「俺がこの街に帰って来た理由は、二つあって一つはもう解決してる」
「解決? 何か依頼でもあったのか?」
「……去年の12月にここらへんで通り魔事件があったろ?」
「あぁ、あったな、確か学生が狙われたってやつだろ?」
もともとこの地域は治安が良いとは言えないが、比較的安全な地域ではあった。だから、通り魔事件が起きた時はそれなりの騒ぎになった。
それから、身の安全のため高校生以下の学生は、必ず二人以上で登下校する事になったのだ。
悲しい事に俺は一緒に登下校するような知り合いがいなかったから仕方なく小町と一緒に登下校していた。
…仕方なくだからね? 小町と一緒に居れる時間が増えて嬉しいとか思って無いからな?
「…相変わらずのシスコンだな」
「ナチュラルに俺の心を読むな。そして俺はシスコンじゃない」
「それで、その通り魔がその後どうなったか知ってるか?」
俺の否定は無視ですか……八幡悲しいなぁ…。
「確か、事件以来あまり聞かなくなって、先月犯人が捕まったよな。んで、その時襲われた学生を庇って重症を負った人が警察関係者でそのま…ま………ん?」
「お、気付いた?」
「何してんのお前…」
「さっき言ったろ? 依頼だよ。犯人があまりにも捕まらないからって俺個人に依頼が来たんだよ」
「…誰から?」
「守秘義務があるからな、依頼主については教えられない」
「そうか。で、怪我は?」
「腹部を一回刺されただけだよ。それに、もう治ってる」
「軽く言うなよ…重症だったんだろ?」
「まぁ重症だったな、半月間病院のベッドで寝たきりだったよ。さらに、そのせいで転校遅れたりして大変だよ」
「そうか…大変だったな………あ? 転校!?」
「あ、それも言って無かったな」
「転校って、どこにだよ」
「どこって…総武高校だが?」
「は?」
「え?」
「は?」
「え?」
「ちょっと待て、転校は…まぁいい、でも、何で総武高校なんだ?」
「? 家が近いからだが?」
「マジか……」
「あ、俺一人暮らしだからさ、暇な時遊びに来いよ、何なら泊まって朝までカルドセプトやろーぜ!」
「……ゲームのチョイスが古すぎませんかね? カルドセプトって今の子供達しってるかな?」
「そういやお前、よく総武に入れたな、難易度高かっただろ?」
「ん…そうでもなかったぞ?」
「へぇ…ちなみに前の学校はどこだったんだ?」
「永和学園」
「ブーッ!」
「うおっ、コーヒー吹くなよきたねぇな…ほら、ハンカチ」
「おぅ…ありがとう……」
「………!?」
なんだこのハンカチ、物凄い爽やかな香りするんですけど!? この匂い…ミントか?
「あーそれミント塗り込んでるから少し匂いキツイかもしれん」
「いや、そこまできつくないぞ? てか、何でミント?」
「面白いと思ったから?」
「さいですか…」
親と一緒にカルドセプトやってます。楽しいです。