おっと、ギルドの兵士さんへの連絡はいりません!犯罪ではない程度だと思います...!
...In my house
「...ふわぁ...」
目の前で欠伸をかいている少女。
腑抜けているというか幼いというか、そんな顔とは全く正反対なバンギス装備。
「全てが謎だ...」
「ふぇ?」
おっと、心の声が漏れていたようだ。
しかし本当に疑問が尽きない。
そろそろコヤツの活動を観察しようと思う。変態じゃないぞ?
「眠くなってきちゃった...おやすみ...♪」
眠気を感じたか、私のベッドに飛び乗っては丸くなって眠り始めた。
「世話の掛かるヤツだな...」
彼女の食べた後の皿を片付けながらそう呟いた。
しかし彼女が食べた後の皿の上はとても綺麗だ。
残した物が何も無いのである。
肉の一欠片も、トッピングされた食材のほんの一部も残っていない。
余程お腹がすいているのか、それとも礼儀正しい奴なのか...
まぁ、どちらにせよ食材を大切にする事は大切だ、これは賞賛するに値するな。
「良い奴ではありそうだ、しかし人のベッドをなんの躊躇いもなく使うとは...」
片付け終えると、彼女の眠るベッドの端に腰掛ける。
仄かに香る彼女の香り。
優しい香りだった。
引き込まれ、入り込んだら二度と出られない迷宮のような恐さすら備えている。
その矛盾する2つの比喩表現から導き出されるのは、とても可愛いと言うことだ。
「...野良猫を世話したがるみたいな気持ちかな...きっとそうだな...」
1人でボソボソと呟いていると、彼女は少し反応した。
身体をピクリと動かすと、ころんとこちらに転がってくるではないか。
「んーっ...ん♪」
私の毛布が気に入ったか、それを抱き締めながら眠っているようだ。
「はは...くれてやるよ...」
彼女に手を伸ばし、髪に触れ、そのまま撫でてあげた。
激痛を伴いながら。
「んーっ...!硬いお肉...」
「いっ...!?ちょちょ...食うなって...!」
痛いけど起こしちゃいけな気もしながら、静かな声で喚く。
なんとか手を引き抜くことが出来た。
やれやれ、唾液でベトベトだな...
手には赤く歯型...
ハンターは新たな事実に気づいた。
...歯型...なのか...?
手の甲に並んでいる赤い跡は、到底普通の歯とは思えない形の跡だった。
表現するのであればサメのような、しかし鋭利ではなく、ナイフと言うよりは斧のような感じの、そんな牙の跡だった。
それが扇状に並んでいる。
「ど、どうなってんだ...?」
彼女に視線を向けた。
「...♪」
人が痛みに悶えているなか、極上の夢を楽しんでいた。
「...はぁ、本当に憎めん顔をしているな...」
私も一緒にベッドに入る事にした。
髪を結っている紐を解き、髪がはらりと結う前の形に戻る。
装備を置き、楽な格好でベッドに潜り込むと、大部分をこの少女に取られていた。
「く...狭いな...」
彼女に触れるスレスレを保っていたが、このままでは一生寝付けない気がしたので、諦めて...
「んしょ...」
彼女の膝下と背に手を回して、ベッドの向きに寝せてやった。
隣に彼女と平行に並んで天井を見つめる。
そして、その視線は少女に向いていく。
「風邪引くぞ...」
毛布を彼女にかけてやった。
彼女は幸せそうに、心地よさそうに頬を毛布にくっつけている。
全く、本当に最後まで何だか分からないヤツだな...
最後には、自分より一回りほど小さな少女を優しく包むように抱き締め、夢へと堕ちていった。
ほぇ...ハンターさん女性だったんですね...
え?前々から気付いてたって?
そんな馬鹿な!この私が気付いてなかったんですよ!?
ま、まぁ、良しとしましょう...
そして「狩りに生きる」本部へ、謎の差出人よりお手紙が届いてます!
開いてみましょう!
「本当ニ 申シ訳ナイ 投稿スル程ノ 体力スラ
残ッテオラズ オ休ミシテイマシタ 謎の差出人Y」
何だかろくでなしみたいな奴ですね!文章から溢れ出てます!
っとと、茶番が過ぎました、ではまたの機会にお会いしましょう!あでぃおす!