19話:トラマタとUSJ
午前7時30分。
俺はマックで買ったジュースを飲みながら通信機を弄った。
『
「ああ、今俺の目の前で挙動不審に動いてるぜ」
『不死身のコーラサワー、こっちも確認済みだぜ』
「にしても・・・銃持ってるにしちゃあだいぶキョドってんな」
『初犯でしょう、恐らくソイツは銀行で一山当てようと動こうとするわ、だから銃を出し次第拘束しちゃって』
「りょーかい」
俺の視線の先にいる男は懐の中に拳銃を入れている。
本当は即拘束してえがこの手の奴はモデルガンだの言って誤魔化したり本当にそうな可能性がある。
だからこうして張り込んで現行犯で取っ捕まえるんだが・・・。
「少し先に移動中、これから尾行を再開する」
『りょうか・・・ん・・・?』
「どうした恵?」
『
「おっと悪ぃ
『貴方の左1㎞先でネームド
「こっちはどうするんだ?」
『コーラに任せるわ、出来るわね?』
『勿論ッスよ
『とっ言うわけで』
「りょーかい、じゃ、頼んだぜ」
俺は
「助けてぇ!!」
「どうか!!どうか娘だけでも!!!」
「このまま逃げおおせたらぁ!!」
「ったく・・・最近の
「!?、誰だっッブ!?」
俺は背後から持っていたジュースを
「冷たッパァ!!?」
そして怯んだ奴に飛び蹴りを噛まして人質を奪還した。
「大丈夫か?」
「あっありがとうございます!!」
「テッメエ・・・よくも・・・!」
「凄むのは良いけど頭上注意だぜ」
「は?」
「タイタン・・・」
「ちょ!?まっt」
「ストンピング!!」
「ありがとうございまず!!?」ブチィ!!
俺はMt.レディの踏みつけに依る余波を左腕のブレードを広げて盾の様にして人質を衝撃から守った。
煙が晴れるとそこには何故か微妙に笑顔な
「クッソ・・・まだ・・・」
「もう寝てろ」ゴン!
「ハウッ!?」
そんな
「ふうっ・・・こんなもんだろ?」
「ありがとうございます先輩!!」
「気にすんなMt.レディ、どうせ通りすがりだ」
「だからアンタももう来なくても大丈夫だぞオールマイト」
「「「えっ?」」」
「私も・・・来たんだけどなあ・・・」
「「「オールマイトォ!?」」」
俺が後ろに親指を指すと其処には少し離れてオールマイトが手刀を繰り出すモーションのまま何時もの台詞を言っていた。
「悪ぃなオールマイト、俺の方が早くて」
「あっ!?ああ・・・でも助かったよ、ありがとうね
俺は礼を言うオールマイトに近づいて端から見たら仲がいい感じで腰に手を回してオールマイトを近づけた。
(で?お前はナニしに来たんだエセマッチョ)
(わっ私は人々の悲鳴を聞いて!?)
(出勤時間を削ってヒーロー活動すんのは良いがオメーはもちっと自分の体を労え!)
(第一お前・・・最近になって妙に速度が落ちてんだ・・・ここらで自重しなきゃマジでやばいぞ)
(!?・・・気づいていたのか!?)
(つったりめーだテメエとは長くはねえが短くもねえ付き合いなんだ)
コイツ・・・オールマイトはアイツとの戦いの時に重傷を負ってんのに未だにヒーロー活動を続けてんだよなあ・・・。
今なら・・・ナイトアイの気持ちがわかるぜ。
(兎に角!ここら辺一帯は恵の『眼』が有るからすぐに向かえる、だからアンタはさっさと学校にいけ、教師が遅刻なんて笑えねえぞ)
(ううっ・・・わかりました・・・)
「まっアンタもスゲーけど今回は俺の方が早かったな!」
「そっそうだな!!では!ワタシはこれで!!」
オールマイトは地を蹴り飛び上がった。
ホント・・・このまま真っ直ぐいきゃあいいが・・・。
『
「ああ?こっちは人質も無事、クソッタレ
『流石ね、悪いけどもう一仕事お願い出来る?』
「別に構わねえがソッチはどうした?」
『ええ・・・こっちは相手が銃を取り出した後、コーラが即座に鎮圧したから被害ゼロよ』
「やるなコーラ!」
『ただ・・・』
◆◆◆
恵の回想
「
「気にすんな!これが俺の仕事なんだ!」
「お兄さんありがとう!名前はなんて言うの?」
「おお坊主!よーく聞けよ!俺はふz」
(サムズアップしながら横から車に跳ねられる)
きゃああああぁ!!
ひき逃げだぁあ!!
◆◆◆
『と言うわけ』
「アー・・・ちなみに轢かれたアイツは?」
『五体満足無事よ』
「
『今回ので通算
「で、それ全部が普通に動ける程度で済んでるってのがヤベエよな・・・」
『不死身の名は伊達じゃないってことでしょ?彼ってうちの事務所に来る前はヒーローじゃなくて軍のエースパイロットだし、その時から不死身って言われてたわよ』
「軍人からヒーローに為った努力は流石ってとこだな、それでその不死身男を跳ねた哀れな加害者はどこだ?」
ガシャン!!!
「・・・・・・」
『・・・・・・』
「なあ
『大当たりよ
「・・・・・・」
『・・・
「ご立腹ってか?」
『・・・』
「了解、兵士は女王の命令を聞きますぜっと」
俺は恵の眼で先回りして、5件目の事件を解決しようとした
◆◆◆
午後0時50分、
「今日のヒーロー基礎学だが・・・俺とオールマイト、そしてもう一人の三人体制で見る事になった」
吾輩達は相澤先生の話を聞いて、今日の訓練場所へ向かった。
今日の訓練は人命救助訓練、切島も言うておったがヒーローの本文じゃな。
「バスの席順は番号順に並ぶように!!」
飯田は張り切っとるのお・・・。
「飯田ーこれじゃあ番号順に座れねえぞ?」
「なっ!?」
じゃがバスは飯田の思っていた物ではなく普通の市民バスじゃった。
「こういうタイプだったのか!!?」
「これでは番号順もなんもないのお」
「まあ取り敢えず座ろうぜ!」
吾輩達はバスに座ろうとしたがここで問題が発生した。
「アレ?席・・・足りるのか?」
「ぬ!」
バスの席が丁度運転手除いて20が座れる場所があるのじゃが吾輩達は生徒先生含めて21人。
「ハー・・・スマン、どうやらこっちのミスらしい」
「ミス・・・ですか?」
「多分生徒の数だけで教師の数は入れてなかったんだろうな・・・」
「なんともまあ・・・」
まあ・・・ミスは誰にでもあるからのお・・・。
「仕方ない・・・新宮、悪いがおr」
「じゃあさじゃあさ!新宮を誰かが抱けば良いんじゃない!」
「!?」
「ぬ?まあ・・・吾輩は構わんが・・・」
「だったら私!新宮触りたいし!」
「ちょ!芦戸ちゃんズルいよ!私も!」
「ウチもモフモフしたい!」
「ケロ・・・私も・・・」
「あの・・・ワタクシも・・・」
「大人気だな焔二」
「ぬう・・・吾輩は誰でも良いのじゃが・・・」
「オイオイオイ!!ここにも低身長で抱くのに最適なオイラが居るぜ!!」
「「「「「「遠慮します」」」」」」
「orz」
「なんでお前は戦闘訓練で醜態を晒したのにいけると思ったんだ?」
その後、女子達の公正なじゃんけんの結果、梅雨殿に決定した。
ところで・・・なぜ相澤先生は歯を噛み締めておったのかのお?
◆◆◆
バスの中。
僕たちは訓練場所に着くまでの間、思い思いの時間を過ごした。
「私何でも思ったこと聞いちゃうの緑谷ちゃん」
「あ!?ハイ!?蛙吸さん!?」
「梅雨ちゃんと呼んで」
隣に座っている蛙吸さんが新宮君の頭を(兜は外している)撫でながら僕に話し掛けてきた。
「あなたの"個性"ってオールマイトに似てる」
「!!!」
いきなり確信を突くような話題に僕はどうにか誤魔化そうとしたけどその前に新宮君も話してきた。
「ふむ・・・まあ確かに似てはおるのお」
「新宮君!?」
「じゃが吾輩はそれよりも"個性"の使い方がチグハグなところが気になるのお」
「えっ!?えーっと!?」
「そういえば緑谷って"個性"が最近出たんだよな?」
上鳴君ナイスフォロー!
「む?そうなのか?」
「うっうん・・・僕の"個性"は最近になって発現したから皆と比べたら使い方が良く分からないだ」
「成る程のお・・・じゃがそれにしても諸刃の剣の様な"個性"じゃな」
「ケロ、確かに使う度に怪我してるし」
「うん・・・今はコントロールが出来なくて出してもほんの少しか全力かだけなんだ」
僕は拳を突きだしながら説明をした。
「ふむ・・・ならば緑谷よ、最初は
「え?」
「お主の"個性"がどういうのかは知らんがこれから少しずつコントロールしたいなら足でやるのを提案するぞ」
「ん?なんでだ新宮?」
「足は腕の約三倍の力が有るんじゃ、じゃから腕でやるよりかは幾分かやり易くはなるじゃろうな、吾輩とて最初こそマッチの火程度しか出せなかったが今では火の玉じゃ」
足・・・足!!そっそうか!!そうだよ!
オールマイトはパンチが主体だけど僕はまだ未熟なんだ!!
ならば!!
「ありがとう新宮君!!今度やってみるよ!!」
「うぬ!"個性"なんぞ説明書なんか無いんじゃ!色々試して自分に合った使い方を知るのも弱点を知るのも強くなる方法じゃ!」
「弱点?なんで弱点を知れば強くなれるんだ?」
「これは吾輩の持論じゃが・・・人には誰でも弱点と言うのが在るんじゃ、それを知れば自分の弱点を克服出来るんじゃ」
「弱点の克服!なるほど!」
「例えばじゃが・・・切島の"個性"は確か『硬化』じゃったな」
「ああ・・・けど対人にはつえーけど地味なんだよなあ・・・」
「僕はすごくかっこいいと思うよ!」
「うむ、確かに切島の"個性"は対人には強いが・・・確かそれは長続きはしないんじゃろ?」
「ああ、そうだぜ!」
「それが切島の弱点じゃ」
「ええ!?」
「あっ・・・確かに切島君の"個性"は長くは使えないから消耗戦や長期戦は辛いと思う」
「じゃが遠距離が得意な相手ならかなり恐い"個性"じゃな」
「
「想像してみよ、遠距離でガンガン撃っているのにモノともしないで近付いて来る・・・相手からしたら恐怖以外のナニモノでもないぞ」
「確かに・・・それは怖いな・・・」
「弱点の克服なら単純に"個性"の発動時間を伸ばすか・・・或いは相手に何もさせない、しても意味の無い程のごり押しを実行するかじゃな」
「なるほどなー、ありがとな新宮」
「でも弱点ね・・・見つけられるかしら?」
「探せば割りとあると思うがのお」
弱点・・・弱点か・・・。
「俺の弱点は単純に電気の通らないのと放電しすぎると戦えなくなるだな!」
「そう言えば上鳴君もそう言ってたね」
「だからコイツの家で一番最初にやられたのが護身術なんだぜ・・・」
「戦いの基本は格闘戦じゃからな、そこはしっかりと叩き込まれるぞ」
「一理あるな・・・」
「俺の場合はこれも使うけどな!」
上鳴君はそう言ってポケットからクラッカーを取り出した。
「あれ?それって電気を通すだけじゃないのか?」
「確かにそれは電気を通すが単純に鉄の玉が付いとるから普通に振り回しても十分武器にはなるぞ」
「あっそっか・・・」
そう言えば・・・玉が銀で出来てるんだっけ・・・。
「でもやっぱり派手で強いってんならやっぱ爆豪と轟だな」
「じゃが二人共・・・特に爆豪は改善に苦労しそうな弱点があるのお」
「あ゛あ゛!?」
「二人共"個性"が大味じゃが逆に言えば潜伏や隠密には向いてないと言うのがあるからのお・・・特に爆豪は隠密については絶望的じゃ」
「んだとクソn・・・トラが!!」
(((((言い直した・・・)))))
「でも確かに・・・あの爆音なら何処にいるかすぐにばれるな!」
「じゃがこれは致命的な弱みにも強みにもなるんじゃ、隠密は無理でも囮や引き付けるにはかなり有効じゃな」
「なるほど・・・弱点でもあり強みでもあるか」
「ケッ」
「確かに花火を打ち上げてる様なモノね」
「んだとコラァ!!」
「ちょっと爆豪アンタいい加減・・・」チラッ
◆◆◆
耳朗目線
([∩∩])「んだとコラァ!!」
◆◆◆
「ボフゥww!!?」
「耳朗さん!?」
「なに人の顔見ていきなり吹き出してんだ!!」
「ごめんまってwww爆豪wwwアッチ向いてwww」
「テメェが向けや耳長!!」
「イヤーにしても・・・」チラッ
◆◆◆
上鳴目線
([∩∩])「殺されたいのか」
◆◆◆
「ヒィンwww」
「上鳴君!?」
「いい加減にしろやテメエら!!いつまで俺の顔見て笑いやがる!!!」
またか・・・二人とも。
なんでかは分からないけど二人は週明け以降からかっちゃんの顔を見るたびに吹き出してる。
なにかあったのかな・・・?
にしても・・・
「オメエらよく笑えるよな、この付き合いの浅さで既にクソを下水道で煮込んだような性格って把握されてるのに」
◆◆◆
上鳴、耳朗目線
([∩∩])「死にたいようだな」
◆◆◆
「「ブフォwww」」
「テメエらぶっ殺すぞ!!!」
かっちゃんがイジられてる・・・!!信じられない光景だ・・・!!
そのあと、相澤先生の一言で皆は静かになってそのすぐ後にバスが到着した。
ちなみに・・・轟君はあの喧騒の中熟睡していたらしい。
ーーーーーーーーーーーーーー
「スッゲーーーー!!!」
「USJかよ!!!」
僕たちは目的の演習所に着いたけどそこはとても広く、端から見ても分かる位の災害演習所だった。
「水難事故・・・土砂災害・・・火事・・・etc、あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場ですその名も・・・
(((((ホントにUSJだった!!!)))))
僕たちにそう説明したのは宇宙服を着ている人だった。
ってまって!!あの人は!
「スペースヒーロー『13号』だ!
災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー!」
「私好きなの13号!」
やっぱり雄英は凄い!
(13号オールマイトは?ここで待ち合わせのはずだが)
(先輩、それが・・・通勤時に制限一歩手前まで活動してまして・・・今朝がたブラドキング先輩に
(不合理の極みだなオイ)
なんだろう・・・先生たちは何を話しているんだろう?
「では始める前にお小言を一つ・・・二つ・・・
三つ・・・・・・四つ・・・」
(((((増えてる・・・)))))
「皆さんはご存知かと思いますが
僕の"個性"は『ブラックホール』
どんなモノでも吸い込んでチリにしてしまいます」
「その"個性"でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」
「ええ・・・しかし簡単に人を殺せます、
皆さんの中にもそういう"個性がいるでしょう」
確かに・・・13号先生の言う通りだ・・・。
僕がオールマイトから貰った『OFA』も全力で人に使えば殺せてしまう・・・。
「日常品も使い方を間違えたら人を殺せてしまえる物だってあるんじゃ、"個性"もそうじゃが使い方一つで助けるか奪うかに替わってしまうんじゃ」
新宮君の言うことも分かる・・・。
「この授業では心機一転!!
人命の為に"個性をどう活用するかを学んでいきましょう!!
君たちの力は人を傷つけるだけではありません!!
助ける為にも出来るのだと心得て帰ってください!」
13号・・・カッコいい!!
◆◆◆
13号殿の演説、吾輩はカッコいいと思うた。
確かに超人社会は誰でも"個性"を持っているがその"個性"一つで人を殺せてしまえる様なモノじゃ。
じゃが吾輩的には"個性"はそこまで万能かと言うとそうでもない。
"個性"が発現していなかった頃でも人は一つの道具で救い方と傷付け方を学んでいった。
例えば善意ある者が包丁を持てば素晴らしい料理が出来るがそれを悪意ある者が持てば凶器になってしまう。
先程の13号殿の"個性"の説明もそうじゃが様は使い方じゃな。
「スッゲエカッコいいな13号!」
「そうじゃな!」
吾輩も電気に同意して頷いた。
ゾワッ!!
「!!?」
なっなんじゃ!?今の感覚は!?
空気の中に異物が入ったような感覚を感じた吾輩はすぐにその方向に視線を向けた。
「焔二?」
「ん?新宮どうし・・・」
相澤先生も吾輩と同じ場所に目を向けた。
そこにはまるで穴の様な黒いモノが空中に出来ていてその中から・・・。
殺気が溢れるように流れてきた。
「一かたまりになって動くな!!!」
「え?」
黒い穴は広がりそこから続々と人がなだれ込んできた。
「なんだありゃ?また入試の様なヤツか?」
「切島・・・アレは違う・・・アレは・・・」
「アレは
「13号に・・・イレイザーヘッド、
先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここに居るはずですが・・・」
「どこだよ・・・せっかくこんなに大衆を引き連れてきたのにさ、オールマイト・・・平和の象徴・・・いないなんて・・・
子供を殺せば来るのかな?」
悪意が、攻めてきた。
作者の繁忙期が突入して来た今日この頃、私は元気です。
てなわけで来ましたUSJ。
A組はどう動く?
ではまた次回!