やっぱり目玉のUR艦船アルザスとモガドールですが…いやあ、とんでもねぇ格好ですよね
これではアズレンがエッチなゲームだと思われてしまうし、アズレンクロスな拙作もエッチな作品だと思われてしまう…!
──中央歴1642年10月3日午前6時、バルチスタ海──
「艦長、お顔を」
「ありがとうございます」
後退したムー海軍の戦艦ラ・カガの艦橋内では副長であるレイメックが艦長のアウドムラへ湿らせたタオルを手渡していた。
先の夜戦を生き延びたラ・カガであったが、その様相はかなり痛々しいものだ。
現状を確認するため、アウドムラは煤けた顔を拭ってレイメックへ問いかけた。
「ぷはっ…副長、被害状況は?」
「はっ、艦自体は4番・5番主砲塔及び右舷副砲群が破損ないし発砲・旋回不可、艦首に右舷喫水線上から左舷喫水下にかけて敵砲弾過貫通による破口…その他にもいくつもの損傷が見受けられますが、大きな損傷は以上です」
「人員は?」
「はっ、現時点で死者62名、重傷者113名、負傷者50名、行方不明者6名となっております」
「そうですか…引き続き負傷者の救護を行ってください。どのみち我々は撤退せねばなりません。現在、我々が受けた損害はどの程度ですか?確認のためにもう一度お願いします」
「はっ。損害が大きい順に…駆逐艦ラ・ファイルス、ラ・トカマクル、ラ・トークンが撃沈。大型巡洋艦ラ・レナウン、駆逐艦ラ・ピカイアが大破。大型巡洋艦ラ・ノーザンプトン、巡洋艦ラ・ジュノー、本艦が中破。戦艦ラ・エルド改は主砲不調により実質的な戦闘力は無いと言って良いでしょう」
「ふむ…ありがとうございます。戦艦と大型巡洋艦が大破及び中破に戦闘不能となれば撤退した方が無難でしょうね。レイダー提督はなんと?」
「はっ。レイダー提督はこれ以上いたずらに損害を増やせば本国の防衛に支障が出るとして撤退を決断したとの事です。それに加えて…」
チラッと窓から空を見上げるレイメック。
そこには巨大な車輪を横倒しにしたかのような物体がゴウンゴウンという重低音を響かせながら、高度300m辺りを滑るように飛行していた。
「ミリシアルが発掘し修復した魔帝の兵器、空中戦艦…まさか実在していたとは。てっきりお伽話の類かと思っていました」
「艦長、自分もです。あんな物が空を飛ぶなんて…空力学もへったくれもありませんね」
レイダー達ムー艦隊が撤退を決断したのは、損害の影響だけではない。
戦場に現れたミリシアルの空中戦艦パル・キマイラの存在と、パル・キマイラから発せられた通告によるものだった。
──《ご苦労、ムーの諸君。後は我々に任せて撤退するがいい。戦うというなら止めはしないが、巻き添えを食らっても我々は責任を負わないからそのつもりで》
そんな事を言われてしまえば、じゃあやってみろと言った気持ちになる訳で、ムー艦隊は撤退を始めたのだ。
ただ空中戦艦という秘密兵器が頼もしいのもまた事実…美味しいとこ取りをされた気分にもなる。
「…レイダー提督にラ・ヘレナと適当な駆逐艦を観戦役として残すように上申しましょう。空中戦艦の力が如何なるものかを我々も知る必要があります」
「はっ!」
アウドムラの提案は受け入れられ、戦場から十分離れていながらも観戦が出来る地点に巡洋艦ラ・ヘレナと駆逐艦ラ・ハルハールが残る事となり、それはパル・キマイラへも伝えられた。
──中央歴1642年10月3日午前7時、バルチスタ海上空──
「艦長、ムー艦隊は撤退するとの事ですが、不測の事態に備えて巡洋艦と小型艦を一隻ずつやや離れた位置に待機させるとの通達が」
「ふむ。記録魔のムーは相変わらずだな。まあ観戦したくなる気も分かる。このパル・キマイラの初陣にして帝国の真の力を目の当たりにするのだ。是非とも隅々まで記録させ、世界に喧伝してもらおう」
空中投影ディスプレイやタッチパネルといった近未来的な機器が所狭しと設置されたパル・キマイラの管制室。
そこでは通信士からの報告を受けたワールマンが余裕綽々と言った風に踏ん反り返っていた。
「艦長、レーダーに多数の反応あり。グラ・バルカス帝国の艦載機だと思われます」
「装甲強化、並びに『アトラタテス砲』を準備せよ」
「了解」
ワールマンからの指示を受け、乗組員が各々に割り当てられたコンソールを操作する。
するとパル・キマイラ全体が青い光に包まれ、上下面に3基ずつ埋め込まれた砲塔が姿を現した。
「敵機接近」
「アトラタテス砲、起動」
「アトラタテス砲起動確認」
現れた砲塔には3本の砲身が生えており、それぞれに円柱状の構造物が垂直に立っていた。
その姿は我々の世界に存在する艦船向け近接防御火器『Mk.15 ファランクス』のようであり、役割も正しくそれだ。
──ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!
まるで電動ノコギリのような、全ての発砲音が繋がった轟音と共に回転する砲身から光弾が吐き出さ、圧倒的弾幕によって襲い来るアンタレス型戦闘機を次々と叩き落としてゆく。
どうにか弾幕を掻い潜って接近に成功した者も居たが、双発爆撃機を容易く撃墜するアンタレスの20mm機関砲では強化術式を施されたパル・キマイラの装甲には歯が立たなかった。
「ふはははは!見ろ、圧倒的ではないか!」
ミリシアルはグラ・バルカス帝国の戦闘機に散々煮湯を飲まされていたが、パル・キマイラの力を以てすれば羽虫も同じだ。
一方的に撃墜し、相手の攻撃はかすり傷にもならない。
そんな状況にワールマンはサディスティックな笑みを浮かべ、高笑いを響かせた。
「艦長、別機種を確認。おそらくは対艦攻撃を行う爆撃機かと」
「ふむ、このパル・キマイラに万が一があってはいけない。アトラタテス砲は爆撃機に向けろ。戦闘機は無視しても構わん」
「了解」
上空から250kg爆弾を抱えたシリウス型爆撃機が急降下体勢に入るが、投弾前に嵐のような弾幕に飲まれ、悉く撃ち落とされてしまった。
その弔いとばかりにアンタレスも必死に攻撃を仕掛けるが、下面のアトラタテス砲によって撃墜されるか、接近し過ぎてパル・キマイラに衝突するか、どうする事も出来ずに身を翻すかしか出来ずにいる。
「さて、そろそろパル・キマイラの本領を発揮する事としよう。魔導砲用意。目標は…手始めにあの小型艦にしよう」
アトラタテス砲は強力な対空兵装ではあるが、あくまでも防御火器でしかない。
パル・キマイラの主砲は下面に取り付けられた巡洋艦用の『15cm三連装砲』である。
「では一番近い位置にある小型艦へ攻撃を開始します。主砲、撃て!」
兵装管制官の号令と共に主砲が発砲する
──ドドドンッ!
斜め下方に放たれた砲弾はありったけの砲を向ける小型艦ことエクレウス級駆逐艦へ吸い込まれるように飛翔し、文字通り轟沈せしめた。
「ふははは!どうだ、これがパル・キマイラの力だ!よーし、この調子で連中を海の藻屑にしてやれ!」
「了解、射撃続行します」
再び主砲を放つパル・キマイラ。
殆ど装甲を持たない駆逐艦はもちろんだが、遠距離から打ち下ろされる砲弾は巡洋艦すら複数命中すれば撃沈させうる。
それに加え、グラ・バルカス側の対空兵装は射程外であり、唯一届きそうな副砲や主砲は空を飛ぶパル・キマイラに当たりもせず、場合によっては仰角不足で照準を合わせる事も出来ない。
正に一方的な攻撃はミリシアルの、そしてパル・キマイラを作った魔帝の恐ろしさを戦場に居る者に刻み込む事となった。
バルチスタ海戦は次回か次々回には締めるつもりです
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい