時は遡り
特訓開始三日目、
新宮宅道場内。
「隼人一旦ストップだ、
コイツらのサポートアイテムが出来たから
これから説明も兼ねて渡す」
「おお・・・宣言通りだな・・・」
「当然だ」
「オーイお前らー、一旦休憩だぞー」
「うぬ!」「ウイッス・・・」「ハイ・・・」
吾輩は幼少の頃から色々やっとったから
問題ないが電気と耳郎殿は流石にキツそうじゃな。
「此処で特訓して三日目だけど・・・
焔二が異様に強い理由が分かったぜ・・・」
「同じく・・・」
「まあコイツを扱き入れるのは最近は俺だが
ガキの頃は専らジジイが相手してたぜ」
「「ああ・・・」」
「うぬ・・・吾輩もあの頃は本当にキツかったわ・・・」
「昔話は後にしろ隼人、
この超天才の作ったサポートアイテムの
譲渡の方が先だ」
アルはそう言いながら箱を取り出した。
「さて・・・これから貴様ら凡人共に
この超天才製作のサポートアイテムをくれてやる、
ありがたく受けとれ、先ずは焔二のヤツだ」
アルは箱の中から布の様な物を取り出し、
吾輩に手渡した。
「これは?」
「それがお前のサポートアイテムだ、
少し説明の準備をするからその間に首に巻いとけ」
そう言われ吾輩は取り敢えずその布を
首に巻いた、緑が主体で両端は白い布のようじゃが・・・
そしてアルの方も空き缶を少し離れた場所に
置いておった。
「準備完了だな・・・よし焔二、
その布に妖力を流してあの空き缶を掴んでみろ」
「え・・・じゃが・・・」
「良いからやれ」
吾輩は布に妖力を流し、
空き缶を取ろうと動かしてみた、
すると布は吾輩の意思で動き空き缶を掴んで
吾輩の手元まで持ってきた。
「「「オー・・・」」」
じゃが吾輩はそれ以上の衝撃と疑問が
頭を支配しておった。
「こっこれはどういうことじゃ!?」
「ん?どうしたんだ焔二?」
「なんか変なコトでもあったか?」
「イヤ・・・変と言えば変じゃが・・・
「え?でも確か焔二はその使い方をしたら」
「うぬ、妖力を馬鹿みたいに使うから
あまりやらんのだが・・・じゃがこれは一体?」
「ふむ・・・成功したか・・・計算通りだな」
「どうゆうことだアル?」
「まず焔二の"個性"だが・・・
はっきり言うが科学者にとっては
潰しにきてると言っていいな」
「なんじゃと!?」
「当たり前だろ!そもそもこの超人社会でも
お前の"個性"は特殊な方だ!
妖怪なんて非科学的な存在そのままだからな!
凡人な奴らならまず理解は出来ないが
このアル・ボーエンにとっては容易いがな」
「え・・・でもアル、そう言うのって
普通は本人が分かるんじゃ・・・」
「それは違うぜ響香、"個性"つーのは
その使い方は本人でも分からない事が
あるモノだってあるんだ、
そー言う"個性"は自分で理解するか或いは
他の誰かが気付くかで判明する事があるんだぜ、
俺の左腕だって伸ばせるって知ったのは
雄英一年の頃だったしな」
「そう言う事だ、
そして焔二の"個性"で出来るこの妖力に因る
物を動かすというのを検証した結果、
動かせる物に違いがあると判明した」
うぬ、確かに吾輩もその検証はやった、
確か物を動かす際の限界重量や
何処まで動かせるかじゃな。
「その違いってなんだ?」
「簡潔に言うと動かす物の構造によって
差が有ることだな、
重量を同じにしたが物によって動かせる限界が
違っていた、
例えば布や紙といった繊維質な物と
鉄などの硬質的な物でだ」
そこからアルの説明が始まった。
どうやら吾輩の妖力は
例えるなら電気の様に伝導するものらしい、
妖力をなぜ異様に使うのかは
妖力を流す際にその妖力が逃げていくから
のようじゃ。
「えーと・・・つまり焔二が物を動かす時に
妖力をメチャクチャ使うのは
穴の開いた風船に空気をいれるのと
おんなじことってわけか」
「電気・・・まさかお前からそんな的確な例えが
飛んでくるとはな・・・
やはり人間と言うのは分からないな・・・」
「いや流石に言い過ぎじゃね!?」
「まあ概ね電気の言った通りだ、
つまり焔二が上手く妖力を扱ってないんじゃなく・・・」
「そもそもが妖力が逃げていってしまった・・・
と言う事かのう・・・」
「その通りだ、
因みに繊維質だと大体多くても30%位の伝導率だ、
鉱物・・・まあ要は硬い物は0%、
だがその布の伝導率は100%、
だからほとんど無駄がなく使えたって事だ」
「100%って・・・これ何で出来てんの?」
確かに・・・気になるのう・・・。
その答えはすぐにアルの口から出てきた。
「簡単だ、
「「「「ハア?!!」」」」
「ベースはそれで出来ていて、
それを加工して作り替えたのがその布だ、
お前の換毛期もあったお陰で試行錯誤は
かなり楽だったしな」
「なるほど・・・」
「しかもこの布はある程度伸縮自在で、
オマケに防弾、防刃、防火、防水加工済みだ、
使い方次第で応用の効くような作りだ」
「アレ?けどこれなら服とかの方が良くね?」
「やはり阿呆だな貴様は」
「アレェ!?」
「貴様が西洋の甲冑を着ながら"個性"を使うのと
同じ結果が出るだけだ、
無駄に自分の回りに散らす上に外には行かない、
いくら伝わるからと言ってそれを全身にやっても
ただ無駄に使うだけだ、分かったか乾電池男」
「ブフッwww乾電池www」
「耳郎殿・・・」
「だがこれならば相手を捕らえる事も、
身を守る事にも使える、
更に普段でも持ち歩きが出来る上
お前なら只のオシャレにしか見えない」
「お前今さらっと焔二の事
ペットと同じ様に言ったな・・・」
「そしてこのサポートアイテムの名前だが・・・」
うぬ!それならば良い名前が有るぞ!
「『妖怪・一反木綿』と言うのはどうじゃ!」
「「「「・・・・・・・・」」」」
「・・・ん?どうしたんじゃ?」
「ゴホン!それでこのサポートアイテムの名前だが」
「なんでじゃ!何で無視するんじゃ!!」
「『
ーーーーーーーーーーーーーーー
現在。
吾輩は仮想
改めて襟巻きの使い心地を再確認した。
「やはり天才じゃなアルは、
ここまでの物をたった三日で作ってしまうとは」
「キュートタイガー!」
「ぬ?」
ポニー殿の声を聞き周りを見てみるが
ポニー殿は見つからず、
声のした方に向いて見るとそこには
自分の角に乗って空を飛んだポニー殿がいた。
「おお・・・空を飛べるのかポニー殿」
「ソウデース!ソレデハコレカラハ
ワカレテイキマース!
オタガイガンバってユウエイに
ハイリマショウ!」
そう言ってポニー殿は
そのまま空を飛び仮想敵を探しに行った。
確かに空からでなら索敵は容易いのう。
まず妖力を周りに少しだけ散らし、
周りの空気を操作する。
確かに吾輩の妖力なら作り出す事も出来るが
元々在るものならそれに妖力を干渉させれば
少ない妖力で操ることが出来る。
まあ操作と言っても風の方向を
右から左に移す程度な物じゃが。
(イメージは玉!それを一ヶ所に集める様にしてから
圧縮し更に溜める!)
「全くアルは本当に良いものを
作ってくれたのう!
確かにこれは汎用性、応用性バッチリじゃ!」
吾輩は集めた風を更に圧縮したあと、
其を地面に目掛けて解き放った。
「
解き放たれた風は爆発する様に
一瞬で全て出てきた。
吾輩は風を解き放った後、
襟巻きを横に大きく広げた。
すると解き放たれた風を襟巻きは受け取り、
吾輩を凧上げの様に空に運んだ。
この襟巻きと吾輩の体重の軽さがあってこそ出来る
吾輩の飛翔方法じゃ!。
「
吾輩は驚いているポニー殿より更に上に飛び、
襟巻きを横に広げ、翼のように風を受け止めた。
こうすれば空を滑空でき、
ある程度なら自由に動けるからじゃ。
「おお、居った居った」
そして吾輩は仮想敵が数体居る場所を発見し、
そこ目掛けて襟巻きを調整しつつ、
素早く大地目掛けて突っ込んだ。
「さーて!取らせてもらうかのお!!」
吾輩は仮想敵の内一体に上空から近づき、
仮想敵の真上に飛んだ。
『ブッ!!?』ガシャーン!!
飛んだ後、上空からの勢いを殺した後
その仮想敵に襟巻きを巻き付け、
空中で縦一回転をして地面に叩き付けた。
更に周りに居た内一体の仮想敵を巻き付け、
勢いのまま振り回し一網打尽にした。
辺りを見渡し耳を澄ますと少し離れた位置に
仮想敵が二体居った。
『ブッコr』「遅いわ!!」ガシャーン!
その仮想敵に対し飛び込み、
蹴りを入れて一体を倒し、
もう一体の方に拳を叩き込んだ。
『ブッブッコロs』「フン!」ガシャーン!
じゃが吾輩は拳での攻撃はあまり強くなく
一撃では倒せなかった。
仮想敵が体勢を崩した所を襟巻きを脚部に引っかけ、
引っ張ることで行動不能にした。
「さてと・・・後は何処に居るかのう」
辺りの仮想敵を全滅させた吾輩は
ビルの一部を襟巻きを引っ掛けたりしながら登り、
上から辺りを捜索した。
やはりと言うべきか他の受験生達も
頑張っとる様じゃな。
そう思いながらビルからビルへと走っていると
また同じ様に仮想敵が密集している場所を見つけた。
じゃが・・・・。
「5・・・6・・・7・・・多いのお」
ほぼ一点の仮想敵じゃが数を見るだけでも
10体以上は居るのお・・・。
流石にこの数ならば少し妖術を
使って倒した方がよいか、
ここで時間を使っては仕方ないしのお!
吾輩は仮想敵の群れの中央に向かい
さっきと同じ様に妖力を周りに出した。
じゃが今度のは少し多めに出し、
周りの仮想敵を包む様にしてそこで止めた。
(イメージは三角形!それをイメージしたら後は・・・)
すると吾輩の周りが少しパチパチっと言う音が
響いてきた、
音はだんだん大きくなりそして・・・。
(それを擦り合わせる様にして作り出す!)
「
術の名前を叫びながら、
吾輩の周りに漂った妖力を電撃に作り替えた。
それにより周りの仮想敵全てに電撃を浴びせる事が
出来た・・・が。
「ふむ・・・やはり電気の様にはいかんか」
まあ流石に付け焼き刃も良いところな攻撃じゃから
出力も範囲も電気よりずっと下じゃな。
吾輩は動きこそ緩慢だが動いている仮想敵4体の内
2体に襟巻きを巻き付け残りの二体にぶつけて
止めを差した。
そんな感じで吾輩は仮想敵を倒してはビルに登り
見つけては降りて倒すを繰り返した。
本当はまた空を飛んで探したいところじゃが
妖力には限りが有る上に風を集めるのに
今のところ一番消費が少ないが如何せん
溜めるのに時間が掛かるからのう、
それなら素早く走った方が妖力も押さえれるじゃろう。
そうやって大体50~60体位の仮想敵を倒し、
試験終了時間が迫る中。
それは現れた。
周りのビルよりも更一回りにデカイ仮想敵が
姿を現した。
「こ奴がお邪魔虫か!!」
少なくとも虫と言える大きさではないぞ!
吾輩はビルの上からその姿を目撃した。
下を見てみると他の受験生も逃げ惑っておる、
まあこの様な奴が出てきたら当然の反応かのう・・・。
吾輩もこの場から離脱するために後ろに
視線を反そうとしたとき、
一人の男がいきなりその仮想敵に向かって
走っていった。
「あ奴・・・一体なぜ・・・!、あれは!?」
その男が向かって行ったその先に、
吾輩も見覚えの有る金髪の女性がそこに居った。
「ポニー殿!!」
吾輩は考えるよりも先に真っ直ぐに
ビルから降り、其処に目掛けて四肢を走らせた。
「ポニー殿!一体どうしたんじゃ!?」
「キュートタイガー!スミマセン、
チョットアシヲガレキニ」
見るとポニー殿の足に瓦礫の破片が有り、
それで動けなくなってしまったようじゃ。
「まっておれ!すぐに出す!」
「よっと!大丈夫か!あんた!!」
「お主は・・・」
瓦礫に襟巻きを巻き付けたとき、
此方に向かって行った男が近づいてきた。
黒髪の・・・歯がギザギザの男じゃな。
「スマンが手を貸してくれ!
瓦礫から足を引っ張り出したいんじゃ!」
「なるほど!わかったぜ!!ちょっと離れてろ!!」
「ウオラァ!!」ボコォン!!
すると黒髪の腕が見るからに変わり、
その腕で瓦礫を粉々にした。
「おお・・・」
「スッゴイデス・・・」
「これで動けるだろ!早く離れようぜ!!」
「そっそうじゃな!」
「早く逃げねえと・・・てヤバイ!?」
吾輩達の周りに影が出き、
上から足を下ろそうとする仮想敵が迫って来た。
「マジぃ!?えーとどうすれば!?」
「ポニー殿!!」
「ナンデスカ!?」
「お主のその角じゃが飛ばせるのはお主だけか!」
「イーエチガイマース!
ワタシのホーンはホカノヒトをノセテモウゴカセマス!!」
「ならば吾輩も乗っけてくれ!黒髪は吾輩が掴む!!」
「
吾輩は襟巻きを黒髪の腹部に巻き付け、
ポニー殿は角を自分の足元に近づけ乗った後、
残りを吾輩の足元に近づけた。
「え!?なんだこれ!?」
「スタンバイOKデース!!いつでも
「こちらも問題無い!!」
「デハイキマース!!」
ポニー殿が角を操るとその上に乗った
吾輩達を空に運んだ。
「オゴェ!!?」
「すまん!!少し耐えてくれ!!」
当然襟巻きに巻き付けられた黒髪は
腹部を強く押しつけられた。
吾輩達はどうにかその場から退くことが出来た、
ポニー殿は角を操作し後ろのビルの上に着いた。
「ゲホッゲホッ?!あービックリしたー」
「すまん、お主を安全に運べる方法がアレしか
無かったんじゃ」
「応!ありがとな!!」
「うっうぬ・・・」
凄いのおこの黒髪、
あんな運びかたで文句どころか礼を言えるとは。
「トニカクコレデダイジョウブデス!
ハヤクココカラ
「ああ!そうだな!!」
そう言われて吾輩も退こうとしたとき
ふと頭の中である考えが浮かんだ・・・。
(確かにここで退けば吾輩達は助かる・・・
じゃが代わりに他の者達が・・・
否!!
「サア!ハヤクニゲマショウ!!
・・・・・?、
キュートタイガー?」
「ん?どうしたんだ?
なんで止まってるんだ?」
吾輩は二人に振り向き答えた。
「吾輩はアレを足止めしようと思う」
「「ハアッ!?(ワッツ!?)」」
「確かに此処からなら吾輩達は
無事に退くことが出来るじゃろう、
じゃが吾輩はヒーローに成るんじゃ!!
それなのに此処で退き、
その後ろに居る者達を守れなくて
何がヒーローに成るじゃ!!」
「キュートタイガー・・・」
「お前・・・」
例えこの行動が間違ってたとしても、
「二人はそのまま逃げよ!吾輩は奴を!」
「待ってくれ!!」「!?」
吾輩が零ポイント仮想敵に近づこうとした時、
黒髪が声を掛けてきた。
「なんじゃ?」
「俺も一緒に行くぜ」
「なんじゃと!?」
「俺もヒーローに成りてえんだ!
なのにこんなところでやっぱり逃げたくねえ!!
それに・・・此処でお前を置いていっちまうのは
漢じゃねえぜ!!」
「お主・・・」
「ワタシもイキマス!
フタリヲオイテニゲタクナイデス!!」
「ポニー殿・・・」
驚いた・・・ポニー殿もそうじゃが
この黒髪・・・。
「・・・吾輩の名は
黒髪、お主の名は」
「俺は
よろしくな!新宮!」
「ワタシは
ヨロシクデス!エイジロウ!!」
「応!!よろしくな角取!!」
「うぬ、それでは吾輩達三人で奴を止めるんじゃが・・・
切島、お主の"個性"を簡潔にでよいから教えて欲しい」
「応!良いぜ!俺の"個性"は・・・」
ここで吾輩は切島から"個性"を簡潔に聞き出した。
どうやら切島の"個性"は『硬化』と言う
自身の体を固くする"個性"のようじゃ、
隼人殿に近いがどうやら全身に出来る"個性"じゃな。
「なるほど、シンプルじゃが普通に強いのお」
「そっそうか?」
「うぬ、ところでそれはどれくらい硬いんじゃ?」
「悪い!それはよくわかんねえ!!
けどここのロボットなら何体でもいけるぜ!!」
「ふむ・・・」
だとすると・・・・・。
「二人とも、スマンがさっき言った言葉を
少し訂正するぞ」
「テイセイ?」
「
「「エッ!!?」」
「吾輩だけなら足止め程度じゃが
三人で協力すれば倒す事が出来るかも知れん、
協力してくれるか?」
「ああ!勿論だ!!」
「トウゼンデス!!」
「うぬ!それでじゃが作戦は・・・」
吾輩は巨大仮想敵を倒す作戦を伝え、
二人はその指示に従ってくれた。
まず吾輩と切島はポニー殿の角にそれぞれ乗り。
(吾輩は一本、切島は足と両腕で計三本)
「デハフタリトモ!オネガイシマス!!」
「応!」「うぬ!」
ポニー殿がそれを操作し、
吾輩達を巨大仮想敵の真上まで近づけた。
「切島!」
「応!!やってやらあ!!!」
真上に着いた後、
切島は体を硬化させながら仮想敵目掛けて落下した。
その一撃で仮想敵にへこみが出来たが
まだまだこれでは駄目じゃ。
「まだだぜ!!!オラオラオラオラオラオラ!!!!」
切島は更に連撃を浴びせ、
仮想敵の鋼鉄の体をどんどん削っていった。
その間に吾輩は術の準備をしながら角から降り、
切島の準備が終わるまで待機した。
バコォ!!
やがて切島の連撃に耐えきれず、
仮想敵の頭上に少しの穴が出来た。
「ウッシャア!!やったぜ!!」
「切島!此処からは吾輩の出番じゃ!!
危険じゃから早く離れろ!!」
「応!わかったぜ!頼んだぞ新宮!!」
切島は仮想敵に穴を開けた後、
ポニー殿の角に乗って離脱した。
吾輩はその穴に向かい、
穴の上で両腕を構えイメージを整えた。
アレは一度に十発は撃てるようになったが
威力は相変わらず。
威力が
ならば今吾輩が出来る最大火力をぶつけるだけじゃ!
(両腕に妖力を集め、
火の玉の一歩手前をイメージして・・・)
(それを圧縮するのを十発分・・・)
(時間は多少掛かるがこれが吾輩の
最高火力じゃ!)
両腕に溜まった妖力を圧縮したものを・・・
炎に変えて一気に解き放つ!!
「目にもの見せてくれるわ!!
両腕から解放された妖力は炎に変わり、
その炎は一直線に仮想敵の空いた穴に
突き進むように入っていった。
「外は頑丈でも!中はどうじゃ!!」
時間にして数十秒、
仮想敵の中目掛けて放たれた炎により
遂に仮想敵の動きが止まった。
そして・・・
ビーーーーーーーー!!!!!
『入試試験終了!!』
入試試験終了の合図が鳴った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「イヤーホント凄かったぜ新宮!
お前そんな小さな体でよくやったな!!」
「ホントウニスゴイデスキュートタイガー!
ソラモトブシツヨイシカワイイデスシ!!」
「うっうぬ・・・じゃが吾輩一人では無い、
吾輩達三人の内一人が欠けてれば出来なかったぞ」
入試試験が終わった後、
吾輩達は演習場から帰る道を一緒に帰る事にした。
「でも入試大丈夫かな~
俺あんまり倒せなかったと思うし」
「それでも悔いはないじゃろ?
やるだけやったんじゃ、後は結果を待つだけじゃ」
「そうだな!!ってそういえば気になったんだけど
新宮と角取ってどういう関係なんだ?
初めてって感じでもねえし」
「ヨクゾキイテクレマシタ!!」
「うっうぬ・・・実は吾輩とポニー殿は小学6年の
頃に東京で会っているのじゃ」
「ソノトキマイゴニナッテシマッタポニーヲ
イッショニパパトママのトコロニ
エスコートシテクレタノガキュートタイガーデス!!」
「なるほどな~でもなんで名前で呼ばないんだ?」
「コッチノホウガカワイイカラデス!!」
「オッオウ・・・」
「じゃがまさかここでまた出会うとは思わんかったわ」
そんな話をして、
吾輩達は校門に着いた。
「すまぬが吾輩はここでじゃ、
一緒に来ている友人がおるのでな」
「そっか!じゃあまたな!雄英でまた会おうぜ!!」
「うぬ!もし会うならばヒーロー科でじゃ!」
「キュートタイガー!」
ギュッ!!
「ヌア!?」
二人と別れようとしたとき、
ポニー殿にいきなり抱き締められた。
「ぽッポニー殿!?」
「ワタシ・・・ニッポンニキテ
アナタニマタアエテヨカッタデス!」
チュ!
は?!
「オ~・・・」
「エヘヘ・・・デハマタココデアイマショウ!!
キュートタイガー!」
ポニー殿は吾輩の額に口づけした後、
そのまま吾輩を降ろし、
手を振ってその場から離れた。
「な・・・は・・・あ・・・!」
「すっげえ大胆だなあの子・・・
って新宮!お前大丈夫か!!顔真っ赤だぞ!?」
「う・・・ぬ・・・大丈夫じゃ・・・」
「入試で疲れたのか?
家に帰ったらゆっくり休めよ俺も行くわ、じゃあな!」
切島はそうして吾輩から離れ、
家路に向かって行った。
ポニー殿・・・また吾輩に口づけなど・・・!
女人がその様に男子に口づけをしては
ポニー殿が!
ハ!!?
後ろに気配を感じ吾輩は振り向いた。
其処には顔をこれでもかとにやけさせた
「・・・・・・・・」
「「ニヤニヤ(*゚∀゚*)(*゚∀゚*)」」
「・・・・・・フッ二人共、
どうじゃった?入試の方は」
「ああ、大丈夫だぜ、
俺も耳郞も全く問題なくやったぜ」
「ウチらは全然大丈夫、
何にも全く問題なく終わったわ」
「そっそうか・・・」ガシッ!
吾輩は電気に首の裏側を持たれ、
宙ぶらりんにされた。
「なあ・・・あの子って誰なんだ?
入試の時に告ったりしたのか」
「ちっ違うわ馬鹿者!!?
べっべつに吾輩とポニー殿はその様な?!!」
「へーウチには長い付き合いだから
下の名前で呼ぶようになったのに
初対面の子をいきなり下の名前で呼ぶなんて
アンタらしくないなあ・・・」
「うっうぐ・・・」
「お主も悪よのお電気さん」
「イヤイヤ耳朗さん程では無いですよ」
「何なんじゃお主ら!!
いつも軽い喧嘩はする癖にこういう時は
何で息ピッタリなんじゃ!?」
「まあそんなことはどうでもいい」
「何が欲しい?
煮干しか?それともチュールか?」
「それ以外にも色々やるから」
「「あの子とお前の関係を
「止めんかこのケンカップルが!!!」
その後、吾輩は二人のとても強い押しに負け、
吾輩とポニー殿の関係を話してしまい、
帰り道で根掘り葉掘り言うハメになった。
腹が立ったから家に着く前に電気に
アッパーを噛ました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
一週間後、
新宮家、焔二の自室。
吾輩は一週間ぶりの我が家で
入試の結果を待ちながら、
自分の部屋で"個性"の鍛練をしていた。
と言っても術の方では無く、
襟巻きの操作を円滑に出来るように
小さい物を壊さないように持ったり
広げる速度を上げるなどの反復練習じゃな。
アル曰く、"個性"は筋肉と同じで
酷使すればするほど強くなるらしいからのう。
そんな感じに過ごしていると・・・。
『エンジちゃーん!雄英から手紙か来たわよー』
「ぬっ承知した!すぐに向かう」
遂に来おったか、
吾輩は部屋から出て居間に向かった、
其処にはキャロルとアル、
そしてお爺様が一緒に居った。
「ぬ?隼人殿は?」
「アイツなら今は恵と一緒に出掛けている、
理由は・・・少なくともデートでは無いとだけ
言っておこう」
「それより!ホラこれ!」
そう言ってキャロルは封筒を吾輩に渡した。
「これが・・・」
「ねえねえ!早く開けてみて!」
「落ち着くのじゃキャロル、
焔二、一旦自分の部屋に戻って
お主だけで結果を見てきなさい」
「え~」
「何でだ?別に結果を知るだけじゃ」
「だからじゃよアル、ほれ焔二、見てきなさい」
「うぬ!」
吾輩は封筒を咥え階段を登り、
部屋に戻って机の上で封筒を軽く爪を出して封を切った。
すると中から出てきたのは紙では無く、
丸い・・・機械見たいな物じゃった。
「・・・?、なんじゃ?これは?」
吾輩が思案したその時!
『ワタシが投影されたー!!!!!』
「ニャアアアアァ!!?」
声と共にその機械から人が出てきて、
吾輩の尻尾は大きく膨らんだ。
「って!待て!この者は・・・!?」
吾輩は気を取り直してその人を見た。
そこから出てきたのは現在のヒーローランキングで
第一位のナンバーワンヒーロー。
平和の象徴と呼ばれたヒーロー『オールマイト』じゃった。
「オールマイト殿!?一体何故!?」
『新宮少年、君は今驚いているだろう、
何故私がホログラムに出ているかを、
それは私が雄英で教師として働くからだ!!』
「なんと!?」
驚いた・・・まさかオールマイト殿が雄英で
教鞭を握ることに成るとは・・・。
『さて!時間も押してるから率直に言おう!
新宮少年!君は合格だ!!』
おお・・・この様に合否を言うのか・・・。
『筆記試験は問題なくクリア!
そして実技試験は撃破ポイントは72点!
更に私達が見てたのは撃破ポイントだけではなく
人々を助けるヒーローとして有るべき行動!!
レスキューポイント!!完全審査制だ!!
新宮少年は他受験生と協力したとは言え
巨大な敵を鎮圧し被害を抑えた!!よって救助ポイント46点!!
合計118点で見事ブッチギリの一位だ!!』
レスキューポイント!!そんなモノが・・・って一位!?
『来いよ!新宮少年!!
此処が君のヒーローアカデミアだ!!!』
ブツン・・・。
音を出し、ホログラムは消え去った。
そうか・・・吾輩は合格したのじゃな・・・。
じゃがまさか一位、
首席が取れるとは思わんかったが。
ピロン♪「ぬ?」
スマホが鳴っておる、LINEか?
メッセージを見ると吾輩と電気、
そして響香殿のグループチャットに
電気のメッセージが入っておった。
上鳴
(雄英から通知来たか?)
耳朗
(来た)
焔二
(来たぞ)
上鳴
(二人はどうだった?)
耳朗
(ウチ?合格だった、てかそう言う
アンタはどう?ウチらの中で一番不安そうだし)
上鳴
(フッフッフ・・・
無事に合格通知来たぜ!!筆記はギリギリだったけど)
焔二
(あんな状態になってギリギリだったのか)
上鳴
(合格出来れば問題なし!
てか焔二はどうなんだ?)
焔二
(無事に合格じゃ、しかも
上鳴
(マジか!!?)
耳朗
(マジか!!?)
焔二
(事実じゃ、よかったのう
また三人一緒に行くことになるのう)
耳朗
(だな、何かアンタらとは
ここまで来ると腐れ縁見たいなもんだし)
上鳴
(ちょ!?酷くね!?
でもそうだな・・・まあまたよろしくな)
耳朗
(ハイハイ)
焔二
(うぬ)
上鳴
(ところでよ焔二)
焔二
(ぬ?なんじゃ?)
上鳴
(明日ってお前ん家って行って平気か?)
上鳴
(平気だったら今度こそお前を負かしたい)
耳朗
(負かしたいって・・・)
上鳴
(言っとくけどストファイ2の事だからな!)
耳朗
(ああ・・・そっちね)
上鳴
(あったり前だろ!焔二とリアルファイト
なんてやってられるか!)
耳朗
(瞬殺されるのが目に見えるしな)
耳朗
(てかホント思うけど焔二の家って
レトロゲームが多いよな、ドカポンとか
桃鉄にグラディウス、ボンバーマンまで)
焔二
(まあ元々有ったのに加えてアルが
集めたのもあるしのお)
上鳴
(兎に角!!お前の無敗神話に
今なら終止符を討てる気がするぜ!!)
焔二
(良かろう!相手になってやろうぞ!!)
耳朗
(本当男子ってこういうとこが解らんわ)
LINEを終え、
吾輩は改めて二人も合格したのを喜んだ。
その後、アル達に合格通知を教えた後、
キャロルにもみくちゃにされながら祝った。
遅くなりました・・・。
これからもマイペースに投稿していきます。
ここからは話の中で使った焔二のサポートアイテムと
術の詳細説明をします。
『
焔二の抜けた毛で出来ている為
100%妖力を通すことが出来る布。
大体最長2m位まで伸び横幅も伸ばす事も出来る。
更に防弾、防刃、防火、防水加工がされている。
リーチの短い焔二の腕代わりとしても使え、
拘束や移動の補助など扱い次第で応用も可能。
貰ってからはほぼ常備している。
因みにイメージは某ゲゲゲの人のチャンチャンコで。
『空気《エアロ》
風の向きを妖力で変え、
一ヶ所に圧縮した風を解放して爆風を出す
攻撃よりも緊急回避向けの術。
作中、焔二が使用したような応用も効くが
実は溜めに数秒時間が掛かるデメリットが有る。
この溜めは後述する術の中でも今のところ一番長い。
術の名前はほぼ全てアル・ボーエンが考えた。
『
散布した妖力を擦り合わせ
電撃を三角状にして放つ。
電撃の威力は脆い機械をショートさせる程度の
威力だが半径5mと範囲攻撃はそこそこ出来る。
出すまでは前述した空気爆発よりも早いが
妖力は電撃を作るためか一番食う。
『
特訓の成果により威力は変わらないが
十連射が可能になった焔二のメインウエポン。
『
火の玉に使用する妖力10発分を
一ヶ所に圧縮した後に炎に変え前方に放つ
焔二の現状最高火力攻撃。
火の玉よりは出すのは遅れるが威力は
単発よりもずっと強い。
因みに
術及び妖力使用時の妖力使用量
襟巻き=風<火<<<雷
術及び妖力使用の熟練度
火>襟巻き>>>雷>>>>風
となっております。
先に言っときますが次の話で
相澤先生が若干キャラ崩壊します。
ではまた次回!