土砂災害や冠水被害を被っている地域も多数出ているそうで…
皆様がお住まいの地域は大丈夫ですか?
──中央暦1642年4月25日、カルトアルパス近海──
《指揮官様、第一迎撃網が突破されたようです。これに伴い、艦載機を予定空域よりも前進させました》
「了解。それぐらいの配置変更なら許容範囲内だ」
カルトアルパス港と外海の丁度中間地点に布陣した艦隊の後方に位置する巡洋艦、その艦橋では艦長席に座った指揮官がベアルンからの通信に応えていた。
《しかし、敵は中々に手練のようです。こちらの艦載機の動きに着いてくる者も少数ながら確認され…っ!艦載機、被弾しました》
「連中、戦い慣れしてるな…まあ、いい。ベアルン、お前は敵機撃墜に拘るよりもとにかく敵攻撃隊に圧力を与えて攻撃し難くするんだ」
《承知しました》
そんなやり取りで一旦通信を終えた指揮官は、隣に控える女性に目を向けた。
「ジャンヌ、敵機はどれぐらい来る?」
「こちらへ向かっているのは、凡そ80…多いですね…」
その言葉に応えたのは、綺羅びやかな鎧を身に着け、美しいブロンドを纏め上げたアイリス所属のKAN-SEN『ジャンヌ・ダルク』だ。
元々は練習巡洋艦だった彼女だが、現在では新艤装を装備し"ヘリ空母"へと艦種を変えている。
「対空砲火で全部叩き落とせると思うか?」
「多数を撃墜する事は出来るでしょうが、やはり全機撃墜は厳しいかと思います」
「ちっ…多少の無理をしてでもミサイルを持ってくるべきだったか…」
苦々しく、後悔するように呟く指揮官。
今まで暫定的に運用していた魔導式誘導弾『バイアクヘー』は生産性が悪く、射程や威力が不足していた為、現在はユニオンのクロキッド社や最近急成長している北連のグラーニン記念設計局が共同で各種誘導弾を開発しているのだが、その内の一つに艦船から発射する対空誘導弾…つまりは艦対空ミサイルも存在する。
本来ならそれを装備する予定だったのだが、KAN-SEN達からしてみればミサイルは未知の兵器であり、如何せん従来の兵器よりもより入念な慣熟訓練が必要となってしまっており、それ故に今回カルトアルパスに派遣されたアイリス・ヴィシア艦隊は訓練時間の関係もあってミサイル類を装備していない。
「ですが、無理に装備しても私達では使い熟せるかどうか…」
「分かってるよ。使い慣れない道具を無理やり使ってもロクな事にはならん」
申し訳なさそうなジャンヌ・ダルクにフォローの言葉をかけた指揮官が、通信機のマイクに向かって指示を出す。
「サン・ルイ、駆逐艦を連れてミリシアル艦隊の防空支援を頼む」
《承知した。しかし、駆逐艦全てをミリシアル艦隊の支援に向かわせるのか?それではそちらの防空が…》
「問題無い。こちらにはエミール・ベルタンにラ・ガリソニエール、アルジェリーも居るし、リシュリュー達戦艦の弾幕もかなりの物だ。だが、ミリシアルはそうは行かん。"世界最強"のミリシアルの船が一方的に沈められれば、グラ・バルカス帝国の目論見通りになってしまう」
《…分かった。指揮官、貴方に神のご加護のあらんことを》
指揮官から指示を受けたサン・ルイが総勢8隻の駆逐艦を連れて増速し、艦隊の最前列に位置するミリシアル艦隊を左右から挟み込む形で布陣する。
「敵編隊、距離10000!低高度目標50、中高度目標30です!」
「来たか…サン・ルイ。距離5000辺りから迎撃を開始しろ。戦力の振り分けは…お前に任せる」
《承知した。では、ル・マラン、ル・トリオンファン、ヴォークランに中高度の対空射撃を任せよう》
レーダーからの情報で敵攻撃隊が間近に迫っている事を報告するジャンヌ・ダルク。
それを聞いた指揮官は再び通信機越しにサン・ルイへ指示を下した。
そうしている間にもPPIスコープ上に映し出された幾つもの光点は、徐々に接近してくる。
「距離8000!7000…6000…5000!前衛艦隊対空砲火、開始!」
──ドドドドドドドッ!ドドドドドドッ!
ジャンヌ・ダルクが視線をPPIスコープから前方へと向けた瞬間、轟雷にも似た砲声が海上に鳴り響いた。
まるで記者会見におけるフラッシュの嵐を思わせるようなマズルフラッシュの連射…それは空へ無数の砲弾を撃ち出し、全速力で向かってくる敵編隊へ飛翔する。
──バババババババッ!
青空に咲く黒い爆煙の花。
それは花粉のように周囲へ金属片を撒き散らし、運悪くそれに絡め取られた敵機は外皮をズタズタに引き裂かれ、黒煙と共に海へと堕ちて行く。
そして、猛烈な対空砲火を掻い潜った幸運な者も少なからず存在したが、生憎彼らが胸を撫で下ろす暇は無かった。
──ドドドドドドドドッ!ドドドドドドッ!
再び巻き起こる死の花舞う鉄の暴風。
それは幸運な者達を、一足先に逝った不幸な者達と同じ運命を歩ませる事となった。
「おーおー…スゲェ弾幕だ。流石はクロキッド製の最新鋭両用砲だな」
次々と撃ち落とされる敵機の姿を眺めていた指揮官が、どこか感心したように呟く。
というのも駆逐艦の主砲や巡洋艦、戦艦の副砲はクロキッド製の最新鋭両用砲『Mk42 5インチ単装速射砲』に換装されていた。
この速射砲は従来の『Mk12 5インチ砲』の後継として開発されたものであり、主に射程と発射速度を向上させた物だ。
その射程はMk12の約16000mに対して凡そ1.5倍となる約24000mとなり、発射速度に関しては毎分15発のMk12を大きく上回る毎分40発だ。
そして現在、敵編隊に対して41門もの砲口が向けられており、全力射撃が行われている。
つまり、単純計算で毎分1640発もの5インチ砲弾─しかも全て近接信管搭載─が襲い掛かって来るのだ。
そんな濃密な弾幕に鈍足な攻撃機で突っ込む羽目になる敵パイロットは気の毒としか思えない。
更に、奇跡的にそれを掻い潜れたとしても2段目がある。
──ダラララララララッ!ダラララララララッ!
海面ギリギリへ逃げた雷撃機と、咄嗟に高度を上げた急降下爆撃機は5インチ砲による弾幕を回避し、幾人もの戦友を葬った敵艦に復讐すべく魚雷や爆弾を投下しようとするが、投下コースに乗った瞬間に凄まじい発射速度を持つ機関砲の掃射によって粉微塵に吹き飛んだ。
「あれが北連の最新鋭対空機関砲…あんなに正確に狙えるなんて…訓練でも扱いましたが、改めて目の当たりにすると圧倒されてしまいます」
感心を通り越し、もはや絶句しそうなジャンヌ・ダルクが自らの艦体に搭載された同型の機関砲へチラッと目を向ける。
それは、密閉砲塔に30mm連装機関砲を搭載した物々しい雰囲気を持つ北連のグラーニン記念設計局製『AK-230』である。
毎分1000発もの発射速度を持つリヴォルヴァーカノンを2門、つまり毎分2000発もの発射速度を発揮しながらも火器管制レーダーと連動しているため、従来の対空機関砲よりも優れた命中率を誇る代物だ。
それが26基…つまり毎分52000発もの30mm砲弾が襲い掛かってくる。
そこにダメ押しとばかりに最終防空火器として無数の20mm機関砲まであるのだ。
そんなハリネズミが如き対空射撃の嵐を前に、グラ・バルカス帝国が誇る航空隊は徐々にその数を減らして行った。
「はー…全部叩き落とすのは厳しいと思ってたが…これなら案外イケそうだな」
黒煙が立ち込める空を遠目に、指揮官は半ば呆れたように告げた。
確かにこのまま行けば大した被害も無く、襲い来る敵機を殲滅する事も出来るだろう。
しかし、敵は何も真正面から飛来する航空機ばかりではない。
「っ…!水上レーダーに反応あり!数1、大型戦艦…来ます!」
「ヤツか…気合い入れねぇと不味いな…」
ジャンヌ・ダルクからの報告を受け、これまでに無い緊張感を覚える指揮官。
その額には一筋の冷や汗が流れ、床に滴った。
そう言えばようやくノースカロライナのバニー衣装が来ましたね!
あれは買いですよ、マジで
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい