本気制限決闘島   作:阿音

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0話の注意書きを必ず読んでからお読みください。
読まずに気分などを害されても自己責任でお願いします。

今回は明日の為の前哨話。
あまり大した行動などは無いですし、つまらない回なのでスルーしても問題ありません。
殆どストーリーと関係も無いですしね……無くても大差ありません。
ぶっちゃけると若干オマケ話でしょうか?

明日の0時に次回を更新する予定です。
暇な方はどうぞ読んでみてください。


追記
旧作が別の場所で転載されているようです、作者は先日知りました。
何故こんな事をするのか、誰が迷惑をすると思っているのか理解しているのでしょうか?
作者のやる気気力根気などを根刮ぎ奪われてしまうので、こんな事をしないでいただきたい。


10話【SAL猿去る】

「……おい咲良」

 

「なに?」

 

「何故、俺はお前に引っ張られているんだ?」

 

「手伝いなさい」

 

「別にどうなろうが構わないだろうが、万丈目とかいう奴が行方不明なんだろ?

丸藤が騒いでいたのは教室に居た誰もが知ってる、お前はアニメの展開を知ってるんだろう?

なら、その万丈目がどうなるかも知っているだろうが、何故探す?」

 

詳しい事は知らないが、何故か万丈目……確かオベリスクブルーのルーキーだったか?

よくわからんが、咲良が探そうと言い出すぐらいだ、重要人物なのだろう。

しかし俺が探す理由は無い、そもそも俺を関わらせたくなかったんじゃなかったのか?

 

「探す意味は無い事は知ってる、彼がどこに行ったのかも知ってる

だけど、今回のメインは全く別の内容」

 

「つまり、万丈目を探す事を口実に何かをしようとでも?

……というかいい加減に腕を放せ、自分で歩く」

 

「却下、放したら私を無視して帰ってしまいそう」

 

読まれていたか、まったく……俺に何をさせるつもりだ?

俺が動くと困るんじゃなかったのか?

関係も無く、興味も無い話に無駄足を踏ませるな。

 

「……堅守瑞貴、動物は好き?」

 

「あ? 動物? 好きだぞ、人間よりも気楽に関われるからな

下手な奴よりもずっと好きだ、というか飼いたい」

 

妹の玲が動物アレルギーじゃなければ飼っていたのだがな。

動物好きの玲には辛い事実だ……仕方無い事だから諦めるが。

 

「そこまでは知らなかったけど、動物が好きな事は知ってる

動物実験、どう思う?」

 

「研究者は死ねばいいのにと思うね

人体実験などは被験者が了承し、実験を受ける事が普通だ

しかし動物に拒否権など存在しない、人語を話せないから当然だ

つまり何が言いたいかと言えば……研究者は死ねばいいのに」

 

もっとも、その動物実験が無ければ医療などの発展が遅くなっていた。

全てが悪いとは言えないが、それも結局は人間の都合だ。

言い出せばなら病院を頼るなと言われてしまうし、その辺りは何も言えん。

なんとも難しい所だが、俺にその辺りの手出しをできるとは思わない。

動物実験は大反対だが、止める権限が無いのでは発言に意味など無いのだ。

 

「(最初と最後って同じじゃ?)

簡単に言うと、準……つまり万丈目君が学園から出て行った

彼を探す為、十代達は森に入っていく

偶然その森にはこの島に存在する研究所から脱走した動物が逃げ出していた

ここまで聞けば、大体予想できる?」

 

つまり、その動物を逃がす為の手伝いをしろって事か?

 

「アニメではどうなった?」

 

「その動物は決闘(デュエル)をする訓練を受けていた

十代とその動物が決闘(デュエル)をし、研究者達の手から逃がした

細かい所までは覚えていないけど、大体こんな感じ」

 

「動物が決闘(デュエル)って……しかし、俺はそれに必要なのか?

今の話を聞いている限り、遊城だけで事足りるだろう?」

 

「研究者は麻酔銃を持っていたし、強引な手段を使っていたはず

貴方ならそれぐらいどうにかできる」

 

「銃を持った相手に素手で向かえと? アホか貴様

それに俺の腕力とか、その辺りを知らないのか?

俺は力なんて無いぞ、具体的に言うと貧弱だし運動不足だ」

 

運動が嫌いなだけだがな。

いいんだよ、この学園ではカードができれば他の事なんて多少できなくても。

体育なんて無くなってしまえばいいのに……全て勉学だけでいいだろうが。

 

「大丈夫、なんとかなる」

 

「なるか!」

 

この女は俺をなんだと思っているんだ!

困った時は堅守瑞貴とか思っているんじゃないだろうな?

確かにこいつが相談できる相手は俺ぐらいしか居ないかもしれんが

だからって、お前は俺を追い出そうとしているんじゃなかったのか?

 

「……銃ぐらい持っているでしょ?」

 

「持っているはずが無いだろうが!

持っていたら銃刀法違反で捕まるに決まっているだろ!

お前は本当に俺をなんだと思っているんだ!」

 

「持ってないなんて嘘言わなくてもいい

私は知っているから」

 

「嘘じゃなくて本当に持っていない!」

 

本当にこいつは俺を知っているのか?

しかし銃か……そういえば銃って許可証を持っていたら携帯できるんだったな。

万が一危険な事が起こった時の為、どうにかして許可証と銃を手に入れておくべきか?

闇のゲームがこの時代にも存在しているという事は咲良が言っていたからな。

 

「言いたくないのはわかったから、今はそれはいい

とにかく、その動物を助ける為に手を貸してほしい」

 

「断る、先ほども言ったが遊城だけでどうにかなるんだ

俺が手を貸す理由は無い、お前だけでどうにかしろ」

 

「できる自信が無いから、こうやって頼んでいる

でなければ貴方なんかに手伝いをお願いしない」

 

「これがお願いという態度か貴様

強引に連れ出しているだけだろう、自分の行動を顧みてから言ってみろ

そもそも頼んでもいないだろ、無理矢理引っ張っているのだから」

 

「なら改めて言う

その実験動物を助ける為に手を貸してほしい、お願い」

 

「断る」

 

「なら無理矢理にでも……」

 

「既に無理矢理だろうがお前は!」

 

いい加減にしてくれないかね、こいつは!

 

『出てきなさーい!

決闘(デュエル)に負けたぐらいで雲隠れなんて、情けないわよー!』

 

……なんだ、今の叫び声は?

 

「今の声って確か……」

 

「天上院だな、何を言っているんだ? あいつは」

 

決闘(デュエル)に負けたぐらいで雲隠れ?

で、今この状況であんな大声を上げているという事は……

 

「咲良、もしかして天上院も万丈目を探しているのか?」

 

「そう

十代、翔、明日香、それと明日香と一緒に居たジュンコとももえの5人

その5人で準を探している」

 

アニメキャラ達の関係がイマイチわからん。

そういえば前田はどうしたんだ? 遊城と仲が良いんじゃなかったのか?

 

『きゃああぁあああああああああああああああああああ!!!』

 

「今の声は!?」

 

「……何故悲鳴?」

 

『助けてぇええええええええええええええ!!!』

 

女生徒の悲鳴だな、誰の声だったか?

聞いたことは有るのだが、思い出せん。

 

「多分、ジュンコの声」

 

「ジュンコ……あぁ、枕田か

で、何故悲鳴が?」

 

『放しなさいよぉおおおおおおおお!!!』

 

「誘拐でもされたのか? いや、だとすれば手口が雑過ぎる

口を塞ぎ、声を抑えて誰にも気付かれないようにするのは基本だ」

 

「誘拐、した事有るの?」

 

「したじゃないか、お前を」

 

「(……そういえばそうだった)」

 

さすがに冗談で済む程度の内容だったがな。

……いや、それでも一応誘拐は誘拐か。

 

「悪かったな、あの時は少々欲に走り過ぎた

もうしない、反省しておく」

 

「え、あ……もういい

結果的に十代達への良い刺激になったはずだし

ロマンデッキを回せたのは楽しかった」

 

さすがにもうしないようにしておこう、我ながら暴走し過ぎた。

これからはもっと別の手段で捕まえるとするか。

理由付けなんていくらでもできる、今後は言葉で操ろう。

 

「じゃなくて、今はそれどころじゃない!

ジュンコを助けないと!」

 

「いや、遊城が助けるんじゃないのか?

先ほどまでの会話の流れだと、その動物が誘拐したのだと思うが……

まぁ、誘拐したと決まったわけじゃないがな」

 

「黙って走る!」

 

何故俺までこんな騒ぎに……願わくば、走った先で楽しみが有る事を祈る。

でなければ骨折り損のくたびれ儲けに、授業のサボりだ。

既にサボりの状態なのだが、それはもう諦める。

せめて楽しまないと損だし、精々楽しそうなハプニングでも起こってくれないかねぇ?

 

………………

…………

……

 

声のした方へと向かうと、崖の近くに来た……来てしまった!

これは困った、とてもとても、それはもう心から逃げ出したい。

そして見てみると、崖に生えている1本の傾いた木に乗せられている枕田。

枕田を支えているのは機械を体中に付けている猿? 何故猿?

いや、確かに決闘(デュエル)ができそうな動物は何かと問われれば猿ぐらいしか浮かばないが……

だからといって……しかも決闘盤(デュエルディスク)を付けている、色々な意味でツッコミ所しか無いぞ。

 

「あ、咲良! それに堅守瑞貴!

ここ凄く怖いの! た、助けてぇー!」

 

と、言われても困る。

俺は高所恐怖症、崖から少し離れているこの場所でも足が震えてくるのに

崖の端に生えている木に乗せられている枕田を助ける?

そ、それは、ちょっと……む、無理ではないだろうか?

というか怖すぎてそこまで歩けそうにない、ど、どうしよう?

 

俺が心から本気で困っていると、黒服の男が3人現れた。

そしてその内の1人が銃のような物を持っている……可能性としては麻酔銃かな?

咲良の話が本当なら、あの猿はどう見ても実験動物、実験体を殺す可能性は低い。

 

「もう逃げられないぞ!

麻酔銃で撃たれくなかったらおとなしく降りてこい!」

 

やはり麻酔銃か、そりゃそうだ。

大体、女生徒が人質に取られている状態で、本物の銃なんて使えるはずが無いだろう。

下手すれば枕田が落ちるし、目の前で動物が死ねばショックでどうなるかわからない。

錯乱、記憶喪失など、今後の人生に大きく左右されてしまうような症状になっても不思議ではない。

 

そして黒服達が出てきた場所辺りから遊城達4人も現れた。

どうやら俺と咲良には気付いていないようだが……

 

「きゃぁああ!

助けて明日香さーん!」

 

完全に混乱しているな、それも仕方無いだろう。

普通の女子高生がこんな状況になるだなんて誰も想像できん。

……いかん、自分があの場所に置かれた状況を想像してしまった。

手が、手が震えだしてきた! 怖すぎて体が寒くなって、重くなって……

 

「あ……ぅ……」

 

「堅守瑞貴?」

 

全身の力が抜けて、立てなくなってしまった。

 

「ど、どうしたの?」

 

「俺は、高所恐怖症だぞ

自分が枕田の立場になったと想像したら、力が……抜けた」

 

「…………(そういえばそんな弱点が有ったっけ?

もしかしてこの状況、完全に裏目に出た?)」

 

う、動けない……

早くここから逃げ出したい!

 

「チィ、生意気に人質なんて取りやがって!」

 

「つうかアンタ達、一体誰なんだよ?」

 

黒服と遊城が何か言ってるが、俺にそんな余裕なんて全く無い!

誰でもいいから、枕田を助けるのもなんでもいいから!

だから俺を早くここから離れさせてくれ!

具体的には俺の腕を放せ! 咲良ぁああああ!

 

「アニキ、あの猿決闘盤(デュエルディスク)付けてるよ」

 

「アレはただの猿ではない

我々が訓練を重ねて育て上げた、決闘者(デュエリスト)猿だ!」

 

決闘者(デュエリスト)猿!?」

 

「お前ら、そんな事よりさっさと枕田を助けてやれ!」

 

「あ、瑞貴居たのか?」

 

「名前で呼ぶな!」

 

「そこ!?」

 

いきなり背の低いおっさんがあの猿について話してきたがどうでもいい!

早くこの件を終わらせて、さっさとこの場所から離れたい!

終わらせないと、咲良が手を放しそうにないからな!

 

「というか、何をしてるの貴方達?」

 

「腕を組んで仲良さそうに……きゃー!」

 

「…………あ!」

 

咲良が俺の腕を放したが、すぐに掴んだ。

具体的には組んでいるような状態から鷲掴みへと変えた。

いい加減に俺を解放しろ!

 

「黙れ浜口! 強引に連れられたんだよ、俺は!

万丈目が行方不明になった件で、探すのを手伝えと無理矢理な!」

 

「きょ、今日の堅守君は随分と機嫌が悪いのね

口調も荒いし、座り込んでるし……」

 

黙れ天上院!

お前らがこんな所に来なければ何も起こらなかったんだよ!

 

「ごほん、あの猿の名は

Super(スーパー) Animal(アニマル) Lerning(ラーニング)、略してSAL(さる)だ」

 

「まんまじゃん」

 

他に何か名前は無かったのか!

もう少しまともな名前にしてやれよ!

可哀想だろうが! 主にあの猿が!

猿に猿と名付けてどうするんだお前ら!

 

「博士……」

 

「あ……つい口が滑ってしまったようだ」

 

あの研究者、本当に研究者か?

自分の研究を話したいのだろうが、一般人の目の前で話す内容じゃないぞ。

まぁ、名前ぐらいならまだ問題は無さそうだが……そういう問題じゃないか。

 

「ちょっと待った!」

 

遊城が前に出てくる。

もしかしてこの展開は咲良の言っていた……

 

「俺に任せろ!」

 

「任せろ?

君にいったい何ができると言うのだ」

 

「もちろん、決闘(デュエル)に決まってるさ」

 

決闘(デュエル)脳、ここに極めたり……てか?

猿との決闘(デュエル)、興味が無いとは言わんがさすがにお断りだ。

使用デッキも大体予想ができるし、そもそもこんな場所では……俺が戦えん!

 

決闘(デュエル)って……まさかアニキ!」

 

「あの猿と決闘(デュエル)するって言うの?」

 

「誰とでも決闘(デュエル)をすれば、心が通じ合えるんだ!

それが例え、猿だってな!」

 

心が通じ合える……ねぇ?

 

「咲良、俺とお前は決闘(デュエル)で心が通じ合えたと思うか?」

 

「絶対にお断り」

 

「だろうな、俺もだ」

 

「…………別にそういう対象で見て欲しいだなんて言わないけど

そうハッキリと言われると傷付く、私も女」

 

「男には言ってもいいのか?」

 

「堅守瑞貴が相手ならば何も問題は無い

気にしないでしょ? 恋愛に興味も無いのだから」

 

「否定はしない」

 

全く無いとは言わないのだがな……男の1人暮らしは寂しいんだぞ?

今は寮生活だし、学園に通っているから気にならないが

元の世界では偶に人肌が恋しくなる……俺だって感情を持つ人間なのだから当然だ。

っと、そんな事はどうでもいいな、今は気にする程そんな感情は無いのだから。

 

「おーい、猿ー!」

 

「ウキ?」

 

「お前も決闘者(デュエリスト)なら、決闘(デュエル)で決着付けようじゃないか!」

 

「ウキー!」

 

何故だろうか、遊城を殴りたくなってくる。

何故だろうか、遊城がやたら羨ましく思える。

何故だろうか、遊城に苛立ちを感じる。

 

「すげぇアニキ、猿と会話してる」

 

「それだけ猿に近いって事かしら?」

 

「きっと、人間の言葉が解るように教育されたのよ

決闘(デュエル)ができるぐらいですもの」

 

どう考えても天上院が正解だな。

丸藤、お前は仮にも遊城の弟分じゃなかったのか?

そしてそれを肯定する浜口、お前もフォローしてやれ。

 

「俺が勝ったら、人質を解放しろ!」

 

「ま、負けたら?」

 

「俺が負けたら?

あぁそっか、考えてなかったぜ……」

 

遊城が負けたらねぇ……俺が口出ししていいのかな?

どうせ遊城が勝つんだろうし、何を言っても構わんだろう。

 

「遊城が負ければお前を研究所から解放する」

 

「へ?」

 

「お前、何を勝手な事を!

決闘(デュエル)をしないのなら口を出すな!」

 

黒服が何かを言っているが気にしない。

元はと言えば、お前らが動物実験なんてしているからこうなったんだろうが!

 

「こんな事件が起こった原因はアンタ達だろうが

遊城が負けた場合、アンタ達が俺に決闘(デュエル)で勝てばあの猿を返してやる

だがアンタ達が負けた場合、どんな理由や研究などが有ろうともあの猿を解放しろ

そして猿、遊城が負けた場合でも枕田は解放しろ、そうすれば逃げる手伝いをしてやる」

 

こうなったら自棄だ、どんな手段を使ってでもあの猿を解放してやる。

遊城の言った内容を考えた場合、遊城が勝てば人質解放としか言っていない。

そこに付け込んで、遊城が勝っても猿を研究所に返すとは言っていないと言ってやる。

あまりしたくはないが、決闘盤(デュエルディスク)をあいつらの顔面に投げつけてでも止めてやる!

なんでこんな脳筋手段を使わねばならんのだ! 咲良が悪い! 咲良のせいだ! くそったれめ!

 

「ど、どうなってるのよぉー!」

 

「心配すんなジュンコ!

俺は絶対に勝つ!」

 

「負けても俺がどうにかす……」

 

「俺は勝つ!」

 

遊城に遮られたがまぁ、枕田を不安にさせない為にもそれぐらい強気の方がいいな。

これ以上の口出しは止めておこう、枕田が暴れ出して落ちたりすれば洒落にならないからな。

俺が言ったのは少しでも安心感を持たせる為、枕田には心から同情するよ。

だから俺からもなんとかしてやる、だから遊城が勝つまで頑張れ。

 

猿は遊城の言葉を理解し、俺も見て納得をする。

どうやら両方の意見を採用するという事のようだ。

自分が勝てば自由を得られるのだ、やる気も十分だろう。

 

枕田を木の太い場所に乗せ、落ちない場所に置く。

しかしそれでもまだ十分不安定、枕田は相当怯えている。

……いかん、これ以上枕田を見ると俺が危険だ。

枕田に自分を投影して、自分まであそこに居る気持ちになってしまう。

今でもあまり動けそうにないのに、全く動けなくなってしまうかもしれない。

 

「(堅守瑞貴を掴んでいる腕が凄く震えてる

高所恐怖症は知っていたけど、ここまで酷い弱点だったなんて……

なんというか、子供みたいで微笑ましく思えてしまう

だけど、どうせ頭の中では怖い事を考えていそうだから全く可愛くない)」

 

「ウキー!」

 

猿は近くの岩に飛び乗り、決闘盤(デュエルディスク)を構える。

一応形にはなっているが、本当に決闘(デュエル)ができるのか?

 

「人質を放した!」

 

麻酔銃を持っていた黒服が銃を構えるが、させて堪るか!

俺は銃を持った奴の腕をめがけて決闘盤(デュエルディスク)を投げつける。

当然、狙うのは銃を構えている方の腕、トリガーを構えている腕に当てれば撃たれる可能性が高いからな。

 

「ぐぁっ!」

 

なんとか銃に当たり、腕から銃が弾き飛ばされる。

俺の行動をすぐに察知し、咲良が落ちた銃を奪う。

咲良が手を放したから逃げ出したいが、さすがに色々と拙いので動かない。

 

「貴様!」

 

「こんな危ない物……てぇい!」

 

銃はライフルの形、つまり発砲をする筒が長い形状となっている。

咲良は思いっきりその筒の部分を地面に叩きつけ、その部分を折る。

 

「な、なんて事をするんだ!」

 

「わ、私、銃なんて持って、持ってる……ヒッ!」

 

夢中になっていたのだろうが、銃を壊して正気に戻ったのだろう。

手から銃を落とし、真っ青な顔をして俺の背中に隠れる。

俺以上に震えている咲良なのだが……何故俺の背中?

確かに位置的には近いが、天上院や浜口の方がいいんじゃないか?

 

「これは使えませんね」

 

「構わん、おもしろいデータが取れるかもしれん

あのまま決闘(デュエル)をさせるのだ」

 

この爺……あの壊れた銃でぶん殴ってやろうか!

 

「ぁ……ぁぁぁ……」

 

恐怖に怯えた人間が見苦しいのは知っているが、俺もこうだったのか?

しかし怖いものは怖い、本能と言っても過言ではない感情なのだ。

暫くの間はこのままでいてやろうと思うが、長く続いたら殴ってでも正気に戻そう。

 

「これで気にする事は無いな

まぁ、適当に頑張れ遊城」

 

「あ、あぁ……案外良い所が有るんだな」

 

「お前の為じゃない

動物実験なんて虫唾が走るぐらい大嫌いなだけだ」

 

「でもありがとよ!

これで遠慮なく決闘(デュエル)ができるぜ!」

 

お前が勝てば俺の手間も省ける可能性が高いんだ。

俺をこれ以上、高い場所に残させるな。

 

「ゎ、私……銃なん、銃なんて……ぁ、ぁぁぁぁぁ……」

 

で、問題の咲良は重傷か。

こいつどうしよう? 殆どしがみつかれている状態だから身動きが取れん。

落ち着かせる為に頭でも撫でたり、背中を軽く叩いてやればいいのか?

それとも抱きしめるとか? さすがに色々と拙いだろ。

困った、怯えている子供のあやし方なんてこれぐらいしか浮かばないぞ。

 

「へへ、決闘(デュエル)!」

 

決闘(デュエル)!』

 

「うわぁ! しゃべった!」

 

「ふっふっふ、決闘(デュエル)に関する言葉は全てプログラムされているのだ」

 

この爺、いい加減に殴りたい!

 

決闘(デュエル)に関しては若干省略。

遊城が攻撃力1600のE・HERO スパークマンを召喚してターンエンド。

猿は攻撃力2000の怒れる類人猿(バーサークゴリラ)を召喚、スパークマンに攻撃して撃破、遊城のライフは残り3600。

猿は伏せカードを1枚出して、ターンエンド。

遊城は攻撃力2100のE・HERO フレイム・ウィングマンを融合召喚して怒れる類人猿(バーサークゴリラ)を攻撃して撃破。

フレイム・ウィングマンは戦闘で破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える効果を持つ。

戦闘ダメージと効果ダメージで2100のダメージ、猿のライフは残り1900となる。

 

途中で爺がやたら自慢げに色々と話していたが、苛立ちしか感じないから思い出したくもない。

動物の方が精霊の声を聞く事ができる? そんな下らない事の為に動物実験をしていたのか!

精霊が見えようが声が聞こえようが、動物実験をする理由になるか!

 

猿は次のターン、何故か機械族のアクロバットモンキーを召喚……猿型だからか?

そして伏せられていたカードは永続罠、DNA改造手術。

場に存在する表側表示モンスターの種族を自分が指定した種族に変更するカード。

選択された種族は獣族、アクロバットモンキーとフレイム・ウィングマンの見た目が変わって獣に……

猿は続いて魔法カード、野性解放を発動する。

場の獣族・獣戦士族モンスターを1体選択し、守備力分だけ攻撃力を上昇させるカード。

ただし、効果を受けたモンスターはエンドフェイズ時に破壊されてしまう。

猿は獣族となったアクロバットモンキーを選択、守備力分の1800上昇して攻撃力が2800となる。

ついでに機械部分はDNA改造手術で鎧のようになっていたが、野性解放でヘルメット以外は破壊されてしまった。

 

本来の使い道としてはあまり良い手段とは言えないが、フレイム・ウィングマンを選択するのも有りだったな。

野性解放は相手の場のモンスターも選択できる、獣族・獣戦士族限定とはいえノーコストの除去カードとなる。

今回の場合、野性解放の効果でアクロバットモンキーは破壊され、場がガラ空きになってしまうからな。

守備表示で召喚し、野性解放をフレイム・ウィングマンに使用して自壊させる方が安心できるだろう。

残りライフは1900なのだ、ダメージよりも守りを優先しても良いと思われる。

 

案の定、猿は伏せカードも何も出さずにターンエンド。

遊城のライフは2900まで減ったとはいえ、やはり良い手段とは言えないな。

まぁ絶対に悪い手とは言わんが、相手の手札が多い時にするのはやはり悪手だろう。

そして遊城のターン、何かをしようとした瞬間、対戦している猿以外の猿の声が……

 

何事かと思って見てみれば、10匹近くの猿の群れが居た。

この状況から察するに……

 

「お前、仲間の下に帰りたくて研究所を脱走してきたんだな?」

 

「ウキィー!!!」

 

どうやら肯定のようだ、大体予想通りだな。

丸藤や天上院、浜口は遊城が勝てば猿が、猿が勝てば枕田がと悩んでいる。

一応、俺がどうにかするつもりなのだが……やはり信用が無いのかねぇ?

別に信用が欲しいとは言わんが、若干腹も立つ。

 

そして遊城の答えは、手加減しないで本気の勝負。

決闘(デュエル)は真剣勝負、1度始めた決闘(デュエル)は手加減しないそうだ。

俺と同じ事を考えているのだろうな、あの猿は群れに戻すという事を。

だから本気で戦う、端から見れば非情な人間だけどな。

 

遊城はE・HERO クレイマンを召喚し、DNA改造手術で獣族となる。

しかし遊城はそれを無視し、魔法カード、捨て身の突進!を発動する。

アニメオリジナルカード、自分の場に存在する攻撃力1000以下のモンスター1体を選択。

そしてライフを1000支払い、そのモンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時

選択したモンスターの守備力分のダメージを戦闘ダメージに追加するカード。

弱くはないがライフコスト1000が痛く、攻撃力1000以下という条件も厳しい。

更に戦闘ダメージを与える必要も有る事も考えると、サポートやロマンが必要なカードだな。

クレイマンで直接攻撃(ダイレクトアタック)、攻撃力800に守備力2000で合計2800のダメージで勝利。

 

「さぁ約束だ、ジュンコを返してもらうぜ」

 

猿は暫く動かなかったが、素直に遊城の言う通りに動く。

枕田を木から下ろし、おとなしく自分の処遇を待っている。

どうやらその辺りも教育済みらしいな……腹が立つぐらいに!

 

「う、うわぁああん!」

 

ちゃんと大地に立った枕田は天上院に泣きつく。

怖かった事はよく理解できる、それはもうよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーく理解できる。

後で慰めの意味も込めて、頑張ったで賞という事で何かカードでもやろうかな?

 

「助けてくれてありがとう

でも……あの猿、また研究所に連れ戻されるのね」

 

「それは無いな」

 

「「「「え?」」」」

 

俺の言葉に、遊城を除く全員が振り向く。

 

「よくやった!

後は我々に任せろ!」

 

「ちょぉっと待ったぁ!」

 

猿に近づこうとした黒服達の前に立ち塞がる遊城。

やはり俺の予想通りに動いてくれたらしい。

 

「俺は決闘(デュエル)に勝ったら人質は返せとは言ったが

研究所に戻すとは言ってないぜ」

 

「なに?」

 

「あの猿はこのまま仲間と一緒に、森に返す」

 

しかしそれには問題が有る。

あの黒服達は誰も、それに納得するはずが無いからだ。

まぁ、それをどうにかするにはこれがやはり楽だよなぁ……

 

何も考えていない丸藤、天上院、枕田、浜口の4人は暢気なものだ。

遊城を褒め、このまま何事も無くハッピーエンドになると思っている。

 

「邪魔だ、どけ!」

 

しかし現実はそう簡単に事を終わらせてくれない……いや、人間の欲望か?

黒服2人は遊城を押し退け、猿に捕獲用の網を投げつけて捕獲する。

猿は自由に動けず、黒服達に押さえ込まれてしまう。

 

「猿!? くそぉ!」

 

「そんなに仲間を一緒にさせたければそうしてやってもいいぞ?」

 

「え?」

 

爺が何かを吐いているが、次に吐く言葉も簡単に予想ができる。

 

「ただし私の……」

 

研究所で……か?

 

「研究所でな」

 

「なに!?」

 

そして次は他の猿を捕まえるか?

実験動物は何匹いても困らないか?

 

「他の猿共もみんな捕まえるんだ!

実験動物は多いに越したことは無いからな」

 

猿達を捕まえようと、黒服がジワジワと詰め寄っていく。

まぁ、こんな所でいいかな?

そう思った時、どこかで見た事の有る猫が黒服の顔に飛びかかる。

何事かと思えば……

 

「さっすがファラオ、お手柄ですにゃ」

 

「「「「「大徳寺先生!」」」」」

 

大徳寺教員か……タイミング良すぎないか?

 

「あ、アンタは……」

 

「事が公になれば、困るのは貴方の方ではないのかにゃ?

動物虐待で訴えられちゃいますよー」

 

「ぐ、ぐぅぅぅ……」

 

おっと、俺からも口出ししよう。

 

「というか大徳寺教員、訴えてもいいですか?」

 

「おや堅守君ではないですかにゃ」

 

「先ほどの猿へ行った行動、全て録画済みです

写真も有りますよ? 証拠は十分です」

 

小型の録画カメラ、写真カメラを全員に見えるように取り出す。

爺が歯軋りをしそうなぐらいに俺を睨み付けてくるのが楽しくて仕方無い。

いやぁ、我慢して残った甲斐が有ったというものだ。

 

「あららー……これはこれは困ったにゃ

すぐに解放しないと、本当に訴えられちゃいそうですにゃ?」

 

この言葉がトドメとなり、黒服達は猿に装着されていた機械を取り外して逃げ帰っていった。

しかし決闘盤(デュエルディスク)だけは装着したまま……何故?

とにかく、遊城達は猿との別れを済ませ、遊城達5人と俺と咲良、大徳寺教員だけとなる。

 

「それにしても、大徳寺先生が居なければ私達どうなっていたか……」

 

「ありがとうございました」

 

「いえいえ、私は何も……

お礼ならファラオと、追い返すお手伝いをしてくれた堅守君にしてくださいにゃ」

 

「不要です

俺は遊城達を助けたのではなく、あの3人が気に入らなかった

そして猿を解放したかっただけです」

 

「それでも、助かった事は事実よ

堅守君もありがとう」

 

「だから不要と言っただろうが

なら俺を強引に連れ出して無理矢理引っ張ってきた咲良にでも言え

もっとも、銃を持った恐怖で怯え疲れ、黒服達が去った安心感で眠ってしまったがな」

 

俺の背中に体を預けて眠られ、今までとは別の意味で身動きが取れない。

改めて確認したいんだが、こいつは俺を追い出したいんだよな?

もっと頑張ってくれないと、俺は追い出せないぞ?

 

根が真面目で、善人寄りの人間だから非道な事はできないんだろうがな。

もっと卑怯、反則、自分の立場や性別を利用すれば俺を追い出す事ぐらい簡単だろうに。

正攻法、自主的に俺を追い出そうとしている咲良を見ていると……楽しくて楽しくて仕方がない!

 

「ラブラブですわねー」

 

「俺としては代わってほしいのだが?

こんなに力の抜けた体を預けられれば重い」

 

「女の子に対して重いは禁句よ!」

 

「全体重がのし掛かってしまって困るんだよ枕田

それに疲れる、更に邪魔、おまけに鬱陶しい」

 

「さすがに酷過ぎよ?」

 

なら代われよ。

 

「そういえば先生、なんでこんな所に居たんですか?」

 

「あぁそうそう

万丈目君が見つかったんだにゃー」

 

「え、ホント!」

 

「よかったぁ」

 

ふぅ、これでもう万丈目を探さなくて済む。

まったく、俺は何をしにここに来たのかわからなくなるな。

しかしまぁ、猿を助けられたのだから良しとしておこう。

でなければ無駄足を踏ませたという事で誰かに八つ当たりしたいぐらいだ。

 

「でも、この島にはもう居ないんだにゃ」

 

「え?」

 

大徳寺教員の説明によると。

どうやら大徳寺教員もあの後、万丈目の行方が気になったらしくて探していたらしい。

港に向かった時、船に乗った万丈目を見つけた事でこの島を出て行ったと察したようだ。

咲良があそこまで詳しく知っていたんだ、どうせメインキャラだろう。

つまり放置しても戻ってくる可能性が高い、今後はもう気にしなくても良さそうだな。

 

「おい天上院、枕田、浜口

誰でもいいから咲良をどうにかしろ」

 

「「「…………」」」

 

なんだその目は、その生暖かいものを見るような目は。

大体予想できてしまう自分の人間観察力の高さが今は気に入らない。

 

「私、馬に蹴られたくありませんわ」

 

「頼ってもらえているんだからいいじゃない」

 

「私達よりも、貴方が頑張った方が咲良さんも嬉しいんじゃないかしら?」

 

「予想通りだったよ、言う内容が

寝言は寝て言え姦しトリオ、さっさとどうにかしろ

というか、俺に人間1人を運ぶほどの腕力筋力体力は無い」

 

「自慢して言う事ですの?」

 

「男の癖に情けないわねぇ」

 

「自覚しているからこんな状況で身動きが取れないんだろうが

できるのならさっさと地面に叩き落としている」

 

気絶している、眠っている人間の体重は重いんだぞ?

力の無い俺にはどうしようも無いんだ、助けろ。

 

「仕方無いわね……」

 

天上院が咲良を抱き上げ……お姫様抱っこか。

女性が女性にそれをするのはどうなのだろうか?

しかも妙に似合っているから困る、天上院の性格故にだろうな。

咲良はどちらかと言えば美人よりも可愛いに分類されるタイプだし。

 

だがさすがに抱き続ける事はできないらしく、腕を肩に回して咲良を立たせる。

浜口は天上院を手伝う為、咲良の逆の腕を自分の肩に回しす。

2人に支えられ、女子共はそのまま帰って行った。

 

俺も一息を吐いて起ち上がり、この場を後にする。

いつまでもここで何もしないでのんびりする気も無いのでね。

遊城と丸藤は大徳寺教員と話しているし、放置でいい。

もう二度と、この場所に来ないようにしよう、怖いし。




Q.万丈目が行方不明って?
A.万丈目VS三沢戦が有りましたが、完全にスルー状態です。
瑞貴も咲良も、あの決闘(デュエル)にあまり興味が無かったようで。

Q.瑞貴の動物好きについて詳しく。
A.書いている通り、瑞貴は動物が好きです。
旧作でもそうでしたが、出すシーンが殆ど無かったので半裏設定。

Q.玲の動物アレルギー?
A.瑞貴が動物好きながら、近くにいなかった理由でです。

Q.結美は何故瑞貴を呼んだの?
A.彼女が頼れる相手が瑞貴だけだからです。
やはりある程度事の内容が理解できる相手だから、というのも大きいですね。

Q.銃持ってないの?
A.持っていません、非常識な!
……冗談はさて置き、本当に持っていません。
今後? はっはっは……さて、どうでしょう?

Q.そういえば瑞貴って……
A.はい、重度の高所恐怖症です。
最後の方はよく動けたと言ってもいいでしょう。

Q.腕組みでからかわれたりして、結美が普通の女の子をしてるみたい
A.彼女は普通の女の子ですよ? なんだかんだでも結局は。

Q.結美って瑞貴が好きとか……無いよね?
A.さて、どうでしょうね?
女の子の感情なんていつ変わるかわかりません。

Q.瑞貴って恋愛に興味が殆ど無いんだ。
A.ありません、偶に人肌が恋しくなるぐらいでしょう。

Q.結美が凄く、一般人です。
A.一般人ですよ? 年頃の女の子なんです、色々としている彼女だってね。

Q.瑞貴が真人間に見える。
A.動物好きだからそう見えるだけです、きっと。
他人を平気で利用したりしますが、体を改造したりする実験などは嫌っています。
単に彼の性格、気質、好みなどだけが問題なので、やはり彼は気紛れの性格です。

Q.結美、寝ちゃったんだ……
A.銃を持ったんですよ? それは怯えて当然でしょう。
頑張った方だと思いますし、彼女みたいになっても不思議では無いと思います。

Q.瑞貴に頼ってるの?
A.半分未満ですが、そう思ってくださってもいいと思います。
自分の秘密や、未来の不安を打ち明けられる唯一の人間ですからね。
彼女はそんな存在が居る安心感を自覚していません。
もし瑞貴が居なくなった時、彼女がどれぐらい不安に感じるか……

Q.結美の性格について。
A.人を騙す事などは苦手です。
瑞貴の言う通り、根が真面目で善人寄りの性格だからの彼女です。
良くも悪くも、結局咲良結美という人間は普通の人間という事です。

Q.彼らのその後は?
A.十代と翔は大徳寺に連れられてそのまま寮に帰宅。
結美と女子3人組は、結美を部屋へ連れて行って自室で休憩。
瑞貴は最後のそのまま、部屋に戻って休んでいました。

Q.結美が目を覚ました時、どうなったのかな?
A.恥ずかしがって数日の間、瑞貴の顔を見れませんでした。
女の子ですねぇ……羨ましいぐらいに、女の子をしています。

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