刀使ノ巫女RTA 漫画版離反ルート   作:イナバの書き置き

10 / 23
流れを絶やさぬ初投稿です。


第8回part2

 ハァ────(クソデカ溜め息)

 

あ ほ く さ

 

 一体全体何をどうしたらこんな酷い事態になるんですかね……。

 今頭上で全身から目ん玉おっぴろげてる蜥蜴()は、とじともifルートのハードモード、及びクリア後のやり込み要素であるボスラッシュでのみ出現が確認されている「大荒魂融合体」です。

 原作やとじともには出現しない本作初登場のオリジナル荒魂なのですが、どうしてまた急に出てきちゃったんですかね。(リサーチ不足)

 いくらプレイ人口が少ないからと言って攻略wikiにも載ってない裏ルート開拓するとかそんな所に運を発揮しなくて良いから(良心)。

 お兄さん許して、RTAの主旨壊れちゃー↑う

 

 しかも面倒な事に、このクソ蜥蜴は常に空中に滞空していやがります。グラフィックの都合上当たり判定がガバガバで、座した姿勢から発動する抜刀術ではまず届きません。

 加えてやり込み要素と言う触れ込みに相応しい圧倒的なHPを持っているので、よしんば抜刀術がヒットしても一撃確定ではないです。

 だからこんなんじゃ勝負になんねぇんだよ(棒読み)

 

 

 

 ……

 もうタイムが滅茶苦茶とかそう言う次元ではありませんが、完走すれば次回の参考になる気がするのでこのまま続行します。

 それに大荒魂融合体(アレ)もとじとも出身の大荒魂「カイ」がタギツヒメを吸収した個体なので、実質タギツヒメです。つまりアレを倒せばRTA的にも問題はありません。道理でねぇ!(自己洗脳済)

 そう言えば全ての融合体は依代を介して顕現している筈なのですが、今回は一体誰なんですかね? まさか沙耶香ちゃんとかでは無いでしょうし……。

 

 お、融合体の後頭部に何か人みたいなのがくっついてるのが見えますね。他の個体ではその箇所に依代が取り込まれていたので今回も同じパターンですね。

 誰が取り込まれてるのか知らずにチェストする(斬る)のもアレなので、一応名前を聞いておきます。と言うかそれ確認しないと戦闘を始められないのでサクっと拝見しましょう。

 

おはんの名は!? 名を申せ! 

 

 

「百重……奈……さん」

 

 

夜見さん!? 

 

 ちょっと何してんすか! 止めてくださいよ本当に! 

 どれだけ私のチャートを破壊すれば気が済むんですか!? 

 て言うか夜見ちゃんが持ってる御刀って南无薬師瑠璃光如来景光じゃないですか! 

 なんで? なんで? なんで? 

 夜見ちゃんの手に渡る要素無いじゃーん! 

 このクソゲー、フラグまでイカれてるんじゃないだろうな! 

 

 

 ……。

 ま、まさか──

 

 

『タギツヒメ一形態につき一振り使用するので、三振り回収しましょう』(第7回part2参照)

 

 

あっこれかぁ! 

 

 これは完全にやらかしましたね……。

 どうやらカイは私が回収せず放置した南无薬師瑠璃光如来景光を媒介として顕現したみたいです。必要な分だけと言わず、全部持ち去っておけばこんな事態にはならなかったんだよなぁ……。

 なんだってテメェはそう後始末に対して根性がねえんだ(自戒)

 しかし終わった事を悔やんでも仕方ありません。誰が依代でも基本的にやる事は変わらないので、このまま戦闘に突入します。

 ベストを尽くせば結果は出せる(格言)

 

「待ってて、夜見ちゃん。今そこから引き摺り出してあげるから……」

 

「百重奈ちゃん……」

 

 何やら可奈美ちゃんがドン引きしていますが、そんな事はスルーして戦闘を始めましょう。

 戦法ですが、実の所これまでと大して変わりません。鹿島新當流の固有効果を活かした高速戦闘で相手からのヘイトを集め、回避盾としての務めを果たしましょう。

 幸いにもこのステージは足場になる障害物が多めで移動さえ出来れば相手の上を取る事も可能なので、兎に角被弾しない事を念頭に動きます。

 隙を見つけ次第赤羽刀を投げつけてスタンを取ってやると、可奈美ちゃん達も攻めやすくなるのでここで使いきってしまいます。

 それではイクゾー! (デッデッデデデデ)

 

 

 

■■■

 

 

 

 酷い。

「神」を自称するその大荒魂の頭部から生えた()()は、あまりにも惨い状態だった。そのかたちと纏っている服装から、何となく人──それも刀使である事は理解出来る。

 だがその肌は蒼白と言う領域を超えて最早紫色にしか見えない程であり、右手に刀こそ握っているものの大荒魂の動きに合わせてぐにゃぐにゃと振り回されるその姿は、見る者全てに死体を想起させた。

 私だって例外じゃない。

 あれは、どう見たって死んでいる。

 

「夜見、ちゃん?」

 

 愕然とした様子の「それ」に向かって声をかけた。

 まさか、と思った。

 しかし百重奈ちゃんと夜見さんはとても仲が良かったと聞く。だったら友人が原型を留めない程に変貌しても判別出来るのかもしれない。

 

「待ってて、夜見ちゃん。今そこから引き摺り出してあげるから……」

 

「百重奈ちゃん……」

 

 幽鬼の如き形相で百重奈ちゃんは御刀を抜いた。続いて空になった鞘も投げ捨てる。

 まさか。

 まさか────

 

「──ッ!」

 

「待って百重奈ちゃん!」

 

 間に合わなかった。私が制止するより一瞬早く、彼女は飛び出してしまった。最初で最後のチャンスを私は逃してしまったのだ。

 もう百重奈ちゃんは止まらない。誰にも止められない。今の彼女には()()()()()()()()

 

「可奈美、私達も加勢するぞ! ……おい、可奈美!?」

 

「止められなかった……私、止められなかったよ姫和ちゃん……」

 

「一体どうしたんだ。何を止めようとしたんだ、可奈美」

 

「だって、だって──」

 

 涙が溢れる。姫和ちゃんがこちらを心配して駆け寄って来るが、次々流れる涙で何も見えない。

 さっきまであれだけあった戦意も、後悔に塗り潰されて何処かへ行ってしまった。

 だって、鞘を捨てるって事はもう御刀を戻すつもりは無いって事で、それはつまり──

 

 

 

 

「百重奈ちゃんは、ここで死ぬつもりなんだ──!」

 

 涙を服の袖で拭ったその向こう、咆哮する大荒魂に三振りの赤羽刀が突き刺さる。

 私達にとって全ての終局が、始まった。




多分次回位で終わるんじゃないんですかね(投げやり)
ホモはエクバみたいな挙動で赤羽刀投げてます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。