『引き直し』
各『レグ』一回につき一度だけ引き直しを行うことができる。その際、相手に見せる必要はなく、カード名も宣言する必要はない。
最初に引いたカードは山札の一番下に入れなければならず、スキル以外でシャッフルや順番を入れ替えることはできない。
また山札が2枚の時も引き直しはできない。
~おもちゃ屋『木人』~
ジュリ「どうしたの?バカみたいに大声なんか出して――あっ、あなたは……!?」
是政(あれ?やっぱり人違いか?)
かりん「お兄さんの知り合い?」
グリン「マジかよ!?兄ちゃん、こんな綺麗なネエちゃんと知り合いなのか?」
是政「確かに俺の知ってる東雲樹李(しののめじゅり)はクラスメートで学級委員長をしているが……」
かりん「お兄さんの学校って髪を染めてもいいんだ」
ジュリ「ダメに決まってるじゃない」
是政「どうしてダメなんだ?」
ジュリ「校則が厳しいからよ。あなただって知ってるはずよ」
是政(にわかに信じられん。本当にあの地味で目立たない東雲樹李なのか?)
グリン「兄ちゃん、さっきからなんで黙ってるんだ?」
かりん「学校にいる時は染めてないってこと?ずっと続けるの大変じゃない?」
ジュリ「だってしょうがないじゃない。ワタシ、高校に入る前まではイギリスに住んでたのよ。外国の習慣をこの町に持ち込んだら浮いちゃうじゃない」
是政「だからって黒髪に三つ編み眼鏡って今時いないぞ!」
かりん「逆に浮きそうだけどね」
グリン「まさに優等生って感じ?」
ジュリ「そんな些細なことどうでもいいわ。それより是政君?」
是政「な、なんだよ(そんな風に呼ばれたことないから体がムズムズする)」
ジュリ「あなたが『ウィルブレイク』を始めてどのくらい経つのかしら?」
是政「二日前に始めたばかりだから――」
ジュリ「二日前!?ハッ、素人同然じゃない!」
かりん「ねえ――」
ジュリ「あなたじゃワタシの相手は務まらないわ」
かりん「ちょっとさっきから好き放題喋ってるけど、先輩はゲーム得意なの?」
グリン(先輩?かりん、どうしたんだ?)
ジュリ「『ウィルブレイク』なら頭でっかちな父よりも上手く扱えるわよ」
木人「私の心が『ギガクラッシュ』……」
かりん「なら私と勝負しよ」
グリン(かりん、怒ってんのか?)
ジュリ「あなたと?腕は確かなのよね?」
是政「俺がゲームを教わるぐらいだから油断すると痛い目にあうかもな」
ジュリ「いいわ。それならワタシの絶対勝利の戦術――見せてあげる!」
『ファースト・レグ』
グリン「ルールは持ち点3点。スキルの使用回数は2回まで。山札が3枚以上の時は各『レグ』につき1回まで引き直しできる。これでオーケー?」
ジュリ「フフッ」
かりん「うん」
ジュリ「私は引いたカードで勝負するわ」
かりん「なら私も」
是政「東雲さんが引いたのは――」
ジュリ「そんな呼び方しないでくれる?あなたはジュリって呼びなさい」
是政「は、はい(強制かよ……)」
グリン「ネエちゃんが引いたのは『レーザーフォース』!」
是政「かりんが引いたのは――『レーザーフォース』!?」
グリン「パワーが同じ場合ってどうなるんだっけ?」
木人「オッホン、パワーが同じの時はスキルが使用できずカードは『エリア』に置かれるんだよ。もちろん持ち点は変動しないよ~♪」
是政「ホント、ルールだけは熟知してるんだな」
木人「まあね~ウォーキング百科事典って呼ばれることだけはあるだろう?」
是政(百科事典は英語にしないのかよ!)
かりん
持ち点:3点
山札:4枚
『エリア』に置かれたカード
『レーザーフォース』
スキル使用回数0回
ジュリ
持ち点:3点
山札:4枚
『エリア』に置かれたカード
『レーザーフォース』
スキル使用回数0回
『セカンド・レグ』
ジュリ「降参するならいつでも聞いてあげるわ」
かりん「バカなこと言ってないで早く引いてよ」
グリン(スゲェピリピリしてる。女同士のバトルってこえぇーっ!)
ジュリ「フフッ、ワタシは引き直すわ」
かりん「あっそ」
是政(ジュリの不敵な笑いは何を意味してるんだ?かりん、気をつけろ)
かりん「私が次出すのはこれ――『シューティングスター』」
グリン「おおっ!かりんのお気に入りじゃん!」
ジュリ「その程度のカード?ワタシは最強カード『ウィルブレイク』よ!」
是政「『セカンド・レグ』で『ウィルブレイク』を出すのか。だが、いくらパワーが強くても持ち点は『1点』しか減らせない」
かりん「それなら私は『シューティングスター』のスキルを使う。スキルは『エリア』から1枚だけカードを山札に戻せる」
グリン「『エリア』には『レーザーフォース』しかないから当然そのカードを選ぶしかないぜ」
ジュリ「つまらないスキルね」
是政「そんなことはないな。かりんはちゃんと考えてるよ」
かりん「お兄さんならわかるよね?」
グリン(う~ん、どういうことだぁ?)
『レーザーフォース』のスキルの処理手順
・相手の持ち点が2点以上の場合
『レーザーフォース』のスキルを使いカードをめくった後、持ち点を減らす。
更に『エリアスキル』で持ち点を減らせれば持ち点を0にすることができる。
・相手の持ち点が1点の場合
スキルの使用回数が残っていたとしても使用は不可であり、そのまま『エリア』に置かれる(『エリアスキル』の使用条件である山札から『エリア』に置かれたことにならないため、『エリアスキル』も使用不可)。