読まずに気分などを害されても自己責任でお願いします。
毎回思う事
デッキを考えるのは毎回すぐに浮かぶ、だが……ストーリーが浮かばない!
ストーリーなんて寧ろオマケなんだけど、それが無ければ物語にならないので悩む。
既に別物として考え、投稿している以上、同じ展開にするつもりは既に無いので
前作と展開があまり似ないようにするとなると……ぶっちゃけると、ストーリー的にネタ切れ。
本来はデッキの方が悩む気がするのは作者だけでしょうか?
前作ではできなかった展開を、今回は最初から全力投球します。
主に、時系列的な意味でできなかった展開ですね。
例えば今回のような話です、今後もこんな感じの寄り道はしていきます。
え、アニメだけでいい? それ以外は時間の無駄?
まぁそうかもしれませんが、申し訳ありませんが作者の我が儘に付き合ってください。
最近、妙な噂が学園で流れている。
この学園で教育実習生をしている、龍牙という奴だ。
デュエル・アカデミアで正式に教師として採用条件の1つには
生徒50人に勝たなければならないという意味不明なルールが存在している。
まぁ、採用条件の1つとしてなら別に構わない気もするが、別に生徒でなくてもとは思うがな。
で、その生徒に現在40連勝中ぐらいだったかの龍牙だが
噂によれば、倒した生徒からカードを巻き上げているという事らしい。
アンティルールは学園では禁止されている上、そもそも教師が生徒のカードを奪うというのもどうだか……
そんなに欲しければ俺が売ってやってもいいんだけどな、金さえ払えば。
「……で、何故お前は俺にその噂を教えに来たんだ?」
「何故って……寧ろこっちが知りたいわよ
どうしてそれなりに広がっているこの噂を知らないの?」
「興味無いからな」
天上院明日香……最近妙に絡んでくる謎な奴。
以前の月一テストで屈辱的な敗北をした上、更に成績でも完敗
俺の態度も悪いのも有るのだが、最近鬱陶しく感じるぐらいだ。
問題はこいつだけではなく、天上院が来るとくっついてくる……
「呆れた、そんな事も知らないだなんて」
「興味無いのでしたらそんなものですわよ」
「そういう問題?」
枕田、浜口、そして咲良……前者2人はともかく、お前は俺の監視が目的か?
とにかくこの4人が天上院にひっついてくるので鬱陶しくて仕方無い。
女3人寄れば姦しいと言うが、4人なので姦しいを超えて喧しい。
しかも俺みたいな奴の近くに女子が4人も居るので男子生徒が近くに寄ってこない……別に問題は無いが。
俺に静かな学園生活をさせてくれよ、お前ら……
「で、俺にどうしろと? その教育実習生の相手をしろと?
断るに決まってるだろうが、めんどくさい」
「そのめんどくさがりな性格、どうにかしたら?」
「余計なお世話だ枕田
そもそも、そんな下らない奴の相手をしている時間が有るのならば
俺はその時間を使ってネタデッキを作った方がマシだ」
「ネタデッキって……」
「しかも勝つんですから始末に負えませんわ」
さすがにこの世界の一般人に負けるほど、元の世界は甘くないからな。
勝てなければさすがに問題だろう……この世界での反応は別だが。
まぁ、この世界の一般人を強くする為にカードをばらまいているんだがな……さすがに進行は遅い。
蒔いているカードの絶対数がそう多くないとはいえ、かなり売っているんだがやはり弱い。
「嫌でも相手をする時が来ると思うけど……」
咲良が嫌な言葉を呟き、この話題は終了した。
何も無いのが最も楽しいと思う、時々の刺激や俺の好奇心を満たす事件は起きて欲しいがな。
……俺に危害が及ばない程度の、という前提条件が付くが。
………………
…………
……
翌日、咲良の呟きが実際に起こってしまったのだが……どうしてくれようか?
何故俺がこんな下らない奴の相手をしなければならんのだ。
まったく、時間の無駄なのにつまらない事をさせやがって……
「君が堅守瑞貴君か……噂は聞いているよ、それなりに強いらしいじゃないか
そしてとても様々なデッキを使用し、珍しいカードも持っている……」
なんというか、コレクターって感じだな。
そして欲しいモノが有れば力尽くでも戴いていくというというかなんというか……イイ笑みだな。
俺とは方向性が違うが、かなり嫌な性格をしているように見える。
「欲しいなら売ってあげますが?」
「ふふふ、それも有りだとは思うがね
実は私はコレクターでね、今回の
君の持つ珍しいカードを分けてもらおうかと」
天上院達の言う噂はこういう事か……
面倒な奴に絡まれたものだ。
「それはさて置き、何故俺が相手になったのか疑問しか無いのですが?」
「うん? 君は了承していなかったのか?
なんでも、君を私の対戦相手に推薦した人が居るという事だ
先日の月一テストでラーイエローに昇格した者だし、丁度良いだろうと」
…………なるほど、お前か咲良ぁ! 絶対にお前が推薦しただろ!
本当に余計な事しかしないな、お前って奴は! そんなに俺をトラブルに巻き込みたいのか!?
ま、咲良には後でキッチリと仕返しをしておくとしてだ。
嫌な予感はしていたからな、咲良の昨日の呟きが原因でな。
咲良には悪いが、俺にはその手段は通じない。
大方、俺が負ければ精神的にダメージを与えられるとか考えていたんだろうがな。
無いだろうとは思っているだろうが、学園から去ってくれれば儲け物……ってか?
「まぁいいだろう、既にお互いに準備は終わっているのだ
さっさと
(ふふふ、君の
なーんか、嫌な笑みをしてるな。
ま、精々俺を楽しませる程度には頑張ってくれよ?
キッチリと、正々堂々(?)と相手をしてやるからな。
――――――――――――――――――――
うーん……堅守瑞貴に龍牙先生を嗾けてみたものの、微妙だった?
でも、こうやって今の内に面倒事に巻き込んでおけば、今後は自分から首は突っ込まないはず。
将来的におとなしくさせる為、今の内に強引にでも巻き込みまくってあげる!
「「
「先攻は私だ、ドロー!
ハイパーハンマーヘッドを守備表示で召喚
更にカードを1枚伏せ、ターンエンド!」
頭部がハンマー……どっちかと言えば木槌に似た、それ以外の部分は普通の恐竜っぽいモンスター
龍牙先生のデッキは恐竜族、その中の下級モンスターで最も面倒と言っても過言ではないモンスター。
戦闘を行ったモンスターが戦闘で破壊されない場合、持ち主の手札に戻す効果を持っている。
「俺のターン、ドロー
カードカー・Dを召喚」
凄く薄っぺらい、青い車のモンスター
あのモンスターの効果から考えると、今回の堅守瑞貴のデッキは……さすがにまだ分からない。
「攻撃力800のモンスターを攻撃表示?」
「カードを5枚伏せる」
「5枚もだと!?」
1ターン目からいきなり……
「カードカー・Dの効果発動
このモンスターが召喚に成功した、メインフェイズ1にこのモンスターを生贄にして効果発動
デッキからカードを2枚ドローし、エンドフェイズに移行する
そしてこのターン、俺はモンスターを特殊召喚する事ができない
カードカー・Dを生贄にし、俺はデッキからカードを2枚してターンエンドだ」
「ただドローする為に自分の場のモンスターを減らすとはな
ならば私のターン、ドロー! エレメント・ザウルスを召喚だ!」
手に青い宝石というか宝玉?
そんな感じの物を持った攻撃力1500の恐竜族モンスター
この時代のカードとしては普通に使えるぐらいのモンスターかな?
「更にハイパーハンマーヘッドを攻撃表示に変更!
2体のモンスターで
「ふぅ……相手の
このカードを手札から捨てる事により、相手の攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる」
「ふむ、ちゃんと保険を用意していたか」
でなければカードカー・Dなんて、あの堅守瑞貴が使うはずも無いか。
「罠カード、自業自得を発動
相手の場に存在するモンスターの数×500ポイントのダメージを与える」
「私の場のモンスターは2体だ
高が1000ポイントのダメージ……」
「更に罠カード、妖精の風を発動
場に表側表示で存在するこのカード以外の魔法・罠カードを全て破壊し
お互いのプレイヤーは破壊したカードの数×400ポイントのダメージを与える
現在表になっているカードはこのカード以外は自業自得のみなので、お互いに400ポイントのダメージとなる」
「ふん、それでも合計で1400
その程度では……」
「手札からハネワタを捨て、ハネワタの効果を発動
このターン、自分が受ける効果ダメージを0にする
この効果は相手のターンでも発動できる」
妖精の風の効果ダメージを受けない為にハネワタを使った?
なんというか、僅か400ポイントのダメージの為に贅沢に使うのね。
「続けて罠カード、仕込みマシンガンを発動
相手の手札、場のカードを合計した枚数×200ポイントのダメージを与える」
「私の手札と場のカードは合計7枚……だと?」
これはまさか……
「罠カード、おジャマトリオを発動
相手の場に攻撃力0、守備力1000のおジャマトークンを3体、守備表示で特殊召喚する
そのトークンは破壊された時、持ち主に300ポイントのダメージを与える」
「な、なんだと?」
やっぱり、あのデッキはどう考えても……
「(ふむ、ショックで動く気配が無いな……なら使えるかな?)
速攻魔法、
現在組まれているチェーンの数×400ポイントのダメージを与える
チェーン内に同名カードが発動されていた場合、このカードは発動できないが……問題は無い
現在組まれているチェーン数はこのカードを含めて7回、よって2800ポイントのダメージを与える」
「ば、バカな……」
アレは確か……【チェーンバーン】!?
バーン系デッキが敬遠され、殆どが制限カードになっているこの世界でこんなに堂々と使うだなんて!
あんなデッキ、そう簡単に使って良いデッキじゃないのに……
「ではチェーンを処理していきましょうか
最初に
現在7回なので2800ポイントのダメージを与える」
「な、なぁ!? ぐはぁあ!」
カードから鎖が放たれ、龍牙先生に巻き付き、手足を絡め取る。
そしてカードの方から鎖が爆発していき、龍牙先生を巻き込んで大爆発を起こす。
これで龍牙先生が受けたダメージは2800ポイント、残りライフは1200。
「続いておジャマトリオの効果により、相手の場におジャマトークンを3体、守備表示で特殊召喚する」
龍牙先生の場に現れるおジャマ3兄弟……そういえばアレって雄?
あんなパンツだけの格好で恥ずかしくないのか……見ている方が恥ずかしい。
「仕込みマシンガンの効果
相手の手札と場のカード枚数×200ポイントのダメージを与える
先ほど現れたおジャマトークンも相手の場のカードと数えるので、現在のカード枚数は10枚
よって合計で2000ポイントのダメージを与える」
「なんだその数……うあぁあああ!!!」
床から出てきた妙にカラフルなマシンガンが10丁……10丁!?
あのマシンガンってカード枚数だけマシンガンが出てくるのね……
全てのマシンガンから同時に弾が撃ち出され、龍牙先生のライフが0に……
「私が……負けた?」
「……何を勘違いしてるんだ?」
「な、なに?」
「まだアンタのバトルフェイズは終了してないぞ?
この瞬間より、俺はハネワタの効果によって自分が受ける効果ダメージは0となる
さて……罠カード、妖精の風の効果を受けてもらおうかな?
場に存在している、このカード以外の表側表示の魔法・罠カードを全て破壊する
そして破壊したカードの数×400ポイントのダメージをお互いのプレイヤーに与える
現在このカードを除く、表になっている魔法・罠カードは4枚
よってこれらのカードを全て破壊して1600ポイントのダメージをお互いに受ける
もっとも、俺はハネワタの効果でダメージを受けないので何も問題は無いがな」
「ぐっ……ぐわぁあ!」
強烈な風が吹き、堅守瑞貴のカードを全て破壊する。
堅守瑞貴の目の前にはハネワタが浮き上がり、全ての風を止めてしまう。
だけど龍牙先生に自身を守るカードは何も無い……強烈な風を受けて1600ポイントのダメージ。
既にライフは0だけど、1600ポイントのダメージを受ける。
「これで最後だな、自業自得の効果も発動される
カードは破壊されても、効果が無くなる事は無いのでそのまま効果は続行だ
相手の場に存在しているモンスターの数×500ポイントのダメージを相手に与える
現在、そちらの場にはトークンを含めて5体のモンスター……よって与えるダメージは2500ポイントだ」
「な、な、なぁ……ぐふぅ!」
自業自得のイラストに描かれている、赤い太ったモンスターが出てきた。
そのモンスターが自分の太った体を利用して転がって……龍牙先生に突撃、転がりに巻き込んだ。
潰されて情けない声を出して……これで2500ポイントのダメージ。
合計ダメージは2800+2000+1600+2500=8900……元世界でも1ターンキル!?
「(情報収集は大事だって事がよく分かるな、元々大事だとは思っていたから当然のようにするが
対戦した生徒の話を聞く限り、こいつと
可能性としては生徒のメンテナンス不足か、こいつが何か細工をしたかのどちらかだろう
モンスターは問題無く出せるし、罠カードも問題無く作動する
ならこいつが細工をしたと考えるのが妥当……だが、誰も
ではどうやって細工をしたのか、
突然魔法カードが使えなくなってしまう、なら最初から魔法カードなんて使わなければ良い
故に基本は罠、モンスターによるバーンダメージを狙う【チェーンバーン】を選択した
別にこんなバーンデッキでなくとも勝てる自信は有るが、魔法カードが使えないのは厄介なのでな
面倒だし、時間が勿体ないし、咲良の企みをさっさと無にしたかったのも有るので採用した
今回は例え魔法カードが使えなかったとしても、与えるダメージは6100なのでどちらにせよ勝っている
ま、今後は使わない方向で考えるが……何か有ればまた使ってやろう、主に咲良関係で)」
あ、堅守瑞貴に睨まれてる……もしかして私が仕立て人だって気付かれた?
大丈夫だとは思うけど、もし訊かれても惚けよう、うん。
「俺の勝ち……ですね」
「な……な、納得できるか、あんな
いきなり効果ダメージカードを大量に使っただけだ!
あんな
なんというか、見苦しい。
言いたい事は理解できる、何もできずに敗北すればそう思うのは当然。
だけど、それでも納得できなくても認めるしか無い。
「ふぅ……認められないのならこんなカードは出てませんがね
効果ダメージカードなんて最初から生まれない、それなら納得できるんですか?
ま、発売されている以上、納得できなくとも使われても不思議じゃないのは当然でしょう?
まったく何を言っているのやら……子供ですか? 負け惜しみは誰にでもできますよ」
「黙れ!」
楽しそうな顔でイジメル堅守瑞貴……なんか失敗した。
こんな事になるんだったら仕組まなかったら良かった。
嫌になるならともかく、方向性は違っても楽しまれたら意味が無い。
「やれやれ……ならもう1度だけ相手してあげますよ
そちらが勝てば先ほどの
こちらが勝てば生徒に2連敗をし、情けなくも負けてしまった……そうなりますが」
なんとも嫌味な言い方、だけど龍牙先生もここで負けるという事はデュエル・アカデミアに就職できない。
ならば例えどのような言い方をされようとも……
「……いいだろう、受けてやろうではないか
今度はあのような真似をされる前に潰してくれる」
受けない理由は無い。
「先攻は譲りますよ、敗者ですからね」
「くっ……」
相変わらずというか……そんなにイジメテ楽しい?
龍牙先生には堅守瑞貴があまり調子に乗らせないように頑張ってほしい所。
でも、龍牙先生も調子に乗られたらそれはそれで気に入らない……
「「
「私のターン、ドロー!
手札から俊足のギラザウルスを特殊召喚!
このモンスターの特殊召喚成功時、相手は墓地からモンスターを特殊召喚できる
だが、そちらの墓地にモンスターは存在していないのでデメリットは無しだ!」
足の速そうなやや小さめの恐竜。
開始1ターン目に出てくるモンスターでは最高クラスに良いモンスター
攻撃力はやや低いけど、それでも問題無い。
「相手モンスターの特殊召喚成功時、手札のカオスハンターの効果発動
手札1枚をコストに、このモンスターを手札から特殊召喚する
そしてこのモンスターが場に存在する限り、相手はカードをゲームから除外できない」
「私のターン中に攻撃力2500のモンスターを特殊召喚しただと!?」
やや桃色の白髪ロングの、目の部分を仮面で隠した女性の悪魔。
手に持つのはとても長い鞭……どうしてこのモンスターで除外を封じるのか疑問。
「くっ……ならばもう1体、俊足のギラザウルスを今度は守備表示で特殊召喚だ!
そんなモンスターが何枚も手札に有るはずが無い!」
「ならその特殊召喚成功時に手札のドラゴン・アイスの効果を発動
相手が特殊召喚に成功した時、手札を1枚捨てる事で手札か墓地から特殊召喚できる
このモンスターは場に1枚までしか存在できないが、まぁそんな事はどうでもいい
俺は手札のドラゴン・アイスを捨て、墓地からドラゴン・アイスを守備表示で特殊召喚」
骨みたいな顔をし、ややボロボロになっている翼の青いドラゴン。
ステータスは高く無いけど、この特殊召喚が厄介なモンスター……
手札コストが必要なのに不必要に等しい。
「更に俊足のギラザウルスのデメリット効果により、俺は自分の墓地のモンスターを特殊召喚する
俺は墓地より、マジック・キャンセラーを守備表示で特殊召喚する
このモンスターが表側表示で存在している限り、場の魔法カードは発動できず
更に場に存在する魔法カードの効果は全て無効になる」
「くっ、カオスハンターの時に手札から捨てていたカードがモンスターだったか!
しかも魔法カードを封じるモンスターだと!?
お前が使うデッキは殆どが魔法カードに依存しているはずじゃ……」」
見た目はやや昆虫のような、青い機械族モンスター
でも疑問しか浮かばない……堅守瑞貴は魔法カードを多用する戦いを得意としていたはず。
なのにどうしてこんな、魔法カードを封じるモンスターを採用している?
しかも手札のカードはモンスターばかり、あんなバランスの悪いデッキを使う?
ネタとかテーマとか、遊びデッキでなければそれは無いはずなんだけど……多分。
「俺が魔法カードに依存したデッキを使っている?
くっくくく……最初から封じられると分かっているのに誰がそんなデッキを使うかよ
このデッキは最初から魔法カードも、罠カードも入っていない、全てモンスターカードのデッキだ
それとも、俺が魔法カードを使っていないと、依存していないと何か不都合でも有るのかな?」
「クッ!」
それであんなモンスターばかりのデッキに……今回は【フルモンスター】なのね。
だけど、魔法カードを使わないと龍牙先生に不都合? しかも悔しそうな顔をして、何か裏でも有る?
そしてその裏を、堅守瑞貴は知っている……どういう事なの?
「(魔法カードが使えなければ超進化薬は使えない
速攻で上級モンスターを並べようとしたのに……余計な事を!)
私は攻撃表示で特殊召喚した俊足のギラザウルスを生贄に、
(強力なモンスターが居るが、それよりも……魔法カードだ!)
このモンスターは相手モンスターの守備力より攻撃力が上回っていた場合、戦闘ダメージを与える貫通効果を持つ!
緑色の肌をし、鳥のような羽毛をしているた巨大な恐竜族モンスター
龍牙先生の攻撃指示を受けたはずなんだけど……動かない?
「おっと、何か勘違いしてませんか?
今は、先攻1ターン目のそちらのターン、攻撃は当然としてバトルフェイズにも入れない
それなのに攻撃しようとは……それで本当に教師が務まるのか疑問しか沸きませんね
こんなルール、小学生でも……下手すれば幼稚園児でも知っている超基本的知識ですよ?」
そ、そういえばまだ先攻1ターン目だった。
堅守瑞貴がモンスターを出し過ぎて忘れてた。
相手ターンにモンスターを3体も特殊召喚するだなんて……
「しまっ! クッ!
カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!
(魔法カードが封じられていなければ地砕きも使えたのに!)」
「俺のターン、ドロー
自分の墓地にモンスターが存在しない事により
手札からこのモンスター、ガーディアン・エアトスを特殊召喚する」
「墓地にモンスターが居ない時に特殊召喚できるモンスター!?」
真っ白な翼を持ち、頭に白銀の巨鳥の頭の毛皮をかぶった民族衣装……っぽい服の美しい女性が現れた。
ガーディアン・エアトスの美しい姿に、観客達も息を呑む。
それにしても、【フルモンスター】にガーディアン・エアトスを入れるだなんて、どうして?
「更に俺はザ・カリキュレーターを通常召喚する」
電卓みたいな体をし、手足が出てきて頭に当たる部分には×300と書かれたモンスター
でも、見た目的に機械族なんだけど雷族……計算機のモンスターなら機械族じゃないの?
「このモンスターの攻撃力は、自分の場に存在する表側表示のモンスターのLV×300ポイントとなる
俺の場に存在するモンスターはLV2の自身であるザ・カリキュレーター
LV5のドラゴン・アイスとマジック・キャンセラー
LV7のカオスハンター、LV8のガーディアン・エアトスの合計LVは27
よってザ・カリキュレーターの攻撃力は8100だ」
「攻撃力8100だと!?」
ザ・カリキュレーターは自分の体の電卓部分を押し、×300の前の空白部分に27の数字が現れる。
そして=を押す事で数字が点滅し、出てきた数字は現攻撃力である8100
あの部分ってLVを計算して攻撃力を表示する場所だったのね……
それにしても、立派な後攻1ターンキルね。
確か1ターンキルは嫌いって言ってたはずだけど、こっちでは平気でするの?
そう考えたら……この世界では最強クラスになっちゃうんじゃ?
嫌がらせデッキを使うよりも嫌われそうな気がするけど、どうなのかな?
「(なんで嫌いな1ターンキルを2回もしなければならんのだ……
1戦目はともかく、今回は手札事故かと思えば、勝手に特殊召喚できる状況にしやがって
もっとジワジワと強力なモンスターを出してやろうかと思ったのに
こんなつまらん
まったく……なんでいきなり俊足のギラザウルスを2体も出すかな?
ドロー前の手札最後の1枚は効果破壊にしか対応しない機皇帝ワイゼル∞
あの初期手札で通常召喚可能だったモンスターは1枚も無かったというかなり酷い状況
一応、ガーディアン・エアトスは特殊召喚できたのだが……それでもなぁ?
ドローしたカードがザ・カリキュレーターだったが、何も無ければただの貧弱モンスター、役には立たない
こいつは何を考えて手札事故を最良の手札にしてくれたんだろうかね?
マジック・キャンセラーを使っていなければ機皇帝も出せたのなら爆笑物だな)」
やっぱり堅守瑞貴はメタデッキを使っている?
でなければこんなに簡単にこれだけのモンスターを出せるはずが無い。
「(別にメタデッキにしたつもりは無いのに自然とメタっぽくなってるな……なかなか不思議な状況だ
あまり属性とか気にせず、ただフルモンスターで力押しするだけのデッキなのに
まぁ、マジック・キャンセラーと人造人間サイコショッカーのロックモンスターは入っているがな
ほぼ殴り合いをするデッキのはずなのにこの光景は……運が良いのか悪いのか難しい所だ)」
いくらなんでも酷すぎない?
私もだけど、他の人も凄く引いてる……
「(……もういいや、面倒になったしさっさと終わらせよう)
マジック・キャンセラー、ドラゴン・アイスを攻撃表示に変更
マジック・キャンセラーで俊足のギラザウルスに攻撃」
マジック・キャンセラーの前面に装着されているパラボラアンテナみたいな部分に光が集まり
俊足のギラザウルスに照準を向け、中心部から青いレーザーが放たれ、光に貫かれて破壊される。
「(伏せカードは発動しない……攻撃反応型の罠カードではないか
なら可能性が有るのは攻撃力上昇系のカードだが……あの厳しそうな表情からは一矢報いるなどの感情は無さそうだな
となれば生き残る可能性を上げる手段が有るとすればあの伏せカードは……)
カオスハンターで
カオスハンターは自身の持つ鞭で
何度も何度も何度も……いつまで続ける気なの?
タップリと1分以上叩き続け、満足したのか
そして足をグリグリと捻って……最後の最後に踏みつけた足を大きく振り上げて顔を強烈に蹴っ飛ばして破壊した。
…………私、絶対にあのモンスターは使わないと誓おう、うん、怖いし。
「…………ガーディアン・エアトスで
「グッ! 永続罠、化石発掘を発動!
自分の墓地に存在する恐竜族モンスターの効果を無効にし、特殊召喚する!
私は墓地の
「(ま、蘇生カードだろうな
良かった良かった、これで全モンスターで攻撃できる
ドラゴン・アイスで攻撃していた場合、
そうなればドラゴン・アイスは攻撃を中断し、ガーディアン・エアトスで攻撃するしかなくなってしまうからな)
ではこのままガーディアン・エアトスで
空中に浮かび、手に持つ綺麗な剣を引くように構えて……消える。
気付いた時には
数秒後、
「次だ、ドラゴン・アイスで
「ぐぅぅぅぅ!」
ドラゴン・アイスは口から青い、氷のブレスを吐き出し、龍牙先生に攻撃する。
残りライフは2200、だけど残ったモンスターは……攻撃力8100のザ・カリキュレーター
伏せカードは無く、モンスターも居ない龍牙先生にこの攻撃を防ぐ手段は無い。
「ザ・カリキュレーターで
「ぐわぁあ! ぐわっ! ぐっ! もうぐっ! やめっ! ぎっ! ろぉっ!」
うわぁ……手に当たるであろう部分から電気玉を撃ちだして攻撃してるんだけど
その回数が1回や2回じゃなくて何回も……何回するつもり?
煩いから龍牙先生の悲鳴は省略してほしいなぁ……
暫く打ち続け、やっとザ・カリキュレーターが止まる。
撃ち出した電気玉は27回、場のモンスターのLVの回数攻撃した。
あの電気玉って1回が攻撃力300の攻撃だったとか?
でなければこうはならないんだけど……5900ものオーバーキルね。
「今回も俺の勝ち、残念でした
確かに手札は良かったものの、反則したと言えませんよねぇ?」
「クッ……ぐぅぅ……」
悔しそうな顔をする龍牙先生。
その龍牙先生に堅守瑞貴は近づき、腕を持ち上げて指輪を抜き取った?
「ま、待て!」
あの指輪を取られて慌てる龍牙先生。
だけど、なんだか大事な物を取られたというよりも
見られたくない物を取られたような反応に近い気がする。
「(何度かこの指輪に視線を向けていたからこれに仕掛けが有ると思うのだが……)
ふむ……お、ここが回る? となるとこれは……試すか」
何人もの生徒が見ている前で堅守瑞貴は
何がしたいのか全く分からないけど、みんな黙って見ている。
堅守瑞貴は
「んー……神獣王バルバロスを召喚」
神獣王バルバロスが妥協召喚され、攻撃力1900で現れるけど……
「伏せて……罠カード、幻獣の角をバルバロスを対象にして発動して装備」
バルバロスの額に一角の角が現れ、バルバロスが咆える。
攻撃力は800上がって2700……だけど、それがどうかしたの?
「装備魔法、魔性の月を発動し、バルバロスに装備」
場に月が現れ、バルバロスは更なる咆哮を上げる。
とても凶暴な、いつ人を襲ってもおかしくないような恐ろしい咆哮を……
攻撃力も本来の攻撃力である3000まで上昇した。
「ふむ……」
堅守瑞貴は指輪の宝石部分を
回したというか、何をしたのかよく分からない。
そしてそれを床に置き、少し離れた場所で再びカードを取り出し、発動させる。
「魔法カード、野生解放をバルバロスを選択して発動」
しかし、野生解放というタダでさえ凶暴なバルバロスを更に凶暴化させるカードを使っても反応は無い。
野生解放は獣族、獣戦士族モンスターの攻撃力を守備力分上昇させるカード。
バルバロスの守備力は1200、攻撃力は4200まで上昇するはずなのに変化が無い?
「ふむ……なるほど」
堅守瑞貴は再び指輪の下まで移動し、再度指輪を操作する。
そして同じように指輪を置き、また離れて……
「魔法カード、野生解放をバルバロスを選択して再び発動」
今度はバルバロスが巨大な咆哮を上げ、上半身の筋肉が膨れ上がり、下半身の獣部分も一回り大きくなった。
更に爪が大きく伸び、尾も伸びて鬣も長くなる、おまけに顔も凶悪になった上に牙がとても鋭くなる。
まさに野生解放という名に恥じないまでの、とても恐ろしい魔物としての姿になった神獣王バルバロスが現れた。
「クッククク……さてはて龍牙実習教員、これはどういう事か教えてもらっても構いませんかねぇ?
見ての通り、先ほど指輪を弄ったら魔法カードが使えたり使えなくなったり
こんな物を持っているとは、詳しいお話をお願いしたいのですが……どうでしょうか?」
堅守瑞貴の言う事が本当だとしたら……だとしたらもなにも、どう見ても本当。
なら龍牙先生はイカサマをして勝ち続けていたという事?
しかも、イカサマも許されないのに、更には学園で禁止されているアンティルールまで!
観客はざわめき、段々と龍牙先生への罵倒へと変わっていく。
当然と言えば当然、こんな卑怯な事をして許せる生徒なんて、この学園に1人も居ない!
「わ、私はそんな……」
「龍牙先生」
「ッ! 校長先生……」
あ、居たの校長先生。
今の今まで気付かなかった。
「貴方は
更には疑いたくなかったのですが、学園で囁かれている噂……
龍牙先生が生徒達からカードを奪っている噂についても教えてもらいましょう
これより、貴方の部屋を徹底的に調べさせていただきます
貴方には取り調べを受けてもらい、その後はこの学園から出て行ってもらいます
今後、二度とこの学園に来ない事を願います」
校長先生の決定に、龍牙先生はガックリと四つん這いになって落ち込んだ。
こうなった原因である堅守瑞貴を睨むものの、堅守瑞貴は例の指輪で遊んでいて気が付きもしない。
「校長先生、この指輪はどうしましょうかね?」
「こちらで預からせてもらいます
こんな事に巻き込んでしまって申し訳無い……」
「別に、暇潰しになったので気にしない事にします
1生徒から言いたい事が有るとすれば、今後はこんな人を雇わないでください
とまぁ、これぐらいですね」
校長先生に指輪を渡し、堅守瑞貴は欠伸をしながら
龍牙先生は最後の最後まで堅守瑞貴を睨んでいたものの、最後には力無く動かなくなった。
その後、龍牙先生はアカデミア倫理委員会の人達に連れて行かれ、今回の騒動は終了した。
………………
…………
……
後日、堅守瑞貴に褒美が与えられる事になったのだけど……
堅守瑞貴はブルーへの昇格を希望、でもさすがに色々と早過ぎるのでそれは無しになった。
ではカードをという事になったものの、それは堅守瑞貴が拒否、欲しいカードが無いとの事。
ならばどうしようという事になり、最終的に堅守瑞貴の部屋の物を綺麗にするという事で決着が着いた。
具体的には掃除をしたり、汚れていたり壊れそうな物を取り替えるという内容なんだけど……
「どうして、私が、貴方の、部屋の、掃除を、しなくちゃ、ならない!」
「お前が仕組んだんだろうが、龍牙実習教員と俺の試合を
残念ながらクロノス教員や校長、鮎川教員にも訊いたから証言は十分だ
お前が下らない事をするから下らない面倒事に巻き込まれただろうが
掃除でもして反省し、その小さい企みも一緒に洗い落とせ」
「クッ……覚えてなさい、絶対に、仕返し、してやる、から!」
「仕掛けた結果、仕返しされてるのはお前だろうが
ほら、掃除程度で済ませてやってるんだから寧ろ感謝しろ」
屈辱! 絶対に学園から追い出してやる!
雑巾で濡れた手を動かしながら、私は堅守瑞貴を追い出す事を強く誓った。
ちなみに掃除は明日香が、自分が話に出したのが原因だと若干の責任を感じて手伝ってくれた。
堅守瑞貴は別にどうでも良かったみたいだけど、少し居心地が悪そうだった。
多分、あまり気にしていなかった明日香が掃除に来て、どうすればいいのか分からないのだと思う。
掃除が終わった後、明日香にあまり気乗りしていなかったみたいだけどカードを渡していた。
渡したカードはコアキメイル・ベルグザーク、戦士族維持コストのコアキメイルモンスター
戦士族主体の明日香には丁度良いモンスターかもしれない。
基本攻撃力が高く、連続攻撃もできるこのモンスターは強力なモンスターだし。
それを理解している明日香は驚いて、このカードを貰っても良いのか訊いている。
ダメなら渡さんと正論を言う堅守瑞貴に礼を良い、明日香は帰っていった。
……明日香って、こんな扱いのキャラだったっけ?
そもそも、龍牙先生なんて登場した? 私の記憶力不足なのか分からない。
でも……本当に堅守瑞貴は私の知る堅守瑞貴なのだろうか?
この前からこの考えが頭から離れない……完全に違いが分かるまで様子見かな?
「今日の最薄カードはサイバー・ダイナソー
攻撃力2500、守備力1900の機械族モンスター……え、恐竜族?
……えっと、相手が手札からモンスターを特殊召喚した時
このモンスターを手札から特殊召喚でき……え、違う?
相手の場に守備表示モンスターしか存在しない時
自分の場のモンスターを生贄にする事で
…………あ、原作効果とOCG効果の違いね」
「OCGでも出番があまり無いのに、今回は登場もしなかった今日の最薄カードだ……哀れだな」
Q.龍牙先生って誰?
A.漫画版の遊戯王GXの1巻1話に登場する1発キャラです。
Q.旧作では出なかったけど?
A.当時は漫画版GXを持っていなかったのです
なので今回はまだ序盤ですし、タイミング的にこれぐらいかと思ったので登場させました。
Q.龍牙のデッキは?
A.漫画版では恐竜族だったサイバー・ダイナソーが切り札の恐竜族使いです。
Q.ま た 恐 竜 族 か !
A.旧作で妙に優遇されていた恐竜族、理由は作者にも分かりません。
気付いたら登場回数も
今回はそうならないつもりですが……
Q.↑の今回はそうならないようにって、どういう意味?
A.旧作で登場したPSP用ソフト、
今回では旧作で登場した宇佐美彰子、藤原雪乃、宮田ゆまの3人をサブメインキャラにするか悩み中です。
理由は旧作と同じ流れになる為、そうならない為の処置です。
しかし、妙に人気が出ていたキャラ達なのでそういう意味ではかなり悩み中……
まぁ、サブメインキャラになるかはともかく、必ず出すつもりでは有りますけどね。
Q.瑞貴の1戦目のデッキは?
A.見ての通り【チェーンバーン】です。
ちなみにこの作品の禁止制限では、今回使用したバーンカードは制限に当たります。
禁止ではない理由は発動条件や、ダメージ量、罠カードである面からです。
魔法カードならば禁止カードにします、例えばサンダー・ショートですね。
Q.妖精の風の効果が若干違う?
A.アニメ効果です、ダメージを増やす為だけに変更しました。
本来の効果は殆ど変わりませんが、お互いに受けるダメージは300ポイントです。
Q.手札最強(笑)
A.……龍牙の使用カードがアレだったので悩んだのでさっさと終わらせたかったのです。
まぁ、短すぎるので2戦目もしましたけど。
Q.カード達の動きがフリーダム
A.作者の想像、妄想のままに瞑想した結果、フリーダム!
Q.超進化薬で何を特殊召喚しようとしたの?
A.サイバー・ダイナソーですね、原作漫画の通り。
Q.2戦目の瑞貴のデッキは?
A.【フルモンスター】ですね、特にテーマなどは無い普通の奴です。
Q.手札事故(笑)
A.手札事故(笑)ですね。
Q.決闘《デュエル》後のバルバロスが……
A.凶暴化! 書いてて楽しかった。
Q.結局、あの指輪ってなんだったの?
A.特殊な電磁波を発して魔法カードのシステムを麻痺させるそうです。
自分の
Q.校長が校長してる!?
A.腐ってもやっぱり校長は校長ですからね。
アニメで色々と残念な人ですけど……
Q.明日香にカードを渡した?
A.やや気が引けたそうです。
なんだかんだで、瑞貴の中身は社会人ですしね。
Q.結美が段々と変わってる?
A.前回から段々と自分の考えが間違っているのかもしれないという思考に捕らわれ始めました。
実際に間違っていますが、間違っていないのでとても難しい問題です。
彼女は自力でこの問題を纏められるのか……難しい所ですね。