◇◇◇イタズラしたら、誅するぞー♪◇◇◇
深夜、ポールが約束通りやって来た。装備も持ってきてくれていた。
「じゃ、出ようか。あんた達は結構地図持ってんだな。拠点はどこだい?」
「ピドナだな」
「じゃ、行こう」
ポールは地図をいじると一瞬でピドナに着いた。
「なんだそりゃ?」
「え? 地図が有れば一瞬で移動できるからしただけだよ」
なんだと、信長の野望天翔記では隣の城に移動するだけでも季節が代わると言うのに。
まあいい、詩人と落ち合うか。
ピドナで詩人と合流して、ポールを紹介した。
「盗賊に捕まったとは、その場面を逃したのは惜しかったですなー」
「で、ゴドウィン男爵の方はどうなったんだ?」
「処断されましたな。それから前列指揮官殿は復帰を許されたそうです」
「そうか、それは良かった」
五人で職人集めになった。五人になると戦闘の陣形が強化されるようだ。
俺達が持ってる陣形は、ノーラの虎穴陣とポールのハンターシフト。
ポールはハンターシフトが良いと主張した。
「ハンターシフトの前衛はスピードが上がって、後衛は器用さが上がるから隙が無いんだよ」
「ほほう」
「あたしは虎穴陣の方が安全だと思うけどね」
「まあ、魔王殿に行ったら両方試すか」
職人二号が居るリブロフに行こうとしたら、キャンディーがごね出した。
「そこは行きたくない」
「何故に?」
「なんでも!」
「じゃ、俺が職人二号を連れてくるよ」
ポールが引き受けてくれるようなので、ノーラと職人の関係をノーラに聞こえない様に話しておいた。
「分かった、じゃピドナで落ち合おう」
「俺達は残りを連れてくるからな」
無事に残りの職人を連れてきて、工房は活気が出てきた。
「ノーラ、素材集めも兼ねて魔王殿で修行だ」
「素材集めか、楽しみだね」
魔王殿で修行中、詩人が頻繁にマスコンの誘いをかけてきた。
「武田殿、にせ男爵がミカエル殿に金をせびっております。ぜひにせ男爵にご助力を」
「なぜ、にせ男爵に力を貸さねばならんのだ」
「武田殿、野盗がミカエル殿の領地を荒らしております。ぜひ野盗にご助力を」
「なぜ、野盗に力を貸さねばならんのだ」
「武田殿、弱い傭兵団がミカエル殿を挑発しています。ぜひ弱い傭兵団にご助力を」
「なぜ、弱い傭兵団に力を貸さねばならんのだ」
「武田殿、ミカエル殿が軍事演習をしております。ぜひ演習の邪魔を」
「なぜ、演習の邪魔をせねばならんのだ」
やはり、この詩人はミカエルを育てたいのだろうか?
軍略として天翔記の世界で使えないのが残念だが、マスコンは面白い。
信長の野望と違って俺の低い部隊適性が関係ないからだ。
前列指揮官も居ることだし、ミカエル軍の助力なら行きたいところだ。
しかし、当て馬にされるのはごめんだ。
「武田殿、リブロフ軍がミカエル殿と対戦するようです。ぜひリブロフ軍にご助力を」
「リブロフはキャンディーが嫌いな土地だろう、なぜ力を貸さねばならんのだ」
「おじさん、力を貸してお願い!」
「ん? どうしたんだキャンディー」
「な、なんでもないけど、どうしても!」
「ふーむ」
「リブロフの人たちの損害を抑えて、お願い!」
「キャンディーがこうまで言うなら良いだろう。ノーラ、キャンディーを頼む」
「分かったよ」
詩人とポールの三人でリブロフに向かった。
「我こそは武田高信である。リブロフ防衛に助太刀に参った」
「わしはリブロフの守将バイヤールである。助太刀感謝する」
「バイヤール殿、詩人です。武田殿は頼りになりますぞ」
「ほう、詩人殿が言うならば期待できるのであろう。早速作戦会議に同行願おう」
作戦は三段構えの物だった。
まずは毒の沼地に誘い込み消耗させて、門の前で投石。
門を破られたら影武者と偽りの白旗と奇策の連打で行くという。
「それは敗北前提の作戦ではないのか?」
「なに! しかし、うーむ。確かに積極性に欠けるか」
「毒の沼地で奇策を仕掛けてはどうであろう」
「しかし、準備の時間が間に合わないかもしれん」
「兵は詭道、兵は拙速を尊ぶ。今からならば、敵の偵察もあざむけるかもしれん」
「よし、やろう」
俺達は沼地の守将ヴラドに同行することになった。
毒の沼地の前に陣取り、偽りの白旗の準備が行われた。
ミカエル軍が速攻の疾風陣で毒の沼地に入り込んできた。
十分に誘い出したところで、偽りの白旗。
ミカエル軍が沼地に武器を放り出したところで全軍防衛。
ミカエルは情報の齟齬と状況の不利を悟り、すぐさま撤退していった。
無駄な消耗を避けたのだろう。
「お見事でしたな、武田殿」
「詩人よ。悔しさが顔に出ているぞ」
「そ、そんなことはありませぬぞ」
「まあいい、魔王殿に戻るか」
◇◇◇素材集めの、再開だー♪◇◇◇
ポールおすすめの陣形ハンターシフトは弱かった。
なので、各地の猛者たちに陣形を教えて貰う事にした。
前衛に一人、的役を置くデザートランスをハリードと言う男に。
前衛三人で後衛を守るワールウインドをエレンと言う女に。
鳳天舞の陣と言う特別強い陣形は、
トーマスという弁当屋の伝手をたどらないといけないようだった。
トーマスに会いに行くと迷子の捜索に付き合う事に。
「いやー、すいませんね。手伝って貰っちゃって」
「なに、弁当屋。気にする事は無い」
「今度、おかずサービスしておきますよ」
迷子は魔王殿の中に居た。
「えーん、こわかったよー」
「よしよし、もう大丈夫だよ」
「よくもまあ、こんなところで無事だったものだ」
「下の方に開かずの扉があるって噂で来ちゃったんですかね」
「ほう、弁当屋。どのくらい下だ?」
詩人が俺の袖を引っ張った。
「た、武田殿!」
「なんだ詩人?」
「武田殿は腰を据えて世界を救うおつもりが有るのですか?」
「俺は旅人だ、旅の途中に寄ったまでだな。それなりに得るものが有れば帰るつもりだ。
そうだな、約束したノーラの工房が形になる位を目途にしていいだろう」
「ならば開かずの扉に行ってはなりません」
「お前はその役をミカエルにやらせたいと」
「はい、申し訳ありません」
「まあよい、今後は余計な動きは控えるように」
「はい。しかし、意外にも義理堅いんですな。ノーラの工房も形にするまでやるとは」
「俺は義理が3もあるんだぞ、義理1の
「して義理の最大値はおいくつで?」
「じゅ、うー。5だ5。」
迷子を返すと鳳天舞の陣形持ちのフルブライトなる商人との面識が出来た。
ただし、教える前に悪徳ドフォーレ商会とのトレード合戦に、協力してほしいという話になった。
◇◇◇トレード合戦、始めるぞー♪◇◇◇