長いよ
「も~い~くつね~る~と~お~しょ~う~が~つ~、だってのに」
調子外れなリズムで歌っていた早川はそこで一瞬口をつぐみ、思い切り上体を逸らせながらため息と共に続きを吐き出す。
「な~んで朝から買い物に行かなきゃなんないのよ~!」
「分かったらから横で騒ぐんじゃねぇーよ、気が散るだろ」
両腕を上げたまま足もばたつかせ、助手席という限られたスペースの中で己の不満を最大限表現する彼女に答えるのはその隣でハンドルを握る照山だ。
文句を言いながらも、障害物やゾンビを器用に避けつつそこそこの速度で車を走らせているのは慣れによるところが大きいのだろう。
パンデミック発生から凪原達と合流するまでのおよそ半年間、照山と早川は特定の拠点を持つことなく移動し続けていた。
そしてその移動手段は基本的に車である。いくら交代制とはいえ、来る日も来る日も荒廃した世界で運転し続けていれば自然とドライブスキルも上がるというものだ。
しかし窘められても早川の不満は収まらない。姿勢こそ戻ったが、窓枠を台にして頬杖を突く彼女の片頬はプックリと膨らんでいる。
「だーってもう年末よ?、年末。備蓄も十分みたいだったから目一杯ダラけようと思ってたのに」
「それは正直俺も思ってたけどよ…」
パンデミック後の世界での活動に慣れていると自負する2人だが、別に進んでその環境で過ごしたいわけではない。
移動を続けていたのは凪原と合流すること、そして慣れ親しんだ地元での方が生存に向いていると判断したためだ。それが達成された以上、過度に外出しようとは思っていない。
ワンワンワン放送局には大量の物資が集められており、贅沢しなければかなりの期間暮らせるはずである。
更に言えば、今は早川の言った通り師走も折り返しを過ぎた年の瀬。寒さはどんどん増しており、早川も照山も周辺の哨戒以外は暖かな拠点に引きこもる気満々だった。
「でもしゃーねーだろ。俺ら2人に行って来いっていうめぐねえのお達しなんだから」
「そーなのよねぇ。まったくめぐねえも人使いが荒いんだから」
そんな2人がどうして今日調達に出ているかと言えば、慈からの命令によるところに他ならない。
慈は普段誰かに具体的な指示を出すことはほとんどない。教師として生徒の自主性を育てたいというのもあるだろうが、もともとの優しい性格から、誰かに何かを強制するという事が苦手なのだ。
まして、早川達なら問題ないだろうとはいえ命の危険が0ではない調達遠征を命じるなど、普段の彼女であれば考えられないことだ。
ではなぜ慈はそんなことを指示したのか―――
「しっかし生徒会室を勝手に改造してたことを2年越しで怒られるとはなー」
「ほんとよねー。もう卒業してるし、今は役立ってるだろうしで油断してたけどあまかったわ」
―――ただのお説教とその罰である。
今からさかのぼること2年前、当時現役の生徒会役員だった照山達はその活動場所である生徒会室を派手に改装した。
内容としては収納スペースの大幅な拡大である。タイルを剥がして床下収納を作ったり壁をぶち抜いて配管スペースの隙間を押し入れにしたりと、
問題なのは、それらの改装を生徒会担当教師である慈に無許可で黙って行ったことと、新設したスペースに収められた物品の数々である。
保存食やキャンプ用品、救急キットに工具類。
そこで済めばまだ災害時への用意で済むのだが、彼等がこの改装を行ったのはゾンビパンデミックに備えてのことだ。
もちろん現在の状況を予期していたわけではないが、それなりに真剣に考えてゾンビに対抗するための品(当然法律の範囲内)も集められた。
武器としてはナイフ、
それだけのものを自身の全くあずかり知らぬところで生徒達が購入・備蓄していたことを知った時の慈の怒りはなかなかのもので、犯人のうちでその場にいた凪原は直ちに正座を言い渡され、マンツーマンで数時間に及ぶお説教を受けることとなった。
そして照山と早川もまた、お説教を回避できたわけではない。
「まさか二十歳超えてから、それも家族以外に正座させられるとは思わなかった」
「しかも後輩たちの前でだものね。でもさすがめぐねえ2年経ってもあの威圧感に変わりなしだったわ」
「ちょうど時間がありますね、てる君もはやちゃんもそこに正座してください」満面の笑みでそう言われては、さしもの2人も大人しくひざを折るしかなかった。
1時間ほどお説教を受けた後、さらに続けるかおつかいに行くかの2択を提示されて一も二もなくおつかいに飛びついた、というのが2人が今車中の人となっているいきさつである。
「でも実際のとこ備蓄自体は十分あるんだろ?今回は何を取ってくればいいんだ?」
「なんか正月の準備に必要な物って言ってたわよ。詳しくはメモに書いてくれてるみたいだけど」
とりあえず市街の方に向かってるけど、と言う照山に早川は上着のポケットをガサゴソと漁りながら答える。
取り出したメモ用紙を開き、ものの数秒で彼女の動きが止まった。
「………………えぇ。めぐねえメチャクチャキレてるじゃないこれ」
「ん、どした?」
「見た方が早いわ、はいこれ」
頭を抱える早川に手渡されたメモ用紙を受け取る照山。後続車の心配がないので道の真ん中で車を停めて内容に目を通していく。
「えーっと乾物か干物、これは正月料理のだしに使うのか?それに酒類、めぐねえは相変わらずビールとしてワインは七瀬さんでウォッカはナギが飲むって言ってたな。高級ドッグフードは太郎丸用として―――ファッ!?」
思わず奇声を発した照山の視線の先、買い物リストの一番下には以下のような文言が記されていた。
『・杵と臼(餅つき用、あまり大きく無くても大丈夫です)』
「………。」
いったん目を閉じて眉間を揉みほぐす照山。もしかしたら疲れが目に来ているのかもしれない。
そう思いながら再度目を開くが、残念ながら見間違いではなかったようだ。そもそも慈の字はとても読みやすく、見間違いなど起きようはずがなかった。
「いやいやいや無理じゃね!?」
「でもほら、一応大きく無くてもいいって言ってるし…」
「そういう問題じゃないだろ!」
照山の反応も当然だ、何しろ杵と臼である。
その辺の店を覗けば見つかる物ではないし、よしんば見つけたとしてもその形状と重量ゆえに運搬は困難だろう。
小さいのならいいという話ではない。臼という時点で全て誤差だ。
そんな品をゾンビの蔓延る街から見つけて持ち帰ってこいなど、無茶ぶりだとしてもかなり高難度である。
買い物メモは慈に直接渡されたので彼女がその内容を知らないはずがない。要するに慈は照山達にやれと言っているのだ。
もちろん2人なら可能だと判断した上でのことだろうし、仮に手に入れられなくとも本気で咎められることはないだろう。
しかしそもそも、普通なら慈はこのような無茶ぶりはしない。それをするという時点で彼女が今回の件について相当ご立腹であることが察せられた。
「「勝手に生徒会室いじったこと、帰ったらもう一回ちゃんと謝るか(らないとね)」」
きちんと事後報告するべきだった、そう反省して2人はそろってため息をついた。
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「てめぇハヤっ、このバカ野郎!」
「るっさいわね!うちは女よっ」
数時間後、照山と早川は全力疾走していた。
「んなこたぁ今どうでもいいっ」
「それが分かってんなら走んなさい!」
周囲を気にすることなく存分に声を張り上げる2人。本来拠点外でこんなことをするのはゾンビの注意を引いてしまうためご法度である。
しかし既にゾンビの集団に追いかけられている現状では、叫ぼうが喚こうが問題ない。声に引き寄せいられた数体が加わったところで大した違いは無いからだ。
久しぶりに現れた新鮮な餌2つを前に大興奮で追いかけるゾンビ達だが、彼等に足は依然として遅いままである。照山と早川の身体能力なら簡単に振り切れるはずなのにもかかわらず、ゾンビとの距離は先ほどから一向に開いていなかった。
その理由は2人が運んでいる品物が原因である。
まず前を走る早川の背には杵、上下に結び付けた紐をたすき掛けにして背負っていた。
重量は約4㎏とそれほど重くないもののその形状からバランスがとりにくく、一歩を踏み出すごとに彼女の背中で跳ねまわっている。
そして、早川の後について走る照山が担いでいるのは臼。腰に回した紐で胴体に括り付け(一応緊急投棄が可能なようにすぐ解ける結び方)、その上で肩口辺りで輪になるようにしたもう一つの紐を掴むことで無理矢理背負い込んでいる。
小型とはいえ10kgを優に超える重量とその大きさゆえ、思い切り身体を前傾させることで何とかバランスを維持している状態だ。
「索敵が不十分だったのはいい、暗かったからな。けどなんで蹴った!?おかげで辺り一帯の奴等に気付かれたじゃねえか!」
「しょうがないでしょ足が出ちゃったんだから!」
なぜこんなことになっているのかといえば、運が悪かったとしか言いようがない。
杵と臼を探して入ったホームセンター、中は薄暗い程度で視界は最低限確保されたいたのでそのまま中に入りすぐに見つけられたまでは良かった。
やや悪戦苦闘しながらも何とか背負い込み、さて脱出しようとなったところで棚の影からゾンビが1体こんにちはしてきたのである。
反射的に蹴り飛ばした早川を責めるのは少し酷だ。銃を抜くには至近距離過ぎたし、リーチと載せられるパワー、相手の反撃の可能性を考えればパンチでなくキックを選択したのは決して間違いではない。
問題だったのはパワーがやや強すぎたことと、ホームセンターが災害対策をしっかりしていなかったことだった。
早川の蹴りを受けたゾンビが叩きつけられた陳列棚、高さ数メートルはありそうなそれが受けた衝撃でゆっくりと倒れてしまったのだ。
近くの小さい棚も巻き込み、並べられていた商品をぶちまけながら倒れ込んだその音はそれはそれは大きいものであり、ホームセンター内だけでなく建物の外にまで響き渡った。
非自然の音が聞こえれば当然ゾンビが群がってくる。
そして音の発生源近くに新鮮な餌を見つけた彼等が歓喜の雄たけびを上げるのもまた、至極当然のことだった。
以上のような経緯から現在に至るというわけである。
杵も臼も投げ捨てていないところを見るに、まだ追い詰められたというわけではないのだろうがピンチであることに間違いはない。
少なくともこのまま車まで逃げ帰ったところで荷物を積み込んで出発するだけの時間はないだろう。無事に切り抜けるためには何らかの手を打つ必要がある。
照山も早川もそれは分かっているので足を動かしながら作戦会議を始める。
「おいっ、このままじゃまずいから一旦どっかで捲くぞ」
「いつものでいいでしょ、前確認するから一瞬足止めお願い!」
「了解っ」
先行する早川を見送り、足を止めて肩越しに振り返ってH&K USPで後方の集団へ射撃を加える照山。
元はどこぞの警察機動隊隊員の装備だったこの銃は、今やすっかり彼の手に馴染んでいる。今も吐き出された銃弾は狙い過たず集団の先頭にいるゾンビ数体の足へと命中した。
頭を狙わないのは集団のうちの数体を排除したところで意味がないためであり、それよりも足を撃って転倒させた方が逃走に役立つからだ。
いきなり足元の出現した障害物に反応できずに転倒する後続のゾンビ。今度はそれ足を引っかけたさらに後続が転倒し、といった具合で集団全体の動きが鈍くなった。
「いいわよ!」
「あいよっ」
早川の声を合図に再び駆け出す照山。事前にクリアリングしていた彼女を信じ、一切速度を落とすことなく角を曲がる。
曲がった先は幅はやや手狭な裏路地、車ではなく人や自転車の通行を想定していたのだろう。見える範囲にゾンビがいないのは良いがいかんせん見通しが良すぎるのが問題だ。
基本的にゾンビから逃げるためには彼等の視界から外れればよい。しかし、ゾンビとて獲物を見失った地点まで来て辺りを見回す程度のことはする。
今は角を曲がったことで一時的に視線が切れているが、あと10秒ほどで集団の先頭が角に到着するだろう。そうなれば再び追いかけられてしまう。
当然そんなことが分からない2人ではないので対応策は考えてある。具体的には早川のベルトからぶら下がる、手の中に収まりそうなサイズのいくつかの物体がそれだ。
プラスチック製の楕円形の本体にストラップが付いているそれは、一般に防犯ブザーと呼ばれるものである。
ストラップの根元についたスイッチを引くことで本体部から大音量を発し周囲に危険を知らせることができる。
自らに迫った危機を知らせるためのものなので本体側を固定して使うのが普通なのだが、早川はストラップをベルトに通し本体はそのままぶら下げていた。
そのうちの一つを手に取り躊躇なくストラップから引き抜く早川。
直ちに大音響でがなり立て始めたそれを、角から体を出さないようにしながら今まで自分達が走っていた道の先に放り投げる。
そしてブザーが地面に落ちるを見届けもせずに身をひるがえして裏道を駈け出した。
数秒後、
曲がり角に到達したゾンビはそのまま通過しブザーの方へと歩を進めていく。あとに続く個体も同じで、皆裏路地を覗くことすらせずに通り過ぎていった。
より刺激の強いものに誘引される。
それはゾンビの特性の一つだ。
ゾンビはより強い刺激に対して反応してそちらに意識を向ける。反応する刺激の種類としては音と光が有効なことが判明していた。嗅覚や触覚でも良いのかもしれないがこちらははっきりしていない。
そしてこの特性で最も重要なのは、『意識を向ける対象が切り替わった場合、元の対象のことはゾンビの頭から消える』という事だ。
今の場合で考えてみよう。
まず早川達2人がゾンビの視界内で逃げていた時、ゾンビ達は常に目の前に『餌がある』という刺激を受けている。
この時に防犯ブザーを投げたとしてもあまり意味はない。
『餌』と『ブザー音』では刺激の程度はほぼ同等らしく、意識を逸らせるかどうかは、自分・ゾンビ・防犯ブザー、の位置関係にも寄るが五分五分なのだ。
一方2人が角を曲がりゾンビの視界から外れている時、ゾンビ達は刺激を受けていない。少し前まで受けていた『餌がある』という刺激の惰性で動いているだけだ。
このタイミングでより強い刺激『ブザー音』を与えることで、ゾンビ達は新しい刺激へと意識が切り替わり、『餌がある』ということを忘れてしまうのである。
この特性は現在ゾンビについて分かっていることのうちでも特に重要なものの一つだ。
防犯ブザー、または大きな音を出すものを持ってさえいれば、視線が切れたタイミングでほぼ確実にゾンビの意識を逸らすことができる。過信は禁物だが十分に心強い。
ともあれ2人はゾンビの集団を巻くことに成功し、安全のため大回りをして車のところまで戻ると手早く荷物を積み込んで次の目的地へ向けて出発した。
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「袋小路だな」
「袋小路ね」
次に2人が訪れたのは商店街。そして目的である乾物屋が位置しているのはアーケードの一番端、袋小路の最奥だった。
しかも建物が道路から微妙に奥まって建てられているため、店内からでは道路の様子を窺うことができない。
「別のとこ探すか?」
「でも今から探すと結構遅くなりそうじゃない?」
今は昼と夕方の中間くらい、まだ明るいがこれから新たに乾物屋を探すとなると放送局に帰る間に日が暮れてしまうだろう。
「んじゃ1人見張りで1人回収だなどっちにする?」
「回収」
「奇遇だな、俺も回収がいい」
回収作業は調達遠征の中でも楽しい時間である。目的のもの以外でも、自分が欲しいと思えばバックに詰め込むことができるからだ。
特に今回は乾物屋、酒の肴になるものが目白押しのはずであり、2人はそれぞれ自分のお気に入りの一品を見つけたいと考えていた。
凪原といい慈といい、31期生徒会の構成員は皆酒豪である。なお、この年末年始では4人そろって呑む約束がなされており、どんな惨状が出来上がるのかひそかに悠里がハラハラしていたりする。
「「………。」」
数秒の沈黙。
「「じゃんけんぽん!」」
照山→グー
早川→パー
「それじゃあ見張りお願いね」
「…りょーかい。まぁハヤが見張りじゃさっきみたいに見落とすかもしれないし、俺がしっかり見とくとしますか」
「そんなこと言ってるとアンタの分とっといたげないわよ」
ぶつぶつ文句を言う照山を尻目に早川は上機嫌で乾物屋に入っていった。
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「さっきよりは余裕があるから今聞くわよ、なんでガスボンベ撃った!?」
「脇道から何体か出てきて近くにガスボンベがあったから撃った、後悔はしていない!」
「アンタ頭の中ゲームになってんじゃないの!?」
10数分後、2人は再び全力疾走していた。
怒鳴り合いながら走っていることも、後ろからゾンビの集団が追ってきていることも先ほどと同じである。
違いを上げるなら2人が背負っているのがリュックサックであるという事だろう。装備はベルト周りとベストに固めてあるため中に入っているのは収集物、すなわち乾物だけなので非常に軽い。
よって2人の運動能力がほぼそのまま維持されており、先ほどよりも切羽詰まってはいない。
だからこそ、早川にはプロパンガスボンベを撃ち抜いて爆発させるというアホなことをしでかした照山を問い詰める余裕があった。
「というかそもそもガスボンベは実際に撃っても爆発しないはずでしょっ!テル、あんた何やったのよ!?」
「知らねえよっ。どうせ脆くなってたんだろ、あと近くの配電盤も撃ち抜いたからそっからショートして引火したんじゃねえの?」
「ばっちり分かってるどころか確信犯じゃないっ、マジで何やってんのよアンタ!?」
早川の指摘はごもっとも、これだけしっかり考えたうえで爆発させているのに『知らねえよ』はない。
それに対する照山の返事はかなりひどいものだった。
「うるせえ!いきなり金網破って奴等が現われて、そこにこれ見よがしにボンベがあったら撃つだろ普通!?ロマンだよ分かれよっ」
何の理由にもなっていないどころか完全なる開き直りである。これでは仮に撃たれたとしても文句を言える筋合いはない。
しかし、この訳が分からないノリが通用してしまうのが巡ヶ丘第31期(※31期生徒会ではない)の恐ろしいところである。
「うんそれは撃つわね。うちが悪かった、というかうちが撃ちたかったわ!」
「だろ!」
瞬間的に掌を返して理解を示す早川、何なら撃てなかったことを悔しがっているまである。もしかしたらこれくらいぶっ飛んだ頭をしている方が今の世界では生き抜きやすいのかもしれない。
そんな風にアホなことを言い合っている2人だが、話している間にも脚力をフル活用しているためゾンビの集団をどんどん引き離していた。
そのまま角を曲がって視線を切り、またすぐに曲がることであっさりと追跡を撒くことに成功する。ちなみに、曲がった先にいた数体のゾンビは、示し合わせたかのように2人がホルスターから引き抜いたUSPにより秒で始末されている。
「さーって、ぼちぼち帰ろうぜ。メモに書いてあったものはこれで終わりだろ?」
「そーね、そろそろ帰るとしましょうか」
かるく肩を回しながらの照山の言葉に早川も伸びをしつつ応じ、この度のおつかいはここまでとなった。
それぞれの声には多少の倦怠感があるもののそれだけだ。
つくづくタフな2人であったが、この後拠点に帰った際にボンベ爆破の件を自慢げに圭に話しているところを慈に見つかり、わざと危険を冒したことについてお説教を受けることになる。
はい、というわけで凪原達が聖イシドロス大学に行っている間の早川と照山のお話でした。
この2人5章の最後に登場したけどそこからあまり出せてないなーって思ったことと、最近ゾンビサバイバルっぽいことやってないなーって思ったのでそんな感じのことを書こうと思った次第です。
それじゃ自己満的解説タ~イム
・おつかいに駆り出される2人
罪状は『生徒会室の無許可改造及びその隠匿』。犯行から実に2年の月日が経ってるけど罪は罪なので慈からお説教を受けた。正義は果たされた。
ただし2人とも改造したことそのものについては一切反省していない、「「だって実際役立ったじゃん」」
・杵と臼
お正月のための準備。『閑話:年明け』でキャラたちが話していたお餅はこれでついたもの。生存のためだけなら全く必要のないこれらを持ってこいと言うあたりめぐねえがかなりご立腹なことが分かる。
石臼だったらとてもに人1人では運べないけど木製のもの、しかも2升程度の小型のものなら15㎏くらいだから気合入れれば運べないこともない。
・ゾンビ集団への対応1
集団に追われてしまった場合は1体2体を倒したとしても意味がないので足止めに注力すべき。先頭を転ばせられれば後ろの個体の足も止められるのでgood。逃走経路があらかじめ分かっているなら足首の少し上くらいの高さに紐を張っておくといいかも。ただし自分が引っかからないよう注意、転んでしまったら悲惨なことになるだろう。
・防犯ブザー
原作2巻にも登場したアイテム。紐を引だけで大音量で鳴るとか対ゾンビ戦を想定しているとしか思えない。ストラップ側を自分に固定し本体を握って引き抜くのがミソ、逆だったら死にます(真顔)。あと引き抜いたら直ちに投げること、持ったままだと同じく死にます(迫真)。
ゾンビの特性については自己解釈が混ざってますが概ね原作沿いのつもり。
・乾物はおつまみ
ダシを取るのにも使えるけどおつまみとしてのイメージも強い。31期生徒会は役員も担当教官も皆酒豪やで~。宴会の様子とかもいつか書きたいとは思っている。
・ガスボンベ爆破
ゲームや映画では1発撃つだけで大爆発してるけどあれはフィクション、実際にやろうと思ったらかなり準備というか条件が必要。通常拳銃で撃つだけじゃ穴も開かないし引火爆発もしない。どうしても撃つだけで爆発させたいなら大口径の曳光弾ならワンチャンあるかも。
そのあたりのことを考えたうえでしっかり爆発させる照山とかマジ巡ヶ丘31期(誉め言葉)。
あと、たとえ停電してたとしても配電盤の中には電気が残っているので迂闊に触ることのないように。
・ゾンビ集団への対応2
脚力に自信があるなら小細工せずに走って引き離せばオケ。ただしルートの選択は慎重に、逃げたつもりが更なる集団に出くわしたり袋小路に入り込んだらデッドエンド。
まあ照山と早川は凪原と同じくパルクール履修済みなのでどうとでもなる。
以上、久しぶりに色々ウンチクなどを書けたので個人的には大満足。
照山と早川の性格は当初の予定からだいぶ変わってしまった気がするけど深くは考えないことにします(おい)。
これにて6章は完全にお終い、原作的にはちょうど7巻が終わったくらいですね。次章は大学編の後半、今後も頑張っていくのでこれからもどうか応援の程よろしくお願いします。良ければお気に入り登録、感想、高評価などもぜひぜひ(乞食)。
あ、プロット作成があるので来週は本当におやすみになると思います。
それではまた次回!