この話と後一話を挟んだら原作ルート入ります。
吾輩達が巻き込まれた拉致事件から三日後。
現在吾輩は電気と耳郎殿を家に案内するため、
三人で歩いていた。
「耳郎殿、足は問題ないかのお?」
「うん、もう大丈夫、
医者が言ってたけど応急手当が良かったから
あまり時間は掛かんなかったわ」
「俺もケガはあんましてねえから問題ないぜ」
「うぬ、では吾輩から隼人殿にその事は伝えておくぞ、
一応言っておくが特訓は厳しいから無理はするでないぞ」
そうして少し歩いたら吾輩の家に到着した。
周りの家とは少し古いがしっかりとした日本屋敷が
見えてきた、
そしてその玄関前でホウキを掃いている
金髪の少女がそこに居た。
「ここが・・・」
「うぬ、ここが我が家じゃ」
「相変わらずでっけえなーって、ん?」
目敏く少女を見つけた電気が目を丸くしていた。
「やっべーやべーよあの子」
「やべえって何が?」
「だって金髪でスタイルもいい女の子だぜ、
ここでお近づきになったら将来
お誘いとかくんじゃね」
「アホ、そんな都合のいいことがあるわけ
ないで「ねえねえ君?」って即行動かよ!?」
「あっ電気・・・その子は・・・」
「ねえ君一人?よかったらおちゃs」
電気が言葉を紡ぐより早く、
少女は電気にホウキで足払いを決め、
地面に倒れた電気に関節を極めた。
「えちょ!?イデデデデデデ!!?」
「上鳴!?ちょ!まって!?」
そんな電気に耳郎殿は駆け寄っていった。
「アダダダダダダダダ!!?」
「ちょ!?
だがそんなことお構い無しに
関節を外さない少女に吾輩は声をかけた。
「あーキャロル、そろそろ
関節はずしてもらってもいいか?
流石に親友の腕がへし折れるのはみとうない」
「えっ!?親友!?ってことは・・・」
すると少女は・・・キャロルはあっさりと関節を止めた、
後に残ったのは息も絶え絶えの電気が
地面に倒れたという結果だけだった。
「ちょ、上鳴!?大丈夫!」
「やべえ・・・幼女に腕折られそうになった・・・」
「ごっごめんなさい!てっきり不審者かと!」
「いや!俺が不審者ってなんで!?」
「だってどうみてもチャラ男だし・・・」
「キャロル、それは違うぞ、
電気は確かにチャラ男じゃが悪いチャラ男ではなく
善い・・・明るいチャラ男じゃ」
「焔二!お前は俺をフォローしてんのか!?」
「ブフッ・・・明るいチャラ男・・・」
「耳郎さん!?」
「流石に吾輩も
フォローはキビシイわ」
「つってももー少しオブラート・・・
「うぬ、キャロルは吾輩の
その一言を言った直後、二人の驚愕の声が近所に響いた。
◆◆◆
いやー驚いたぜ、まさか焔二の妹が
外国人で金髪青目だったとは。
俺たちはキャロルちゃんの案内で
焔二の家に入った。
「にっしても驚いたー新宮の妹が
外人さんだったなんて・・・」
「え・・・エンジちゃん、お兄ちゃんは言わなかったの?」
「「エンジちゃん!!?」」
「うぬ、一言も」
「いやいやいや!なんでちゃん付け!?」
「ぬ、・・・なにか問題が?」
って言われたけど・・・うん、問題ねえわ。
コイツはガキの頃から女子とよく絡むからなー
・・・正確には女子から近付いてくるけど。
焔二は見た目は完全に愛玩動物だから
触りたいって理由でよく触られる。
まあ気持ちは分かるけどなー
コイツの毛並みはマジでフワフワモフモフ、
本人は無自覚だけどどーもネコっぽいんだよなー
好物は魚全般だしネコじゃらしには引っ掛かるし
喉元撫でればゴロゴロする、隙あらば昼寝する、
長い付き合いだから分かるが
振りとかじゃなくてガチだからなー
しかも女子には割りと紳士的に接するから
集まっていくんだが。
モテモテってゆーにわなんか・・・うん、コレジャナイってゆーか。
焔二自身、女子をそういう目では見てねえってのがなー。
俺はなんとも言えない顔で耳郎を見たが
たぶん同じ事を思っただろーなー。
「でも一応お兄さんでしょ!?」
「んーそーだけど・・・コッチの方が可愛いでしょ」
「「わかる」」
「吾輩もキャロルが来て三日目で諦めたわ」
「早いな・・・」
「それにエンジちゃんは大人しいし
寝るときも抱いて寝れば温かいよ」
「抱いて寝る!?」
「頼むからそれはあんまりやらんでくれ、
体が痛いし寝づらいわ」
「そこはイヤなのか・・・」
するとキャロルちゃんが耳郎に耳打ちをするため
近付いて来た、俺もそれに便乗して少し近づいた。
キャ(耳郎ちゃん耳郎ちゃん)
耳(ん?どしたのキャロルちゃん)
キャ(耳郎ちゃんはエンジちゃんを
何回くらい抱いたの?)
耳(いや何回って それにアイツあれで
結構警戒心強い方だから本人が良いって
言わなきゃ触らせてくれないけど)
キャ(え?眠っている時は抱かなかったの?)
耳(アイツに近づいたらすぐに気付かれるから
全然だめ、ってかやっぱり兄妹だから
そういうことが出来るんだ)
キャ(ふっふっふ、実はエンジちゃんは
コツさえ掴めば寝てるときに
抱いても全く気づかれずに布団に
連れ込めるやり方があるの)
耳(マジ?どーやって?)
キャ(エンジちゃん、寝るときに
尻尾が少し立ってると
それは眠りが浅いから誰かが近づくと
すぐに起きちゃうの、
逆に尻尾が完全に丸まってると
かなり眠りが深いからそうなったら
よっぽどなことじゃなきゃ起きないわ)
耳(抱いても起きないの?)
キャ(全然、でもあまりやり過ぎると
ストレスが貯まって毛並みが
少し落ちちゃうからやり過ぎちゃ駄目よ)
耳(あっそこは平気かも、
アイツ、上鳴によくブラシかけて貰ってるから
今もモフモフはイー感じだから)
キャ(マジ?って言うよりもなんで電気が?)
まーそれはガキの頃からかー
焔二が一人でブラシかけてるとこ見つけて
触らせてくれるついでに"個性"使いながら
ブラシしてんだよなー。
本人は結構気に入ってる
何でも埃とかが良く取れるからだと。
耳(上鳴昔っからそーいうの得意だったから
お陰で上鳴は換毛期は毛だらけ、
だけどs・・焔二の毛並みは秋になると毛並みが4割増し)
キャ(だからその時はいつもより
モフモフだったんだ・・・
やっぱりそれがわかったのって)
耳(もちろんモフった、ウチの
プラグにじゃれついた間に)
キャ(ごめん耳郎ちゃん、
後でその時の事詳しく)
耳(響香でいいわキャロルちゃん)
キャ(じゃあ私も呼び捨てでいいわ、
後で語り合いましょう)
ピシガシグッグッ
・・・・・・・・。
「ふむ、そろそろ道場に着くが三人ともよいか?」
「「うん」」
「・・・」
「ん?電気?どうしたんじゃ?」
「焔二・・・お前の苦労が明日辺りから多分
二割増しになるぞ」
「なんじゃと!?」
うん、やっぱりこれはモテてるって感じじゃねーわ。
ーーーーーーーーー
俺たちは道場に着いた、
畳の匂いと静かな雰囲気、
そこに似つかわしい爺さんが隼人さんと
一緒にそこで待っていた。
「おう、大分遅かったな、なんかあったのか?」
「うぬ、電気がキャロルを口説いてその後
キャロルに腕を極められておったわ」
「あー、大丈夫か電気?」
「だっ大丈夫ッス、焔二が言うの遅れたら
腕へし折られてたかもっすけど」
アレはマジでへし折られるかと思った。
「さてと・・・んじゃあ改めてだがお前らの
特訓を始めるがその前にジジイからひとt「ゴッ!」ってえ!?」
「隼人、道場ではワシの事は・・・」
「っつー・・・わーったよ!師範から一言あるぜ」
そう言うと爺さんは胡座を解いて、
俺たちの前に静かに立ち上がった。
「ワシが新宮流古武術の現師範、
そしてアルと隼人の保護者じゃ」
「上鳴電気っす」
「耳郎響香です」
「うぬ、電気は久方ぶりとして
始めましてじゃな響香ちゃん」
「あっ!っはっはい!はじめまして!」
「ホッホッホ、そんなかしこまなくてよい、
なにせ齢70の爺なのじゃから無礼講で構わんよ」
十三さんは出会ったのは隼人さんに連れてかれた
時以来だな、
でもこれなら結構楽しい特訓になりそうだぜ。
そう思っていた時が俺にもありました。
「さてと・・・早速じゃが電気と響香ちゃんは
手合わせをやってもらう」
「えっ・・・ウチと上鳴とですか?」
「おっとスマン、少し言葉が足りんかったか、
「「「エ゛ッ!!?」」」
十三爺さんの提案に焔二もそうだが
キャロルちゃん、隼人さんまで驚いた
感じの声を上げた。
「オイ❗じz・・・じゃなくて師範❗正気か⁉️」
「ちょっとお爺さん❗それ本気で言ってんの!?」
「お爺様❗流石にそれは酷通り越して
悲惨にも程があるぞ!?」
なっなんだ?なんで三人ともそんなに
焦った感じで声を出してんだ?
「じゃがこれならば二人の実力と
改善点、さらに実践的にどう動くかも分かりやすい、
勿論二人は"個性"を使ってもよい」
「ちっげーよ!そー言う問題じゃねえよ!!」
その後、隼人さんと言い合ったけど
俺と耳郎が大丈夫っつって結局
二対一の手合わせが決定した。
審判は焔二がするため、中央に歩いていった間に
隼人さんが俺たちに小声で話し掛けてきた。
隼(いいか二人共、あんジジイと戦うんだったら
俺からアドバイスを一言あるぜ)
耳(なっなんですか?)
隼(ジジイを只の老人だと絶対思うな、
全力で戦え!)
上(えっ⁉️でっでも❗)
隼(分かったな❗)
「あースマンがそろそろ・・・」
「あっああ❗よしお前ら❗最初ッから全力で行け❗
それこそぶちのめす勢いで!!」
隼人さんの言葉を聞きながら俺たちは
十三さんと向き合った。
「ではこれより手合わせを行う、
ルールはどちらかがトドメを寸止めで行うか、
或いは続行不可、降参するまでじゃ、
先程も言った通り二人は"個性"を使ってもよい、
存分にこの老骨を相手取るがよい、
焔二の腕が下に下りたら初めの合図じゃ」
手合わせのルールを決めてそれを合図に
焔二が腕を挙げた。
っつても流石に爺さんだろ?
俺たちは二人、しかも"個性"は使えるって・・・
まあ始まっちまったならしかたねえ、
取り敢えず近づいたら電撃で少し痺れさすか。
その考えはメッチャ甘かった。
俺はこの手合わせの後で後悔した。
「では・・・・・初め!!!」
焔二の合図で手合わせが始まった。
「アレ?・・・・・じいs」
俺の目の前が真っ暗になった。
ーーーーーーーーーーーーーー
俺は気づいたら暗闇の中にいた。
周りには誰も・・・・いや。
なんかピンクの・・・・シマシマの入った
長身の尻尾があって耳も動物みたいな
謎の男が其処にいた。
俺は兎に角その男に声をかけた。
「あのー此処ってどこッスか?
俺たしか焔二の家に来て其処で・・・」
俺が話を続ける前に男が喋った。
「僕は・・・・・・
しまっちゃうおじさんだよ」
は???
え??
「上鳴電気くん・・・・・君をしまっちゃうよー」
男・・・じゃなくてしまっちゃうおじさんが
俺に近付いて来た。
そして俺の腕を掴んだ。
「え!?ちょ!」
「さー上鳴くんをしまっちゃおー」
ちょ!?ヤベエ❗なんかわかんねえけど
兎に角ヤバい!!?。
俺はすぐに"個性"を使おうとした。
だけど何故か使えなかった。
「ウェ!?何で!?」
「さー上鳴くんをしまっちゃおーねー」
そう言いながらしまっちゃうおじさんは俺を
ズルズルと闇の中に引きづって来た。
「うおあああああああああああ!!!!?」
俺は火事場の底力でなんとか腕を振りほどいた。
すると後ろから光が見えてきた。
俺はがむしゃらに走った。
「まってーーーー」
しまっちゃうおじさんを振り切って
俺はどんどん光に走っていった。
今までに無いくらい腕を振りかぶり、
脚を回転させる勢いで走りまくった。
そして俺は光のなかに飛び込んだ。
だがそこは周りが岩壁、
しかも切り立ったそれはスッゲー高かった。
天井に光が、太陽が見えた。
俺は取り敢えず岩壁に近づいた。
だが・・・
周りの岩場に影が見えた。
「しまっちゃうよー」
「「しまっちゃうよー」」
「「「しまっちゃうよー」」」
「「「「「「「「らーーーーー♪」」」」」」」」
その影からおびただしい数の
しまっちゃうおじさんが姿を現した。
そしてまるで餌場に来た獲物をどう料理するか、
或いはまるで儀式のように踊っていた、
しかもその数が増えてきていた。
「あっ・・・ああ・・・・あああああ!」
ヤベエ・・・・早く・・・・早く逃げねえと!!
でも!どこに・・・・ハッ!!?
俺の目に、
何かが覆い被さってきた。
ハイ♪捕まえた♥
◆◆◆
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!??」
「ニャアアアアアアア!!?」
手合わせを終え、気絶した電気と耳郎殿を介抱してると
いきなり電気が奇声を上げて起き上がった。
「なっなんじゃ!?」
「ハアッハアッ・・・あれ?ここって」
「道場じゃよ、お主ら二人は気絶したのを
ここで介抱しとったんじゃ、
にしてもなんじゃ今の鶏の首絞めたような断末魔の叫びは」
「じゃあ・・・アレって夢?・・・マジで怖かった・・・」
「お主は一体どんな夢を見とったんじゃ、
吾輩の毛が尻尾の先まで逆立つのは久方ぶりじゃぞ」
「・・・ピンクのお前」
「は?」
「いや、可愛さとかかっこよさとか飛び越えてこう・・・
ガチの変態になって身長も無駄にデカくなって
顔もなんか色々やばかった奴が
何人も・・・何人も・・・ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!?」
「でっ電気!?しっかりせんか!!」
どうやら大分凄い悪夢を見てしまったらしく
電気が叫び声を上げて錯乱しだした。
そこに・・・
バチィ!!
「イッダ!?」
「電気!?」
道場の出入り口から出た光る物が電気に命中した、
電気はその一撃で呻いているようじゃ。
「ふむ・・・そこそこ強めに撃って見たがこれで
痛い程度とは・・・貴様の容量もたかが知れてるな」
出入り口近くにいた赤髪赤目の少年が
銃らしき物を電気に向けていた、
しかもその銃から少しバチバチと音が鳴っている。
「アル!お主電気に何をしとんじゃ!」
「安心しろ、
僕特製の特殊スタンガンだ、
最大200万ボルトまで撃てる上に
およそ50メートルの射程がある代物だ
最も連射能力には欠けるがな、
今撃ったのはその改良版で一発限りだが500万ボルトを
撃つことが出来る物だが・・・流石に威力がでかすぎるか」
「そんな危険物、人にめがけて撃つな!
と言うか電気じゃなければ死んどるぞ!」
「問題ない、そこの凡人の"個性"は把握済みだ
それに全力出力で撃ってもいない」
「っつってー・・・結構痛かったぞソレ」
「バア!!!?」
「「うお!!?(ニャア!!?)」」
電気が復活しだした時、
耳郎殿も気絶から奇声を上げながら目を覚ました。
「ハア・・・ハア・・・ハア・・・」
「耳郎?大丈夫か?」
「大丈夫?・・・大丈夫かって?
大丈夫なワケあるか!!
こちとら寝てる間に微妙な走馬灯見えたわ!!!」
「電気といい耳郎殿といい一体気絶してる間に何を見たんじゃ」
「それは・・・って誰がアンタらに言うか!」
うぬ、これ以上聞くのは野暮じゃな。
「って言うかその子は?」
そこで耳郎殿は少年に気づいてた。
「ああ、そう言えばソイツって?」
「なんだ?隼人の奴言って無かったのか?焔二も」
「そう言えば吾輩は
名前と容姿は言わんかったわ」
少年はため息を吐き、首を振った。
「え?て言うとコイツが・・・」
「この子が・・・」
「そうだ!僕がt」
「「性格に難が有るけど天才の弟」」
「オイ!!コイツらに僕の事をこんな風に
教えたのは誰だ!」
「事実じゃろ、実際今さっき電気を実験体にしとったし」
「キャロル!焔二の奴が今日は冷えるからお前の布団に
いれて欲しいって言ってるがどうする!」
「なっ!?アル!!」
此奴!いきなり声上げたと思いきや!
だから性格は悪いんじゃ!
『エンジちゃんならいつでもいいわよー♥』
しかもそんな事言えばキャロルが食いつくに
決まっとるじゃろが!
「ふん!僕の事を正確に伝えなかった罰だ!」
「なんじゃと!」
アルは咳払いをして喋った。
「このネコ科生物モドキが妙な伝え方をしたから
改めてこの僕の事を紹介してやる、有り難く思え、
僕は世紀の超天才、アル・ボーエンだ
今回、隼人から貴様ら二人の"個性”の特訓プランを
建てる様に頼まれた、本来ならこんな事はしたくないが
貴様らの"個性"には興味がある、
精々この僕の糧になるようにはげm『ゴンッ!』ッツ〜!?」
「オメーはだから性格が悪いって言われんだろ・・・」
いつの間にか居た隼人殿のゲンコツでアルがモンドリ打っとる。
「わりーな、コイツ性格は傲慢の極みだが天才って
日頃から言ってるのは伊達じゃねーから
性格は少し多めに見てくれ」
「「アッハイ」」
「この天才の頭を古い家電みたいに・・・
ところで・・・録画出来たのか」
「ああ、バッチリだ」
「録画?なんのっすか?」
「お前らがジジイとの手合わせの時に
どうやられてたかの映像だ、
この時代だ、使えるものは使うべきだぜ」
「そんなもん道場にあるんですか・・・」
「一応ジジイからも許可は取ってるぜ、
これを観てジジイにどうやられたかしっかり見ろよ」
そう言った後、隼人殿はiPadを取り出し
その中の録画した映像を二人に見せた。
そして二人はアングリと口を開けながら
何度も再生して見ていた。
まあ無理もないかのお・・・、
吾輩は審判として見ていたからわかっとるが
お爺様の動きを初見で見切るのはかなりキビシイ。
電気のやられた原因は手合わせ開始の合図の後、
お爺様は恐ろしく低い姿勢で電気に近づいた、
これだけでも相手の視線から一時的にいなくなる事が出来る、
後はお爺様を見失った電気の顎の先端に掌底を当てた、
それで電気は"個性"を使う暇も無く気絶した。
そして耳郎殿はお爺様を見ることが出来たが
まさか一撃で電気がやられるとは思って無かったのじゃろう、
電気が倒された後、すぐにプラグを伸ばしたが
お爺様は電気を耳郎殿目掛けて放り投げた、
それを耳郎殿は慌てて回避し、すぐに体制を整えたのじゃが
既に後ろにいたお爺様の手刀を首筋にやられた。
その映像を観た後、隼人殿は衝撃の事実を二人に告げた。
「アホみたいにつえーだろ?」
「いや、本当に強すぎですって・・・」
「そんなお前ら二人にいい事教えてやる」
「いい事?」
「ウチの妖怪ジジイ、正真正銘の"無個性"だぜ」
「「ハア!!!?」」
「"無個性"!?あんなクソつえーのに!?」
「ジジイ曰く、"無個性"だからこそ強いだと」
「"無個性"だから強い?どういう事ですか?」
「この超常社会で"個性"が有るのは当たり前だろ?
だけどその超常社会が起こるずっと前、
人に超常なんか無かった時代、
人はありとあらゆる強さを持っていた、
その強さの根源は何も持たなかったからだ、
だから色々な強さを持っていた、
その強さで人は陸を走る機械を作り、
海を渡る事も空を飛ぶことだって出来た、
ジジイと俺たちの違いは俺たちは最初からある物を
ジジイは持っていなかった、ただそれだけだ、
最初の選択肢が一つ多いか少ないかの差だ」
「最初の選択肢が多いか少ないか?」
「
ジジイの場合、俺たちより一つだけそれが少ないだけだ、
だからジジイはすぐに古武術の道を選んだ、
その結果が妖怪ジジイ誕生だ、
ちなみに俺も昔"個性"有りで挑んだが全敗したぜ」
「隼人さんもっすか!?」
「はっきり言うが並の"個性"持ちなら瞬殺されるぜ」
「じゃあやっぱりウチらが負けたのって・・・」
「それは単純に貴様らの力不足と経験不足、
そして知識不足だ」
「だからこそ、ここで特訓するんだろ?
お前たちだって何にでもなれる中からヒーローに成る為に」
そうじゃな、
吾輩達はヒーローになる為に強くなるんじゃったな、
ならここで強くなられば!
「そうだな!俺たちはヒーローに成りてえ!
かっけえヒーローに!」
「ウチも・・・ヒーローに!ヒーローに成りたい!」
「無論、吾輩もじゃ、誰かを救えるヒーローに!」
「いい返事だ!特訓のプランはアルに任せている、
コイツは非公式だが個性研究の権威に一目
置かれてる科学者だ、サポートアイテムの発明も出来るぜ」
「サポートアイテム!俺のも頼むぜ!」
「ふん!貴様のだけじゃない!
貴様ら三人分のサポートアイテムだ!
まだ開発途上だが三日ほどで出来る、
サポートアイテムも入試試験までに使いこなせ、
精々この天才の顔に泥を塗らない様にな!」
サポートアイテムか・・・
吾輩はどの様な物なのかのお・・・
「さて、早速だが特訓プランを一人ずつ発表する、
まずは電気!貴様だ!」
「オッオウ・・・」
「貴様の"個性"、『帯電』の弱点克服をメインで
特訓する、目標は電気を各部位のみに纏う事だ」
「アレ?電撃の威力を強くするんじゃなくて?」
「アホか貴様は!貴様の電撃を周りに散らして
ヒーロー活動が出来るか!貴様の電撃で
組んでいたヒーロー諸共やる気か!次!響香!」
電気の顔が何か凄いことになってるが事実じゃしのー、
あの拉致事件の時も吾輩達が離れてたから使えたからのー。
「響香の"個性"は割と優秀だ、だが本人の地力がイマイチだ
目標は"個性"抜きでキャロルと戦い勝つことだ」
「え・・・ちょっと待った!ウチの"個性"そこまで強くない!」
「貴様は自信も胸も無いんだな・・・
貴様の"個性"は使い方によってはこの二人も超えることが出来る程
強い、その強さについてはこの僕が直々に教えてやる」
耳郎殿の"個性"か・・・
確かにアルの言った通り優秀じゃ、
吾輩も耳は良いが耳郎殿には負ける、
それにあの爆音も吾輩だけかもしれんがかなり痛い、
だがアル・・・お主は女性の事を少し考えた方が良いぞ、
「最後に焔二だが・・・お前の妖力の幅を、
正確には使用範囲を広げる事が目標だ」
「妖力の使用範囲?どういう事じゃ?」
「その前に確認だが、
お前が妖力を使う時のイメージを教えろ」
ふむ・・・確かに吾輩は"個性"の関係か
妖力と言う他の者には見えない不可視の力を使える、
吾輩の中に有る朧げで少し熱い物が吾輩には有る、
それを使って始めて出来たのが
「うぬ、まず自分の妖力を身体からある程度出し、
次にそれに吾輩がどう形作るか決めて、
決まったらそれを実際に出るように念じるじゃな」
吾輩はアルに説明しながら
手のひらに小さな火球を出した。
「なるほど、なら今度はこれをイメージしてみろ」
アルはそう言うとスタンガンを取り出し、
電撃を少しだけ出した。
「この電気をイメージして、自力で出してみろ」
「電気のイメージ・・・」
うぬ・・・どう形作るか・・・
そう言えば前に電気に聞いて見たが
バチバチするっと言っとったか・・・。
バチバチ・・・例えば炎の燃える形では無く、
何かに擦り合わせる様に・・・。
すると吾輩の手のひらからピリっとじゃが
微量の電気が出て来た。
「電気が!?」
「すっごくちっさいけど出た・・・」
「威力については特訓しだいだな、
焔二、お前の"個性"は汎用性は高い、
恐らくイメージしだいでどんどん増える、
身体能力は流石は異形型の中でも
動物系なだけあってかなり高い、まあ爺さんの
修行も手伝ってるがな、
後はその妖力で行える選択肢を増やすのが
お前の目標だ」
「うぬ、確かにやれる事が増えれば
出来ることも増えるじゃろうな」
「取り敢えず今言ったのが貴様らの目標だ、
後は受験勉強については抜き打ちで
やって貰うからそのつもりでやれ」
勉強と聞いて電気があからさまに肩を落としたが
まあどの道やる事には変わりないからのー。
「お前ら、雄英の壁はかなり高いぞ、
超えられるかじゃなくてその壁を越えて見せろよ!」
「「「ハイ!!(うぬ!)」」」
そうじゃ、吾輩達はその壁を越えるために特訓するんじゃ、
ヒーローに成る為に!!
皆様明けましておめでとう御座います。
作者はインフルエンザで年を越しましたが皆さんは元気でしょうか?
・・・さて、これで8話投稿ですが
皆さん遅くなってごめんなさいorz
次回は原作ルート突入の前に
ちょっとギャグシーンを突っ込みたいと思います。
作者は初めての試みですが生暖かい目で読んで貰えると幸いです。
ではまた次の投稿まで・・・サラダバー!