戦姫絶唱シンフォギア フロウレスエナジー 作:魚介(改)貧弱卿
「リディアン 一期生
「もちろん♪それ以外だれが名乗るのよ」「了子さん」
一瞬の躊躇も隙もなく即答する統慈は、冗談だ、と呟いて下を向く
「はぁ………」
間違っても『泣きそうになっている』とは言ってはならない表情をして
統慈は発声練習を開始する
「A……A〜」
「だーめ、低すぎるわよ、それじゃあ疑われるわ」
「A〜」
「今度は高くすることに集中しすぎ、音量が足りない」
「A〜っ!」
「声量が増えても旋律を乱してはいけないのよ、はい、もう一回」
なぜあーだけで4回もリテイクを食らうのかといえば、偏に『女性として違和感のない歌声』かつ、『普段の声に近い音』を維持しなくてはならない
音楽を重視する学校ゆえの問題があるからだ
「A〜…」
「うん、いい感じ、じゃあそれを維持できるようにもうちょっと長めに」
「A〜〜」
「最初に戻ってどうするの?また声が低くなってるわよ?」
その後しばらく練習を続けて、学校に違和感を悟られないレベルの声帯操作術を身につけ
ようやく編入の手続きに向かい
学期の途中から編入という、新規参入には些か目立ち過ぎる格好で
女生徒として通うことになってしまった統慈
「……はぁ…(美声)」
ため息すらまともにつけない、と嘆く統慈に、新たなクラスメイトに沸く
姦しい連中が集ってくる
「ねぇねぇ!旋音ちゃんの好きな歌手って誰?」「ズバリ!編入の理由は?」
「随分スタイル良いけど、本当に生おっぱい?盛ってない?」
実際は確かに盛っている
だが、少女Cが求めているような貧乳が盛った結果のサイズではなく
ゼロから作りあげたサイズである
嘘も突き通せば誠、了子さんの技術によって、その偽乳は徹底的に凝っているらしい
スリーサイズ(実測)は
上からB…よそう、悲しくなってくる
w57だけは自身のそのままの数値であるが、それもまた意味はない
身長156であるため
理想サイズに大体一致している
というわずかなポイントも
今の統慈には嘲笑っているようにしか聞こえないだろう
「一つ一つ答えますからね、皆さん、少し落ち着いてください」
「あぁごめんごめん」
「ちょっと熱くなってたね〜」
「めんごっ♪」
ABはまだ許す、だがC、お前はダメだ
とばかりのオーラを纏う
「ええっと〜…」
その後、質問が連発され続けて話が進まないと判断されるのだった
翌朝、火曜なので
当然のごとく登校するのだが
その前に朝のひと時だ
「やはりコーヒーはブラックに限る…なんて言えれば良いんだけど…」
とはいえ流石に女子高生がブラックコーヒーを良い顔で飲んでる訳にもいかない
女子高生とはもっとこう、キャラメルマキアートとか、カフェモカとかそういった甘ったるいものばかりを飲んでいるものだ
「…いや、流石に偏見かな?」
高校時代には年中コーラ飲んで騒いでる不良女子だっていたし、そう言う奴に限って
体型はきっちり維持している
…成績は知ったことではないが
「さて…行くか」
一緒に帰ろー?といってくれた女子はいたが、統慈の帰る家などない
という事で、適当に駅あたりまで引っ張って、電車で帰る振りをして、二駅目で対向車に乗り換えてiターンで戻るのだ
適当に考えた割には効率的な手法であり、帰り道でばったり会ったりしなければ
なんの問題もないし、時間を結構ズラす事でニアミスを回避する事が出来る
「いつものエレベーターか…」
若干憂鬱になりながらも
学校内直通エレベーターで登校して
職員に紛れている(…というかほぼ全員)二課の人員に鍵を開けてもらい
さっさと教室へ向かう
「…よしっと(美声)」
風鳴翼の一年下、立花響の一年上
という微妙な年齢設定故に、クラスメイトに原作登場人物はいないと思われる
いたとしても、
もはや統慈は覚えていないので
一切全く関係はない
授業自体は恙無く終了したので
さっさと帰宅…とはいかないらしい
警報が鳴り響き…ノイズが出現した
「マズイなぁ…」
俺のleagyarnは使いこなせでいないし、そもそも単独で戦闘したことがない俺に、大したライフセービングは出来ない
「だが…死なせるわけには…!」
これ以上の犠牲を出すわけには行かないと、俺は集団で現れたノイズに向かって突進した
主人公の聖詠は
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既存の寄せ集め
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オリジナルで行こう?
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歌わなくていいじゃん
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まんま既存パクリでやっちゃえ