イベント虚無期間だから執筆捗ると思いましたが、2作品平行だと思ったより進みません
──中央暦1640年6月18日午後1時、首都クワ・トイネ大統領府──
昼食会の後に行われた国交開設についての会談は、特筆すべき事も無く無事に終了した。
互いに大使館を置き、官民の交流を円滑に進める為の法整備等を行って行く事が表明され、国交開設と相成った。
だが、使節団が来訪した目的は国交開設以外にももう一つあった。
「我が国を…『先進11ヶ国会議』に、ですか?」
「はい。2年毎に我が国で行われており、今年も開催する筈もだったのですが…レイフォル及びパーパルディア皇国という列強2ヶ国が、文明圏外国に敗れるという事態となったため中止となっていたのです」
目を丸くして問いかけるロデニウス連邦大統領カナタに対してフィアームは、小さく頷きながら答えた。
彼女の言う通り、下位列強2ヶ国…レイフォルがグラ・バルカス帝国に、パーパルディア皇国がロデニウス連邦に対して短期間で敗北するとう前代未聞の事態に、神聖ミリシアル帝国を始めとした列強3ヶ国や参加予定だった文明国は中央暦1640年の先進11ヶ国会議を中止する事を決定したのだ。
世界秩序の柱たる列強国が2ヶ国も倒れてしまった状態で会議を開催しても、形骸化するだけだと判断されたのだろう。
「何時かは参加し、名実共に列強国にとは思っていましたが…まさか、こんなにも早く参加を打診されるとは夢にも思いませんでした」
「とは言っても、まだ予定の段階ですね。しかし貴国の現状を見るに、間違い無く参加は認められると思います」
「おぉ…まるで、夢でも見ているかのようです…この間まで文明圏外国と呼ばれていた我々が、世界に名だたる大国しか参加出来ないような会議に出席する事となるとは…」
カナタの隣に座る外務大臣リンスイが、歓喜に体を震わせながら目尻に涙を浮かべる。それはリンスイだけではない。
ロデニウス連邦政府側の者は皆、大なり小なり歓喜していた。
サモアから与えられた様々な技術や知識を積極的に学び、例えサモアが急に消滅したとしてもやっていけるように努力した事が実を結んだようなものだ。
「再来年の中央暦1642年の4月頃…大体2年程の時間がありますが、初めての事なので分からない事も多いと思います。ですので固定参加国であるムーや、持ち回り参加国として何度か参加しているパンドーラ大魔法公国とも情報共有をしておくとよろしいかと」
「ご丁寧にありがとうございます。どちらも我が国とは親密な関係ですので、情報共有は恙無く行えるでしょう」
フィアームからのアドバイスに、リンスイが頭を下げながら感謝する。
何せ、国際社会の大舞台に立つ事となるのだ。トラブルを防ぐ為にも、ノウハウを持つ国から情報を貰っておいた方が良いだろう。
「現在、どういった国家が参加予定なのですか?」
「はい、次回の参加国は…」
カナタからの問いかけに、フィアームは手帳を開きながら答えた。
「固定参加国として我が国神聖ミリシアル帝国、ムー、エモール王国。持ち回り参加国としてトルキア王国、アガルタ法国、マギカライヒ共同体、ニグラート連合、パンドーラ大魔法公国。そして南方世界代表として文明圏外国ではありますが、アニュンリール皇国が参加予定となっています。」
「そこに我が国が加わる訳ですか。…いや、それでも10ヶ国ですよね?」
「えぇ。ですので、レイフォル国を下した文明圏外国…グラ・バルカス帝国に参加要請を出す、という事になると思われます。それと、パンドーラ大魔法公国の代わりに、未だに国力を保つパーパルディア皇国の後継国…自由フィシャヌス帝国を参加させるという案も存在します」
カナタの質問に答え、補足するフィアームの言葉に参加者の一人である防衛大臣パタジンにある考えが浮かんだ。
(グラ・バルカス帝国…確か、我が国の領海に侵入した所属不明潜水艦はグラ・バルカス帝国の物かもしれないという話だったな…しかも、ムーとも一触即発だとか…)
ロデニウス連邦防衛の責を負うパタジンは様々な情報を収集しており、その中にはムーの駐在武官から伝えられたグラ・バルカス帝国の情報もあった。
それによれば、グラ・バルカス帝国は征服した諸国を植民地とし住人に労働を課しているだとか、周辺諸国を武力で恫喝しているだとか…そんな物騒な話しか聞いていない。
(一方的に彼らを悪と断じる事は出来んが、火の無い所に煙は立たないとも言う。指揮官殿ともより緊密に連携をとり、万が一に備えるべきであろうな)
パタジンがそんな事を考えているとは露知らず、リンスイがフィアームに質問した。
「フィアーム殿。その先進11ヶ国会議参加国は、どのような手段で貴国を訪れるのですか?」
「会場は我が国最大の港街カルトアルパスで行われますので、全ての参加国は艦船で訪れる事となっています。その際、多くの参加国は自国の最新鋭戦闘艦を護衛として随伴させるのですが…貴国もそうされますよね?」
「…ん?あぁ、失礼。そうですね…それが慣習だとすれば、それに従うのが道理でしょう」
考え事をしていた為、返事こそ遅れたがパタジンがそう答える。
「その際は、アズールレーン海軍の戦力を護衛とします。指揮官殿であれば、万が一不測の事態が起きても対処出来るでしょう」
「指揮官殿…フレッツァ殿ですね?」
確認するようなフィアームの問いかけに、パタジンは頷いて答えた。
「皆様、フレッツァ殿を信頼してらっしゃるのですね。お若いのに優秀で…そんなお方を支える奥方も、さぞ優秀なお方なのでしょうね」
この時、フィアームは然り気無く探りを入れた。
そう、指揮官が未婚である事の最終確認だ。
そして、返ってきた答えは彼女を満足させるに足るものだった。
「確かに、優秀な方のサポートはありますが…指揮官殿はまだ未婚でしてね」
「あ、そうだったのですか…失礼致しました 」
「いえいえ」
答えたカナタも、問いかけたフィアームも共に苦笑する。
気まずい問答を笑って誤魔化すような苦笑…表面的には似たような表情だが、内心は全く違うものだった。
(よしっ、やはり未婚か。なら、男爵家の娘と引き合わせよう。先進11ヶ国会議に参加するだけでもこんなに喜ぶのだ。我が国の貴族と婚姻関係が結べるとなれば本人の意思とは関係無く、周囲が話を進めるだろう)
正に獲らぬ狸の皮算用を始め、自らの"冴えた"考えで緩む頬を誤魔化す為に苦笑を浮かべるフィアーム。
(指揮官殿の結婚…あぁ…考えるだけでも恐ろしい。そうなれば、次はどれ程の兵器が海底に沈む事になるか…)
かつて目撃した"演習"を思い出し、青くなる顔を誤魔化す為に苦笑するカナタ。
そんな何時終わるとも分からない苦笑の応酬だったが、それはノックの音によって終わりを告げた。
──コンコンッ
「入れ」
扉をノックした者へ、リンスイが入室許可を出す。
そうして入って来たのは、防衛省の職員だった。
「パタジン大臣、失礼します」
一礼しパタジンの元に歩み寄った職員は、彼に耳打ちし何かを伝えると一通の封筒を渡して、そそくさと退室した。
するとパタジンは、カナタの耳元に顔を寄せた。
「大統領」
「どうしました?」
防衛大臣であるパタジンへ、急に伝えられた情報。
緊急事態かと思ったが、耳元で告げられた情報は予想外なものだった。
「ど、どうされました…?」
何事かあったのかと思い、おずおずと問いかけるフィアーム。
だが、カナタはフィアームには答えなかった。
「…メテオス殿」
「…私が、何か」
外交の場という事で、余計な口出しをしないように黙っていたメテオスに声をかけた。
「急な話で申し訳ありません。ですが… 」
パタジンがテーブルに職員から渡された封筒を置いて、メテオスの前へ滑らせながら言葉を続けた。
「指揮官殿が…貴方と話をしたいと…」
やや驚いたように目を見開くメテオス。
彼の目に映った封筒。そこには、こんな事が書かれていた。
──ようこそ、二人目の同胞よ
さーて、どうしようかなー
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい