妻の妊娠が分かってちょっとバタバタしてました
あと前回はグ帝の内情を描くと言っていましたが、いい感じの話が思いつかなかったのでアズレン側各国がムーに派遣する軍の話でお茶を濁します
──中央歴1642年12月14日午前10時、トーパ王国首都ベルンゲン──
フィルアデス大陸の最北、グラメウス大陸と繋がるトーパ王国。
かつてこの国は第三文明圏外国であり、それに見合うような経済力と技術力しか持たぬ謂わば"蛮族"であった。
しかし、現在ではアズールレーンによる技術支援プログラムによる工業化、そして北回り航路の要衝である運河の通航料によって第三文明圏有数の経済大国と変貌していた。
そんなトーパ王国であるから軍事技術も相応に成長しており、特にアズールレーンの北方連合艦隊が配備され、その縁で北方連合系軍需企業であるグラーニン記念設計局の支局と工場の誘致に成功した為、王国軍は北方連合系の兵器が全面配備される事となったのである。
そんなトーパ王国の首都ベルンゲン、その中心に聳え立つ王宮の北側を東西に貫く大通りは人でごった返していた。
とは言っても大通りの北側に人がすし詰めとなっており、大通りの南側…つまり王宮側はガランと空いている。
《国王陛下、登壇》
大通りの各所に設置されたスピーカーからそのような言葉が聞こえた瞬間、人々の騒めきは消え、皆が一様に王宮のバルコニーに目を向ける。
それから20秒程すると、厚手のコートを着た白髪の老人、トーパ王国国王である『ラドス16世』がバルコニーに姿を現し、民衆に向かって手を振った。
「国王陛下!」
「ばんざーい!ばんざーい!」
「本日もお元気そうでなりよりです!」
ラドス16世の姿を見るや、民衆は口々に彼を讃え始める。
というのも彼は在りし日のパーパルディア皇国の影響力の下にあった時期には、技術支援の見返りとして献上していた奴隷を可能な限り少なく出来るよう自ら交渉し、泣く泣く奴隷として送り出す民に対しても取り戻す事に全力を尽くし、帰国後は十分な補償を行うと約束していた。
そしてアズールレーンへの参加を決め、パ皇との関係解消、アズールレーン対パ皇戦争の後は奴隷として送り出した民の奪還や既に死亡していた者も遺骨や遺品を回収し、本人及び遺族への補償を行った事で、彼は国の為に犠牲となった民との約束を果たす名君として今まで以上に敬われるようになったのである。
《続きまして、アズールレーン代表代理ソビエツキー・ソユーズ氏登壇》
万雷の喝采を浴びるラドス16世に続いてバルコニーに姿を現したのは、アズールレーンのトーパ王国駐留軍司令官である北方連合指導者『ソビエツキー・ソユーズ』だ。
いつも通り冷ややかながらも何処か優しげな雰囲気の微笑を浮かべた彼女はラドス16世より半歩後ろに立つと、小さく手を振ってみせた。
《ではこれより、ムー派遣軍観兵式を執り行います。皆様、東側をご覧下さい》
アナウンスの言葉に従い、民衆がバルコニーに向けていた視線を大通りの東に向ける。
──ザッザッザッザッ…
すると大通りの東側から一糸乱れぬ隊列を敷いた兵士が手の振りから歩幅までピッタリと合わせて行進してきた。
彼等こそトーパ王国の主力である陸軍歩兵師団だ。
これまでは簡素な皮鎧や槍などを装備していたが、今ではカーキ色の野戦服にアズールレーン制式採用アサルトライフル『AKM』やライトマシンガン『RPK』、対戦車ロケットランチャー『RPG-7』を背負い、王宮のバルコニーに顔を向けて行進しながら敬礼している。
「すごい…なんて勇壮な姿だ…」
「あのアサルトライフルって銃、ゴブリンを一撃で仕留められる鉛玉を連発出来るんだぜ」
「ほら、あの棍棒みたいなやつ。あれってオークを木っ端微塵にする爆弾を発射するんだってよ」
すっかり生まれ変わった陸軍に感嘆する民衆だが、これはまだ序の口だ。
──ブロロロロロ…
続いて行進するのは、ジープやトラックに乗った機械化歩兵師団だ。
彼等は装備こそ通常の歩兵と殆ど変わらないが、高い機動力と車両に搭載した機関銃や無反動砲、更には対戦車ミサイル『AT-3』によってある程度の対陣地・対戦車戦闘まで熟す汎用性の高い兵科なのである。
「お、あれ俺のと同じ車だ」
「お前軍用車買ったのかよ」
「ロデニウスからの輸入中古車だよ。うちの国でも同じの作ってるなら修理も出来るだろ」
因みにジープはユニオン系企業の製品であるが、その生産性の高さや汎用性に信頼性、そして何よりも未だ未舗装道路が多い元文明圏外国において重要なオフロード性能の高さから非常に評価されており、他陣営企業はもちろん、各国の自動車工場で製造されモータリゼーションの礎となっているのだ。
──キュラキュラキュラキュラ…
機械化歩兵師団の次に行進するのは、陸軍の花形。
戦車と装甲車を中心とした機甲師団だ。
その主力は北方連合が誇る名車『T-34-85』であるが、それらを先導するのは次期主力戦車にして最新鋭の『T-62』及び『T-64』だ。
両車はどちらも55口径長115mm滑腔砲という強力かつ先進的な主砲を装備しているが、特筆すべきはT-64であろう。
T-64は陸軍大国たる北方連合の威信をかけて開発した戦車であり、遠距離射撃の精度を向上させるステレオ式照準器や防御力向上を期待した複合装甲、そして人員を削減しつつも細かな改良により安全性を確保した改良型自動装填装置など、多数の新技術を惜しげも無く盛り込んだアズールレーン本軍やロデニウス連邦軍の主力戦車を凌駕する先進的戦車なのである。
ただしその分コストが高い為、現状T-64は精鋭部隊に、一般部隊はT-34-85とそれを更新するT-62を配備する事となっている。
「我が国がこれほどまでの戦力を保有出来るようになるとは…これも全てアズールレーンの力によるものです。どれほど感謝してもしきれません」
砲塔ハッチから上半身を出してバルコニーに向かって敬礼する各車の車長に返礼しつつ、ラドス16世は自身の背後に控えるソビエツキー・ソユーズへ投げかける。
「いえ、我々はただ種を蒔いたに過ぎません。蒔いた種が芽吹き、育ち、実ったのは今まで土を耕し育ててきた者があってこそ。ひとえに陛下とこの国の民草の努力の賜物でありませんか」
ソビエツキー・ソユーズからの言葉を聞いたラドス16世は自嘲するように応えた。
「いいや、ソユーズ殿。私は国のために民を犠牲にし続けてきました。そうするしかなかったとはいえ、それで私の行いが正当化される訳ではありません」
「しかし陛下は奴隷として送り出した国民の奪還を決して忘れず、彼らやその遺族に十分な謝罪と補償を行ったではありませんか。為政者としての義務は果たしていると思われます」
「そう言って頂けたら幾分か慰めになりますが…しかし、私個人はそうは思えないのです。故に私はこの戦争が終わったら、民を犠牲にしてきた責任をとるために退位し、修道院に入ろうと考えています」
「…左様ですか。陛下の決意に私が口を挟む権利はありません。しかし、後継は…?」
ソビエツキー・ソユーズの問いかけにラドス16世は小さく頷きながら答える。
「もちろん、我が息子に。その際はどうか息子に力添えをお願い致します」
「もちろんです、陛下。しかし、その前にこの戦争を…グラ・バルカス帝国とそれに与するリーム王国の野望を打ち砕かねばなりません。特にこの国はリーム王国に近く、戦略的価値が高い運河が存在しますので否応なしにより深く戦争に関わる事となるでしょう」
「だからこそ、この観兵式を行ったのです。リームも愚かではない…この観兵式には少なく無いスパイを送り込み、我が国の軍事力を分析している事でしょう。しかし、如何にかの国の国力が高かろうと、我が国には勝てない…そう思わせる事が出来れば理想ですな」
民衆の中に潜んでいるであろうリームのスパイに思いを馳せつつ、ラドス16世は空を見上げた。
もうじき、空軍による展示飛行が行われるからである。
バーニスに惹かれてゼンゼロ初めました
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい