俺の青春ラブコメはかわいいが正義   作:白長葱

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続伸恵とのデート話です。
宜しくお願いします。


第04話 やはり松岡美羽は止まらない。

 未知との遭遇を果たしている猫カフェでの経過時間も、もういい時間。

 あと少しでお昼時ってとこだろう。いや、本当に長く居座ったな。

 そう、今も隣にいる雪ノ下は間違いなく未知だ。

 

 隣に俺がいるのも忘れているかのように、猫に向かいにゃーにゃー言う雪ノ下。

 同年代の女子に萌えたのは初めてかもれん。

 注文のアイスティーの氷が溶けきっても飲み物にはあまり手を付けず、にゃーにゃーにゃー。

 ふと俺達の存在に気付いて今までの行動を誤魔化すかのように少し口につける。

 しかし、ちょっとするとまた、にゃーにゃーにゃー。

 なんというか、幸せそうで何よりです。

 

 その間、俺達は猫を適度に弄りながら雑談して時間を過ごしていた。

 アナちゃんの日本知識は凄いとか、茉莉ちゃんがなぜかもう既に英語の勉強をしているとか。

 美羽が昨日も鬱陶しかったとか、茉莉ちゃんが可愛すぎるとか、ちぃが最近体重を気にしているとか、アナちゃんがお人形みたいだとか。

 そういや、小町も最近体重気にしてたな。その所為で最近の飯はヘルシーなのが多い。小町よお兄ちゃんは肉が食べたいよ。

 てか、伸恵はアナと茉莉の事好き過ぎでしょ。美羽がまた寂しがるぞ。

 

 雪ノ下はまだまだ猫カフェにいる気のようで、雪ノ下に別れを告げ店を出る。

 

 

 伸恵の運転で無事ららぽーとへ着き、もうお昼時との事で、俺の一存でららぽ内のサイゼへ向かう。

 

「なぁ、八幡。あたし今は非常にUターンを決め込みたいところなんだが。」

「奇遇だな伸恵。俺も今は腹を満たすより、お前の買い物に直ぐ付き合いたい気分だ。」

 

 ここ、ららぽーとみたいなこういった大型のショッピングモールには通路の真ん中に休憩用の椅子が置かれている。

 連れを待ってる訳でも無いの大声で喋ってるリア充や買い物袋を椅子の上に置きスマホを触ってる人等、いつも邪魔だと思うのになぜ今いなかったんだ。

 サイゼの少し離れた所にあるそんな椅子に小中学生の5人組が座っていた。

 

「「でも、そんな訳にはいかないよな。」」

 

 俺達は諦めてその5人組の元へと向かう。

 あ、美羽がこっちに気付いた。

 

「ぐべぇ。」

 

 伸恵が美羽の体当たりを受けて、女の子が上げてはならないような声を出しつつも倒れず踏ん張った。

 俺達を見つけて、全力疾走してきた美羽が伸恵の直前で頭から、さながら人間ロケットの様に伸恵の鳩尾辺りに突込んだからだ。

 ……俺の方に来なくて良かった……いや、マジで。

 

「美羽、お前わざとだろ。跳び付く時、ニヤって顔してたぞお前。」

「痛い痛い、伸恵お姉ちゃん痛い!」

 

 伸恵は美羽にアイアンクローをかましていた。

 マジかよ。本当、俺の方に来なくて助かった。伸恵よ、多分それは日頃の美羽への行いの結果だと思うぞ。

 

「お兄ちゃん。どうして小町に隠れて伸恵お姉ちゃんと出かけたの?

 おかげで、小町が皆連れてここまで来ることになっちゃったじゃん!」

「で、でも、俺らがいないことなんてよくある事だろう?

 俺はあまり家から出ないし、伸恵だって学校行ってたり、バイトしてたり、友達と飲みに行ったり。」

 

 あれ?よく考えるとなんで16歳が友達と飲みに行ってんだよ。本当二十歳まで待てよ。

 

「そうなんだけどさぁ。まず小町がお兄ちゃんの不在に気付いたのが9時くらいで、いつもならリビングでテレビの前なのにアレー?っと思って部屋に行ったらもぬけの殻だった訳ね。

 そんで、その後直ぐくらいに千佳ちゃんが来てね。

 お兄ちゃんはいないですか?って聞くの。まぁいないから、いないって答えると、千佳ちゃんがやっぱりっていう訳。

 詳しく話を聞けば、昨日の伸恵お姉ちゃんの様子が特におかしくって、普段おしゃれに気を使わないお姉ちゃんが洋服ダンスひっくり返して一人ファッションショーをしていたんだって。

 それで今日の朝は珍しく早起きして何処か出かけたから、ピンと来た千佳ちゃんはお兄ちゃんの在住を確認しに来たんだって。

 この時点で、小町も訳を知っていれば適当にごまかすことも出来たかもしれないのに。」

 

 そうか、だから今日の伸恵の服装が気合入ってる感じがしたのか……ってこれ恥っず。小町ちゃんそれお兄ちゃんに聞かしちゃいけないやつじゃない?

 俺は伸恵にそういう恋愛的な事を期待してもいいの……か?しかしまだ久しぶりのららぽだから気合を入れたっていう可能性が大いにある。

 むしろその可能性しかないだろう。だって折本に告白する時、あいつに相談したけど、勝手にどうぞって感じだったし。

 俺に気なんかある訳ないな。

 

「ちょっとお兄ちゃん!今はそんな顔赤くしてなくていいから。

 そんで千佳ちゃんが納得して終われば話は簡単だったんだけど、その時、屋根の上にね、居たの。……美羽ちゃんが。」

 

 オーマイゴッド。天は我を見放した!いや、俺は結構前から見放されてるな。

 で、でもまだ場所が分からないはずじゃ……。

 

「それとね、伸恵お姉ちゃん。数日前から晩御飯の時とかにね。喫茶店とか、買い物とか、ららぽかなぁとかって呟いてたんだって。可愛いね。」

 

 のぉぉぉぶぅぅぅえぇぇぇ!何やってんの?何やってんの?そんな数日前から楽しみだったの?

 伸恵をチラッと横目に見れば、小町の話が聞こえていたのか手で顔を隠して蹲ってる。

 

「ちょっと!みっちゃん!どんだけ全力でお姉ちゃんに突撃かましてんの!

 こんな丸まって、まだ回復してこないじゃん!」

「伸姉見たら、つい。 これぞ美羽ちゃんまっしぐら!」

「猫か!」

 

 千佳が美羽に追いつき、漫才をはじめる。

 今、伸恵が丸まってるのは主に小町の所為だがな。

 

「伸恵お姉ちゃんを美羽ちゃん探し当てた(ロケート)。美羽ちゃんロケット。ふふっ。」

 

 おぉ、茉莉よ。locate なんてよく知ってたな。日頃の勉強の成果出てるぞ。

 

「あぁぁぁ。一気にうるさくなった。今、小町が喋ってるの!少し静かにして!

 そんでね、えーと、そう!美羽ちゃんがだだこねだしてね、「こねてないが!」ここへの行き方は流石に知らないって、うるさくてね。「こねてないが!!!」お姉ちゃんの為にも放って置こうと思ったんだけどね。ウザさがはん「こ・ね・て・な・い・が・!」……。」

「こねたでしょうが!」

 

 小町が美羽の頭に拳骨を落としおった。小町……凶暴になってしまって、お兄ちゃん悲しいよ。確かにウザかったがな。

 

「いいよ小町。だいたい分かった。どうどう。」

 

 とりあえず、落ち着かせよう。大分頭に血が上ってるな。

 

「もぅ、こま姉痛いじゃんかよー。……こねてないが!」

 

 ……2発目。

 

「お゙お゙お゙ぅ……いちち、同じところ叩くなんて、これ以上美少女になったらどうしてくれるんだ!」

「小町抑えて、美羽だから!ああゆうやつだと分かってるだろ。」

 

「うぅぅぅ。お兄ちゃぁぁぁん。」

「おぉ、よしよし。」

 

 小町が抱き着いて来たので頭を撫でてやる。

 美羽は頑丈だなぁ。伸恵や千佳から日頃鍛えられてるんだなぁ。

 

「小町頑張ったんだよ……。

 美羽ちゃんはバスの中で騒ぐし。ららぽ着いたら美羽ちゃんどっか居なくなるし。

 見つかったと思ったら、茉莉ちゃん泣かせるし、アナちゃんと喧嘩するし。茉莉ちゃんはこけるし。

 千佳ちゃんと小町ぐったりだったんだよ。

 ちょっと前にやっと小町のスマホでテレビ見て落ち着いたんだよ……。」

「そっか。頑張ったな小町。色々あってさっき溢れちゃったんだな。

 気にするな、美羽が悪い。お兄ちゃんも黙って出て悪かったな。」

 

 美羽落ち着きなさすぎだろう。

 小町泣かせるって凄いぞ。

 

「ちょぉぉぉ。一方的にあたしを悪者に仕立て上げるのは良くないぞ!

 久しぶりのバスでちょっとテンション上がっちゃって、可愛い服があったからフラフラ~っとそっちに引かれて。

 下着売り場の前だったから、茉莉ちゃんどんなパンツ履いてんのかなってスカート捲っただけだし、アナちゃんには目についた英語の意味を聞いてただけだもん。」

「十分みっちゃんが悪いでしょうが!!!」

「ぐほぉぉぉ」

 

 美羽落ち着きなさすぎだろう……。

 なんで下着売り場の前だったからってスカート捲るんだよ。

 今の千佳のツッコミにも怒りが感じ取れたな。

 

「ち、ちぃちゃん……。今の蹴りには愛が感じれ、なかったよ……。」

「あたりまえでしょ!、わたしだってみっちゃんの所為で疲れたんだからね。」

 

 俺はこのやりとりだけでも疲れたよ。

 もういいや、早く飯にしよう。

 

「おう、お前ら。いい加減落ち着いて、飯にしようぜ。

 伸恵、そろそろ戻ってこい。ちなみに俺は今は考えないようにしている。

 小町の言ってた事を真剣に考えだしちゃったら他の事が考えられなくなりそうだからな!

 ふっ、夜一人になった時が怖いぜ。」

「あーーーーーー。わかった!あたしもとりあえず今は忘れる!とっとと行くぞ。」

「あっ、八幡お兄ちゃんと伸恵お姉ちゃん、ちょっと待ってて、今テレビでフェレット出てるの。これ見てからでダメ?」

 

 茉莉が小町のスマホを見ながら言う。ダメ?のとこだけこっちを上目遣いで見るもんだから、こんなの断れるわけないよね。

 伸恵は確実に堕ちただろう。茉莉とアナに激甘だからな。

 

「いいよ。茉莉ちゃん。ゆっくり見てて。」

 

 ほら。やっぱり。

 

「ねぇねぇ、アナちゃん。」

「なんですの?美羽さん?」

 

 美羽がアナに話しかけてた。話しかけられたアナも少し警戒の色が見えるな。

 

「これは、テレビジョン!」

「知っていますわ!」

「イッツ、テレビジョン。That television。ざってれびじょん♪やっぱテレビジョン!」

「この人、テレビジョン言いたいだけですわ。」

「!、みっちゃん、みっちゃん。これは?」

「テレビのジョン!」

「ブフッッ」

 

 千佳は茉莉が見てるフェレットの映ってるスマホを指差して美羽に言わせた後、ツボに入ってた。

 言わせたやつで自分で笑っちゃうのかよ。

 茉莉が無表情で千佳と美羽を見ていた。自分の愛ペットがネタにされて少し嫌だったか?

 

 茉莉が満足行くまでテレビを見た後、俺達はサイゼにて昼食を済ませた。

 

 ねぇ?俺突っ込まなかったんだけどさ、なんで小町達は昼時にサイゼの前で待ってたの?

 俺達が他の店に行ってたらどうしてたの?まぁ、俺の頭の中にここ以外の選択肢は無かったんだけど……。

 俺の行動読みやす過ぎぃぃぃ。

 




次話でデートは終わりです。
もう、みんな揃っちゃって、デートどころではないですが。
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