ありふれていない世界最強メイド【本編完結済み】   作:ぬくぬく布団

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布団「投稿しまっす!」
深月「早く話しを進めましょう!」
布団「息抜きぐらいさせてくれー」
深月「息抜きついでのお話を書かれても良いのですよ?」
布団「最近寒いから執筆のモチベが上がらないんじゃ・・・」
深月「頑張って下さい!」
布団「ありふれを執筆されている人達に負けないようにか・・・」
深月「そうですよ!」
布団「・・・がんばるかぁ」
深月「前書きもこの辺りに致しまして、読者の皆様方ごゆるりとどうぞ」






布団「誤字報告とっても有り難いです」







メイドはお手伝いをします

~ハジメside~

 

ハジメ達一行は町からある程度離れた所で、魔力駆動二輪を宝物庫にしまって徒歩で門の前までたどり着いた。どの町でも門番は居るだろう。門の脇にある詰め所と思われる小屋から武装した男が出て来たのだが、装備は革鎧に長剣・・・冒険者風である

 

「止まってくれ。ステータスプレートを。あと、町に来た目的は?」

 

「食料の補給がメインだ。旅の途中でな」

 

ハジメ達・・・ステータスプレートを所持している三人が提示する。気のない声で相槌を打ちながら門番の男が三人のステータスプレートをチェックする。皐月と深月は普通に見ていたが、ハジメのステータスプレートを確認すると目を瞬かせた。ちょっと遠くにかざしてみたり、自分の目を揉みほぐしたりしている。その門番の様子をみて、ハジメは「あっ、ヤベ、隠蔽すんの忘れてた」と内心冷や汗を流した

 

(ちょっとハジメ!隠蔽してないの!?何やってるのよ!)

 

(わ、悪い!ステータスが化け物染みている事をすっかり忘れてた!だ、大丈夫だ。言い訳を思い付いたから!)

 

ハジメは咄嗟に誤魔化すため、嘘八百を並べ立てる

 

「ちょっと前に、魔物に襲われてな・・・俺の女を護ったその時に壊れたみたいなんだよ」

 

ハジメは皐月とユエの肩に手を当てて抱き寄せる

 

「こ、壊れた?いや、しかし・・・」

 

「壊れてなきゃ、そんな表示おかしいだろ?まるで俺が化物みたいじゃないか。門番さん、俺がそんな指先一つで町を滅ぼせるような化物に見えるか?」

 

「はは、いや、見えないよ。表示がバグるなんて聞いたことがないが、まぁ、何事も初めてというのはあるしな・・・そっちの二人は・・・」

 

「さっき言った魔物の襲撃のせいでな、こっちの子のは失くしちまったんだ。こっちの兎人族は・・・分かるだろ?」

 

言葉だけで門番は納得したのか、「成る程・・・」と頷いてステータスプレートをハジメに返す

 

「それにしても随分な綺麗どころを手に入れたな。そっちのメイドは付き人って分かるが・・・白髪の兎人族なんて相当レアなんじゃないか?あんたって金持ちなんだな」

 

チラチラと四人を見て羨望と嫉妬の入り交じった表情の門番。ハジメは肩をすくめるだけで何も答えなかった

 

「まぁいい。通っていいぞ」

 

「ああ、どうも。おっと、そうだ。素材の換金場所って何処にある?」

 

「あん? それなら、中央の道を真っ直ぐ行けば冒険者ギルドがある。店に直接持ち込むなら、ギルドで場所を聞け。簡単な町の地図をくれるから」

 

「おぉ、そいつは親切だな。ありがとよ」

 

門番から有益の情報を手に入れたハジメ達は門をくぐり町へと入って行く。町中に入れば賑やかで、オルクス近郊の町程では無いものの露店も出ており活気に溢れていた。ハジメ達は楽しげに目元を和らげているが、シアはプルプルと震えていた

 

「はぁ・・・その様子だと自覚が無いようね」

 

「だって!奴隷ですよ!?私は仲間じゃないんですか!?」

 

「もう少し自分の容姿を考えてものを言いなさいよ。兎人族にしては珍しい髪の色に、スタイルが良い・・・首輪を付けて無かったら、引っ切りなしに人攫いに遭っているわよ。それでも良いなら外してあげるわ――――――但し、自分一人でどうにかする事が条件よ」

 

「・・・・・わーい。首輪うれしいですぅ」

 

軽く想像して思い至ったのだろう。棒読みだが、納得した様だ

 

「つまりだ。人間族のテリトリーでは、むしろ奴隷という身分がお前を守っているんだよ。それ無しじゃあ、トラブルホイホイだからな、お前は」

 

「・・・はい」

 

ショボンとするシアのウサミミは垂れ落ちる

 

「・・・有象無象の評価なんてどうでもいい」

 

「ユエさん?」

 

「・・・大切な事は、大切な人が知っていてくれれば十分。・・・違う?」

 

「・・・・・そう、そうですね。そうですよね」

 

「・・・ん、不本意だけど・・・シアは私が認めた相手・・・小さい事気にしちゃダメ」

 

「・・・ユエさん・・・えへへ。ありがとうございますぅ」

 

「・・・皐月と深月は未だ認めていないだろうけど」

 

「えぇ・・・。あの二人に認めて貰える様にってどうすれば良いんですかぁ~」

 

「・・・それは自分で考える」

 

「そ、そんな~」

 

若干涙目になりつつも、負けない気持ちで「やってやりますよ~!」と意気込みを入れる姿は好印象だろう。但し、調子に乗り過ぎない事が前提だ

メインストリートを歩いていると、一本の大剣が描かれた看板を発見する。かつてホルアドの町でも見た冒険者ギルドの看板だ。規模は、ホルアドに比べて二回りほど小さい。看板の確認も済んだハジメ達は扉を開いて中に踏み込んだ。ハジメと皐月の二人は、荒くれ者が集う場所のイメージを持っていた。しかし、中へ入ってみると全体は清潔に保たれており、正面入り口はカウンター、左手側は飲食店となっていた

中に居た冒険者達は当然の様にハジメ達に注目しており、特に女性陣四人に視線が集まっている。テンプレよろしく絡んできたりする者は居らず、皆が理性を働かせて観察するだけに留まらせているのだ。ハジメ達は真っ直ぐカウンターの方へと進むと、大変魅力的な・・・笑顔を浮かべたマダムがいた

ハジメと皐月は内心でオバチャンと思っており、二人の内心を知ってか知らずか、オバチャンはニコニコと人好きのする笑みでハジメ達を迎えようとし――――――――

 

ゴスゴスッ

 

二人の頭に深月のチョップが叩き落とされた

 

「お二人共が何を思っているかは大体予想出来ましたが、あまり失礼な事を考えるのは宜しくありませんよ?もう少し柔らかくしましょうね?」

 

「「はい・・・。もうオバチャンなんて二度と思いません」」

 

「おや、立派なメイドさんだねぇ。普通は仕えている者に手を上げる事は出来無い筈だけど」

 

「お嬢様達の考えを正すのもメイドの勤めで御座います。―――――マダム」

 

「主の考えを正す―――――ね。良い言葉じゃないか。で?今回は何用かしら?」

 

「あ、ああ・・・素材の買取をお願いしたい」

 

「素材の買取だね。じゃあ、まずステータスプレートを出してくれるかい?」

 

「買取にステータスプレートの提示が必要なの?」

 

「ん?お嬢さんの方はいざ知らず、坊やは冒険者じゃ無かったのかい?確かに、買取にステータスプレートは不要だけどね、冒険者と確認できれば一割増で売れるんだよ」

 

「成る程・・・メリットがあるのか」

 

オバ・・・マダムは何も知らないハジメ達に、冒険者になった際のメリットを説明していく。宿や店では一~二割―――――高ランクになれば、移動馬車を利用する料金が無料になったり等々

 

「と、いう事ね。どうする?登録しておくかい?登録には千ルタ必要だよ」

 

「う~ん、そうか。ならせっかくだし登録しておくかな。悪いんだが、持ち合わせが全くないんだ。買取金額から差っ引くってことにしてくれないか? もちろん、最初の買取額はそのままでいい」

 

「可愛い子が居るのに文無しなんて何やってんだい。ちゃんと上乗せしといてあげるから、不自由させんじゃないよ?」

 

ハジメは、有り難く厚意を受け取っておくことにした。今度こそ、完全に隠蔽したステータスプレートを差し出す。ユエとシアの分はまた機会があればという事にしておいた。隠蔽する事が出来無いユエ達となると、初日早々から目立ってしまう。それを避ける為の一時で的な措置をした

戻ってきたステータスプレートには、新たな情報が表記されていた。天職欄の横に職業欄が出来ており、そこに"冒険者"と表記され、更にその横に青色の点が付いている。青色の点は、冒険者ランク―――――上がるにつれて色が変るのだ。因みに、戦闘系天職を持たない者で上がれる限界は黒だ。辛うじてではあるが四桁に入れるので、天職なしで黒に上がった者は拍手喝采を受けるらしい。天職ありで金に上がった者より称賛を受けるというのであるから、いかに冒険者達が色を気にしているかが分かるだろう

 

「男なら頑張って黒を目指しなよ?お嬢さん達にカッコ悪ところ見せないようにね」

 

「ああ、そうするよ。それで、買取はここでいいのか?」

 

「構わないよ。あたしは査定資格も持ってるから見せてちょうだい」

 

ハジメは、事前に宝物庫から取り出していた素材をバッグに入れていたので、そちらから素材を取り出す。品目は、魔物の毛皮や爪、牙、そして魔石だ。カウンターの受け取り用の入れ物に入れられていく素材を見て、再びオバチャンが驚愕の表情をする

 

「と、とんでもないものを持ってきたね。これは・・・・・樹海の魔物だね?」

 

「ああ、そうだ」

 

「樹海の魔物ってやっぱり珍しかったのね」

 

「そりゃあねぇ。樹海の中じゃあ、人間族は感覚を狂わされるし、一度迷えば二度と出てこれないからハイリスク。好き好んで入る人はいないねぇ。亜人の奴隷持ちが金稼ぎに入るけど、売るならもっと中央で売るさ。幾分か高く売れるし、名も上がりやすいからね」

 

マダムはチラリとシアを見る。おそらく、シアの協力を得て樹海を探索したのだと推測したのだろう。樹海の素材を出しても、シアのおかげで不審にまでは思われなかったようだ。しばらくして、マダムは全ての素材を査定し金額を提示した。買取額は四十八万七千ルタ。結構な額だった

 

「これでいいかい?中央ならもう少し高くなるだろうけどね」

 

「いや、この額で構わない」

 

ハジメはバッグに入れる様にしながら宝物庫へ貨幣を収納して、門番の男から聞いた事を尋ねた

 

「ところで、門番の彼に、この町の簡易な地図を貰えると聞いたんだが・・・」

 

「ああ、ちょっと待っといで・・・ほら、これだよ。おすすめの宿や店も書いてあるから参考にしなさいな」

 

一枚の地図がハジメに手渡されて、皐月も釣られる様に覗き込む。中々に精巧で有用な情報が簡潔に記載された素晴らしい出来で、これが無料・・・ちょっと信じられない位だ

 

「これが無料?本当に良いの?十分お金を取れる位精巧なレベルなのだけど・・・」

 

「構わないよ、あたしが趣味で書いてるだけだからね。書士の天職を持ってるから、それくらい落書きみたいなもんだよ」

 

「そうか。まぁ、助かるよ」

 

「良いってことさ。それより、金はあるんだから、少しはいい所に泊りなよ。治安が悪い訳じゃあないけど、その三人ならそんなの関係なく暴走する男連中が出そうだからね。メイドに関しては正直言わせてもらうと、黒に近い位の腕があるだろうね」

 

「これはこれは、ご謙遜を」

 

「誤魔化さなくても私には分かるよ。人を見る目は誰よりも優れているって自負があるからね」

 

ハジメ達を見ていた冒険者達はポカンとしながら開いた口が塞がらない。所々で「マジか・・・」「オバチャンがいきなり認めるってぇ・・・」「超メイド・・・ご奉仕されたい!」とザワついたりしている

 

ハジメ達は苦笑いしながら入口に向かって踵を返した。四人も頭をマダムに下げてハジメに追従し、最後に出た深月が深く一礼してパタンッと小さな音で扉を閉めた

 

「ふむ、いろんな意味で面白そうな連中だね・・・」

 

マダムは小さく呟き、紙を取り出して何かを書き出したのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~深月side~

 

あの冒険者ギルドに居たマダムの観察眼は素晴らしいですね。腕が立つ冒険者にも悟られない程度に誤魔化しを入れた歩き方と姿勢だったのですが・・・そこに違和感を持たれて確信されたのでしょうね。かなり名が知られている方なのでしょう

 

ハジメ達は地図というよりガイドブックと称すべきそれを見て決めたのは"マサカの宿"という宿屋だ。料理が美味く防犯もしっかりしており、何より風呂に入れるという。最後が決め手だった。料金は割高だが、金はあるので問題ない。何が"まさか"なのか気になったというのもあるが・・・。一階が食堂で、複数の人間が食事をとっていた。ハジメ達が入ると、お約束の様に女性陣に視線が集まるが、無視してカウンターらしき場所に行くと、十五歳くらい女の子が元気よく挨拶しながら現れた

 

「いらっしゃいませー、ようこそ"マサカの宿"へ!本日はお泊りですか?それともお食事だけですか?」

 

「宿泊だ。このガイドブック見て来たんだが、記載されている通りでいいか?」

 

「ああ、キャサリンさんの紹介ですね。はい、書いてある通りですよ。何泊のご予定ですか?」

 

テキパキと宿泊手続きを済ませる女の子から告げられ、マダムの名前を初めて知った。ハジメは何処か遠い目をしている・・・あのマダムの名前がキャサリンだった事が何となくショックだったらしい

 

「あの~お客様?」

 

「あ、ああ、済まない。一泊でいい。食事付きで、あと風呂も頼む」

 

「はい。お風呂は十五分百ルタです。今のところ、この時間帯が空いてますが」

 

女の子が時間帯表を見る。ハジメとしては、男女別でゆっくりと入りたいと思っているので二時間必要の旨を伝えると「えっ、二時間も!?」と驚かれたが、日本人たるハジメ達としては譲れない

 

「え、え~と、それでお部屋はどうされますか?二人部屋と三人部屋が空いてますが・・・」

 

好奇心含む目でハジメ達を見る女の子。お年頃な彼女は気になっているし、周囲に居るお客もソワソワしている

 

「ん~・・・二人部屋を三つd――――――」

 

「何を迷っているのよ。二人部屋一つに、三人部屋一つよ」

 

「え、えっと・・・誰がどの部屋に入るかを・・・」

 

周囲の客は、ナイスッ!と言わんばかりに興味津々なのだ。誰を選ぶのかが知りたいのである

 

「・・・二人部屋はハジメと皐月。・・・三人部屋は私と深月とシア」

 

成る程、他の三人は旅の仲間なのかと納得した様にウンウンと顔を縦にふる客達だが―――――

 

「ユエのそれはやっぱり無しにして。ハジメと私とユエが三人部屋で、深月とシアが二人部屋ね。異論は認めないわ」

 

周囲の男性客は絶望した。リアルハーレムを築いているハジメが羨ましいと思ったのだ

 

「ちょっ、何でですか!私だけ仲間はずれとか嫌ですよぉ!後で突撃しますからぁ!」

 

嫉妬はもう一段階強くなる

 

「深月は、この残念ウサギが入って来れない様に簀巻にしておいて」

 

「了解致しました」

 

「うえっ!?じょ、冗談ですよね・・・皐月さん、冗談ですよね!?」

 

「ほら店員さん。さっさと書いて鍵を渡して」

 

「あっ、は、はいっ!直ぐに渡します!」

 

鍵を取り出す女の子を待つ皐月は呟く

 

「残念ウサギが居ると・・・邪魔でしかないのよね。うるさそうだし」

 

「・・・ん。・・・皐月と私がハジメを気持ち良くする」

 

「わ、私は諦めません!突撃してハジメさんに私の処女を貰ってもらいますぅ!」

 

静寂が舞い降りた。誰一人、言葉を発することなく、物音一つ立てない。今や、宿の全員がハジメ達に注目、もとい凝視していた。厨房の奥からは、女の子の両親と思しき女性と男性まで出てきて「あらあら、まあまあ」「若いっていいね」と言った感じで注目している

 

「冗談もそこら辺にしないと怒るわよ?」

 

「うっ、ま、負けません!今日こそ皐月さんを倒して正ヒロインの座を奪ってみせますぅ!」

 

「・・・師匠より強い皐月と戦う事すら出来無い事を教えてあげる」

 

「下克上ですぅ!」

 

ヒートアップする三人の首に深月の手刀が叩きつけられてゴトゴトゴトッと地面に倒れされ、周りはより一層静かになった。深月の素早すぎる手刀は殆ど見えなかったから・・・

 

「さぁ、ハジメさん。小一時間程眠る程度に加減しておきましたので早く部屋に運びましょう」

 

「あ、ああ・・・そうだな。他の客の迷惑になるからな」

 

ハジメは皐月をお姫様だっこして、深月はユエとシアを俵担ぎして部屋へと連れて行く。それを見送る客達は、皆こう思った―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのメイドを怒らせたらヤバイ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お嬢様達の対処が雑ですか?平行線を辿るので両成敗です。手荒な事は避けたかったのですが、公共の場であの様な事を何度もされてはいけませんからお灸を据えさせて頂きました。ハジメさんの部屋にユエさんを入れて、シアさんは後ほど簀巻に致しましょう。お嬢様方の夜の営みの邪魔立てする悪い輩は間引かねばいけませんので!

ハジメさんは少しばかり眠りに就かれるとの事なので、私は私で宿の夫妻と等価交換で色々と致します。色々って何だ―――――ですか?市民が口にする食事内容を把握するのと、手伝いの代わりとして一通りの作り方を覚えるだけです。そうすれば、食材が有れば皆様に提供できますので。それではお休み下さい

ハジメさんもベッドにダイブして直ぐお眠りになりましたので、行動開始しましょう!お嬢様達の為に美味しい料理を沢山覚えます!

 

その後―――――深月は一階に戻って夫妻と交渉して、二つ返事で許可を貰った。深月からは調理風景を見学、夫妻からは接客業務を今日だけ手伝ってくれればという内容だった。一通りの接客の仕方と、マナーの悪いお客の対処を確認・・・接客は変らないが、マナーの悪いお客相手は実力行使で大丈夫だそうで――――――"後にも先にも本日限り!メイドさんの接客※夕食まで"という大きな看板を立てて仕事を手伝う事に

そこそこ居たお客は、メイドさんの接客をして貰いたいという欲求から追加注文を―――――――新しく入って来たお客さんは、本物のメイドが居る事に驚愕しつつご飯を食べる。"超絶美人メイドがマサカの宿で接客している"という噂は一気に町中に広まった。しかも、この日限り・・・殆どの男性が仕事を怒濤の勢いで終わらせて向かい、店から出た時には至福の笑顔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

噂が流れている時の男性達の反応はこんな感じだった・・・

 

「おい!メイドがマサカの宿で接客しているってよ!」

 

『メイド服を着ているだけだろ』

 

「本当だって!」

 

『うっそだ~』

 

「お~い!噂のマサカの宿のメイドさんの噂本当だったぜ!この目で見てきたし、体験してきたぜ!!生メイド最高~♪」

 

「・・・まじ?」

 

「・・・嘘じゃ無いよな?」

 

「何でも宿泊客の付き人で、調理風景を見させる代わりに手伝っている言ってたぞ?」

 

「あーーーーー思い出した!!今日、冒険者ギルドにメイド連れの奴等が入っていったのを見たぞ!」

 

「・・・キャサリンさんの地図のおすすめ宿がマサカの宿だったよな?」

 

『・・・・・』

 

男達の心の中は何時だって―――――モワンモワン

 

『行ってらっしゃいませご主人様』

 

『何かご用ですか?』

 

『ご、ご主人様・・・いけませんっ!』

 

と、ありもしない妄想をし終えた男達の顔はだらしなかったが・・・直ぐにハッと正常に戻った後、仕事をそっちのけでマサカの宿に直行しようとウズウズしていた

 

「あぁ~、あのメイドさんは凄かったなぁ~。・・・仕事をキチッとこなす姿は癒やされた。――――――そういや、仕事そっちのけで来ていた馬鹿には接客していなかったのは笑っちまったぜ!文句を言おうとしたら物理的に外に追い出されてたからな~!」

 

「おらぁ下っ端!さっさと手を動かせ!早く仕事を終わらせるんだよ!!」

 

「あっあっあっ!増えろ俺の腕!何で二本しかないんだよっ!これじゃあ終わらねぇよおおおおお!!」

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!―――――ッフ、解体は終わった。今行くぞおおおおおおお!!」ダッシュッ

 

ある者は部下と共に癒やしを分かち合う為に、ある者は一人という現実に絶望しながら希望にすがる為に、ある者は覚醒した動きで終わらせる。男達は努力して仕事を終わらせて向かい、心優しき男は手を差し伸べ協力して生のメイド接客を受ける事が出来たのだった。因みに、最後の男性は身綺麗にしていなかった為に追い返されて接客されなかったという悲しい結末だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が接客を始めてから一気にお客さんが増えましたね。沢山料理の注文が出され大変そうで―――――また新しいお客様ですね。現在満席となっていますので、時間を改めるか列に並んでお待ち下さい――――――そうです。他人に迷惑を掛けないようにして下さいね?でないと、私は接客致しません

これで万事解決です!皆さん御行儀良くお話ししながら列に並んで良い事ですね。あぁ、高ランク冒険者だからと言って割り込みをしてきた者には接客拒否させて頂きます。ん?接客するのは当然と言いたいのでしょうが、私は"マナーの悪いお客様"を接客したくありません

 

高ランク冒険者と自称する男が深月の腕を掴もうとするも、紙一重で躱され深月に腕を捻り上げられる。深月は手刀を首元に落として気絶させて、首に看板を垂れ下げて店前に放置。その看板には「私は他のお客様に迷惑を掛けてメイドに倒された高ランク冒険者(自称:笑)です」と書かれていたのだ。店前に並ぶ客は、それをしっかりと理解してマナーを守る

ハジメ達が起きて、食事をしに一階へと降りればもの凄いお客の数に驚愕していた。殆どの客は男性だが、殆どが行儀良く最低限のマナーを守って食事をしている。厳い奴もしっかりと守っているのだ・・・

男性達の視線は1カ所に集まっており、先を辿れば料理をしている深月。余りにも手が回らない為、深月も一通りの手順を見て学んでヘルプに入っているのだ。出来た料理を深月が持って行くと、モーゼの様に男達が下がって行く・・・・・深月が運んだ料理を食べる男は涙を流しながら「うめぇ・・・うめぇよぉ・・・・・」と嗚咽を鳴らしながら食べているのだ――――――最早カオスとしか言い様が無い

深月の接客時間も終了し、ハジメ達に合流して次の日の予定を立てながら夕食を摂った。お風呂は男女別で入り、シアは深月の当て身で気絶して簀巻にされて回収された。夜は約束通り夜戦―――――ハジメと皐月とユエで激しくしたのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




深月「ちょっとやり過ぎてしまいましたね」
布団「せやな」
深月「お嬢様も暴走しなければ手荒な事はしないのですが・・・」
布団「あきらめろん。今は未だ」
深月「そうですね。ゆっくりと観ていきましょう」
布団「あ、アンケート出すわ」
深月「お嬢様回ですか?」
布団「クラスメイトsideです」
深月「要らないですね」
布団「ま、まぁ・・・一応ね」
深月「それでは、感想、評価宜しくお願い致します」
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