戦姫絶唱シンフォギア フロウレスエナジー   作:魚介(改)貧弱卿

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第22話響の変化

「…っ!」

 

飛び出していった響と、それを追うと同時にノイズ殲滅のために駆ける翼

二人の動きは全くバラバラで共闘意識など微塵もない

 

そして、当然ながら

統慈のことなどまるで考えていない、どころか思考の片隅にすら存在していない

かたや力を振り回すだけに必死になり、かたやノイズを殺す(正確には破壊する)ことしか考えていない

 

それでは意識は隙だらけだ

当然、統慈が介入するのに邪魔などはいらない

 

sealder leagjarn nshel tron(絶望を封じる箱を開け)

 

起動させたレーギャルンを纏い

その場で待機する

 

無論、この後のイベントで発生するはずの余波をかわすための展開であり

戦闘目的でもなければ、テストでもないのだが、嫌な気配が滲み出ている空間で素面でいることもできずに着装しただけである

 

「…………………」

 

統慈の表情はやや怒り寄りの興味

と言ったところだが

その目で見ているのは年端もいかない…というほどでもない美少女達

お巡りさんこいつです

 

「…今だ!」

 

小さく呟く統慈、その視線の先には

ロクな狙いも付けずに天ノ逆鱗をブッパする翼の姿があった、そう

OTONAの介入待ちである

 

「……よし!」

 

OTONAが翼の繰り出す天ノ逆鱗を止める…言うは易し行うは難しの典型であろうが

本当に素手でシンフォギアの攻撃を止めたのである

 

当然ながら爆風が巻き起こるが

仮にもシンフォギアを装備しているだけあって、統慈にその影響はない

 

そしてそれをやり過ごしたと判断した瞬間に、統慈はレーギャルンを解除した

OTONAにバレるのを防ぐためである

 

OTONAは時に気配を察知してくる

OTONAは5期の翼がアマルガムを使わざるを得ないほどの攻撃力を持つ

OTONAは完全聖遺物装備のフィーネを撃退する継戦能力がある

OTONAは攻撃特化のギアでも軽くいなす技量がある(なおジジイ限定)

 

これだけスペック山盛りのOTONAが(たとえ一期序盤とはいえ)出てきているのだ

警戒に力を費やす事を惜しいとは考えないのが最善であろう

 

 

「帰るか」

 

ちゃんと原作通りにシーンが進展した事を見取った統慈は素早く帰還するのだった

 


 

「…ふぅ……」

 

ベッドに戻った統慈は

とりあえず今日のの鍛錬は中止になるかと考えて、自分の分+響の分の

カストディアン流(ry

を作成開始し、リンカーの調合法を確認したり、調整のシュミレーションをしたりと色々やっていた

 

のだが、結局帰ってきたOTONAは何事も無かったかのように普段通り鍛錬を宣言した為、疲弊した体で走り回ることになり映画鑑賞中に寝落ちしてしまうのだった

 


 

翌朝 ピピピピー!と煩く鳴る目覚まし時計の音で起きた統慈は、すぐさまに自分の状態を確認して、旋音のままである事を知り、それならそれで、とすぐに登校して行った

 

「のだけれど…」

 

特にすることもなく、原作開始後の貴重な時間を無駄に過ごしているという焦りだけが蓄積する

 

「とにかく、私が今するべきことは…眠」

 

統慈は眠ってしまった

 

のだが、さすがに起こされ

眠い目を擦りながら(メイクは崩さないように)授業を受けることになった

 

「旋音?大丈夫?」

「ん、大丈夫……」

 

「全然大丈夫じゃないじゃん…全く…いいよ、明日ノート見せてあげるから今日は寝てな」

「ふぁぁすぁぅ…」

 

もはや真っ当に返事すらせずに眠る旋音は、その二時間後の体育の授業になってようやく起こされるのだった

 

その後、帰宅した統慈はまず

カストディアン(ry

を飲んだ後、身体的な能力の向上のための訓練をこなし、映画を見て

宿題に追いかけ回された後に寝た

 

 

その後、本当にその後…

 

「また、フラワーにきているわけだ」

「はい!」

 

なぜか統慈は響と『ふらわー』に来ていた

 

しかも、お好み焼きを食べるという本来の目的から外れた、そう…いわば

談話目的での会合である

 

「で、急に呼び出されたんだが

何があったんだ?」

 

「実はですね…わたしは今、ちょっと悩んでることがあって」

「ふむ」

 

響は人に頼るのが苦手だ

分担的に任せることはあっても、行動自体を他者に頼ることは珍しい

 

のだが、やはり信頼の賜物か

悩み事や不安などを素直に言ってくれるようになっていた響は、なぜかふらわーでだが

相談という形でそれを打ち明けてくれた

 

のだが、はっきりと言わせてもらおう

原作改変のバタフライエフェクトである

 

「つば…えっと、最近出会った知り合いの人と、あんまり打ち解けられなくて

昨日、昨日いろいろと…その、怒られちゃって…」

「下を向くのは勝手だが

その前に情報をおくれ、まずは何があって怒られたか、どのように怒られたか、真意はその人にしかわからないが推測はできるからな」

 

適当な事を言ってより詳しい情報を書き出そうとしているが、統慈は既に知っているので、やっている事は答え合わせどころかカンニング済みのテストの採点に近い

 

「えっと…あの…」

 

隠し事の苦手な響は事情をうまく説明できずにいるが、そこを読み取っている振りをして

統慈は響の耳元に囁く

 

「二課だろ?」

 

それだけで、響は驚愕の表情をする

「大丈夫、俺も二課の所属だ」

 

遂に明かされた…というか、今まで知らせるタイミングに巡り会えなかった情報が

遂に響にわたり、そして

響も情報漏洩のリスクがなくなった事で、真っ当に話せるようになった

その結果…

 

「アームドギア…か」

「はい…」

 

響は、問題に直面していた

そう、シンフォギア最高のセリフと言う議論の時に、必ず上がってくるセリフ

『繋ぐこの手が、私のアームドギアだ!』これは三期GXでのセリフ

つまり、アームドギアが手である事を、統慈は知らないのである

 

「まぁ今は出なくても

それは強い意志が有れば出るんだろ?

なら、立花の心持ち次第だ

少なくとも古来『出したい』じゃあ出ないから、何かの一念を決める必要があるけど」

 

「じゃあ!」「気にする必要はない、それだけだよ」

 

統慈は『結局それらしい武器が出てくることがなかったからなくても十分だろう』

程度にしか考えていないが

実は的を得ているのだった

一般通過カルマノイズさんへのカウンターは

  • 転生者追加
  • 新聖遺物覚醒
  • カルマノイズさんは一般なので消えていった
  • カルマノイズの性能、ノイズ3位に下方修正
  • クリス「今回だけだかんな!」
  • フィーネ「メテオール発動承認!」

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