アズレンの初鉄血イベあったじゃないですか、ほらグラーフ・ツェッペリンの
あの時のグナイゼナウがイベ終了まで出なかったのが未だにトラウマなんですよ
まあ、今ではイベ海域限定ドロは無くなったし、グナイゼナウは復刻でポイント交換に入ったので多少は克服しましたが
──中央暦1639年12月22日午後2時、エストシラント市街──
100万人の人々が住まう第三文明圏最大の都市、エストシラントはまるでゴーストタウンのような有り様だった。
商店は鎧戸を固く閉ざし、貴族の邸宅や民家はきっちりと雨戸を閉めている。
エストシラント近海に展開したポラリス艦隊による音響攻撃により、エストシラント市民はマトモな生活を送る事が出来なくなり、近隣の小さな町や村の親戚の元へ避難していた。
しかし、そんな親戚もいないような者や住み慣れた我が家を離れる事を嫌がった者、それに加えて「蛮族の嫌がらせに屈する訳にはいかん!」と意地を張る者は騒音と色とりどりの光が飛び交う中で、ひたすら堪えていた。
それでも、やり場の無い不満は積もってゆく。
「どうなっているんだ!戦列艦でもワイバーンでもいいから、アイツらを追い払ってくれよ!」
「朝も夜も騒がしくて寝られないのよ!」
「なんて奴らに喧嘩を売ったんだ!責任取って、こんな戦争早く終わらせてくれ!」
そんな市民の不満の矛先が向いたのは政府…つまりはパーパルディア皇国の支配階層である皇族や貴族、そして彼らに従う軍に向けられた。
「えぇい、落ち着け!今は国難の時である!少しの間だけ堪えれば精強なる皇軍が…」
パラディス城の城門前に集まった市民達に対し、衛兵隊長は怒鳴りながら解散するように命じる。
しかし、それは市民の怒りと言う名の火に油を注ぐ事となった。
「堪える?堪えるだと!?」
「お前達は属領で好き勝手してきたのに、俺達は我慢しろってのか!」
「そもそも、そんな事をして怨まれてるからこんな事になったんじゃないのか!?軍と政府は責任を取れ!」
市民達は時折流れる歌…『くたばれ、パーパルディア!』の歌詞にあった事を挙げて政府を批判する。
「黙れ!今すぐ解散しろ!」
衛兵隊長が合図すると、盾を持った衛兵が集まった市民達を押し返して強引に解散させにかかる。
「痛い痛い痛い!」
「ちょっと、レディーには優しくしなさいよ!」
「敵には何も出来ない癖に!」
屈強な衛兵達によって強制的に排除させられる市民達。
だが、衛兵達も寝不足なのだろう。何名の足下はふらついており、市民達の抵抗に四苦八苦していた。
──同日、パラディス城──
皇宮パラディス城の大会議室、そこでは帝前会議が行われていた。
しかし、それは会議の体を成していない。
出席者は数人しか…と、言うよりも各外務局の局長であるエルトとリウス、そしてレミールしか出席していなかった。
「ゴホッ!ゴホッ!ゴホッ!」
会議室に咳の音が響く。
皇帝ルディアスの咳だった。
元々、病弱だったルディアスは騒音と光により安眠出来ず体調が悪化していた。
それに加えて、皇軍の再編に奔走するアルデと経済対策を考えるムーリ、農産物を工面しようとするテモンは過労と睡眠不足と心労により今朝から寝込んでしまっていた。
「陛下…お身体に障ります。もうお休みに…」
ルパーサがルディアスの体調を気遣った言葉をかける。
しかし、ルディアスは首を振った。
「ゴホッ!…いや、今は建国以来の国難である。皇帝である私が蛮族を前にして膝を着くなぞ…」
気丈に振る舞うルディアス。
しかし、それは前触れもなく起きた。
「っ!ゴホッ!ゴホッ!…ゴボッ!ゲボッ!」
一瞬、目を白黒させたルディアスは体を折るように前屈みになると大きく咳き込んだ。
純白のテーブルクロスに散る赤い飛沫に、彼の口から溢れ落ちる血の塊…
「へ、陛下!」
その場に居た全員がルディアスに目を向ける。
しかし、ルディアスは全身をガタガタと痙攣させて玉座から転落した。
「医者を!早く!」
ルパーサが会議室の外で待機していた医者を呼ぶ。
ノックなぞしている暇は無い、とばかりに飛び込んできた医者がルディアスに治癒魔法を施す。
そんな混乱の中、開けっ放しになっていた会議室の扉からもう一人…メモを持った通信士が入ってきた。
「失礼します!アルーニ守備隊より緊急通信!《皇国の栄光を。》…以上です!」
エルトとリウスとレミールがその言葉に目を見開く。
皇国の栄光を…それは初代皇帝に仕えた将軍が、初代皇帝を追手から逃す為に殿となった際に口にした言葉だという。結局、初代皇帝は逃げ切ったがその将軍は戦死したとされる。
それ以降、皇軍では命を散らす覚悟を決めた部隊の言葉として受け継がれている。
つまり、アルーニ守備隊は玉砕覚悟の戦いを強いらるような劣勢にあるという事だ。
「ど…どうしましょう……」
通信士が真っ青な顔で誰ともなく問いかける。
しかし、この場にその判断が出来る者は居ない。
ルディアスは口から血を吐きながら痙攣しているし、皇軍の最高司令官であるアルデは寝込んでいる。
「て……」
狼狽えていたレミールが口を開いた。
「徹底抗戦だ!我々はパーパルディア皇国!世界に名だたる列強にして、何時かは世界を統べる大国である!蛮族如きに屈する訳にはいかん!」
その時、レミールの心にあったのは責任感だった。
自らの判断ミスで皇国が危機に陥っている。だからこそ、皇族でありルディアスの婚約者である自分が病に倒れた彼に代わって皇国を導かなければならない…と。
だが、彼女は忘れていた。
彼女が余計な事をした事が、全ての始まりだったという事を。
──同日、『赤城』艦長室──
空母『赤城』の内部にある艦長室。
やや手狭な部屋ながら、上等なオーク材の机が置かれ毛足の長い絨毯が敷かれた室内。
そんな中で指揮官は、如何にも高級そうな椅子に座っていた。
「しまった…あと一本しかない。」
懐から銀色のアルミ製ケースを取り出してそれを開くと、独りで呟く。
その中には、細長い注射器が一本入っていた。
「また、ドクに作ってもらわないとな…」
ケースから注射器を取り出すと、先端のキャップを外して首筋に突き刺す。
「あ……あぁぁぁ……」
幾つもの細かい針で作られた無痛針により、薬剤が体内に流し込まれて行く。
感覚が鋭敏になり、微かに聴こえる音楽がはっきりと聴こえるようになる。
『フリードリヒ・デア・グローセ』が率いる鉄血管弦楽団の壮大なクラシックだ。
──コンコンッ
丁度注射が終わった瞬間、艦長室の扉がノックされた。
「入れ。」
「指揮官さんに~報告なの~」
指揮官による入室許可と共に入ってきたのは、ロングアイランドだった。
「アルーニの件か?」
「そうそう。作戦は成功……」
ロングアイランドの言葉が詰まる。
彼女の目は指揮官の手…握られている注射器に向けられていた。
「指揮官さ~ん…それ、まだ使ってるの~?」
「まあ、な。これを使わないと指揮官なんてやってられねぇよ。」
指揮官が自らに注射した薬物、それは『ジーニアス・メーカー』と呼ばれる物だった。
その作用は単純なもので、脳を活性化させ"頭を良くする"という物だ。
これは人類が制海権を失った『第一次セイレーン大戦』後に開発された物で、戦死した多くの優秀な将兵の代用を平凡な人員にさせる事を目的としていた。
しかし、世の中にそんな美味い話がある筈もない。
「もう指揮官さんの身体はボロボロなの~。もうそろそろ死んでも不思議じゃないの~…」
そう、強烈な副作用があった。
ヘロイン並みの依存性があり、服用を続けると欲求の減退…つまりは食欲や睡眠欲、物欲に性欲までも薄れてゆく。
そうして次第に感情まで薄れ…最後には廃人となり死ぬ。
指揮官の場合、既に食欲と性欲が常人の1%以下にまで低下していた。
「もう手遅れだよ。最近じゃ眠気も感じなくなってきた。あと5年…いや、2年持つか怪しいな。」
それは、アズールレーン本部が彼に着けた首輪だ。
貴重な指揮官適性を持つが、過去の経歴に問題がある彼を軍に縛り付け使い潰す為の首輪…さらにはマトモな教育を受けていない彼を即戦力とするには都合がよかったのだ。
依存性により縛り付け、知能を上げる事により最低限"使える"ようにする。更には服用していれば遠からず死ぬ為、セイレーン駆逐後の扱いを考えずとも良い。
正に一石三鳥だ。
「はぁ~…明石やヴェスタルが頑張って中和剤を作ってるから、それまでは頑張って生きて欲しいの~」
「それはどうかな?今直ぐに死んでもおかしくはない。」
呆れたように言うロングアイランドと、自らの命に無頓着な指揮官。
果たして、彼は救われる事を望んでいるのか…それは神にも、彼自身にも分からない。
あー、もう(パ皇の体制)滅茶苦茶だよ
今後、お色気シーンは…
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今より増やせ
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このぐらいでいい
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もう少し減らしていい
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もっと減らして
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無くていい