Afterglow〜Episode of Another〜 作:ある@誠心誠意執筆中
この度pixiv小説の方から移転させていただきました。理由は言わずもがな知名度向上の為です()
今回僕が執筆したのは、BanG Dream!ガールズバンドパーティシリーズの立役者である5バンドのうちのひとつである『Afterglow』のifストーリーです。内容はあらすじからすでに察しのついている方も多いと思いますが、主にオリ主(男)とAfterglowの5人繰り広げる青春となっております。
この Afterglow〜Episode of Another〜(以下頭文字よりアエオア)を手掛けるきっかけというのが、BanG Dream!はもとより男性の介入の好まれないジャンルという点から、あえて男の子を主人公にして物語を書いてみたらどうだろうと思いたったのがきっかけです。とは言っても、ハーメルンの他の二次小説を見た限り、似たような感じの作品が多々見られましたけどね。
要するに先人達の切り開いた道を辿る、ということです。出したもん勝ちとはいえ、同じ発想を先発されては後から執筆する身としては少し後ろめたくも感じます。なのでプレッシャーガンギマリでポチポチとキーボードを打っていくことになると思いますので、駄文等ご了承のほどお願いいたします。
それではどうぞ!
プロローグ 追憶
俺は、人一倍頭が悪かった。
それは学力に関することだけではなく、物事の考え方、記憶力、などを含めた頭の悪さだった。
ただ、昔からそうだったわけではない。
俺......「長門流誠」は、今は亡き両親とドライブに出掛けている途中交通事故に遭い、頭を強く打ち、そして記憶喪失を患った。不幸中の幸いか命は助かったが、記憶力などの脳機能は低下してしまい、多少の知識ももろもろ脳内から無くなっていた。そしてその事故で両親も亡くなってしまった。
加えて、両親に関しての記憶“も”無くなってしまった。
“も”というのも記憶喪失を患ったせいか、俺はどうやら自分の名前も忘れてしまったらしい。ただ、警察の方が亡くなった両親や俺の身元を調べている途中わざわざ俺の本名を割り出してくれたのだが、それは使わずに「今の俺」にとっての親である孤児院の先生に新しく付けてもらった名前を使わせてもらっている。なにせ「今の俺」は「俺」だ。「昔の俺」っていうような得体の知れないものなんか知ったもんじゃない。だから俺は過去の名前を捨てて、「今の俺」を選び、名前も新しく付けてもらったのだ。もちろん捨て切れない過去もあるんだが。
ちなみに流誠という名前の由来は、先生曰く、俺と先生が初めて対面した時、ふと空を見上げてみたら流れ星が見えたかららしい。正直単純すぎて、真面目に付けたのかと疑問を持つくらいだった。実際に問い質してみたが、当の本人はいたって真面目だったらしい。まったく...人が付ける名前というものには、その名付け親の性格が表れると耳にすることがあるが、どうやらそれは本当らしい。
話は変わるが、日本には神社という「神様」を奉る場所がある。そしてその「神様」というモノにお賽銭...お金を貢ぎ、今叶えて欲しい願いを心の中で祈れば、その願いを叶えてくれるという。
その日本人なら幼い頃から知ってるようなことを、俺はつい最近知った...いや、知り直したのか。そんな愚かで孤独な俺はひょんなことから、形もなく見えもしないその「神様」に縋ることにした。
毎日同じ内容の、対価とはまったく等しくもないことを祈り、願い、ただ縋り続けていた。
対価と等しくもないというのは、記憶のことだけでなく、「叶うことがあるとすればそれは奇跡ともいえること」を願いとして祈っていたからだった。
元を辿れば記憶も関係してくるのだが。
その叶うことも難しい願いというのは、「幼い頃からずっと一緒にいた幼馴染と再び出会えるように」ということ。ちなみに幼馴染は5人いる。
さっき言った通り俺は、記憶喪失で昔のことをろくに覚えていない。ただ、幼馴染がいたということ以外断片的だが、その幼馴染5人の顔や性格、そしてそいつらと見た夕日のことだけは、何故か頭の中に残っていた。その5人の名前は覚えていなかったが。
もしそいつらと再会するとして、それが吉と出るか凶と出るか。記憶を無くして孤児院に入ってから依然これといった楽しみも無い俺は気になり、先生から毎月貰う小遣いを「神様」に貢ぎ、再会できることを祈っている。なにせ、俺の元いた町にある羽丘高校に通うことになったのだから。
そう、俺は目当てである幼馴染を探すべく、そこで数少ない高校の内の一つである羽丘高校に入学することにした。ではなぜ羽丘を選んだのかというと、単に共学制だった高校がそこしか見当たらなかったからだ。尚のことを言うと、羽丘高校は去年まで女子校だったらしく、共学制は今年度から導入されたものらしい。なので同級生の男子生徒が何人入学してくるのか不安でならない。何しろ、元女子校だ。今時の男子ならその風潮からか、進学先の高校の候補から外してしまうのが大半なのではないのだろうか。
ただ、その羽丘で幼馴染を探す上でどうしても必要となってくるものがあった。
それは、俺の本名...「昔の俺」の名前だ。
もちろんそれは俺のポリシーに違反するし、本当は使いたくなかったが、やむを得ず使うことにした。
全ては幼馴染とまたかけがえのない思い出を作りなおしたいが為。そしてそいつらに「今の俺」を認識してもらう為...その為だけに俺は今まで、足りない頭を酷使して受験勉強をやってきた。
ここまで過去に固執するなんて「今の俺」らしくも無いなと、不意に空を見上げてみたら一番星である金星が輝いているのが見えた。
そういえば幼馴染の中で、いやに一番星を見つけるのが上手いやつがいたような......
「会って確認してみてぇな。なんて......」
不明瞭でもあり感懐深い記憶を引き出し、感傷に浸っている最中、冬の空気を僅かに感じさせる風が夜の訪れを知らせてきて、俺はそれに思わず身震いした。
「昼は暖かかったんだけどなぁ」
朝の天気予報で、朝から夜まで暖かい日を送ることができるでしょうなんて言ってたし大丈夫だろうと思っていたが、それが裏目に出たようだ。いつだって自然は気まぐれで理不尽だ。俺はそれを忘れていた。
「...冷えてきたし、そろそろ帰るか。」
長いこと神社にいたせいだろうか。つい先程まで黄色かった太陽は低い位置に移動し、山から橙色の顔を半分覗かせていた。
神社の境内にある長い階段を降りていく途中、立ち止まってそれに魅入った。
綺麗な夕焼けだ。まるで全てを優しく包み込んでくれるかのような、そんな暖かな────。
......───これからも、ずっと一緒にいようね。
「......ん、あれ......?なんだよ、これ......まさか俺、泣いてんのか......?にしてもなんで......」
何の拍子か俺は、絵に描いたような一筋の涙をいつか見たような空に刹那に輝く流星が如く、両目から垂れ流していた。
───“あの約束”を、夕焼けを背景に幼馴染たちと交わした瞬間を、無意識のうちに思い出しながら。
いかがだったでしょうか。プロローグということもあって少し短めに仕上げましたが、見応えはありましたでしょうか。そうであったら幸いですし、もしそうでないとしてもご安心ください。ストックはざっと30話ぐらいありますし、後半の話にもなると15000字ほどは三々五々と文字の羅列が皆様のご愛読をお待ちしておりますので。まあこれくらいが当たり前なんでしょうけど。
ともかく前座はこのくらいでございます。今回はこのような小説を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。次回、というよりこのシリーズは3日ごとに19時30分ちょうどに投稿する予定となっておりますので、よければそちらも読んでいただけると嬉しいです。
最後に皆さん、これからどうぞよろしくお願いします!以上、あるでした!