【完結】我こそは武田高信である   作:どんぐりヒッター

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第十七話 災害復旧

◇◇◇災害復旧、急げ急げ◇◇◇

 

 

 

 冬になった。寒い季節にひもじい思いはさせたくないと町の復旧と炊き出しを急がせた。

各地の城も援助を送ったり、自分たちも備えをと動いていた。

 

 春になった。俺は40になったが感慨にふけっている場合ではない。

宇喜多から手紙が来た。

 

 

『鳥取城より羽衣石城の方が被害がひどい。

さらに敵の細川領内の竹田城の状況がひどい。

酷いにもかかわらず、細川方は手を打てていない。

兵だけは多いので気を付けたいが、いっそ取り返した方が良い』

 

 

元、俺が居た竹田城。第三軍が奪われたのにへらへらしてたのがまずかった。

しかし、鳥取、羽衣石の災害を聞いて、各地の城も動いていたので行動力が足りない。

その上、火事場泥棒の様で攻め込むのは後味が悪い。

この辺りが直家ならではの感覚なのか。

 

 

『直家は流出を使って被害を受けた地域領民の受け入れをせよ。

炊き出し、町の復旧、農業回復も忘れずに』

 

 

先送り感が否めない。直家があの能力で義理堅かったら。

そうだ、細川藤孝が居た。本当は九州が安全地帯になったら任せたかったのだが仕方ない。

とにかく細川藤孝を鳥取城に派遣。

 

 

今いる九州の勢福寺城の周りは有馬(ありま)家と秋月(あきづき)家が合わせて260ほどの兵力。

北条、九戸、沼田に任せておいても大丈夫だろう。

来季は鳥取城に行って状況次第で考えよう。

春から夏の台風の前の備えをして季節が過ぎた。

 

 

 

◇◇◇災害復旧、急げ急げ◇◇◇

 

 

 

 夏になった。

今年の台風は領内に来なかったとホッとしていたら鳥取城に細川家が侵攻してきた。

当家からは和田惟政、赤井直正、尼子晴久、本城常光、城井鎮房が出陣したという。

細川家の部隊は140、ついでに赤松家が敵方に回った。

赤松家の兵は327、この数の部隊を出陣した全員で全滅させた。

鉄砲を持たせておいてよかった。

 

 

直家は名代として捕獲した将を勧誘し、応じなかったものは切った。

赤松家の当主も切られて別所家の者が後を継いだ。

急報を聞いて余計に早足で駆けつけてみると直家は落ち着いてそう報告してきた。

 

 

「今は少しでも人手が欲しいですからね」

「誰か一人でも離反していたら状況はそっくり逆転していたな」

「その辺りは鼻が利きますので」

 

 

さて、細川家の竹田城に侵攻すべきか。

直家は避難してきた民たちを用意していた。

顔も覚えている女房どももいる。泣きながら竹田城下の民を救ってほしいと言う。

直家の準備していたものだろうが、この女房達の涙が偽物なわけではない。

隠居殿も女房達の隣でキエーヒエーと騒いでいた。

 

 

隠居殿の庵は鳥取城下にある。城下の民の声を聴いて一緒に泣いていたらしい。

隠居殿は政治に軍事に手出しが出来ない。

庵の場所が分かれば会いに行けるのだが、調略などは効かない。

暗殺もされない。流言も受けない。

俺の所には直接飛び出してこれるのだが、直家が会いに行ってなだめていたようだ。

 

 

庵は特別な場所だ。姫たちの部屋もそうなっている。

 

 

「お主が九州征伐などと遊んでいるからこうなるのだ! シャー」

 

 

 

 散々叱られた後、兵を再編成して細川藤孝に武勲を稼がせるようにした。

出陣するのは俺と細川藤孝。多すぎても敵に城内に逃げられて厄介だからだ。

 

 

敵方は、別所就治(べっしょなりはる)の兵41、岩成友通(いわなりともみち)岩成友通の兵33、

波多野家の三人の兵100が出陣してきた。

赤松一部隊と細川勢二部隊。

俺と細川藤孝では戦闘が違い過ぎて敵将を捕らえるのは俺の方ばかり、

なんとか一人を捕らえてくれた。

竹田城の本丸は細川藤孝に落とさせた。

 

 

竹田城に入り、捕らえた敵将の登用と解放。

少しだけ炊き出しが出来た。竹田城に武将を呼び寄せて復旧対応準備。

細川藤孝と城下町を久々に回り、知った顔、知らない顔から挨拶を受けた。

 

 

 

◇◇◇災害復旧、急げ急げ◇◇◇

 

 

 

 秋になった。細川家領内では農民一揆と一向一揆が多発していた。

そして隣の八上城で起った一向一揆は竹田城にも広がってきたりしてくる。

治安回復の炊き出し用の武将を魅力の高い順に並べたら、俺がびりだった。

代わりにタチアナが炊き出しの武将の手伝いをしてくれた。

まあいい、あとで細川藤孝を軍団長で軍団作って守らせるわけだから、そこは譲っておこう。

俺は商業を少しやって、後は残りの城に指示を出した。

もう少しここに居ることにしよう。

 

 

縁側で一息ついていると渚姫がやって来た。

 

 

「あの、わたくしは18歳になりましたので」

「ん? あ、ああ。もう名前を呼び合ってくれるのか?」

「はい、でも実は」

「うん?」

「お許しください、年齢を一つごまかしておりました」

「では、来年か? 呼び合うのは」

「いえ、本当は19歳なのです」

「呼び合うてくれるならいくつでもよい」

「高信様」

「渚姫」

 

 

 

◇◇◇災害復旧、急げ急げ◇◇◇

 

 

 

 春が過ぎて夏が来た。

地域の復興が大体終わり、むしろ栄えだした。

細川藤孝も部将に昇格できたので第三軍団を創設した。

軍団を創設して因幡を守ることになったので、隠居殿も落ち着いてくれた。

そこそこ相性もいいので気に入ってくれているようだ。

 

 

山名家一同の面々には釣り餌として、放置していた建部山城に内政に向かってもらった。

一応、領内なので治安と少しばかりの開発はしておきたかったのだ。

 

 

詩人も居なくなったことだし丁度いい。普通にやろう。

大友や島津などの強敵もいる。気を付けないと。

 

 

 手始めに、秋月家の古処山(こしょさん)城にちょっかい出してやろうとした。

すると、九州西部の大友の城まで巻き込んでしまうようだった。

有馬の蒲池城に目標を変えた。

有馬と秋月は同盟していたので、秋月の城も攻めることが出来るようだ。

 

 

早速出陣。出てきた有馬の兵と秋月の兵を倒して、古処山城を落とした。

打ち出の小づちが使えないので兵と鉄砲の消耗を抑えたい。

それも今回は上手くいった。

ついでに鍋島(なべしま)親子と龍造寺隆信(りゅうぞうじたかのぶ)も家臣に出来た。

龍造寺家は有馬家に滅ぼされていたようだ。有馬は四つの城を支配していた。

合戦中に阿蘇(あそ)家が加勢してきて有馬の城を一つ奪い、有馬の城は三つになった。

 

 

この戦いでは九戸の鉄砲がCに上がった。

まだ、Eの北条とDの沼田と差がついてきたので教育で伸ばしてみたくなった。

そして、九戸が来年弟が元服するから引き抜いてほしいと言った。

来季の予定に書きこんだ。

 

 

 

◇◇◇適性教育、やってみよう♪◇◇◇

 

 

 

 秋と冬にやって見た。

結果は沼田祐光が鉄砲Cに、北条がDに。

それぞれ一度づつ失敗してしまった。

教育のおかげで九戸弟を引き抜く行動力の余裕も出てきたようだ。

 

 

 

 年が明けて引き抜きをかけてみたら、直家で駄目だったのに俺で来てくれた。

ばっちりの効果は高いようだ。

 

 

実は年明けは毎年緊張していた。俺は大名になっているので12歳の姫が産まれる可能性が有る。

渚姫と名前を呼び合うようになる前に産まれてしまうと浮気を疑われるからだ。

でも、これからは大丈夫。問題ない。誰も計算などしないはず。

 

 

まあ良い、今は九州統一。

 

 

 

◇◇◇九州統一、えいえいおー♪◇◇◇

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