【完結】我こそは武田高信である   作:どんぐりヒッター

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第十話 不穏の知らせ

◇◇◇戦国時代だ、武勲を稼げー♪◇◇◇

 

 

 

 俺は建部山城を落とした、戦後処理だ。

始めに大名の一色義道。こいつは建部山城を使ってこの地域を治めるならば配下として必要だ。

しかし、俺は建部山城を空城として使いたい。

建部山城の東には若狭武田家の後瀬山(のちせやま)城。

建部山城に攻め込める城は、俺の竹田城と後瀬山城だけ。

 

 

豊かな小浜の地にある後瀬山城は、若狭武田家の繁栄の象徴である。

若狭武田家はさらに東の大国朝倉家に逆らうことが出来ずにいたので、

天翔記では一族みな凡将あつかいだ。

 

 

俺は一色の建部山城を空城にして釣り餌とし、若狭武田家の面々を誘い出し兵を奪いたいのだ。

詩人が話しかけてくる。考えをまとめるのに都合がいいので、ずっと俺から話していたのだ。

 

 

「すると、この一色義幸殿はどうなされますので?」

「誅する」

「なるほど、時代でございますなぁ」

「どこかの大国を頼って、俺達に都合が悪い所を攻めかかられては有害だからな」

 

 

一色義幸は誅されて消えた。こういう場面はタチアナには見せられない。

 

 

 

 次は稲富祐秀。この鉄砲名人は俺と相性が悪い。

むしろ御屋形様たち、山名家の連中と相性がいい。

絶対に、あちら側に取られてはいけない人材だ。

誅するには惜しすぎる能力、加えて敵にしたら怖い能力。

 

 

味方となるなら是非にも抱え込みたい。

駄目な場合は誅しなければならない。

説得を試みると素直に配下になったので即、竹田城に派遣した。

 

 

 

 俺は武勲を稼いで身分が部将になった。兵は55まで率いることが出来る。

御屋形様には事後承認を得る形だが、ご機嫌であることだし問題ないであろう。

この季節に俺は戦争を仕掛けたが、まだ行動はしていない。

兵も減ってしまったので、建部山城で限界まで徴兵した。

 

 

詩人とタチアナは役に立つ。

役に立つのだが、彼らが居ると偵察の情報と現実に起こることに大きな齟齬が生じるようだ。

若狭の武田家など兵を増やしているとは聞いていなかったのに、

出陣してみたら110もの兵を出陣させてきたのだ。

それで一色家は籠城に踏み切ることとなった。

俺は詩人に状況の変化にどう対応するのかを試されているのだろうか?

 

 

事の詳細を垣屋の爺様に手紙で出し、御屋形様への取次ぎを頼んだ。

新たに加わった兵たちと言葉を交わしていると季節が一つ過ぎて行った。

 

 

 

◇◇◇戦国時代だ、武勲を稼げー♪◇◇◇

 

 

 

 夏になった。俺は今いる建部山城を空城にするため竹田城に向かうつもりだった。

しかし、釣りだすための若狭武田家は滅んでいた。

滅ぼしたのは尾張(おわり)斯波(しば)家。

尾張名古屋の守護大名だが、お飾りで絵にかいたような傀儡政権。

当主は非常に残念な能力を持っている。

 

 

であるのに急速に勢力を拡大し、岐阜の一部と琵琶湖の周りをぐるっと一周領有していた。

斯波家の拡大により北近江の浅井(あざい)と南近江の六角(ろっかく)も滅んでしまった。

 

 

俺の能力は、

 

 

政治27/78、戦闘106/138、智謀64/148

足軽適正D→C

 

 

足軽適正が上がり、戦闘能力も育って一端の武将と言っていい状態になっている。

東の後瀬山城は空城になっているが、むやみに付け込んで攻め入ると斯波家からどんな猛者が出てくるか分からない。

俺は兵を引き連れ竹田城に戻った。

 

 

 

 竹田城には浪人が流れてきていた。

能島武吉(のしまたけよし)15歳。

この男は村上水軍を率いて活躍するので村上武吉とも呼ばれる。

非常に水軍適性が高いが、陸に上がるとカッパになる。

政治能力は低く武辺一辺倒のこわっぱだ。いや、こカッパか。

 

 

こいつにはもう一つ重要な特徴がある。

俺と相性が良いのだ。山名家の行動力でやれることがない時に、

こいつから水軍の教育を受けても良いかもしれない。

俺も足軽適正が上がったので、こいつをカッパから人にしても良いだろう。

そして独立の際には可能な限り働いて貰おう。

 

 

俺は先に来ていた稲富祐秀を派遣して勧誘することにした。

かなり難色を示したそうだが、最終的には仕官してくれた。

この辺の成功率は詩人のネマワシが有るのかもしれない。

羽衣石城の御屋形様たちの弁舌特訓も異様な成功率だ。

 

 

 

 竹田城には例によって垣屋の爺様から手紙も届いていた。

 

 

『一色家の仕置きの件、建部山城の空城の件、武田殿の身分の件。

全て承認された。こちらの事は気にせず動いてよいとのことだ。

御屋形様の豊弘殿に対する教育は失敗したので、

御屋形様はもう豊弘には教えてやらんとご立腹だ。

ご立腹ではあるが、ご機嫌でもあるので、次は自ら商人と取引をしたいと申されておる。

わしの和田殿への教育は成功したので、豊弘殿へはわしから教育をする予定だ。

今季は祐豊殿と、我が子光成によって商人との取引に成功した。

小さな一歩だが山名家繁栄のための偉大な一歩だ。

くれぐれも無謀を控えるがよろしかろう。

取り急ぎに付き、乱文ご容赦』

 

 

「なにか向こうで有ったのですかな?」

「かもしれんな。詩人は教育や勧誘にもネマワシを入れているのか?」

「さて、何のことでしょう。ふふふふ~♪」

「ふむ。御屋形様は失敗なされた事だし、過度な期待はやめておこう」

「それがよろしいかと」

 

 

 

 俺の居る竹田城の周囲の環境は変わりなく、八上城の波多野は動かず。

丹後亀山の三好も静観。三木城の別所も健在。

姫路城の武将は全員捕まえてしまったので空城。

俺の部隊適性が上がったので、行動力さえ残っていれば戦を仕掛けたい所。

ただし、御屋形様たちが商人と取引を始めたので、戦の為の行動力は残っていなかった。

 

 

俺は俺と相性の良い、

つまり御屋形様たちと相性の悪い能島武吉に金をつかませて忠誠度を上げた。

偵察からの報告を受け、周囲の状況を確認しているうちに季節が変わった。

 

 

 

◇◇◇戦国時代だ、武勲を稼げー♪◇◇◇

 

 

 

 秋になっても竹田城の周りに変化はなかった。

心配した斯波氏の動向も変化なしだ。

情報を集めても、斯波家の当主が大活躍した。などと明らかな誤報のみしか伝わってこない。

 

 

垣屋の爺様からいつもの手紙が届いた。

 

 

『羽衣石城の状況は好調である。

御屋形様は商人との取引に成功されて大層ご満悦だ。

わしも豊弘殿への弁舌教育に成功した。

此度は米の売り買いを四件成功して金蔵に金が増えだしている。

そちらは適切に使って身の安全を確保するよう、御屋形様からのお達しだ。

これはわしも同じ意見だ。重々注意するよう。

何かの時には羽衣石城に戻る準備もしておいてほしい』

 

 

「この手紙の内容は」

「明らかに何かありましたな」

「一旦、羽衣石城に戻らねばならぬかもしれぬ」

「では、タチアナと準備だけはしておきましょう」

「頼む。どの道、商人との取引が始まったのだ。行動力が不足しては戦も出来ぬからな」

 

 

 

身の回りを整理し兵に訓練を与えて、部下の稲富と能島に治安対策をさせた。

竹田城を空にして羽衣石城に戻るかもしれない。

しかし、再び竹田城にも戻ってくる可能性も高いだろう。

僅かでも治安を上げておけば後で徴兵可能な人数が増えている事になる。

念のためだ。

 

 

 

◇◇◇火中の栗なら、拾え拾えー♪◇◇◇

 

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