これはタイトル詐欺では?
──中央歴1642年10月2日午後6時、バルチスタ海──
「敵艦隊、距離40km!まもなく戦艦主砲の射程内です!」
「1、2番副砲は照明弾を装填!他の副砲は焼夷榴弾を装填しろ!」
「お前ら、我々砲術科の出番だぞ!大砲屋の意地を見せてやれ!」
ムー艦隊を構成する小艦隊の中でも砲撃によって敵艦隊を叩く事を主任務とした『水上打撃艦隊』の旗艦『ラ・カガ』の夜戦艦橋では、乗組員達が刻一刻と迫りくる夜戦に挑む為に慌ただしく動いていた。
「艦長、各小艦隊より駆逐艦が合流。臨時水雷戦隊の編成を完了しました。旗艦はラ・ノーザンプトンを指定しました」
「ご報告、ありがとうございます。彼らは夜陰に乗じて敵艦隊へ接近、魚雷の射程内に入った瞬間に本艦とラ・レナウンが照明弾を発射し雷撃を支援します」
「はっ!」
副艦長であるレイメックの言葉に、艦長のアウドムラ・ムーが戦場とは思えぬ程に柔らかな物腰で指示をする。
「そして本艦は主砲の用意を行います。弾種は重量徹甲弾、狙いは敵巡洋艦です」
「は…?じ、巡洋艦でよろしいのですか?」
続いてアウドムラが下した命令は、レイメックを戸惑わせるものであった。
敵艦隊には最大の脅威となるグレードアトラスター級が存在し、それに対してムー艦隊の中で対抗出来る戦艦は、重量徹甲弾ことスーパーヘビーシェルを発射出来る50口径長41cm連装砲を5基10門装備するラ・カガだけだ。
そんな有力な戦艦で格下の巡洋艦を狙うのは非効率だと思ってしまう。
「はい。アズールレーンから提供されたグラ・バルカス帝国艦隊の戦闘艦艇の性能予測によれば、我々が導入したロデニウス製のレーダー及び火器管制装置に近しいものを戦艦から駆逐艦まで装備しているとされています。その予測が正しければ敵巡洋艦と駆逐艦は雷撃の為に接近する我が方の水雷戦隊を迎撃すべく、その優れた電子機器を利用した正確な砲撃を行ってくるでしょう。そうなれば、水雷戦隊にとって火力に勝る敵巡洋艦は大きな脅威となります」
「なるほど…つまり艦長はあくまでも水雷戦隊援護の為に本艦の力を振るうのですな?」
「異議が?」
「いえ、艦長の決定に従います。…よし、皆聴いたな!?本艦はこれより水雷戦隊援護の為に敵巡洋艦を撃破する!レーダー手、敵巡洋艦を捉えられるか?」
「副艦長、レーダーの反射波では方位ならまだしも、大まかなサイズと距離しか分かりませんが…」
「構いません。貴方が巡洋艦だと判断した艦の方位と距離を夜間見張り員に伝えて下さい。彼らの目を信じて…」
──ビーッ!ビーッ!ビーッ!
アウドムラより下された命令を実行すべく副艦長とレーダー手が奮闘する中、艦橋内にけたたましいブザーが鳴り響いた。
「逆探に反応!敵照準レーダーです!」
「敵戦艦か!?」
「分かりませんが…少なくともその可能性があります!」
ブザーは敵艦から発せられた射撃管制レーダー波を逆探知装置が探知した事を意味するものだ。
つまり、現在のラ・カガは敵艦に狙われている状態だ。
「進路そのまま、機関全速前進!敵戦艦が本艦を狙っているなら好都合!本艦を囮としつつ、水雷戦隊への援護を行います!」
「仰せのままに!」
──ゴォォォォォォォッ!
ボイラーとタービンの唸りが遠雷のように響き、煙突が黄昏時の空をより暗くするように黒煙を吐き出す。
《敵戦艦発砲!繰り返す、敵戦艦発砲!狙いは本艦と思われます!》
艦橋の最上部にある見張所で目視観測の任に就いている見張員が、艦内放送を用いて報告する。
「やはり狙っていたのは戦艦でしたか…。総員、対衝撃体勢の準備を!手空きの防空要員はダメージコントロール班に合流し、被弾に備えよ!」
「艦長、着弾します!5…4…3…2…1…っ!」
──ゴォォォォォォンッ!
《敵砲弾、着弾!本艦の後方約200mに着弾しました!》
それなりに着弾地点との距離が開いているというのにラ・カガにまで衝撃が伝わる程の威力…間違いなく、グレードアトラスター級が装備しているであろう46cm砲だ。
それを認識したラ・カガの乗組員は血の気が引いてしまうが、それでも彼らは王族として率先して指揮を執るアウドムラの前で情けない言動は出来ない。
「すぅ〜…はぁ〜…か、艦長!敵巡洋艦と思わしき艦影を確認。如何なさいますか?」
「では1、2番砲塔を発砲。続いて得られた射撃諸元を元に3、4、5番砲塔の発砲を」
深呼吸して心を落ち着かせたレイメックが見張所よりの報告をアウドムラに伝えると、彼は落ち着き払った様子で指示をする。
「艦長!まもなく水雷戦隊が敵艦隊を雷撃射程内に捉えます!」
「分かりました。では1、2番副砲より照明弾発射。その後、主砲を先程伝えたように発砲して下さい」
「はっ!」
通信士からの報告を受け、指示に若干の修正を加え、アウドムラは右腕を振り上げ…
「副砲、撃てっ!」
──ドドドドンッ!
右腕を振り下ろしながは発射命令を下した次の瞬間、副砲である5インチ連装両用砲が火を吹き、高空へ照明弾を打ち上げた。
「主砲は!?」
「いつでもどうぞ!」
「よしっ!1、2番主砲塔、撃てっ!」
──ドゴォォンッ!ドゴォォンッ!
副砲よりも遥かに巨大な砲から生えたこれまた巨大な砲身が、まるで火山の噴火のように特大の爆炎を吐き出した。
その発射炎はパラシュートによってゆっくりと降下する照明弾の眩いマグネシウム燃焼光に匹敵するような光量を放ち、一瞬だけラ・カガの巨体を照らす。
「……艦長!上空にて支援中の観測機より入電!初弾夾叉!初弾夾叉です!」
「次は当てる!3、4、5番主砲塔、撃てっ!」
──ドゴォォォンッ!ドゴォォォンッ!ドゴォォォンッ!
再びの爆炎と轟音。
放たれた1トンを超える重量級の砲弾は放物線を描いて夜空を切り裂き、高空より急角度で落下する。
そして、落下した先にあったのは、慌てふためくようにしてジグザグに航行するグラ・バルカス艦隊の巡洋艦…その煙突であった。
──ゴォォォォォォォ……
「……命中!敵巡洋艦と思わしき艦に命中しました!見張員と観測機によれば撃沈は確実と思われるとの事!」
「よしっ!よしよしよしよしよぉぉぉぉしっ!」
「やった!夜なのに当たったぞ!」
「やっぱりレーダーはスゲェ!ムー万歳!ロデニウスありがとう!」
遠方に見える爆炎と、微かに聴こえる地鳴りのような音…それによって敵艦を沈めた事を感じ取ったラ・カガの乗組員達は全身で喜びを表しつつ、歓声をあげた。
「先ずは1隻…あとは水雷戦隊の雷撃が上手く行くか…」
そんな中、アウドムラは徐々に小さくなりゆく照明弾の灯火を眺めながら祈るように小さく呟いた。
そろそろ春節ですね
結構な数の新規実装艦が居るようで楽しみです
とりあえず定安は…いいですねぇ…
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい