天地無用! オリ主 活動中   作:雪芽乃 菜々菜

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第12話

案内人は敬礼してウサギを宇宙船に迎えた。

 

「えーよろしくよろしくおねがいします。」

 

取り敢えずは無難にとウサギは案内人に挨拶した。

 

そして、ウサギはブリッジに案内された。

 

「みな、地球人のウサギ君だ歓迎しよう」

 

そう艦長である案内人がブリッジにウサギを通すと大声で言った。

 

するとブリッジについて仕事をしている皆が席を立ちウサギに向かって敬礼した。

 

「 「ようこそGPへ」 」

 

そのぴったりと合った歓迎の言葉は規律の整った組織であるということを理解させるものであった。

 

といってもお硬い感じはしなかった。

 

敬礼をした後はこちらに手をふったり、投げキッスを送るテンションの高い女性隊員がいたり、軽く手をあげて笑顔でいるものまで様々だった。

 

そんな歓迎してくれている皆にウサギは日本人らしく深くお辞儀して「よろしくお願いします」 と頭を下げた。

 

この先一緒に同じ仕事に従事するかわからないが、こういう基本的な挨拶は大切なことである。

 

そんなウサギに艦長は気前よく巨大なスクリーンにさっきまでいた地球を写しだしてくれた。

 

「あそこに僕はいたんですね」

 

「ええ、この星から宇宙に上がるのはとても珍しいのですよ。しかも今回は二人もいるのですからなおさらです。」

 

「え? 二人ですか? 」

 

「ええ、そうです。いまお連れしますので少々こちらに腰を掛けてお待ちください。」

 

そう言うと、館長はパネルを簡単に操作して、椅子を床からにょきにょきと出した。

 

これはハイテクだ! と思いながらウサギは席について待つことにした。

 

だがしかし、もう一人の地球人とは一体誰なのだろうか?

 

鷲羽ちゃんたちはそんなこと何も言っていなかったしとウサギが思っていると、ウサギも通ってきたドアから案内人が現れた。

 

出てきたのは…

 

「 「あ! 」 」

 

山田西南であった。

 

二人は同時に気づくと近づきあって再開を驚きつつも喜んだ。

 

「ウサギさんも映画の宣伝に協力するんですか! いやー知っている人が居てよかったですよ。」

 

そんな意味不明なことを言う西南にウサギは戸惑った。

 

「映画? 宣伝? 一体なんのことだい西南君。」

 

「え? 」

 

「え? 」

 

二人の頭に上に浮かぶうのは巨大な【? マーク】 そんな二人に艦長は声をかけた。

 

「あはは、どうやら西南君はここが宇宙空間であるということが信じられないみたいでねー」

 

「あ、そういうことですか」

 

そんなウサギと艦長の意思の疎通うのあったやりとりに西南は焦りながら答えた。

 

「ど、どうしたんですかウサギさんまでここが宇宙だとか言ってからかうんですか! 」

 

そんな西南の言葉にどうしようかとウサギは艦長に目線で訴えるも艦長も困っている様子。

 

そんな状況を助ける者一人艦長に声をかけた。

 

それは女性であり、とてもきれいな美星似の人であった。

 

「重力制御を切ってみてはどうかしら? 」

 

「み、美兎跳それはいささか通常航行中とはいえいささか危険です。」

 

「大丈夫。美星ちゃんに聞いたことがあるんだけど、柾木家の人達を初めて宇宙に連れて行くときは重力制御を切って見せるのが一番ここは宇宙だって気づくんだって」

 

「そ、それはたしかにそうかもしれませんが…」

 

「ちょっとくらいなら大丈夫よ。ね、あなたもそう思うでしょう? ウサギくん。私は美星の母で美兎跳っていいます。よろしくね。美星は元気だったかしら?」

 

美兎跳はウサギに話を振った。

 

「美星さんのお母さんでしたか、ええ、元気でしたよ。こちらこそよろしくお願いします。無重力でしたっけ? 僕としても経験したことがないのでぜひお願いしたいところです。どうですかね艦長さん」

 

「ふむ、手っ取り早く西南君にりかいしてもらうためにも必要なことですかね。…アラン、お願いします」

 

「了解」

 

アランと呼ばれたクルーは船長の指示のもと手元のパネルを操作した。

 

その瞬間ベルトなどで固定されていないものはみな空中に浮かび上がった。

 

西南はその身で味わう無重力に抗えるわけもなく何を慌てているのかバタバタして回転しだした。

 

抵抗がないから慣性の法則に従って物体は突き進む運動エネルギーが持続し続けコマを無重力空間で回すと永遠に回るというのと一緒であるそのせいなの状態にウサギは笑った。

 

「わっわ! と、止まらない~」

 

「西南君落ち着きなよ」

 

「そ、そうは言ってもウサギさんこれどうすれば~」

 

そんなやりとりをする二人を笑顔で見つめるこの艦のクルーたちは微笑ましそうに見つめていた。

 

自分もこんなやりとりを小さいころに親兄弟とやったな~と思いだしているようであった。

 

「ところで西南君、ここが宇宙だと理解していただけましたかな?」

 

艦長は変わらず無重力空間で回転し続ける西南に声をかけた。

 

「な、納得しましたからこれどうにかしてください~。うっぷなんか気分が」

 

そんな、無重力に酔うとともにGにやられた西南は吐瀉物を盛大に吐露する寸前だった。

 

それに慌てた艦長はクルーに指示し無重力を解除した。

 

特に暴れなかったウサギはすんなりと着地することに成功した。

 

それは艦長、美兎跳とも同じであったが、西南はところどころに盛大にぶつけながら着地というよりも、落ちたと言う方が正解だろう落下を見せた。

 

その時、西南の指先が艦長の座席にあるパネルにかすかに触れていたのだが誰も気づかなかった。

 

ちなみに他のクルー達も自分たちの庭である宇宙空間での活動など、お手のものであってなんの心配もいらなかった。

 

西南はというと自身の不幸を身に受けながらも立ち上がろうとした。

 

「イテテテ」

 

「大丈夫? 西南ちゃん。」

 

美兎跳は西南に駆け寄った。

 

「美兎跳さん何とか大丈夫です。」

 

西南はたんこぶを頭に大きく作りながらも美兎跳に支えられながら立ち上る。

 

西南は美兎跳によって座席に座らされると、どこから出したのか治療セットによって西南の手当が美兎跳の手によって初められた。

 

それは慣れた手つきでなんの滞りもなく終了した。

 

それはともかく西南は自分が宇宙にいるのだと感動をかみしめていた。

 

しかも自分はこれからGPという宇宙警察なんていうSFチックな映画に出るような仕事について働くのだ、それに感動し無いほうがおかしかった。

 

「さて、ではあらためてこれからアカデミーに二度ほどジャンプして到着するのでウサギ君と西南くん客人用の休憩室がありますので戻って休んではいかがですか?」

 

「じゃあ、そうさせてもらいます。西南君も行こうよ」

 

「あ、ウサギさんちょっと待ってもらっていいですか? あのアカデミーってなんのことでしょうか? 

このまま、GPってところに行くんじゃないんですか?」

 

西南は艦長に問いかけた。

 

「あーその辺の説明がなかったですかね? 失礼しました西南君。アカデミーとは正しくは『銀河アカデミー』と呼称されているところでして、銀河連盟の頭脳とも言うべき学問研究の集積区域のことなんです。西南くんとウサギ君はその構成機関の一つ、我がGP直属のGPアカデミーに入学してもらうのです。」

 

西南はその説明になるほどと納得した。

 

地球の消防や警察なども学校で訓練を受けてから働くのだ。

 

それに西南にとってアカデミーに行くということは、高校にでも行くのだと思えば理解が早かった。

 

ウサギはというと、鷲羽ちゃんを膝に乗っけての特別授業で教えてもらったのでなんの問題もなかった。

 

簡単にいえば、職業訓練校に行って社会人生活への第一歩を踏み出す準備をするということのだけのことなのだから。

 

それはともかくとして西南は非常に興奮していた。

 

「あの、あと今ジャンプって言っていたじゃないですか、それってワープみたいなものですか?」

 

「まあ、厳密に言うと…違うのですが似たようなものです。」

 

艦長が西南の質問に簡単に答えると、西南はSFものの定番に喜んで「ワープワープ」 と言って艦長を少し困らせた。

 

そんな西南の姿にウサギは思わずわらった。

 

「西南君すごい興奮のしようだね」

 

「だって、ジャンプっていうかワープですよ。これで興奮するなってのが無理なことですよ。で! いつやるんですかそのジャンプっていうのは」

 

そういう西南に艦長は親切に答えた。

 

「そうですね、長距離ジャンプを行いますから…このへんは空間の位相が安定しないのでもう少し先に行って行います。いずれにせよまだかかりますから部屋に戻って休憩してしていてください。ジャンプの際はあらためてお呼びするので」

 

「絶対ですよ! ウサギさん行きましょう休憩室に! 」

 

「オーケー、西南君。休憩室は逃げないよ、そうはしゃいで行くそこ!ぶつかる」

 

そうウサギが注意したときはもはや遅かった。

 

「ぶっへぇ…」

 

西南はハッチが開く前に頭を突っ込み盛大に顔面で壁ごんした。

 

「西南ちゃんへいき?」

 

「み、ど、どさん大丈夫です~」

 

「ふふ、ほら鼻血出てるわよ」

 

そういって、美兎跳は西南の鼻につめものをした。

 

「西南ちゃん一人で先に行って休憩室の所分からないでしょう? 落ち着いて私の後についてきてね? ウサギちゃんもね? 」

 

「 「 了解です 」 」

 

 

そうして美兎跳に案内され休憩室に三人は向かった。

 

「あの、美兎跳さんはGPの方なんですか?」

 

西南は美兎跳に問いかけた。

 

「あー僕もきになりますね。美兎跳さんほかのGP職員の方と雰囲気が違うんですもん。」

 

ウサギは西南の質問に乗っかって美兎跳に問いかけた。

 

それは美兎跳に対する艦長や他のクルーの態度がかなり気を遣っているように見えたからだった。

 

それは西南も同じなのか興味津々という顔で美兎跳の答えを待った。

 

「私? 私はGPの職員で、お掃除係なの」

 

「 「はあ…お、お掃除ですか」 」

 

ウサギと西南は美兎跳の手にあるさっきからせわしなく働いているモップに目が向いた。

 

意味がわからないが、お掃除はそれは必要なものだろう。

 

汚れというものはいつだって存在するのだから…

 

きっとGPにはお掃除係が存在不可欠なのだ。そんなことを無理やり納得した二人はお掃除をしながら案内する美兎跳についていった。

 

すると突然艦長があわてて美兎跳にすがるようにして近づきモップを奪った。

 

「美兎跳様ぁぁぁっっ! 掃除は、掃除はいいですから」

 

「そんな~。どうしてぇ?」

 

美兎跳は突然モップを取り上げられて悲しそうに言った。

 

「そんな顔しないでくださいよ美兎跳様。お願いですからアカデミーにつくまでは絶対にお掃除だけはしないでください! 」

 

「えぇ~~~~~」

 

美兎跳は子供のように恨めしそうに艦長を見つめた。

 

艦長はそれに困るも何とか納得させようと口を開いた。

 

「美兎跳様この船にはちゃんと掃除係がいますからその人の仕事を奪っていしまうのはかわいそうでしょう?」

 

「ほへ? ああ…それもそうね。こんなに楽しいお掃除だものね。…ごめんなさい」

 

なぜ、こんなにも頑なに掃除を止められるのかウサギも西南もわからなかったが、色々と事情があるのだと納得した。

 

掃除ができなくてしょんぼりと歩く美兎跳は時々立ち止まっては、何かを我慢するように口をへの字に結び悶えた。

 

「あの、調子が悪いのですか?」

 

ウサギは美兎跳にといかけた。

 

「あそこがね、あそこがね」

 

美兎跳は悲しげに廊下のすみを指さし、僅かな汚れを嘆いてみせた。「廊下さんかわいそう」 と、そのことにウサギや西南は美兎跳に何もしてやることができなかった。

 

だって、掃除禁止ですから!

 

「ああ、廊下さん、取っ手さん、ドアさん」

 

美兎跳は汚れているかわいそうなものを連呼しながらしょんぼりと歩きながらも、何とかウサギと西南を客人の使用する休憩室まで案内することに成功した。

 

ついてみるとそこは純和風であり、畳まで敷いてあった。

 

ウサギはお茶でも準備しようかと美兎跳に聞こうかと思ったが、なにやら西南が慌てだした。

 

突然「霧恋さん! 」と叫んだのだ。

 

「どうしたんだい西南君そんな突然」

 

「う、ウサギさん俺忘れ物してしまったんです。美兎跳さん一旦地球に引き返すことはできないでしょうか?」

 

「忘れ物?」

 

「大事なことなんです!」

 

「ん~そうだわ、地球に電話して持ってきてもらえばいいわよ」

 

「へ? い、いやものではなくですね。って、電話!」

 

「そう、これ」

 

美兎跳は休憩室に備え付けられた黒電話を指さした。

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