ありふれていない世界最強メイド【本編完結済み】   作:ぬくぬく布団

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布団「ど、どういう事だこれは!いきなりお気に入りが61件だと!?」
深月「それは皆さんが私のお嬢様の愛を見たいと言う事でしょうか」
布団「此処はR-15ですよ?」
深月「大丈夫です。事故に見せかけて犯るのです」
布団「字が隠せていない!」
深月「冗談ですよ・・・心の奥底では致したいと思っていますが」
布団「取り敢えず我慢してね?」
深月「私はお嬢様のメイド、誘われない限りは大丈夫ですよ」
布団「うん・・・まぁ・・・はい」
深月「では始まります。皆様どうぞ宜しくお願い致します」




読者様の誤字報告有り難う御座います




メイドでも毒を吐くときはありますよ?

~ハジメside~

 

憂鬱だ・・・また始まる。嫌な学校が・・・・・

 

月曜日、学校へと行っている学生ならば理解できるだろう。めんどくさい登校、勉強、付き合い等々それは人それぞれだろう。しかしながら南雲ハジメと言う少年はそれ以上に嫌な事がある。それは――――――

 

「よぉ、キモオタ!また、徹夜でゲームか?どうせエロゲでもしてたんだろ?」

 

「うわっ、キモ~。エロゲで徹夜とかマジキモイじゃん~」

 

檜山を始めとした四人組からのいじめである。アニメやラノベが大好きなだけだと此処まで酷くはないだろう・・・しかしいじめとなる原因そのものはハジメの行動には無く

 

「南雲くん、おはよう!今日もギリギリだね。もっと早く来ようよ」

 

その答えの一つは彼女である

彼女の名前は白崎香織、学校の三大女神の一角の一人である。いつも微笑の絶えず非常に面倒見がよく責任感も強い為、学年を問わずよく頼られている。これだけで分かるだろう?成績が平凡、授業では居眠りとしている為に不真面目生徒と思われている彼に快く思わない者、彼女を好いている男共からの嫉妬が原因なのだ

 

「あ、ああ、おはよう白崎さん・・・」

 

ホント何故彼女は僕に付き纏うのだろう・・・不思議で堪らないよ

 

ハジメはどうにかしてこの状況を脱したいと思っていると

 

「南雲君。おはよう。毎日大変ね」

 

「香織、また彼の世話を焼いているのか?全く、本当に香織は優しいな」

 

「全くだぜ、そんなやる気ないヤツにゃあ何を言っても無駄と思うけどなぁ」

 

お馴染み組の三人が声を掛けてきた。ハジメは心の内で「ナイスッ!」とグットポーズを取っていた

最初に挨拶をしてきたのが八重樫雫。白崎の親友でポニテ女子のお姉さま系の女性で、しっかりとしておりオカン気質

次はキラキラネームこと天之河光輝。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能と正に勇者タイプの男

そして最後は坂上龍太郎。天之河と親友であり努力、熱血、根性が大好きで細かい事は気にしないタイプの脳筋野郎

 

「おはよう、八重樫さん、天之河くん、坂上くん。はは、まぁ、自業自得とも言えるから仕方ないよ」

 

ハジメは"趣味の合間に人生"を座右の銘としている為直す気は全くと言って良い程無い

 

「それが分かっているなら直すべきじゃないか?いつまでも香織の優しさに甘えるのはどうかと思うよ。香織だって君に構ってばかりはいられないんだから」

 

と、このように勇者天之河は何時ものご都合思考にて注意するが南雲自身何を言っても意味無いだろうと諦めている。そもそもハジメの両親がゲームクリエイターと漫画家でバイトをする程の将来設計が出来ているのである。クラスの中でも早い段階で此処までの将来設計が出来ているのは凄い所だろう

そしてハジメが妬まれているもう一つの原因とは

 

「やっほーハジメ君!( ^ω^ )おっはよ~♪」

 

彼女の名前は高坂皐月。お金持ちのご令嬢であり常識的な人とは誰にでも分け隔てなく接する三大女神の一人だ。しかし、南雲にとって彼女とはとても仲が良いのである。前話でも説明していたが、高坂は南雲を切っ掛けにオタクの仲間入りを果たしたからだ

 

「ねぇねぇハジメ君、先週借りたこのラノベが予想を遥かに越えて面白かったよ!今度は直に借りに行っても良い?」

 

先程までオタクのハジメをいじめていた四人組は何も言わない。いや、何も言えないのだ―――――彼女のファンは多く信者も・・・そして何よりも怖いのは彼女の側に居るメイド

 

「皆様おはよう御座います。そして南雲さんもお元気そうで何よりです」

 

神楽深月――――高坂皐月の忠犬、オーバーキラー、超人メイド等と噂が絶えない女性だ

 

 

 

~深月side~

 

不愉快な塵芥共はお嬢様が入室してから一気に何も言わなくなりましたね。まぁ当然でしょう・・・お嬢様のファンクラブ達に知られれば矛を向けられると自覚している事でしょうから。まぁ例えファンクラブの方達が見逃したとしてもこの私は見逃すという事は絶対にありませんし、生きている事を後悔させる程OHANASHIをいたします

 

「皐月に深月も、眠そうにして真面目に話を聞こうとしない南雲と話すなんて香織と同様優しいな」

 

「私とお嬢様の名前を何時呼んで良いと言いましたか?お嬢様の許可を得ずに呼ぶ事は不敬ですよ」

 

「中学の頃から一緒だし、それに今もクラスメイト―――――名前で呼ぶのは当たり前だろう?」

 

本当にご都合解釈のど腐れ野郎は腹立たしい・・・お嬢様!早く私にこれを排除する様に申しつけ下さい!秒殺で終わらせますから!!

 

不愉快そうに天之河に視線をやり一言

 

「中学からって私はハジメ君と中学から一緒に遊んでいるから問題無いでしょ?そもそも遊んだ事が無い貴方にどうこう言われる筋合いは無いと思うのだけれど?」

 

「光輝君?私は私が南雲くんと話したいから話してるだけだよ?」

 

殺気と嫉妬が入り交じった視線を浴びるハジメはビクッと肩を震わせた。檜山達四人は良からぬ事を企んでいるご様子

 

「え?・・・ああ、本当に香織や皐月は優しいな」

 

またしてもご都合解釈。これによって人生を狂わされた人は居るんじゃないかと思うばかりです・・・親はどの様に教育を成されたのでしょうか。その顔を見てお説教をしてみたいものですね

 

ハジメもハジメで厄介極まりないなぁ・・・と心の中で思いこの空気から逃れたいが為、教室の窓から青空を眺めた

 

「ごめんなさいね? 二人共悪気はないのだけど・・・」

 

雫は人間関係の心情等を理解しているのでこっそりとハジメに謝罪をする。まぁハジメは「仕方が無いよ」と完全に諦めて苦笑いを浮かべるばかりだ

 

「お嬢様そろそろお席に・・・もうすぐチャイムが鳴ってしまいます」

 

「ありがとう深月。それじゃあハジメ君、また後でね?」

 

皐月は深月に手で制し席に座る様促し着席。そうすると丁度チャイムが鳴り教室に教師が入り午前の授業が開始される。ハジメは直ぐに寝始め、皐月はその姿をこっそりとカメラで保存、深月は皐月の様子を脳内に録音するかの如く見続ける。この光景は教師も見慣れた物で放置し時間は過ぎ去っていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――ジメ君―ハ―メ君?もうお昼だよ?昨日はそんなに忙しかったの?」

 

ゆさゆさと肩を揺する皐月、そして目が覚めるハジメ

 

「高坂さんおはよう。うん・・・昨日は母さんのアシで夜遅くまで手伝っていたからね」

 

「あぁ~成る程ね」と納得した皐月は十秒でチャージできる定番のそれをハジメから奪い取り深月へと渡す

 

「今日という今日こそは!何が何でもしっかりとしたご飯を食べさせるからね!深月!ハジメ君を捕まえて!!」

 

ハジメはハッとするがもう遅い

 

「では失礼致します南雲さん。少々強めに拘束をさせて頂きますのでご了承下さい」

 

後ろから羽織い締めをする深月。ハジメは逃れようと体を動かそうにも動かせずにいる・・・ハジメはただ逃げたいが為に拘束を逃れようとしているのでは無い。背中に当たる柔らかい物――――――深月のたわわなそれから逃げ様としているのだ。まぁ男子は嫉妬し女子はその男子達を極寒の視線で見る

 

「ではプスッとします」

 

「ちょ!?」

 

瞬間手足だけ自由が効かなくなり動きを完全に止められてしまったハジメ、深月は極細の針にてプスッと麻痺をさせただけである←普通は有り得ないし出来ません

 

「さぁこれで一緒に食べれるね?大丈夫!深月に食べさせるから何も問題は無いよ?」

 

本物のメイドによる「あーん」は特大の羞恥である。それを意図もたやすく実行する皐月・・・恐ろしい子である!

 

「南雲くん。珍しいね、教室にいるの。お弁当?よかったら一緒にどうかな?」

 

追い打ちを掛ける様にハジメの心は悲鳴を上げる

 

どうして構うの!?高坂さんじゃなくて何で貴女が構うの!?と言葉が飛び出そうになるが、我慢――――――――そして

 

「あ~、誘ってくれてありがとう白崎さん。僕は高坂さん達と食べる予定だから天之河君達と食べたらどうかな?」

 

「てめぇ何してんだごらぁ!」と言わんばかりにギラギラとした視線がハジメに突き刺さる。皐月はニコニコしているが内心「どっか行けこいつ!」と思っているだろう。深月は「はぁ~」とため息を付き、この現状を嘆いている

 

「なら皆で食べようよ!」

 

まさかの爆弾発言に周囲がピシリッと固まった。「止めろ馬鹿!」と言いたげな皐月・・・深月は咄嗟に主の肩を抑え冷静さを取り戻させるとさらなる燃料が近づいてくる

 

「香織、皐月、深月。こっちで一緒に食べよう。南雲はまだ寝足りないみたいだしさ。せっかくの美味しい手料理を寝ぼけたまま食べるなんて俺が許さないよ?」

 

ハジメはギギギッと錆び付いたブリキ人形の様に声のした方向へ向くと、ご都合解釈大好き君が居た。香織についてはナイス~!で、皐月に関しては関わるなぁ!と思いつつ苦笑いをしているが

 

「え?なんで光輝くんのゆ―――――――」

 

「南雲さんここの空気が汚染されたので外で食べませんか?」

 

「深月の言う通りだね!ハジメ君!外に移動して一緒に食べよう?」

 

うぉおおおおおおおい!?どないしてくれるんだこの空気!!とハジメは深月に視線で訴えかけるが強制的に連れて行くと言わんばかりの強烈なお返しにため息が出る

 

(もういっそ、高坂さん達二人を除いて異世界召喚とかされないかな?どう見てもあの四人組、そういう何かに巻き込まれそうな雰囲気ありありだろうに。・・・でも正直異世界のメイドさんと神楽さんのメイドの力量差を見てみたいと思っている僕がいる・・・・・)

 

と思っていると、ハジメの目の前―――――天之河の足元に純白に光り輝く円環と幾多の紋様の輝きが現れ凍り付いた。その異常事態には直ぐに周りの生徒達も気付くが全員が金縛りにでもあったかの様に出現した魔方陣に視線が奪われる。深月は「お嬢様!」と主の皐月の手を掴み外へ出ようとするが、徐々に輝く速さが加速し教室全体を覆い尽くさんばかりに拡大、悲鳴を上げる生徒達に教室にいた畑山先生が咄嗟に「皆!教室から出て!」と叫んだと同時に光が全員を飲み込んだ

 

 




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