島風の実装まだですかねぇ…
ここまで来ると、正月イベントで実装なんでしょうか?
──中央暦1640年12月4日午後4時、王都アルクール上空──
マウリ・ハンマン率いる反乱軍主力の一角を担う有翼騎士団。
その団長であるメッシュは歓喜に打ち震えていた。
「フフ…フッフッフッ…フハハハハハ!」
彼が率いる有翼騎士団の空襲に王国騎士団は手も足も出ず、当たりもしない矢を放ちながら逃げ惑う事しか出来ない。
そんな様子を見下ろすメッシュは、ある種の全能感を覚えていた。
「見ろ、人がまるでゴミのようだ!」
自身の乗騎である火喰い鳥を降下させ、逃げ惑う人々に炎を浴びせる。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!」
「熱い!熱いぃぃぃぃぃぃ!」
「あぁぁぁぁぁぁ!」
火達磨となってのたうち回り、断末魔をあげながら消し炭となる騎士や市民。
自分の意思一つで幾人もの人間が容易く炎に消える…他人の生殺与奪権を握る事はこんなも楽しい事なのか!力を振るう事はこんなにも心地良い事なのか!
力に酔いしれ、戦意を失った者を悪戯に害する彼は最早騎士ではない。ただの人殺しだ。
しかも、人殺しは彼だけではない。
メッシュが指揮する有翼騎士団…それら全てが市街地に対し無差別攻撃を仕掛け、市民を虐殺していた。
「国王も炎に消え、第二城門は陥落寸前…最早カルアミーク王国の滅亡は避けられん!我が有翼騎士団は無敵!このままの勢いでスーワイ共和国もポウシュ国も燃やし尽くし、外の世界に有翼騎士団の名を轟かせるのだ!」
野望の炎を宿した瞳で、遠くに見える輪状山脈を睨み付けるメッシュ。
しかし、そんな野望を打ち砕かんと立ち上がった者の声が空に響き渡った。
「そうはさせん!」
「だ、誰だ!?」
空に響く聞き慣れない声…この空には見知った有翼騎士団しかいない筈だ。
その正体を突き止めるべく、周囲を見回し声の主を探す。
「なっ…何だ、あれは!?」
メッシュの右手方向、二騎の有翼騎士を送り込んだウィスーク公爵家邸宅の方向から何かがこちらに向かって"飛んでくる"
深緑色の鱗に彫金が施された銀の鎧。力強く羽ばたく翼は羽毛に覆われた物ではなく、厚い膜のようだ。正に未知の飛行生物である。
そして、そんな飛行生物に跨がるのは同じく彫金が施された銀の鎧に身を包んだ騎士らしき人物…その威風堂々たる姿は、まるでお伽噺から飛び出してきたかのようだ。
「お前達は間違っている!お前達が外の世界に出て、他国を侵略しようとしても不可能だ!」
「何だと!?」
銀鎧の騎士…ムーラの言葉に、メッシュの側を飛んでいた有翼騎士が反応する。
「外の世界にはお前達が想像も出来ないような兵器が山のようにある!お前達のような臆病者には勝てん!」
「臆病者!?臆病者だと!?この俺達がか!」
「そうだ!お前達は逃げ惑う市民を…抵抗しない者を安全な位置から攻撃するしか出来ない臆病者だ!」
「なっ…!」
ムーラの言葉に怒り、顔を真っ赤にする有翼騎士団。
それは無論、メッシュも同じであった。
「偉そうに言うが、貴様はたった一人ではないか!訳の分からん生き物に乗ってはいるが多勢に無勢!総員、あの生意気な男を殺せ!」
メッシュの言葉に従い、ムーラへと殺到する有翼騎士団。
その数はざっと50騎程だろうか。
いくら性能で勝ろうが、数の暴力に抗う事は難しいだろう。
しかし、ムーラは逃げる事なぞ考えていない。
「来い、相手になってやる!撃てよ、臆病者!」
そう啖呵を切ると、水平旋回をし有翼騎士団に背を向ける。
一見、逃げに転じたようにも見える。
「デカイ口を叩く割に逃げるのか!」
「臆病者はお前の方だ!」
「どこのどいつかは知らんが、俺達を馬鹿にしたからには火喰い鳥のエサにしてやる!」
ムーラの背に投げ掛けられる様々な罵声。
そんな中でも彼は、時折背後を気にしながらも逃げ続けた。
(よし…この国の火喰い鳥も最高速度は変わらんな。なら、このまま付かず離れずを保って…)
火喰い鳥の最高速度は水平飛行で110km/h程、一方のワイバーンは水平飛行で235km/h程であるためワイバーンの方が2倍程速い。
更には、ムーラのワイバーンは栄養学と魔導学に基づいて開発されたワイバーン用飼料を主食としているため、ワイバーンロードに肉薄する性能となっている。
その為、火喰い鳥を振り切る事なぞ容易な筈だ。
しかし、ムーラは敢えて振り切ろうとはせずに付かず離れずの距離をキープしていた。
「クソッ!俺達と同じ速さが出てるのか!?」
「もうちょっとだってのに…あぁ!イライラする!」
「火炎放射の射程にも入らねぇ!」
背後に迫る有翼騎士団は、明らかに苛ついているらしい。
それこそが、ムーラの作戦だ。
(いい頃合いだ…よしっ!)
手綱を引き、ワイバーンの頭を上げさせて急上昇の体勢を取らせる。
しかし、急上昇する訳ではない。
進行方向に腹を向け、その体勢のまま翼を目一杯広げさせた。
──ギャオォォンッ!
雄叫びと共に急減速するワイバーン。
広げた翼と体がエアブレーキとなった為、その場に止まったような急減速が可能となったのだ。
「ぐうぅぅぅぅ…っ!」
100km/hで急減速をしたため、ムーラの体には前へ進もうとする慣性が働き、鞍に体が押し付けられるようなGが発生した。
しかし、そのお陰で背後に迫っていた有翼騎士団は勢い余ってワイバーンの前へ飛び出してしまう。
「相棒!」
──ギャオッ!
主の意図を読んだワイバーンが口内に火炎を溜め、無防備となった有翼騎士団の背後へ向けて一気に噴き出した。
──ゴォォォォォッ!
火喰い鳥のものよりも遥かに強力な火炎放射は、一挙に3騎の有翼騎士を火達磨にした。
「よしっ!」
地に堕ちて行く3つの火球を確認したムーラは、直ぐ様相棒を反転させ高度を上げさせながら風力発電タービンにより充電された通信機に向かって叫ぶように呼びかけた。
「緊急!緊急!こちらムーラ特務中尉!接触中のカルアミーク王国にてクーデター発生!反政府側は首都に対して無差別攻撃を仕掛け、市民を虐殺している!人道的観点から介入する必要があると判断した!至急、応援求む!」
それだけ言うと、通信機のSOSビーコンを作動させながら背後を確認する。
すると、有翼騎士団が憤怒の形相で追いすがってくるのが見えた。
仲間を殺された怒りか、はたまたこれから始まる無敗伝説に泥を付けられた為か…どちらかは分からないが、怒りを隠そうともせずにムーラとワイバーンを殺すべく殺意満々で追いかける。
しかし、それこそムーラの思う壺だ。
「はっ!」
手綱を引き、相棒に反転を指示する。
するとワイバーンは翼を畳み、体を丸めて前転のような形で反転すると、捻りを加えながら急降下を始めた。
「な、なんて機動り…ぶべらぁっ!」
火喰い鳥を軽々と上回る機動力を目の当たりにした有翼騎士が驚愕を口にするが、通り過ぎざまに太い尻尾に叩かれ鞍から叩き落された。
「野郎!」
「逃がすな!」
「急降下なら…!」
更に仲間を失い、すっかり冷静さを失った有翼騎士がムーラの誘いに乗って急降下を開始する。
「来たか…相棒、お前に任せる!」
──ギャオッ!
自らを追ってくる有翼騎士の姿を確認すると、ワイバーンの首の付け根を撫でながら声をかける。
どんどん地面が近付き、ムーラの生存本能が警鐘を鳴らす。
だが、彼は苦楽を共にしたワイバーンを信頼していた。
──ギャオォォォォォンッ!
地面に激突する寸前、ワイバーンは翼を広げ一瞬だけホバリング、そのまま超低空を這うように飛び始めた。
「うっ…ぐうぅぅぅぅ!」
先程よりも強いGがかかる。
血液が足へ下がってしまい、一瞬視界が暗くなるが苦痛に耐えたかいはあったようだ。
「止まれ!止まれぇぇぇぇっ!」
「駄目です!減速出来ません!」
「うわぁぁぁぁぁぁっ!」
──ゴシャッ!ドチャッ!
火喰い鳥達にワイバーンのような芸当は出来なかったようだ。
自らが出したスピードを制御する事が出来ず、ほぼトップスピードで地面と熱い接吻を交わした。
「これで11騎…クソッ!まだ居るな!」
総数70騎の有翼騎士団の内11騎を撃墜せしめたムーラだが、相手はまだ59騎も居る。
(目立つ為とは言え…派手に暴れ過ぎたな…)
もっと堅実な…速度差を活かした一撃離脱ならばもっと楽に戦えただろう。
しかし彼の目的は、敢えて目立つ行動をし自らを囮にする事だった。
地上でも魔物や戦車らしき物体が市民を害しているが、少しでも被害を抑えるには自分が囮となって敵の目を釘付けにするしかない。
勿論、危険な作戦だと理解はしている。
それでも力無き人々を守る為に騎士となったムーラは、現状を見過ごす訳にはいかなった。
(必ず…生きて帰るからな!)
胸甲越しに愛する妻と子の写真を嵌め込んである懐中時計に触れ、超低空から火喰いがひしめく空へ上昇した。
今回はネタを多めにしてみました
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい