが、校門には『臨時休校』と書かれていた

 

「まあ、こんな被害なら休校も当たり前か・・・・・・」

 

士道は瓦礫と化した校舎を歩く

 

「まるで夢のような感じであったが・・・・・」

 

すると士道はしゃがみ、ある破片を手に取る。それは昨日の夕方、十香が自分で黒板に刻んだ自分の名であった

 

「だが、夢ではない。確かに私と彼女は分かり合えた・・・・・・きっと彼女も人間と仲良くなれる。かつてM78星雲の宇宙人であった私が人間と仲良くできたように」

 

と、ぽつりとつぶやく。確かに昨日の夕方、士道は彼女と話ができた。そして精霊でも人と会話し分かり合えることに確信がついたことが分かったのだ。すると・・・・・・

 

「シドー」

 

「ん?」

 

急に誰かが自分を呼ぶ声が聞こえ、振り向くと・・・・・

 

「やっと。私に気付いたか。ばぁーか。ばぁーか」

 

「と、十香・・・・?」

 

瓦礫の上には十香が立っていた

 

「君は・・・・・どうしてここに?空間震警報が鳴っていなかったはずだが?」

 

「ん?何をわけのわからないことを言っているのだ?それにお前の方から誘ったのではないかデートとやらに?」

 

そう言うと十香はにっこりと笑うと

 

「さっ!士道!デートに行こうではないか!デート!デート!デート!!」

 

と、子供みたいに無邪気にそういう十香に士道は微笑み

 

「ああ分かった。約束だからな。だがその格好だと人目に付く。何か違う格好をしなくてはな」

 

「着替えると言っても?どう着替えるのだ?」

 

「そうだな・・・・・そうだ。この格好に着替えられるか?」

 

そう言い士道は一枚の写真を出す。それはクラスの集合写真であった。そして士道は女子の制服の方を指をさしてそう言うと十香はそれを見て

 

「この服装になればいいんだな?」

 

と、そう言うと彼女の体は光に包まれ、光が治まると十香は学校の制服姿となって立っていた

 

「これでいいのかシドー?」

 

「ああ。完璧だ」

 

「では行くぞ。デートに」

 

そう言い、十香は士道の手を握り走りだすのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、別の場所では

 

「はあ・・・はあ・・・・・」

 

ASTの隊員が息を切らしながら暗い街中を走っていた

 

「な、何なのよ・・・・あれは。せ、精霊なの?い、いや。あれはどう見ても精霊じゃない。まるで・・・・・」

 

と、顔を青くし震えながらそう言うと、

 

「あなたどうしたの?所属と階級は?」

 

と、そこへ別のASTの隊員がやってくる。するとその隊員は敬礼をして

 

「わ、私はAST所属の野沢登美子・・・さ、三等陸曹です。実は精霊とかかわりのあるかもしれない事件を調査しいまして・・・・・」

 

「調査?ああ、何やらお偉いさんが話していた行方不明事件のことね。それで、何かわかったの?ほかの隊員は?あなた一人だけなの?」

 

と、首をかしげてそう訊くと彼女は震えながら

 

「い、一緒にいた隊員は・・・・・奴ら(・・)につかまりました!」

 

「捕まった?精霊に!?ちょっと詳しく話してくれる!?」

 

「い、いいえ違います!背、精霊ではありません。あれは・・・・う」

 

と彼女が言いかけたとき突如真上から何も無いはずの空から光線が発射され、その光線に当たった二人は突如姿を消すのであった・・・・・

 

 

 

セブンの正体を明かす相手は?

  • 夜刀神十香
  • 五河琴里
  • 澤梓
  • 精霊全員
  • 最後まで正体を明かさない

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