「あの、今は、っていってましたよね。望みはゼロではないですよね。」
ウサギは取り敢えず口先から絞れる声音を持って鷲羽に聞いた。
宇宙人というからには、と言うか皆の反応から見るからにきっとそれなりに力とか知識とか時間や世界を超えることについて知っているものと理解しての問だった。
鷲羽はその問に対して「頭のいい子なんだね」と口に出さずとも思いウサギに出来る限りしてやろうとも思いつつ話しかけた。
「そもそも、ウサギ殿がどの世界線からつまりはわかりやすく言うと平行世界やパラレルワールド的な理解でいいんだけど、どこの世界から来たのか今はわからないということ。それと、こことは違う星を観測することはそれなりにできても、いろいろな世界を観測して特定するのは容易では無いということ
なんかが挙げれるね。それに、これが一番なんだけどウサギ殿のアストラルつまりは魂がよく読み取れないないんだよね。」
「そうなんですか・・・・・・」
ウサギはただうなだれたが、周りはそれだけではなかった。
非常に残念なことであるのだがとても意外であったのである。
あの鷲羽がほとんどわからないということを珍しく言ったのだから。
そして、同時に思う。
犠牲者が増えた。
ということを。
それが、どんなで、こうしたなんてことはきっと、天地シリーズを知っている人はわかるのだろう。そんな展開であった。
「さて、ウサギ殿いまのあんたにはいくらか選択肢があるよ。」
「うん」
「まずはここ、柾木一族の村で就職先を見つけて皆とそれなりに生活をしていくということ、なにせ戸籍も何もないからね。無理にできなくもないけど、違法だったりするし。で、もうひとつは私らと同じように宇宙と関わっていくってことだね。これに関しては私らの土俵だから、戸籍から何やら問題なく通すことができる。どうするね。?」
その問に対して、ウサギはすぐには答えられなかった。
どちらにしてもウサギにとっては未知の領域であったからだ。
何故ならば高校をちゃんと卒業していない人間がそんなすんなりと柾木の村というところで労働していくことができるのか? ということと、宇宙なんて想像もつかない場所で生活していけるのかということであった。
そんなウサギに鷲羽はまるで母親のように微笑んだ。
「そんな、捨てられた猫のような顔しなさんな。戻れるか、戻れないかは別にしてさ、私はウサギ殿を見捨てやしないから、それなりにもう少し調べてみるよ。最終的に無理でもまー色々助けてやるからさ」
そういって、鷲羽は若干涙目になってこの先どうしようか考えているウサギをまるで我が子のように抱きしめた。
そんな様子を見て、皆も口々に励ましの言葉をかけ色々と協力してくれることを約束してくれた。
そして、実質この家の管理をしている天地はウサギにいった。
「しばらく、答えが出るまでこの家で暮らさないかい? 部屋は土地が広いからすぐに増設できるし」
そんな申し出にウサギは感動した。
「天地君」
そして、美少女たちも……。
「天地ー」
「天地様」
「天地殿」
「「天地さん」」
「天地お兄ちゃん」
あーハーレムですね天地君。
本命は一人じゃないとダメだからね。
と、鷲羽に頭撫でられつつ思ってしまうウサギであった。
そんなことをウサギが思ってるとは思わずに天地はウサギに声をかけた。
「この家基本、女所帯で、男俺一人なんだよ。おやじは時々帰ってくるけど、ほとんど帰ってこないし、正直年が近い男友達がいると助かるんだ。ちなみに俺は20歳君は?」
「僕は18歳です。」
「かなり年が近いし呼び捨てでもいいよ。」
「僕も呼び捨てで、じゃあよろしく天地。」
「よろしくウサギ。」
ウサギと天地は握手をした。
こうしてこの世界ではじめての同性の友達をえたウサギであった。