ありふれていない世界最強メイド【本編完結済み】   作:ぬくぬく布団

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布団「よし、投稿だ!」
深月「作者さん、作者さん。お気づきですか?」
布団「なんだぁ?」
深月「お気に入り1500件ですよ?何か番外編なる物を書いて下さい。あっ、お嬢様とのイチャイチャでも構いませんよ?」
布団「メイドぇ・・・」
深月「さぁ!さぁさぁさぁ!書きましょう!」
布団「うぎぎぎぎぎ!ま、まぁ待て。待つんだ。こうしよう!読者様に決めて貰おうと!」
深月「振りですよね?」
布団「振りじゃねーよ!」
深月「と、作者さんとのやり取りも終わらせましょう」
布団「はい」
深月「誤字報告をされている読者様、本当に有り難う御座います。お待ちかねの本編へと参りましょう。ごゆるりとどうぞ」







メイドは服を手に入れます

~皐月side~

 

うぅ・・・私達は今回もハジメに敗北した

あ、私達は今洋服を買いに町を歩いているわ。深月のチートで修理されたとはいえ、予備を購入しておかないと駄目よね♪シアの服を一新するのがメインだけれど

 

「・・・服か。俺はどれが良いとか分からないんだが」

 

「私達が試着するからハジメの感想が聞きたいのよ」

 

「・・・ハジメに褒めて貰える。・・・ポッ♪」

 

「女性は男性に褒められるのが嬉しいのですぅ~」

 

ハジメはそういった所が疎いので苦手なのだ。どうにかして別行動をと思っているが、皐月に腕を掴まれているので抜け出す事が出来無いのだ。そんなハジメの心情を察している皐月は、どうにかして服選びに集中させようかと考えていると一つだけ有効手がある事に気が付いた

 

「ねぇ、ハジメ。そんなに服選びが嫌なの?」

 

「いや・・・嫌って訳じゃ無い。ただ・・・こういった事自体初めてだからセンスがな」

 

「じゃあ――――――メイド服を数着買うのはどう?」

 

一瞬だけハジメがピクリと反応。見事、興味を引く事に成功した皐月は更に誘惑する

 

「ハジメが望むなら―――――――あっち(意味深)で着てあげるわよ?」

 

「ぐっ・・・だ、だけどなぁ」

 

「へぇ~、それなら諦めるわ。――――――深月の新しいメイド服をハジメに選ばせようかと思っていたのになぁ

 

最後の一言がトドメだった。オルクス同様、メイド好きーなハジメにとって深月は正に理想のメイドその物。地球に居た時から「こんなメイド服似合うだろうなぁ~」と妄想する位興味があった。目の前に垂らされた餌の付いた針――――――無論、飛びつかない訳が無い

 

「仕方が無い。行こう」

 

「無理しなくても良いわよ?」

 

「これから先も同じ事があるだろう?なら今回は練習を踏まえて―――――だ」

 

「・・・・・そう。なら行きましょう?」

 

計画通り!

 

某自称新世界の神の様に、誰にも見え無い様に悪どい笑みを作る皐月だった。言い忘れていたが、現在深月は食料や調味料等の買い出しを命令されているのでこの場には居ない

キャサリンさんの地図には、どの様な服が置いてあり、何処がお勧めかがしっかりと記載されている。四人は、普段着も置いている冒険者向けのお店へと向かった。その店は、流石はキャサリンさんがオススメするだけあって、品揃え豊富、品質良質、機能的で実用的、されど見た目も忘れずという期待を裏切らない良店だった――――――だが

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら~ん、いらっしゃい♡可愛い子達ねぇん。来てくれて、おねぇさん嬉しいぃわぁ~。た~ぷりサービスしちゃうわよぉ~ん♡」

 

 

 

 

 

 

 

化け物が居た。身長が二メートル越え――――――――全身の筋肉という天然の鎧を装備し、濃ゆい顔、禿頭の天辺にはチョコンと一房の長い髪が生えており三つ編みに結われて先端をピンクのリボンで纏めている。動く度に筋肉ピクピクと動き、巨体とは思えない程クネクネと体を動かしている。全員が硬直して、目の前に居る化け物に恐怖を抱く

 

「あらあらぁ~ん?どうしちゃったの貴方達?可愛い子がそんな顔してちゃだめよぉ~ん。ほら、笑って笑って?そこに居るのは彼氏かしら~ん。どう?お姉さんと・あ・そ・ぶ・?」

 

処理が追いつかない為、皐月の口からつい本音が零れてしまった

 

「ば、化け―――――」

 

「だぁ~れが、伝説級の魔物すら裸足で逃げ出す、見ただけで正気度がゼロを通り越してマイナスに突入するような化物だゴラァァアア!!」

 

「ご、ごごごごごごめんなさいッ!」

 

反射的に謝って、ハジメを盾にして隠れる皐月。何時もの威厳も何も無い・・・。店主に正直に謝った事で再び笑顔?を取り戻し接客に勤しむ

 

「いいのよ~ん。それでぇ?今日は、どんな商品をお求めかしらぁ~ん?」

 

ハジメはフリーズしている。対応できるのは三人だけだが、シアはヘタリと座り込んでいるので戦力外。ユエは未だに現実に追いついていない。皐月は恐る恐るながらも説明する

 

「え、えっと・・・。そこにヘタリ込んでいるシアの服を見繕って頂きたい・・・です。・・・お願いします」

 

「あらそうなの~ん?それじゃあ、任せてぇ~ん」

 

シアを担いでお店の奥へと入って行く。その時の、三人を見つめるシアの目は、まるで食肉用に売られていく豚さんの様だった

奧へ消えてから数分足らずで出て来たシア。店長のクリスタベルさんの見立ては見事の一言だった。店の奥へ連れて行ったのも、シアが粗相をしたことに気がつき、着替える場所を提供するためという何とも有り難い気遣いだった。思考を停止していたハジメもその頃には戻っており、ビクつきながらも全員でお礼を言って店を離れて高級服を取り扱うお店へと向かった

 

「いや~、最初はどうなる事かと思いましたけど、意外に良い人でしたね。店長さん。」

 

「ん・・・人は見た目によらない」

 

「ですね~」

 

「・・・皐月大丈夫?」

 

「ハジメさんも大丈夫ですか~?」

 

未だに気分が優れない二人を心配するユエとシア。一瞬で削られた精神が回復するまで時間が掛かったが、どうにか受け答え出来るまで回復したハジメと皐月。ありのままの感想は唯一言

 

「「正直・・・怖かった」」

 

ああいう手合いは、ファンタジー世界の作り物だけだろう―――――現実にはあり得ないと決めつけていた価値観が崩れ去ったのだ。まぁ・・・直ぐに受け入れる事の出来無い衝撃だったのだから仕方が無い。しかし、悪夢は終わらない。ハジメと皐月は深月にメイド服を買う為に高級店の方に訪れ、目的の物があったのは良かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃ~い♡今日は、何を・お・さ・が・し・かしら~ん♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二の筋肉モリモリ店主が居た――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フラッと立ち眩む皐月を咄嗟に支えるハジメ。自分だって頭が痛くなる光景だが、欲望の方が強いので耐えるしか無いのだ。クリスタベルの一件から同じ過ちは犯さない様、言葉に気を付けながら説明した。何故此処で深月のメイド服を新しく購入するのか―――――――ユエには申し訳無いのだが、胸の辺りがキツくなってきているとの事だった。理由は読者達のご想像にお任せしよう

ハジメは、学校で着用していた深月のメイド服を手本に少しだけ?改造する事にしたのだ。二の腕を露出させていた部分を隠すだけだが、露出部が一つとなる事でより際立つと思ったからだ。後は実行するのみ。転移の際に着ていた露出の無い黒を基調としたメイド服を一部露出する様に改造する感じだ。(※アズールレーンのフォーミダブルの服を想像して下さい)

一からのオーダーメイドなので、時間は約三日必要との事。予定は明日辺りで出発しようかと考えていたが、新作のメイド服を楽しみにしているハジメは滞在日数を変更する事を決意した

注文も終わって皐月達と市居を回ろうとしたハジメだったが、目先に食料などの消耗品を購入している深月の姿を発見した

 

「皐月、悪いが食料を買っている深月の方に合流する。俺も居た方がこれからの予定と相談しながら出来るからな。だから、三人は自由に行動してくれ」

 

「えっ、ちょっとハジ――――」

 

ハジメは早足で深月の元へ行き、置いて行かれた皐月達。ハジメからすれば三人で自由行動をして、ゆっくりしてもらおうと配慮したのだ。だが、今回は逆効果である。メイド服に情熱を注ぐ様にオーダーメイドした後だからだ・・・

 

「・・・ハジメは深月と一緒が良い?」

 

「むぅ~!深月さんが大変そうなのは分かりますが、私達を置いて行くなんて酷くありませんか?」

 

「本音で言うと、ハジメと一緒に散策したかったのだけど仕方が無いわね。多分、私達をゆっくりとさせたかったのだとと思うわ」

 

「・・・今回は裏目に出た」

 

「割り切ってゆっくりしましょう」

 

「ん!」

 

「えぇ~・・・私はハジメさんと一緒に行動したいですぅ~」

 

「・・・シアはこっち。・・・拒否は認めない」

 

「話す事もあるんだからこっちに来なさい!」

 

「ハジメさんの正妻争いですか?それなら負けませんよ!私の胸はパーティーの中で一番ですから!!」

 

フンスッと胸を張るシア。確かに、皐月と深月とユエの三人よりも大きい―――――――だが、頭の方が残念すぎて何とも言えない。持たざる者に対しての禁句を言ってしまったシアの末路は決まっている。ユエはシアを殴る―――――――しかし、胸の脂肪の前には無力だった。たわわなそれに弾かれてしまったから

 

「ムッフッフッフ♪効かないですぅ~」

 

腹立たしいユエに変って皐月の右手のアイアンクローがシアの頭部を捕まえ、ギリギリと徐々に締め上げていく

 

「い"っ!いだだだだだ!?痛いです!痛いですよ皐月さん!?は、はなしてぇ~」

 

「一々煽る言動はしない。――――――いい加減に学びなさい」

 

解放されたシアは涙目になりながらユエに謝罪。自分の代わりに皐月が締め上げたのに満足したので許し、三人は散策を再開した

薬屋、道具屋等の小さな消耗品を店を転々と回る。皐月は義手に眼帯としているが、三人共が見目麗しい為―――――気付けば数十人の男共に囲まれていた。一瞬拉致か何かだと思っていたユエとシアだが、男達を良く見ると服が統一されていない。皐月は「テンプレかぁ~。面倒くさいだけね」と小さく呟いていた。そんな男達の内、一人が前に進み出た

 

「皐月ちゃんとユエちゃんとシアちゃんで名前あってるよな?」

 

「?・・・合ってる」

 

ユエの返事を聞いて、男共は頷いて覚悟を決めた目で三人の前に進み出た

 

「「「「「「皐月ちゃん!俺を執事にしてください!!」」」」」」

 

「「「「「「皐月ちゃん!俺と付き合ってください!!」」」」」」

 

「「「「「「ユエちゃん、俺と付き合ってください!!」」」」」」

 

「「「「「「シアちゃん!俺の奴隷になれ!!」」」」」」

 

見目麗しい三人は兎に角目立っていた。ハジメとの仲が非常に近しいのは理解しているが、それでも諦めきれない為の告白。皐月に関しては、執事希望は恐らく深月とお近づきになりたいからだろう・・・。で、告白を受けた三人は興味を失ったので無視する事にした

 

「さっさと次の道具屋に行くわよ」

 

「・・・シア、道具屋はこっち」

 

「あ、はい。次の一軒で全部揃うといいですね」

 

「ちょっ、ちょっと待ってくれ!返事は!?返事を聞かせてく『『『断る(ります)』』』・・・ぐぅ・・・」

 

完全に玉砕・・・尚且つ興味の一欠片も無い事を知り四つん這いに崩れ落ちる男達。しかし、諦めの悪いお馬鹿な男は何時の世も存在する

 

「なら、なら力づくでも俺のものにしてやるぅ!」

 

皐月に向かって某大泥棒ダイブで飛び込む男。目は血走っており、男の中の妄想では皐月が組み伏せられているのだろう。皐月は殴ろうとするが、それよりも先にユエが一言呟いた

 

「"凍柩"」

 

「ふぉおおお!?」

 

首から上だけを残して身体中を凍らされた男は、驚愕しながら重力に引かれて落下した。周囲は、ユエが無詠唱で魔法を行使した事にざわついていたが「事前に詠唱していた」「魔法陣を服の下にでも隠している」等の解釈をしているのでとても助かった

 

(ユエ、無詠唱は駄目でしょ。今回は都合良く解釈してくれているから良いけど、無詠唱について知識を持っている人にバレたら目を付けられるわよ)

 

(・・・次から気を付ける。・・・これどうする?)

 

(犠牲になって貰いましょう)

 

(ん!)

 

皐月との念話を終えたユエは、男を包む氷を少しずつ溶かす。男は解放してもらえると思ったのか、表情を緩めて熱っぽい瞳でユエを見つめる

 

「ゆ、ユエちゃん。いきなりすまねぇ!だが、俺は皐月ちゃん事が・・・」

 

「・・・皐月はハジメの正妻。・・・・・だから見せしめ」

 

「ひょ?」

 

溶かされていた氷の部分は男のシンボル。丸出しで動けないこの状況を理解して、男は徐々に顔を青ざめて行く

 

「あ、あの、ユエちゃん?どうして、その、そんな・・・股間の部分だけ・・・・・嘘だよね?嘘だと言って!?」

 

「・・・狙い撃つ」

 

その一言と同時に、風の礫が連続で男の股間に叩き込まれた

 

「ッアーーーーーーーーー!」

 

男の悲鳴が昼前の街路に響き渡る。某配管工がコインを手に入れる様な効果音がピッタリだろう。執拗に狙い撃ちされる男の股間に、周囲の男達―――――――言い寄ってきた男達だけで無く、関係無い野次馬や露店の店主も内股になりながら股間を手で覆い隠した

風の礫は、一撃で男の意識を飛ばさずに徐々にダメージを積み重ねる様な攻撃で、永遠に続くだろうと思われた。ユエは人差し指の先をフッと吹き払い、置き土産に言葉を残した。

 

「・・・漢女になるがいい」

 

「・・・てい」

 

皐月はその辺りに落ちていた小さな石ころを親指で弾き、地面に跳弾させて攻撃。ズドムッ!と真下からの衝撃は、風の礫よりも強烈で、男の意識を完全に飛ばすには十分なものだった

 

『ヒィッ!?』

 

皐月の容赦の無いトドメを目の当たりにして身体中をガクガクと震わせる男達。三人は畏怖の視線を向けてくる男達の視線を無視して買い物の続きに向かった。道中、女の子達が「皐月お姉様・・・」「ユエお姉様・・・」とか呟いて熱い視線を向けていた気がするがそれも無視して買い物に向かった

 

この日、一人の男が死に、第三のクリスタベル・・・後のマリアベルちゃんが生まれた。そしてユエには"股間スマッシャー"皐月には"死神の一撃"という二つ名が付き、後に冒険者ギルドを通して王都にまで名が轟き、男性冒険者を震え上がらせるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ハジメside~

 

「助かりましたハジメさん。宝物庫のお陰で食料品を大量に購入出来ました」

 

「まぁな。荷物持ちはそれなりに居た方が良いだろう」

 

ハジメは深月と合流して一緒に食料を中心とした補給を行っていた。旅の人数が増えたので消費も多いので、それなりに時間が掛かってしまうのだ。深月が聞いていた予定は、明日にはこの町を発つとの事だった。だが、ハジメが滞在日数の延長した事で余裕を持って補給を行えるのだ

しかも、所々で発揮する深月の交渉術は凄まじいの一言・・・男性女性と関わりなく、少量の割引が行われているのだ。塵も積もれば山となる――――――正にそれだった。想定以上の食料を購入出来た事にハジメは「マジか・・・交渉スキル半端じゃねぇ」と零す程。だが、誰でもこれ程の成果が出る訳では無い。地球に居た頃から行ってきた割引交渉術の経験が活きているから―――――普通の人がした所で、成功するのは一割未満だ。正に深月専用の技能である

ハジメと深月の二人は、三人よりも早く宿へ帰って戦闘関連の消耗品の補充と手入れを開始した。ハジメは弾丸の補充、深月は夫婦剣と刀の手入れと服の修正等だ。ハジメは小休止を入れて深月の方を見ると、魔力糸を操作して色んな形を作り出していた

 

・・・魔力糸ってホント深月にピッタリな技能だな

 

じーっと自身を見ているハジメに気付いている深月

 

「あの・・・ハジメさんは私に何か御用ですか?」

 

「いやな、魔力糸って便利そうだな~って思って見てたんだよ」

 

「確かに便利です。・・・ですが、使いこなす事は未だ出来ていません」

 

驚愕して呆然となるハジメだった

 

・・・は?あそこまで罠を仕掛けたりして絡め取っているのにか?あの神の先兵擬きの攻撃も受けきったのに使いこなせていないのは有り得ないだろ

 

「ハジメさん。有り得ないなんて事は有り得ませんよ」

 

「俺の思考を読むなよ」

 

「顔に出ていましたよ」

 

「俺ってそんなに顔に出やすいのか?」

 

「いいえ。・・・将来を踏まえてハジメさんが何を考えているのかを予測したまでです。主が二人に増えますので、しっかりと把握しなければいけません」

 

「主の考えを把握する事もメイドの勤めです―――――ってか?」

 

「そうですよ?」

 

ノータイムで返すって事はその位本気って事かよ。ホント二次元のパーフェクトメイドが現代に現れたって疑いたくもなるぜ

 

ハジメは内心で新しく出来るメイド服にワクワクしていると、ドアが開き町を散策していた皐月達三人が帰って来た

 

「ただいま~」

 

「おう、お帰り。町中が騒がしそうだったが、何かあったか?」

 

「何も無かったわよ」

 

「・・・問題ない」

 

「あ~、うん、そうですね。問題ないですよ」

 

皐月達は町中でナンパに遭った事は言わない。制裁も済んだので気分がさっぱりしているから・・・

 

「さて、シアにプレゼントだ」

 

「ほんとですか!わ~いやりましたぁ~♪」

 

「ほれ」

 

そう言ってハジメはシアに直径四十センチ長さ五十センチ程の円柱状の物体を渡した。銀色をした円柱には側面に取っ手のようなものが取り付けられている

 

「重っ!?」

 

シアは咄嗟に身体強化の出力を上げてたたら踏まずに済んだ

 

「これ武器ですよね?ハジメさんからのプレゼントは?」

 

「?武器をプレゼントしただろ?」

 

「あっ・・・・・はい。ソウデスヨネー」

 

皐月やユエに付けられている装飾品を貰えると勘違いしていたシアはガックリした

 

「武器はこの先必要だろ?」

 

「それよりも・・・もの凄く重たいんですけど」

 

「そりゃあな、お前用の新しい大槌だからな。重いほうがいいだろう」

 

「へっ・・・?これが大槌ですか?」

 

今シアが持っている武器・・・円柱部分は、槌に見えなくもないが、それにしては取っ手が短くアンバランスだ

 

「ああ、その状態は待機状態だ。取り敢えず魔力流してみろ」

 

「えっと、こうですか?―――――ッ!?」

 

シアは言われた通りに槌モドキに魔力を流すと、カシュン!カシュン!という機械音を響かせながら取っ手が伸長し、槌として振るうのに丁度いい長さになった

この大槌型アーティファクト:ドリュッケン(ハジメ命名)は、幾つかのギミックを搭載したシア用の武器だ。魔力を特定の場所に流すことで変形したり内蔵の武器が作動したりする

 

「今の俺にはこれ位が限界だが、腕が上がれば随時改良していくつもりだ。これから何があるか分からないからな。ユエのシゴキを受けたとは言え、たったの十日。まだまだ危なっかしいが、その武器はお前の力を最大限生かせるように考えて作ったんだ。使いこなしてくれよ?仲間になった以上勝手に死んだらぶっ殺すからな?」

 

「ハジメさん・・・ふふ、言ってることめちゃくちゃですよぉ~。大丈夫です。まだまだ、強くなって、どこまでも付いて行きますからね!」

 

こうして一日、また一日とゆっくりと休養した五人

そして待ちに待った日(※ハジメにとって)・・・宿のチェックアウトを済ませ、メイド服を受け取りに行く。皐月は少し嫌そうにしていたが、深月の主として行かないという選択肢は無い

第二のクリスタベルの待つ服屋の前へと到着した一同は入店――――――

 

「いらっしゃ~い♡あら~!ご注文の品は完成しているわよ~♡ささっ、メイドの貴女はこっちに来て~♡」

 

「えっ?私ですか?」

 

「そうだぞ」

 

「メイド服は私の仕事服です!脱ぎませんよ!?」

 

「だ、大丈夫よ深月。新しいメイド服を注文したから!ほら、気分一新も良いでしょ!!」

 

「・・・そうですね。この服一着だけですので助かりますが・・・お金の方は大丈夫なのでしょうか?」

 

「気にするな。服が一着しか無いのは困るだろ?」

 

「分かりました。それでは店主さん、お願い致します」

 

「こっちよ~♡貴女程の綺麗な子ならピッタリよ~♡」

 

店主と共に奧へと入っていった深月を見て四人の思った事はただ一つ

 

「「「「何故平気なんだ(なの)(なんですか~)!?」」」」

 

深月は並大抵の事では動揺しない。こういう人も存在するだろうと、個人の感性まで否定する事は無い。但し、限度は有る。天之河の様な現実も見ないご都合解釈が良い例だろう

数分経った後、奧から店主が先に出て来た。何故最初に店主!?と思った四人

 

「最初はあの子が出てくると思ったのかしら~ん?これには理由があるのよ~ん♡」

 

「どういう事だ?」

 

「う・し・ろ・よ~ん♡野次馬が暴走しない様にするのも~わ・た・し・の仕事よ~♡      ね?」

 

店主が後ろの野次馬達にニッコリと微笑むと、顔を青くしてザザザッと後退った。恐らく、過去に何かしら遭ったのだろうと容易に想像出来る

 

「さぁ、主役の登場よ~ん♡」

 

店主が横にずれて奧から現れた深月。黒い生地に包まれた肌だが、胸元と肩部分だけが露出している。隠しているようで隠していない神秘にハジメは心の中でコロンビアポーズをしていた。そして、この世界に転移して二番目に嬉しかった。自分の考えたデザインの服を来た超メイド―――――歓喜以外の表現は無い。因みに、一番は皐月と将来結婚前提でお付き合い出来る事である

深月を除いた女性陣三人も、深月の変わり様にビックリしていた。服が変るだけで此処まで違うのか!?と声を大にして叫びたい位だから

 

「流石深月・・・メイド服一つで此処まで変わるなんてね―――――――私が着たとしても、それは所詮コスプレって事ね・・・チクショウッ!!」

 

「・・・深月の胸が大きくなっている・・・だと!?」

 

「ま、未だです!胸の大きさなら私が勝っていますぅ!」

 

「・・・生活面では何一つ勝っていない」

 

「グハアッ!?」

 

何もしていないのに一人一人に深刻な傷を付けて行く深月は、主の皐月の前に立ってゆっくりと回転して後ろ姿も見せる

 

「店主さんに聞きました。一からオーダーメイドされたとの事ですが・・・如何ですか?」

 

「俺がデザインしたメイド服だ。多少二次元から引用する所もあったが、もの凄く似合っているぞ!」

 

「え、えぇ・・・とっても綺麗よ」

 

「・・・綺麗だけど・・・深月ばかりズルイ」

 

「生活スキル・・・フヘッ・・・深月しゃんに勝てるわけないじゃないですかぁ~」

 

ハジメはとっても喜んでおり、皐月とユエは褒めるよりも悲しみが大きく、シアはユエの一言で落ち込んでいる。そして野次馬の男共の反応は予想通りだった

 

「「「うひょ~!あのメイドにご奉仕されたい!」」」

 

「「「ご主人様と呼んで欲しい!」」」

 

一方、そんな馬鹿な男達を見て呆れ果てている女性陣達。当然の結果である

 

「私の主はお嬢様ですのでお断り致します」

 

口に出していた欲望を拒否されて膝から崩れ落ちる男達。そして、今回は馬鹿な男は誰一人居ない。この場に居る男性陣の殆どが深月の強さを知っている・・・宿で返り討ちに遭った男の末路が悲惨だからだ

自称高ランク冒険者(笑)は自信喪失により女性から離れられ、解体屋の男は女性達からの利用客が減ってしまった。何かしらの損失(※女性関連)がある為、手を出す猛者は誰一人この町には居ない

 

「さてと、深月の服も新しくなったから旅の続きに行くぞ」

 

こうして五人は門を出てライセン大峡谷へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




深月「アンケートしましょう?」
布団「最近アンケート多いと思う自分が居る」
深月「作者さんの優柔不断がいけないのですよ」
布団「はい・・・そうです。スイマセン」
深月「内容はどうします?」
布団「書くか書かないかの二択にしましょう!」
深月「本当に宜しいのですか?」
布団「幅広く決めれるから大丈夫だ問題無い」
深月「特大のフラグを建てましたね」
布団「そいじゃあいっきまーす」
深月「あぁ、行ってしまいました。読者の皆様方、評価、感想等お気軽に宜しくお願い致します」
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