午前5時半、
Mt.レディ事務所、
「ではMt.レディ殿、これを」
「ありがと、いやーいつも悪いわね」
早朝、吾輩はMt.レディヒーロー事務所に向かい
Mt.レディ殿にクスハ汁が入ったペットボトル
数十本を渡していた。
これは吾輩の月に一度のアルバイトじゃ。
なんでもMt.レディ殿はクスハ汁を問題無く飲める
本当は宅配で送って貰いたいが送料が掛かる為
困っていた所に吾輩がジョギング代わりに渡しに行く
と言うことにさせてもらった。
「そう言えば焔二君って今日から雄英だっけ?」
「うぬ、正確には昨日からじゃが」
「大丈夫なの?こんな朝早くから来て?
頼んどいてアレだけど」
「問題無くじゃ、この後すぐに雄英に向かって
そこで授業開始前までに少し眠るわ」
「タフねー」
吾輩はペットボトルを入れたバックを置き、
お駄賃(チュール)を咥え啜った。
「ではバックの方は帰りに回収しますので」
「うん、分かってるわ、私が居なかったら
事務所に人は残しておくから受け取っといて」
「うぬ、承知した」
吾輩は建物の窓を掛け登り建物の上から
また建物に跳び移りながら雄英に向かった。
パルクールと言う奴じゃな。
「相変わらず凄い動きねー(ゴクゴク)!?
アラこれ!?もしかして新作!?
クスハちゃん良い物作ったわね」
◆◆◆
『お前の"個性"って敵向きだよな』
そんなことは俺が一番分かっている・・・
だけど・・・それでも・・・俺はヒーローに・・・
俺はそんな鬱屈した思いを和らげる意味を込めて
入学の時に見つけた
そこに・・・俺も着ている雄英の服を着た
他のネコより一回り大きい尻尾が二本ある奴が
他のネコと一緒に寝ていた。
なんだアレ・・・
だがそれよりも
一歩、また一歩と近づいていった。
後少し・・・!
「ぬ・・・ん・・・?」
寸での所でソイツは目を覚ましてしまった。
「ん・・・?誰じゃ?お主?」
「喋れるのか!?」
「イヤ喋れるのも何も吾輩人間じゃぞ一応」
「・・・何でこんな所で寝てたんだ?」
「いや・・・早朝にアルバイトみたいなモノをやって
此所で終わった後に寝てたんじゃ」
「・・・見ない顔だけどクラスは何処なんだ?」
「うぬ、A組でヒーロー科じゃ、
オット!吾輩の名を言い忘れておった、
新宮焔二じゃ」
「ヒーロー科だったのか・・・俺は普通科のC組、
名前は心噪・・・
「うぬ、心噪じゃな!よろしくのお」
「いや・・・よろしくしなくても良いよ・・・」
「ん?何でじゃ?」
「だって・・・お前はヒーロー科だろ?」
「それがなんじゃ、そんなの些細なことじゃろ」
「!?・・・俺の"個性"を知ったらお前だって・・・」
そう・・・俺の"個性"・・・"洗脳"の事を聞けばコイツだって・・・
俺が問いかけた奴がそれに答えたら洗脳出来る。
ただし・・・コイツの様な動物系の異形型は
その手の感覚が鋭い奴がいるから効かない時がある。
俺は自分の"個性"を話した・・・そう言えばコイツも・・・。
「どうだ?敵向きな"個性"だろ?」
「・・・・・・」
「・・・?、新宮?」
「ぬ?スマヌ・・・
「
「お主の"個性"なら仮に敵が暴れても無傷で押さえられるし
誰よりもヒーロー向きな"個性"じゃと思ったんじゃ」
「・・・・・!!」
凄い・・・・か・・・・。
「?、どうしたんじゃ心噪?」
「いや・・・俺の"個性"を凄いって言った奴が
初めてだったから・・・」
「お主はそれを使って悪さなどしてないじゃろ?
ならばヒーローに成ればとても良い"個性"じゃろ?」
「ヒーロー向き・・・か・・・」
「じゃが何でその"個性"で合格出来なかったのかのお?
心噪、お主ヒーロー科の入試の時居ったか?」
「入試には出たよ・・・けど相手が機械じゃ
俺の"個性"は使えない」
「なるほどのおー・・・」
そんな感じで話ていると予鈴が鳴り出した。
「オット、もうこんな時間か・・・スマヌが
吾輩も教室に行かせて貰うぞ」
「あっああ・・・」
「聞いた話じゃと普通科からヒーロー科に編入
出来ると聞いたぞ、お主も入れるとよいのお」
そう言って新宮は鞄を持って行ってしまった。
『凄い個性』か・・・。
「あっ居た、心噪~もう予鈴鳴ってるぞー」
「ああ・・・」
「ん?心噪?どうした?」
「俺・・・ヒーロー科に入れるように頑張ってみる・・・」
「おっ!?マジか!!頑張れよ!!お前の"個性"ならヒーロー科
でも十分渡り歩けるって!!」
「取り敢えず学校が終わったら猫じゃらしを買って・・・」
「心噪!?何で猫じゃらし!??」
ヒーローを目指す少年、心噪人使。
彼のヒーロー科編入を目指す目標が一つ増えた日だった。
「心噪人使か・・・」
その近くでネコ達と戯れていた教師が居たのは
誰も知らない。
◆◆◆
雄英の授業は思った程に普通の授業が午前に行われ、
午後からの授業はいよいよヒーロー基礎学じゃ。
そしてその前の休み時間。
「次がいよいよだぜ!!」
そう言って興奮する電気は左手に持っている
紐の付いた玉二つを上下に動かした。
「上鳴君!君は学校に何を持ち出してるんだ!?」
「え?何って練習だけど?」
「校内でそんなオモチャの様な物を振り回すのは
他の人に迷惑が掛かるぞ!」
「うっ・・・わりぃ・・・」
「責めて人に迷惑を掛けない所でやりたまえ!」
「ウェ・・・」
「全く・・・」
「ホントにじゃな・・・」
電気は渋々ポケットにそれを閉まった。
そして!
「わーたーしーがー!!」
「普通にドアから来たー!!!」
オールマイト殿が本当に普通にドアから来た。
にしても・・・本当に画風がかなり違うのお。
「ヒーロー基礎学!!
ヒーローの素地を作るため様々な訓練を
行う科目だ!!単位数も最も多いぞ!」
「早速だが今日はBATTLE!!戦闘訓練だ!!
入学前に貰った『個性届け』と『要望』に沿って
あつらえた・・・
「「「「「おお!!!!!」」」」」
コスチューム・・・上手く出来ておれば良いが・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
吾輩達はコスチュームに着替えた後、
他の者達を待っていた。
「電気のコスチュームはなんと言うか・・・
パリピって感じじゃのお・・・」
「第一印象がそれかよ!いやまあ・・・
分かりやすい感じなの頼んだけどよー」
「でもカッケエぜ上鳴!!」
「おっおお!ありがとな切島!」
「新宮もカッコいいぜ!!」
そう言う切島に吾輩は改めて自分のコスチュームを確認した。
先ず耳が外に出る兜、
襟巻きは元々持っている物を着け
胴は動きやすさ重視かつ防御を助ける為に
中に鎖を編み込んだ忍び風な赤茶の服、
手には籠手を着け打撃、防御の強化、
足はいつも通りの素足(靴が元々無いため)
最後に色々と便利な道具を詰めた巾着袋を腰に。
「ヤッパリそれって忍者のか?
エッジショットみたいな?」
「うぬ、ソコに電気が色々してくれたから
こうなったぞ」
「え?」
「あーコイツ絵の才能とか絶無って言うくれーねーぞ、
だから申請が返ってきた時俺が描いたんだ」
「そんなになのか新宮?」
「・・・吾輩は普通に書いたはずじゃが・・・」
「普通に書いてなんでクリーチャーが産まれるんだよ
お前の絵は」
「解せぬ・・・」
まあ・・・絵だけは電気に頼んだが・・・。
何故か一度書いた物が『再記入届け』が来たんじゃよな。
談笑をしながら他の者が準備を終え。
「始めようか有精卵共!!!
戦闘訓練のお時間だ!!!!!」
オールマイト殿の言葉で遂に始まったヒーロー基礎学。
最初に飯田がまた入試の様な市街地での
演習かと思ったがこれからやるのは屋内が舞台の様じゃ。
オールマイト殿の話によると敵退治は
屋内の方が出現率は高いらしく
ヒーロー飽和社会に置いては本当に
賢しい者は
・・・となると二年前のあの銀行強盗達は
人質を取れば問題なしと思っていた馬鹿者と
言う事かのお・・・。
まあヒーローに人質は一番効果的じゃと
恵殿も言っておったからのお。
今回の訓練は『ヒーロー側』『敵側』に分かれ、
二体二の屋内戦をすると言う
オールマイト殿曰く基礎を知るための訓練じゃな。
そして訓練の内容は敵が核兵器を隠し
ヒーローがそれを処理する、
ヒーローは制限時間までに敵を確保するか
核兵器を回収する、
敵はヒーローを確保するか核兵器を守る。
確保については確保テープを体の何処かに
巻き付けたら良い。
なんともアメリカンな設定じゃな・・・
そう言えば恵殿の事務所に居る
コーラサワー殿がヒーローデビュー前に
爆弾解体で失敗してビルごと爆発したと言うとったか。
しかもビルが下から崩れるように倒壊した
にも関わらず五体満足無事で出てきたらしい。
・・・まさかこの訓練のモデルは・・・。
コンビと相手の方はくじ引きで決める事に
飯田が意義を唱えたが緑谷が言う様にプロは
急造のチームアップで行動する事が多い。
吾輩が知る限りじゃと確か隼人殿は
他のヒーロー事務所にも行ってそこでも相棒として
動いとるようじゃしのお。
そしてくじ引きの結果二人組はこうなった。
Aチーム:緑谷、上鳴
Bチーム:轟、障子
Cチーム:八百万、耳朗
Dチーム:飯田、爆豪
Eチーム:芦戸、常闇
Fチーム:砂藤、蛙吹
Gチーム:尾白、峰田
Hチーム:麗日、口田
Iチーム:新宮、葉隠
Jチーム:切島、瀬呂
吾輩は葉隠殿と組むのか。
「頑張ろうねトラ君!」
「新宮じゃ、こちらこそよろしくのお葉隠殿」
そして最初の対戦チームのくじ引きじゃな。
「ヒーロー側はAチーム!!敵側はDチームだ!!」
おお・・・先陣は電気達か。
どう動くんじゃろうな・・・。
◆◆◆
建物前。
僕と上鳴君は外で敵チームが核を置く
五分間の間に見取り図を見て作戦を立てていた。
「俺は上鳴電気、よろしくな!」
「うっうん!僕!緑谷出久です!!」
「ん?なんか緊張してね?」
「うん・・・相手がかっちゃんだから・・・」
「かっちゃん?」
「爆豪勝己で・・」
「あーそれでかっちゃんかーっつか知り合いなのか?」
「うっうん・・・家が近所だから・・・」
「マジか!お前ら幼馴染みだったのか!?」
「うん・・・だから今回は・・・今は・・・
負けたくないんだ・・・」
「あの暴君君がなー・・・まあ良いぜ!!
だったら勝ってやろうじゃねえか!!」
「うっうん!!」
上鳴君・・・第一印象は少し軽い感じっぽかったけど
なんだか頼もしいな・・・。
「じゃあまずはお互いの"個性"の確認からだね、
僕は・・・『超パワー』を使えるけど最近"個性"が発現した
ばかりだからコントロールが上手く出来ないんだ・・・
今は0か100かしか出来ないし使った箇所がバキバキに
なっちゃうんだ」
「あのパワーってそんなデメリットが有ったんだな・・・
てか最近!?」
「うん・・・だから上手く扱えないんだ・・・ごめん」
「まあ気にすんなって勝てばいいんだからよ、
俺の"個性"は『帯電』っつって体に電気を貯めて
ブッパなす奴だ」
「電撃系!やっぱりテストの時のもやっぱり!」
「出しすぎると頭がショートしてアっ・・・
しばらく録に動けねえし出した電撃を操れるわけじゃねーから
周りも巻き込んじまうんだ」
「成る程・・・そんなデメリットが・・・」
「けど体の中でならばある程度集中して
電気を集められるしそれ以外はサポートアイテム
を使えば問題ないぜ」
「そういえば・・・その銃みたいな物って」
僕は改めて上鳴君のコスチュームを分析した。
服装は見た目は私服っぽいけど
胸ポケットに小さな銃、
腰の背中側に有るのは・・・バッテリーかな?
腰に付いているホルスターはなんだろ?
そして一番目立つのは上鳴君の右耳に付いている
モノクル(片眼鏡)のような機械だ。
「これか?さっき俺の"個性"は使いすぎると
動けなくなるって言ったよな」
「うん、もしかしてそれってそうなった時の?」
「仕組みはわかんねえけどこれを頭に撃ったら
頭の電気を飛ばして冷却してくれるんだぜ」
「ってそれ自分に撃つの!?」
「万が一敵に奪われても使えない方が良いって
開発者の提案だぜ、
・・・先に言っとくけどこれあまり使う気はねーからな」
「え?なんで?」
「これ・・・スッゲエ痛いんだよ・・・」
ああ・・・痛いんだ・・・。
「あとその片目だけのゴーグルって?」
「こっちはスゲーぞ、これに電気を少し流せば
電波通信が出来るんだぜ、
でもそれだけじゃねえ!
コイツには
「
「これは電気を流すと電波に変えて周りの建物の構造と
そこに誰が居るかってのがすぐにこれに
出てくるんだぜ」
「えっ!?凄いよそれ!?」
「だろ?ただ・・・映せるのは俺の半径10メートル以内で
分かるのは相手の位置だけで
しかも俺と同じような"個性"の奴がいたら
使えなくなっちまうんだ」
「いやそうだとしても室内戦闘ならとても強いよ!」
これなら核兵器がどこにあるかが早く分かる。
「最後は・・・さっき俺の電撃は操れないっつったろ?」
「うん、言ってたね、けどある程度集中して出せるんだよね?」
「おう!例えば腕に集中して集めればそこに
触れれば痺れるっつー分けよ、
それプラス・・・
そう言って上鳴君はホルスターから何かを出した。
「これは?」
「ああこれは・・・・・・」
上鳴君の説明を受けて・・・。
「緑谷?なんかボーッとしてっけど?」
「あっごめん・・・目から鱗だったから・・・」
「だろ?コレは俺も最初はどうかと思ったけど
使ってみたら結構いい感じなんだぜ」
「うん!僕たちの出来る事が分かった、
じゃあ作戦なんだけど・・・」
僕は上鳴君に作戦を伝えてそして・・・
『屋内対人戦闘訓練開始!!!』
訓練が始まった!!
◆◆◆
「ヒーローの思考、敵の思考、君たちも考えるんだぞ!!」
吾輩達待っている者はビルの地下にある
モニタールームより四人の動きを見ていた。
そんな中・・・
「のう・・・葉隠殿・・・」
「なあに?」
「そろそろ下ろしてくれぬか?」
吾輩は葉隠殿に抱えられながらモニターを見ていた。
まあ・・・女子の肌が当たっておるがキャロルに
風呂に入れられとるし慣れとるわ。
「いやー新宮君持ってみたけど軽いし暖かいし
モフモフだからちょっと触りたくて」
「うぬ・・・程々にのお・・・」
吾輩が抱えられるのはよくある事じゃから
あまり強くは止めなかった。
じゃが・・・・・
「新宮テメェなに女子の感触堪能してんだコラァ!!!」
葡萄頭・・・
形相で睨んできた。
「いやそうは言うても・・・吾輩、
よくこの様に女子から抱えられるぞ?」
「なああああああああぁにいいいいいいいぃ!!!?」
吾輩の一言に何故か峰田は驚愕し
今度は血涙を流しながら詰め寄ってきた。
「テメエコラ毛玉コラァ!!!オメェは葉隠だけじゃなくて
女達全員に抱かれたってのかコラァ!!!」
「いや・・・全員ではないが・・・
じゃがこのクラスの女子にならば全員に抱かれたぞ」
「自慢すんじゃねえぞオラァ!!!葉隠!!
こんな淫獣よりもオイラ(スパァン!!)あふん!!?」
「うるさいわよ峰田ちゃん」
ジリジリと詰め寄る峰田に蛙吹殿がその
長い舌でビンタをかまし、地面と接吻した。
「チクショウ・・・チクショウ・・・」
「峰田・・・お前今欲望さらけ出してたな・・・」
「いけると思って・・・」
「・・・?、吾輩なにか峰田にしたかのお?」
「天然かよ・・・まあその姿なら役得だな」
そんな事をしている内にヒーロー側、
電気と緑谷がビルに侵入した。
「にしてもコレってどっちが勝つんだろうなあ・・・
ねえ新宮君」
「ぬ?なんじゃ葉隠殿」
「新宮君はどっちが勝つと思う?」
葉隠殿の疑問の一声で吾輩に皆の視線が集まった。
「ふむ・・・そうじゃな・・・吾輩はどっちが勝つかは分からんが
今回の屋内戦闘に置いては緑谷と爆豪に注目じゃな」
「え?なんでなんだ?」
「二人は屋内と言う場所であったなら共通の枷・・・
ハンデがあるからじゃ」
「
「うぬ、ただ問題は
吾輩の考察を話していると、
モニターの方に動きが見えた。
なんと爆豪が二人にいきなり強襲を仕掛けた。
じゃがその直前に前に進んでいた電気が
緑谷になにかを伝え、
すぐに回避行動を取った為二人は無傷じゃ。
「奇襲なんて男らしくねえ!!!」
「奇襲も戦略!三人は今実戦の最中なんだぜ!」
「二人ともよく避けれたね」
「と言うよりも電気が事前に爆豪の奇襲を
読んでおったな」
アルが作った通信機器と
合わせた片眼鏡で電気は事前に強襲がくる事を
分かっておった。
アルよ・・・
お主は本当に天才じゃな・・・
恵殿の事務所から資材は受け取っていたが
ほぼ端材であんなモノが作れるとは・・・。
にしても・・・吾輩はテッキリ飯田が尖兵として
来ると思っておったが。
・・・まあ爆豪の"個性"では守備に回って最悪核に爆発を
当てかねんから良いとは思うが。
緑谷が電気になにか指示を出し二人は別行動を取った。
緑谷はそのまま爆豪を抑え、電気は核の置かれている
場所・・・五階に向かって行った。
◆◆◆
五階フロア。
全く爆豪君!
彼は一体なんなんだ!!
いきなり飛び出したと思ったら気分の問題で
独断先行をしていくとは。
だが・・・彼はナチュナルに悪いが今回の
訓練に関しては的を射ているわけだ・・・。
ならば僕も敵に徹するべきだな。
ヨシ!コレも飯田家の名に恥じぬ
立派な人間に成るための試練!!
ヒーローに成るために悪に染まれ!!
「俺はぁ・・・至極悪いぞぉお・・・!」
「いや真面目かよ!!?」
いきなりの大声で僕は振り向くとそこには
上鳴君が立っていた。
「やっべえ・・・遂ツッコンじゃったぞ・・・」
「来たか・・・上鳴君・・・」
俺は核兵器をすぐに動かせる様にすぐ後ろに行き
上鳴君に向き直った。
「君の"個性"は知っているぞ・・・
もしここで電撃を使っても核兵器にダメージがいくぞ」
上鳴君の"個性"は間違いなく電気系の類いだ!
今ここで使えば俺ごと核兵器にも電気が行き
爆発する!
つまり彼に近づきさえしなければ凌ぎきれる!
「さあどうするヒーロー?まさか俺ごと
核兵器に電撃を浴びせるのか?
フハハハハハハハ!!」
「確かにな・・・だったら
上鳴君はそう言って腰に有るホルスターみたいな物から
ナニかを取り出した。
俺はそれに見覚えがあった。
「
上鳴君が取り出した物、それは授業開始前の
休憩時間で上鳴君が振り回していた
恐らくは玩具の様な物だった。
「まさかそれを使うと言うのか?」
「ああ!その通り・・・だぜ!!」
かけ声と共に上鳴君はそれを投げつけた。
そして
「!?、不味い!」
俺はすぐに核兵器から離れた。
すると上鳴君の投げた物の紐が核兵器に引っ掛かり
その反動で二つの玉がグルグルと回って
核兵器に纏わりついた。
危なかった・・・あのまま核兵器の近くに居たら
俺は核兵器に縛り付けられていた・・・。
「クソ!避けられた!」
「驚いたぞヒーロー・・・まさか"個性"を使わず
その玩具で俺ごと核兵器を捕らえようとは」
「玩具って・・・いや
俺は核兵器から離れて上鳴君を捕らえ方向で
動こうとした。
その間に上鳴君はホルスターからまたあの
紐付きの玉を取り出した。
俺は上鳴君を捕らえる為にエンジンを動かそうと前に出た。
対する上鳴君は玉を振り回したが俺はそれを被弾覚悟で
突っ込もうとした。
「!?」
が、俺はすぐにエンジンを止め後ろにステップして
その玉を避けた。
危なかった・・・あの玉・・・恐らく上鳴君の"個性"で
電気が通っている・・・。
成る程・・・だから緑谷君ではなく上鳴君が・・・。
だが!
「もう一度!」
「既にそれの
俺は再度振りかぶって攻撃を加えようとする
上鳴君の攻撃を避けカウンターで攻撃をしようと
思いまた後ろに同じ様にステップして避けようとした。
だが・・・。
「なっ!?ぐああああああぁ!!?」
その玉は俺の腹部に命中してそこから電撃が体に走った。
玉の間合いがいきなり伸びた訳を。
上鳴君は二回目の攻撃の時に
当然一回目よりも単純に飛距離が二倍なって
それに俺は当たってしまった。
実際俺に当たった玉は一つだけだった。
「確かによお・・・俺もコレ渡された時は最初どうかと
思ったんだぜ?
けど使ってみたらコレが結構いい感じだし思ったより
カッコよくもあるんだぜ?」
上鳴君は紐の真ん中を持ってそれを上下に動かすと
その動きで二つの玉は上に下にと動き、
上鳴君の"個性"も相まってバチバチと重なりあった時に
音を響かせていった。
「どうよ?俺の『チャージクラッカー』の妙技は?」
コロナがヤバい今日この頃。
作者も自宅に居ることが多くなりました。
さて今回から屋内戦闘訓練の話になります、
ただし組み合わせは原作通りではありませんので
オリジナルがこっから多くなります。
え?元々オリジナルばっかだって?
キニスルナ!!
さてここからは上鳴君の設定と彼の使うサポートアイテムの
一部、そして冒頭で出た心操君を紹介します。
上鳴電気 個性『帯電』
軽いノリの他称は善いチャラ男、
だが幼少期は"個性"も相まって友達が作れなかったが
焔二と隼人に出会い、自分に前向きになった。
元々ヒーローに憧れを持っていたが隼人の一言、
『誰かを助けるのに理由なんていらねえ』を聞き
自分もそんなことが言える本当にカッコいいヒーローを目指す。
耳朗とは元々気がありウマも合うからか
夫婦漫才レベルの言い合いをする仲、
だが片思いだと思い込んでいる為か少し遠慮がち。
ノリは良く友達思いなのは原作通りだが
近くの女性陣の影響もありナンパ癖は多少無くなった。
"個性"はアルに寄るプランと若干拷問染みた
訓練により部位に集中して貯めたり電気の使い方を
文字通り体に染み込ませた。
対人術も仕込まれたお陰で近接も多少はいける。
因みに三人の中ではボケもツッコミも出来る両刀使い、
察しも良いためか勘も鋭い。
冷却銃 サポートアイテム
上鳴の脳に貯まった電気を飛ばす特殊銃、
これを使えばまた継続して電気を放つ事は出来るが
アルの判断により痛覚を伴う仕様になった。
理由は簡単に使えたらそれに頼りきりになる、
奪われたら際の偽装の為等。
射程は大体2~30cmの非殺傷銃。
元ネタはペルソナ3の召還器。
『ペルソナ!!』
特製電子変換無線付きレーダー サポートアイテム
本来は原作通り通話のみの仕様にしようとしたが
アルからの餞別で追加のレーダーが入った。
これは電気のコスチュームを手掛けた業者が
久留間恵も贔屓していた会社の為、
アルが知り、手を出すことが出来た。
周辺に出す通話用の電波を広げ、
周囲の建物の構造、人と物の位置を
映像として知る事が出来る。
ただしレーダーの範囲は10mの上
相手がどういう状況かの正確な情報は出ない、
更に元々微弱の電波を飛ばす仕様の為か
同じ電気系の"個性"で簡単に妨害出来る。
だがアルはこの弱点の多少の克服の為、
妨害元に対しては半径3㎞までなら即座に
位置を絞り出す機能を更に追加した。
元ネタはMGSのソリトンレーダー。
形のイメージは某戦闘民族や悪の帝王、
その手下も使う戦闘力を測るアレ。
『戦闘力たったの5か・・・ゴミめ』
心操人志 個性『洗脳』
ヒーローを目指す少年、
だが自分の"個性"が敵向きな事、
ヒーロー科入試に落ちて少し腐っていた所を
昼寝していた焔二と会話し若干前向きになった。
相澤同様猫好きで焔二をモフると言う野望が追加。
"個性"は相手に対する問いかけに相手が答えたら
その相手を洗脳する対人特化の"個性"。
ただし異形型の中でも動物系だと洗脳する時の
言葉に違和感を認知する為効きづらい。
この時点で相澤に目を付けられた為、
原作より早くヒーロー科に編入するかも。
ではまた次回!