……漸く俺の視点か。漸くって程でも無いか?
オリ主タグとかついているけどさ、正直ストーリーテラーをやるのは面倒くさいんだ。いや本当に。
そういうのは諸々、比企谷にやってもらおう。
…本当、他人任せって楽だよな。
まぁ、こう言う事を言ってはいるけど、罪悪感は感じているんだ。……本当だよ? 本当って言葉遣い過ぎか?
そろそろ話の続きをしないとな、葉山隼人に目の前でずっと待っててもらうのは良くないしな。
それと、比企谷。つけてきてるのバレバレだぞ…。
俺の妖怪アンテナをなめないでほしい…。
ん?これだと比企谷が妖怪になってしまうな……まぁ、あながち間違ってはいないだろう。
つけてきた事は後でさり気なく伝えるか…。
「? 雨矢上? どうかしたか?」
「あぁ、すまん。…少し考え事をしてた」
「そうか」
「それで、話って何だ」
「どうして…」
「?」
「どうして、この街に帰って来たんだ」
「そんな眉間に皺寄せるなよ。かっこいい顔が台無しだぞ」
「…君にかっこいいと言われても、少しも嬉しくないな」
「だろうな。 俺は葉山の顔がかっこいいの事は認めるが、それ以外の事は基本無関心だ」
「君は大分変わったな…」
「そりゃ五年の間で、変わらない方が可笑しいだろ」
「……そうだな」
「俺に比べて葉山は、身体以外殆ど変わって無いみたいだな。今の葉山からは精神的成長を感じられない」
「…………」
「…これ以上は、話しても意味ないしやめにしよう」
「それで、話ってのは俺が帰って来た理由を聞きたいだけか?」
「他にも聞きたい事はあるけど、まずは君がこの街に帰って来た理由を聞きたい」
「すまないが、色々な事情があって理由は言えない」
まぁ、事情が無かったとしても教え無いけどな。
教える義理も無いし、そんな関係でもない。
「どうしても言えないのか?」
「…しつこいぞ」
「ッ…」
「理由は言わない。そして、他に聞きたい事はなんだ?」
「やっぱり聞くのはやめるよ。そろそろ戻らないと、優美子達に心配掛けてしまうかもしれないしね」
「そうか…。俺はもう少し此処で涼むとするよ」
肌寒いな…。
葉山が戻ってから、暫くして俺も屋上から出る。
「……比企谷、いるんだろ。出てこい」
俺が声を出すと、近くにあった掃除用具をしまうロッカーの横から、比企谷が微妙な顔をしながら出てきた。
「バレたか…。我ながら完璧な隠密だと思ったんだけどな…」
「バレバレだ。俺の妖怪アンテナなめんなよ?」
「…おい、それだと俺が妖怪って事になってしまうだろうが。確かに俺は昔女子から妖怪と呼ばれた事はあるが…」
「予想どうりのツッコミありがとう。だが、その自虐は此方が泣きたくなるからやめてくれ」
「嫌だね」
「さいですか…」