天地無用! オリ主 活動中   作:雪芽乃 菜々菜

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皆様再開歓迎のお言葉有り難うございます。
頑張って執筆して参りますので応援よろしくお願いいたします。
誤字に関してですが時間があったら直す感じにしたいと思います。
とりあえずは最新話をupするのを優先して行おうと思います。
昔のを見ていたら手を加えたくてしょうがなくなると思うのでご理解ください。
では、最新話お楽しみください。


第27話

※※※※

 

 

僕はどうしたのだろう。

 

ウサギは闇の中で思考する。

 

僕は一体誰なのだろう。

 

沈みゆく意識の中で、自分が最もほしかった答えが目の前にあるようなそんな気がして、必死に手を伸ばす。

 

それは失われた記憶の鍵。

 

だが、それを手にすることがなかなかできないでいた。

 

もどかしい!

 

ああ、なんで届かないんだ!

 

寒い寒い闇の中、ただ希望を目の前にして、もがき苦しんだ。

 

そのとき、子供の手を引く母のような力強くも柔らかな感触が兎の右手を包み込んだ。

 

それに勇気づけられ、先ほどのもどかしさが嘘のようなはやさで、念願だった記憶に手をかけた瞬間、ウサギは目を覚ました。

 

欲しかったものが手からすり抜けた無性にどうしようもなくむなしい感覚が体を支配する。

 

だけど、一瞬心を満たすものがウサギは見えた気がした。

 

見えたのは見覚えがないはずの女性の顔。

 

それは母のようで、優しく自分に微笑んでいるように見えた。

 

思わずウサギは涙を流し、「母さん・・・・・・」 とただつぶやいた。

 

 

 

※※※※※

 

 

ウサギが今いる場所から、遠く遠く離れた場所にいる地球で暮す一人の少女。

 

「うにゃ?」

 

「魎ちゃん? 大丈夫ちょっとチクってしただけだから。」

 

砂沙美は胸を手のひらで若干抑えるようにしながらも、魎皇鬼をいつものように頭の上にのせ、空を見上げた。

 

いったいこの切ない気持ちは何なのか、彼女は何もわからなかった。

 

ただ何故か、最近柾木家に仲間入りした青年が、脳裏にチラリと浮かんだのであった。

 

 

※※※※※

 

 

 

ウサギは自分の寝かされているベッドから、もそもそと立ち上がると固くなっている体をほぐすために伸びをした。

 

そうしていると何やら見計らったようにウサギがいる部屋のドアが開いた。

 

「お目覚めですか?」

 

微笑みながら声をかけてきた女性は、ウサギを世話するつもりだったのだろう、蒸しタオルやら洗面器やらを持ってきていた。

そのことにお礼を言うと、自己紹介をすることにした。

なにせ初めて会う女性だったのだから。

そうすると彼女は丁寧に身をただして自分もと、口を開いた。

 

「立木林檎と申します。瀬戸様の経理部の長を任されております。」

 

「ご丁寧にどうも。お世話になっております。」

 

ウサギは立木林檎の美しさにおののき、緊張からか体や手を震わせた。

 

美女、美少女と今まで接して来たことから抗体というか免疫がついているはず、とかいうご都合主義があるわけもなく、ウサギの口調は固かった。

 

そんなあからさまな、思春期真っ盛りな初々しい姿を見せられて彼女は「まぁ」とだけ言い口元に手をやりほほえんだ。

 

天使とはこの子のためにある言葉に違いない。

そんな若干トリップしている彼に、林檎は嫌な顔一つしなかった。

 

「そう固くなさらないでウサギ様。さき程までお倒れになっていたのですよ。気持ちを楽にしてください。」

 

彼女はそう言うとウサギの背をさすり始めた。

顔を真っ赤にするウサギはしどろもどろになりながらもこれだけは言わなきゃと必死に口を動かした。

 

「あ、ありがとうございます。えっと立木さん? が僕の面倒を見てくれたのですか?」

 

「ええ。でも、私だけじゃありませんよ。 ほら、周りを見てください。この子たちもですよ。」

 

「!」

 

ウサギは自分が予想以上に林檎の美しさにあてられ、いかにボーっとしていたのかを思い知らされた。

 

なんと、初めに世話になっていた女官の方々四人が自分の寝ていたベッドの周りで気持ちよさそうに頬杖などたてながら寝ていたり、ぐでーんと伸びていたりしたのだから。

 

「これは、まいったな。なんとお礼をすればよいやら」

 

ウサギは申し訳なさそうに頭をかいた。

 

そんなウサギの気配を感じたのか周りの女官たちは次々と起きだした。

 

「お、おはようございます。」

 

ウサギは美少女のだらしない姿を目撃という何ともおいしいシチュエーションにどきまぎしながらもこたえた。

 

そんなウサギの思考をよそに、彼女たちは目に涙を浮かべ感極まったようにウサギに突貫した。

 

「よかった、よかったですウサギ様。」

 

珀蓮が抱きしめ。

 

「万が一があったらどうしようかと思いましたわ。」

 

玉蓮がやわらかく抱擁し。

 

「よかった。」

 

翠蓮が遠慮がちにだがウサギの袖を固くつかみ

 

「し、心配したんだからな!」

 

火煉が勢いよくウサギに飛び込んだかと思うと、珀蓮、玉蓮を巻き込むようにしてウサギを固く抱きしめた。

 

「あらあら、みなさんウサギ様は病み上がりですよ?」

 

背後からの恐怖に四人は一瞬体を震わせると猫のように俊敏にベッドにいるウサギを盾にするように背に隠れた。

 

「り、林檎様。い、いらしたんですね。」

 

「ええ、珀蓮。まあ、あなたたちの努力はしっていますし、ウサギ様を心配しているその心はかいましょう。ですがウサギ様をそんな乱暴に扱うものではありませんよ。なにせウサギ様は先ほど目覚めたばかり。もう一度お倒れになったらどうします?」

 

「も、もも申し訳ありません林檎様」

 

珀蓮はベッドに三つ指ついて林檎にあやまった。

 

「林檎さんもうその辺で・・・・・・。珀蓮さん、それに玉蓮さんに火煉さんに翠蓮さんそしてもちろん立木さんもありがとうございます。」

 

「ウサギ様」

 

女官に始まり立木林檎もウサギのお礼を言う真摯な姿に目を潤ませた。

 

「まあ、ウサギ様がそういうのであれば私からは何もあません。メディカルチェックを寝ている間にすまさせていただきました。ですのでウサギ様が心配することはないと思います。この後は普通に起きていただいてかまいませんよ。」

 

「そうですか」

 

「ええ、じゃあその前に体拭いてしまいましょうか」

 

「林檎様私手伝っても?」

 

「? いいですよ玉蓮」

 

「ちょ、あんたがそんなことやったらいろいろやばいでしょ」

 

「大丈夫よ。いろいろ抑えるから、それになんかウサギ君って大丈夫そうだし」

 

「あんたがそんなこと言うなんてね。というかウサギ君って。ずいぶん親しげに呼ぶじゃない。」

 

「こんな玉蓮みたことない。」

 

「ええ、翠蓮。珍しいわ」

 

珀蓮は目を丸くしてウサギと玉蓮を見比べ驚いた。

 

「あ、あの体をふくくらい自分でできるというか」

 

ウサギはそんな女性たちのやり取りに戸惑い、オロオロしながらもこの状況を打破するために精一杯の主張した。

 

「「だめ、病み上がりなんだから」」

 

ウサギの意見はみなに一蹴され、抵抗もむなしく五人にいろいろと拭かれたのだったとさ。

 

 

 

※※※※

 

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