戦闘シーン、上手く書けるようになりてぇなぁ…
──中央暦1639年1月18日午前8時、サモア・マノノ島大講堂──
普段はKAN-SEN達が研修や倶楽部活動を行っているマノノ島の施設、所謂『学園』にある大講堂。
その一角の教室には男女30名程が集まっていた。
その教室の教壇に立つのは人間…でもなくKAN-SEN…でもなかった。
「諸君、ムーより遠路遥々ご苦労!私の名は『サッチ』。今回、編成された教育チームの責任者であり、防空戦闘の指導教官である!」
フライトジャケットを羽織った巨大なヒヨコ…そう、饅頭であった。
作業支援ロボットである饅頭はサモアで広く利用されている。その中でも特殊な饅頭が存在する。
科学技術部の研究の副産物として開発された『特殊人格AI』を搭載した饅頭…通称『ネームド』である。
これは、KAN-SENの元となった艦船が存在した時代のエースパイロットや司令官、技術者をモデルにしたAIであり、彼らの記憶や思考、技術を引き継いでいる。
それを利用した艦載機等が、通常よりも高い能力を発揮している事からもそれが分かるだろう。
そして彼ら、ネームドはこの世界にて新たな任務を受け持つ事となった。
「諸君らに見せたロデニウス連邦の戦闘機部隊、あれを育てたのは私だ。他にも、艦隊の防空システム構築も教育している。」
そう、ロデニウス連邦における各種教育だ。
兵器運用からインフラ整備、はたまた経済活動まであらゆる面で近代化を進められたのは饅頭による功績が大きい。
それゆえ、今回ムーより来訪した留学生にもネームドを中心とした教育チームが充てられたのだ。
「さて、諸君らに先立ってこの地に訪れていたマイラス君とラッサン君から幾らかは説明を受けているだろうが、改めて説明しよう。」
と、サッチがその短い腕?で眼鏡のような物を器用に持ち上げた。
「これはARグラス。先ずは、眼鏡のように着用してレンズの間…ブリッジを指先で軽く触れてくれ。」
そう指示すると、ムーの留学生がARグラスを掛けてブリッジ部分をタッチした。
教室を見渡したサッチは頷くと教壇に備え付けられた端末を操作する。
「それで私を見てくれ。諸君らのARグラスに情報が表示されるはずだ。」
留学生達がサッチの方に目を向けた。
──『饅頭電子公社製造』
──『ミリタリースペック対応』
──『状況:稼働中』
──『特殊人格:サッチ』
レンズに投影された情報を見た留学生達は口々に驚嘆の声を上げる。
「ちゃんと作動しているようだな。バッテリー駆動時間は24時間、1日の終わりにちゃんと充電するように。防水防塵、対衝撃性能はあるがあまり手荒に扱ってくれるなよ?」
ARグラスについての注意事項が終わると、留学生の一人が手を挙げた。
「サッチ教官、マイラスとラッサンの姿がありませんが…」
そう、ムーの留学生達の中にマイラスとラッサンの姿が無かった。
その問いかけに、サッチは思い出したかのように答える。
「おぉ、そうだった。伝えておくのを忘れていた。あの二人は今頃……」
──同日同時刻、サモア基地演習海域──
──ドンッ!ドンッ!
海面に幾つもの水柱が上がる。
海水の雨が降り、焼けた砲身がジュウジュウと音を立てる。
──ドドドンッ!ドドドンッ!
152mm三連装砲二基が火を噴き、6つの光弾が飛んで行く。
──ギィンッ!
──ドドドォンッ!ドドドォンッ!
鋭い金属音が響いた次の瞬間には、152mmより力強い砲声が返ってきた。
「くっ……うっ…」
至近距離に着弾した283mm砲弾が引き起こした波でバランスを崩す。
濡れた髪が頬に張り付き、若干不快だ。
《殿下、ご無事ですか!?》
「大丈夫よ、リルセイド。演習モードなら怪我の心配は無いって指揮官殿も言ってらしたわ。」
通信機から心配するリルセイドの声が聴こえる。
そう、砲声響く演習海域に身を置いているのはアルタラス王国のルミエス王女、その人だった。
「それにしても…流石、戦艦ね。近づけないわ。」
ルミエスが目を細めて見据える水平線、そこには自らが纏う艤装より遥かに重厚な艤装を纏った少女…ラ・ツマサが立っていた。
軽巡洋艦ベースのルミエスと、戦艦ラ・ツマサによる一対一の演習である。
(だけど……どうにか、回避出来てる…)
自動装填装置を使用し、三連装砲から高速徹甲弾を連射してくる。その上、装甲も戦艦に相応しい厚さを持つラ・ツマサ相手は少々厳しいものがある。
だが、ルミエスは優速であり小回りが効く。
そして、もう一つラ・ツマサより優れている性能があった。
──ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…タタタタタッ!
「…しつこい!」
自らの頭上を飛び回り、時おり機銃掃射を仕掛けてくる三機の瑞雲に対空機銃を向けるラ・ツマサ。
そう、航空機との連携によってラ・ツマサの砲撃を妨害しているのだ。
「ルミエスっ、小細工はここまで!」
瑞雲の機銃掃射は自らの装甲で防ぐ事にしたのか、対空機銃すらルミエスに向けて一斉射撃を開始する。
主砲の283mm砲弾、副砲の152mm砲弾、対空機銃の40mm砲弾が破壊力の暴風となってルミエスに襲い掛かる。
「来た……!」
自らに襲い掛かる光弾、それを見たルミエスは前傾姿勢となり駆け出す。
艤装を構成するキューブが励起し、エネルギーが彼女の前方に青いシールドを展開させる。
──ガンッ!ギィンッ!ギィンッ!
シールドによって砲弾が弾かれて行く。
「シールドか!…軽巡洋艦ベースで良くやる。だが…」
283mm三連装砲二基が向けられる。
何度も砲弾を弾いたシールドは主砲の斉射に耐えきれないだろう。だが、ルミエスには秘策が…『伊勢』から授かった"裏技"があった。
「瑞雲!」
ルミエスの声と共に瑞雲が彼女の前に突っ込んできた。
それと同時に、ラ・ツマサの主砲が発射される。
──ドンッ!ドガァン!
主砲弾が直撃した瑞雲が爆散し、ルミエスとラ・ツマサの間を黒煙と爆炎で分断する。
「まさか飛行機を…!」
自らの長所である航空機を盾にする、という行動に驚くラ・ツマサであったが、視界が遮られた事に対する不利を悟り素早く後退しようとした。
だが、それは叶わなかった。
「そしてこれが…」
爆炎の中からルミエスが飛び出して来る。
側面から回り込んでくると考えていたラ・ツマサは、ルミエスの行動に目を見開く。
「グローウォームちゃんの……」
ラ・ツマサの懐に潜り込み、顔を上に向ける。
「ミリオンヘッドスマッシュ!」
勢い良く、自らの額をラ・ツマサの額にぶつけた。所謂、頭突きである。
「がっ……!」
「はうっ!」
ラ・ツマサ、ルミエス…両名の視界に星が飛ぶ。
そして…二人して海面に倒れた。
暫く、波間を漂っていた二人だがルミエスが口を開いた。
「やっぱり…強いですね。ラ・ツマサさん。」
それに応えるようにラ・ツマサも口を開いた。
「ルミエスも中々…その…破天荒ね。」
ふと、水平線を見ると一隻の船が近付いてきた。
その甲板にはルミエスの従者であるリルセイドと、マイラスとラッサンの姿があった。
マイラスの姿が見えたラ・ツマサは優しげな微笑みを浮かべた。
「ルミエス。」
「なんですか、ラ・ツマサさん?」
「……次は勝つ。」
「…ふふっ、私こそ。」
「うん。あと…さん付けはしなくていい。もっと…親しくしてくれないか?」
ラ・ツマサの言葉を聞いたルミエスも釣られるように、微笑みを浮かべる。
「ふふっ…うん、分かったわ。ラ・ツマサ。」
船に拾われるまでの間、二人は波間に揺られながら空を見上げていた。
兵器紹介やら第四文明圏構想についての解説を書きながらパ皇編を書くので、次回投稿遅れます
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい