一斉にクラッカーが鳴らされる。
「「「めぐみん、誕生日おめでとう!」」」
「……おめでとうございます!!」
そして、硬直していた寝起きのめぐみんは、ぱっと顔を輝かせる。
「………! ありがとうございます!」
「………」
…………………。
「……ん? どうした、テトロド? 突然黙って……」
と、そのとき、カズマは俺の変化に気付いた。
「まずい! 昇天しかけてる!! アクアー! アクアー!!!」
「………ふぅ。ありがとうございます。まじ助かりました」
悪魔を長くやっているが、笑顔を見て昇天しかけたことはなかったな……。これがめぐめぐめぐりっしゅ☆めぐみんぱわぁ って奴か。って違う。それは別の文庫のネタだな……。
「とにかく、テトロドも起きたみたいだし! 宴よ!!」
そこからケーキを食べるとき、アクアがめぐみんよりも多く食べようとしてカズマに頭を引っぱたかれたり、プレゼントを渡す際、アクアだけ自分の像(聖像)を渡そうとしてカズマに頭を引っぱたかれたりした。
…………………アクア。オマエだけか。
せめてオマエもかって言われろよ。
悪魔に休息は必要ない。まあ、ぶっ通しで働き続けたら流石に倒れるだろうが、座ったりして小休憩するだけで良い。
だから、めぐみんが夜中、起きているのにも気付いた。
「眠れないのですか?」
俺が声をかけると、めぐみんはこちらに気付いたらしく、苦笑いする。
「起こしてしまいましたか? すいません」
そんなことはない。と頭を横に振ると、彼女は少しだけほっとした顔になる。
「……生まれて初めて、仲間と誕生日パーティーをしました。……………………」
最後とんでもない発言があったように思えたが、スルーする。ギャグじゃないぞ。
「…………。それで、どうでしたか? 仲間と過ごす誕生祭は」
「おい。今の間は何の間か、じっくり聞こうじゃないか。……まあ、いいです。楽しかったですよ」
だから、とめぐみんは小声で付け足す。
「また来年も、こうして楽しく過ごせると良いですね」
「……っ! そうですね」
やべぇ。めっちゃ可愛いんですけど。
夜が更けていき、めぐみんも少し眠くなったのか、こちらを気遣うように言った。
「私はそろそろ寝ますので。テトロドさん、おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい」
こうして、素晴らしい仲間の誕生日は幕を閉じ……
まてよ。
「めぐみん」
「はい?」
「……爆裂散歩、しませんか?」
いつも……らしい、城の前まで来ると、めぐみんは心配そうな顔をしていた。
「…あの、大丈夫でしょうか? 深夜ですし、さすがに周囲に迷惑がかかるのでは…?」
迷惑……。城の中からモンスターの気配がするが、周囲に人の気配はない。が、念のため予防だけはしておくか。
「《聖遺物封印》から……これかな」
俺が神具を発動させると、周囲を透明な膜が覆った。
「これで、音が漏れることはありません」
と、にやっと出来るだけ悪戯っぽい顔で笑うと、めぐみんもにやっと笑った。可愛い。
「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう。覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行の歪みとなりて現出せよ!踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰塵に帰し、深淵より来たれ!これが人類最大の威力の攻撃手段、これこそが究極の攻撃魔法……!」
「『エクスプロージョン』ッッ!!」
「『シュバルツ・エクスプロージョン』ッッッ!!!」
帰り道、背中からめぐみんの声が聞こえた。ヤバイ幸せすぎて昇天しそう。
「……あなたも爆裂魔法が使えるんですか?」
「いいえ。黒炎魔法をある程度まで極めると『黒炎爆裂魔法』という派生魔法も出てくるので、それを習得しました。25ポイントです」
すると、めぐみんの体がふるふる震えだした。
「ば……爆裂魔法の半分のスキルポイント
……! なんでしょう、負けた気がします」
このあと、めぐみんとの会話を楽しむつもりが、質問攻めにされ、しかも解答するたびに嫉妬などの悪感情を頂いた。苦手な悪感情が出ても頂くことにする。
ごちそうさまでした。次はもっと話そうね! 魔法だけじゃなくて将来の話とかね!
きょうはうたげじゃぁぁっと。
走り書きしました。