いよいよ明日からアイリスイベントですねぇ!
PVを見た限り、リシュリューは意外と乙女だし、ジャンヌダルクはポンコツ感あるし、アルジュリーはなんか面白お姉さんだし…あと、あの眼帯金髪ぱっつんロリは何者!?
──中央暦1640年3月30日午前10時、サモア基地サバイイ島──
冷え固まった溶岩が広がる荒涼とした大地。
サモア基地を構成する島々の内、演習場として使われているサバイイ島の一角にある射撃場でとある試験が行われていた。
──ダダダンッ!ダダダンッ!ダダダンッ!
連続した鋭い破裂音が響き渡り、盛り土が小さく弾ける。
「ご主人、どうだろう。この新型ライフル…アサルトライフルは。」
「良い感じだ。少々、反動が強い気がするが…」
射撃場に居たのは指揮官と夕張…そして数人の技術者だった。
そんな指揮官の手にあったのは木製のストックとグリップ、ハンドガードを持ち、バナナのように湾曲したマガジンが挿入されたライフルだった。
「『AK-47』…解放されたデータベースにあった短小弾を使うフル・セミ切り替え式のライフルだね。他にも、フルサイズ弾薬を使う物もあったけど…データベースにあった運用記録では、反動が強すぎるとかなんとか…」
「確かにな。多少威力が落ちている筈のこいつでも、それなりに反動がある。」
「その代わり、強度は随一だよ。クイラの砂漠でも、ロウリアの湿地でも問題無く稼働する。」
「信頼性は大事だな。どんなに立派な兵器でも、動かなきゃ只の置物…兵器は集めて楽しいコレクションじゃないんだよ。」
──キィィィィィン……
指揮官と夕張がそんなやり取りをしていると、雲一つ無い青空に甲高い風切り音が響いた。
「あれは…」
空を見上げ、目を細める。
轟音を響かせながら悠々と空を飛んでいたのは、見た事もない飛行機だった。
高翼配置の主翼に、太い胴体…プロペラは無く、胴体の後端からバーナーのような炎を噴き出している。
──ガチャ…
「指揮官、やっぱりここに居たか。」
ドアを開け、射撃場に入ってきたのは一人のKAN-SENだった。
銀糸のような長髪に、青みがかった灰色の瞳。ノースリーブの軍服の上から黒いコートを羽織った姿は見紛う筈もない。
ユニオンの英雄、全KAN-SENの中でも五指に入る実力者…『エンタープライズ』である。
「お前のか?」
そんなエンタープライズに対し、挨拶もそこそこに指揮官が問いかける。
その質問に彼女は頷きながら答えた。
「あぁ、クロキッド社が主体となってデータベースから復元した戦闘機だ。」
コツコツ、と射撃場の床をブーツの底で鳴らしながら指揮官の傍らに歩み寄る。
そうして、彼女もまた空を見上げる。
「『シーヴェノム』と同じく、ジェットエンジンを用いた戦闘機…『F-8クルセイダー』だ。」
「ほう…もう出来上がったのか。」
新型…しかも新動力を用いた全く異なる形の戦闘機を、こんなにも短期間で開発した事に驚く指揮官。
「まあ、データベースには製造方法や運用方法…実戦データまで、ありとあらゆる情報があったからね。それに加えて、サモア初のジェット戦闘機はヴィスカー社に先を越されたから、それに触発されたのかも。」
夕張が補足するように告げる。
実際、彼女の言う通りだった。
新型戦闘機…従来の機体を大きく凌駕する性能を持つ戦闘機の開発競争は、ロイヤルのヴィスカー社がシーヴェノムを開発した事で一歩先を行っていた。
それに触発されたのが、航空機開発最大手のクロキッド社だ。
──「ロイヤルに負けてはいられない。データベースが解放された今、クロキッド社の技術力を集約して音の壁を越える。」
そんな技術者達の情熱の結晶こそが、あの機体…『F-8クルセイダー』だった。
そんな新たな機体を見上げながら、エンタープライズが説明を始めた。
「最高速度は音の1.7倍…マッハ1.7。武装は20mm機関砲を4門、実用上限高度は16000m。更には機首にレーダーの装備も予定しているし、誘導弾も開発完了しだい搭載する事になっている。」
「ほう…そいつは凄いな。量産の予定は?」
「まだ試作段階だからどうとも…あぁ、でもクロキッド社は既に生産ラインを着工しているらしい。」
採用が決まった訳でも無いのに、気の早い話だ。
しかし、こんな素晴らしい性能を持つ戦闘機を採用しない話は無い。
「夕張、お前はどう思う?」
「私は航空機に関しては門戸外だよ。でも…いいと思う。」
指揮官からの問いかけに眉を潜めた夕張だったが、少し考えるとそんな答えを出す。
「うん、よし。採用内定だな。」
「良かった。クロキッド社の皆も喜ぶよ。」
「で、新しいオモチャの自慢をしに来ただけ…って事は無いだろ?」
空からエンタープライズへと、視線を移す指揮官。
それに彼女は苦笑した。
「ふっ、お見通しか…」
「当たり前だ。」
「それじゃあ、もう一つのオモチャも自慢していいかな?」
そう言うと、KAN-SENの力の一端である艤装を呼び出して装着した。
手に携えた艦橋を模した弓に、腰に装着した飛行甲板。かつて勃発した、『アズールレーン・レッドアクシズ抗争』において彼女はこの艤装を存分に振るい一騎当千の活躍を見せたものだ。
「……壊したか?」
艤装を装着したエンタープライズの姿を見た指揮官は開口一番、呆れたように呟いた。
それもその筈、彼女の艤装は真新しい物になっていたからだ。
基本的に艤装は破損すれば修理するが、余りにも破損が激しい場合は新造する。
それなりに時間とコストがかかるため、可能な限り修理で済ませているのではあるが。
「いや、違う。新しい艤装に違いはないが、別に壊した訳じゃないぞ?」
指揮官からあらぬ疑いを掛けられたエンタープライズは、頬を膨らませ否定する。
そんな彼女に助け船を出すように夕張が説明した。
「ご主人、そのエンタープライズの艤装をよく見てくれ。…特に、弓をだ。」
「弓…?」
夕張の言葉を聞いて、エンタープライズが持つ弓をまじまじと観察する。
アレスティングワイヤーを模した弦に、艦橋を模した持ち手…いや、艦橋に違和感がある。
「ん?…んん?」
あるべき物が無い。
造船…特に空母設計時に数多の技術者がそのレイアウトに苦労したであろう物…
「…煙突が…無い?」
「正解だ、ご主人。」
答え合わせをするように夕張に目を向けると、彼女はサムズアップして見せた。
そう、煙突が無いのだ。
エンタープライズが所属する艦級であるヨークタウン級の煙突は、艦橋と一体化している。故に艦橋に煙突が無いのは腑に落ちない。
飛行甲板の方も見てみる。
加賀よろしく、煙突を延長して艦尾付近から排煙するのかと思ったが…やはり違った。
「いや、本当に煙突が無いぞ?」
燃料を燃やす以上、艦船には排煙する為の煙突がどうしても必要となる。
しかし、今のエンタープライズが装着している艤装には煙突らしき物は何処にも無い。
「ふふっ、驚いているようだな。まあ、かく言う私も初めて見た時には驚いたんだが…」
「ご主人、これには新しい動力を採用しているんだ。」
「新しい動力?」
首を傾げる指揮官に、夕張は小さく頷いた。
「しかし、まだ上手く行くとは限らない。だから…」
「そう。だから、試験の為に遠洋に出ようと思う。今日はその許可を取りに来たんだ。」
そう言われて合点がついた。
夕張もエンタープライズもその"新しい動力"について何も言わないという事は…
「危険か?」
「無い…とは言い切れない。だから、ずっと北東にある海域で試験を行おうと思ってる。」
「因みに、私とエンタープライズ…そして、新しい艤装を装備したノーザンプトンで試験を行おうと思ってる。どうかな、ご主人。」
サモアから遠く離れた海域で危険を伴う試験…だが、心配は無い。
造船技術に明るい夕張に、誰もが認める英雄エンタープライズ、昔から指揮官の右腕として数多の戦場を駆け抜けてきたノーザンプトン…この三人が居れば、多少のトラブルなぞ屁でもない。
「よし、許可する。くれぐれも気を付けろよ。」
「あぁ、任せてくれ。」
「必ず、ご主人の期待に応えるよ。」
力強くエンタープライズと夕張に握手する指揮官。
そんな時だった。
──テーレーレレレーレレ♪(炎のさだめ)
指揮官が持つスマホに電話がかかった。
「俺だ。…あぁ…あぁ…ヤバいのか?……分かった、大丈夫だ…直ぐに向かう。」
短いやり取りの後、通話を終えて二人に目を向ける。
「トーパ王国でトラブルが発生した。俺は、そうだな……翔鶴と瑞鶴…あと鉄血陸戦部隊を連れて現地に駐留している北連艦隊と合流、トラブル解決の為に動く。」
「大丈夫なのか?」
エンタープライズが問いかける。
「問題は無い。トーパ王国の防衛戦力はかなりの物だ。放っておいても自力で解決出来るとは思うが…」
「余計な犠牲を減らす為、かい?」
指揮官の言葉に、夕張が続いた。
「そうだ。トーパ王国の件は此方で解決する。お前達は、試験に集中しろ。」
力強く頷く指揮官。
彼がこう言うなら大丈夫だ。
だから、二人は姿勢を正して敬礼した。
「「了解!」」
次回から魔王編です
イベント始まったり、もう一つの作品の執筆で遅れるかもしれません
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい