戦姫絶唱シンフォギア フロウレスエナジー   作:魚介(改)貧弱卿

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第26話

とりあえずまず、響と別れた統慈は

その後

 

研究室に来ていた

 

「……」

 

無言で置かれていたガングニール・ギアのペンダントに触れた統慈は

その中に宿る意思に対して問いかける

 

お前は一体何がしたいのだ?

響に力を背負わせた理由はなんだ?

 

さまざまな問いを投げかけても

なにも帰っては来ない

 

「……ダメか」

 

適合者ではない統慈では

その言葉を聞くことは叶わない

統慈ではどんなにリンカーを過剰投与しても同じだろう、適合率以前に全く適性が存在しない、そんなものでは強制的な手段でさえ伸ばしようがないのだ

 

「どうしようもない……クソッ!」

 

統慈は一頻り悪態をつくと

そのまま部屋へと帰り、小型カディンギルの作成に手をつけるべく設計図の用意を始めた

 

「パーツはダミー企業を通して民間に発注できるものばかり、真鍮・青銅、鉛と卑金属が大半なのがありがたいよ」

 

チマチマとごまかして貯めてきた競馬での利益はすでに億のケタに到達している

やろうと思えばダミーの人物を社長とした新会社とて立ち上げられるだろうが

それは危険すぎる

なにより派手に動けば財政や海外の連中に感づかれる可能性もある

アメリカが敵として関与する以上、世界経済に関わるのは危険であるし

機械系の企業は既に飽和状態であることは知っている

無駄なことはできない

なので

 

「既存の企業を使おうってことだよ」

 

統慈は凄まじい記憶力とフィーネの理論から導き出したカ・ディンギルの設計図とその素材を仕様として発注することで民間に大量のパーツを作らせて

ダミーの工場に納入させてそこで組み立てたミニ・ディンギル(仮)を多数設置する計画を立てていた

 

そしてその努力は今羽ばたく

 

「あ、もしもし私株式会社ホリ金属の山城と申します、えぇ、以前お願いしていた……」

 

少々締まらないが

全てを1人でやり遂げる必要がある以上、こうなってしまうのは仕方がないのだ

 

「ありがとうございます、それでは失礼します」

 

電話を切って、一息

あとはダミーのオフィスからFAXを送るだけとなった統慈は、少し息を吐くべく

部屋の外へと出て

 

「あら、内職はおわった?」

「え''」

 

了子(フィーネ)と出会すのだった

 

「それを見るに終わったのね?あるいはひと段落付いた、と言ったところかしら?

でも、終わりかけの時や完成した直後が一番危険なんだから、ちゃんと気をつけなさいよね?」

「はい、気をつけます!」

 

統慈は全力で手元の紙束(設計図)を隠しながら不自然にならない程度に走り、リディアンの外へ向かい

 

「…ねぇバレてる?アレバレてる?ねぇ」

 

1人で呟きながらこそこそと車を調達してダミー企業のオフィスに到着

ファックスを送信したあと、書類の原本はシュレッダーと酸で完全に破却した

直接見られたわけではないし

流石に透視能力があるわけでもないはずなので、フィーネに対する策としてはオリジナルの完全破却とコピー流失の抑制で事足りるはずだが

 

「……心配極まる!」

 

統慈は走って車まで戻るのだった

 

「で、何やったたの?

お姉さんに話してみなさい?」

「うぇ?……えっと

ちょっとした金属加工の細工物を、男物のチェーンアクセとか、作ってくれるっていう会社があったのでそこに依頼を出したんです

自分で設計したので、ちよっと手間がかかりましたけど」

 

「それで夜更かししてたってわけね?

ダメよ?あんまり手元のことにばかりこだわってちゃ

本質や本当にやりたいことを見失ってしまうわ

それに若人が生活サイクルを崩すとロクなことがないってのはホントのことなんだからね?」

「はい、痛みいります

今日はもう寝させてもらいます」

 

どうやら本当に見られてはいなかったようだ

さすが警戒対象外なだけはある

 

「……ふぁ……」

 

一応作りあくびを出してその辺りを演出しつつ、全力で誤魔化した統慈は

そのまま部屋へと帰っていった

 

「…………」

 

圧倒的恐怖と冷や汗を隠しながら

 

「はぁ……」

 

念のため、手元の書類や紙束を隠して

代わりに聖遺物関連の研究にまつわる情報の束を机に乗せて、誰が見ても

『櫻井女史の助手としての勉強中の机』

に見えるように偽装する

 

「よし」

 

ここまでしてから、ようやく統慈は眠りについた

 

「……」

 

翌朝、むくっと起き上がった統慈は

もしかしたらの恐怖に怯えながらも思考を切り替えて了子の元へと向かい

その技術を吸収するべく勉強を始めた

 

そもそも聖遺物の研究において、後のウェル以外はフィーネより前に出るものはいない

それならまずは先方から出来る限りの知識を知らねばならない

原作で強引な手段を取らざるを得なかった場面でも、知識があればなんとか出来る部分も生まれようというものだ

 


 

ガングニールの新旧奏者

奏と響の遭遇

世界を塗り替えることすら成し得るその2人の遭遇は

 

いつのまにかおこっていた

 

「奏さん!あの!」

「…………」

 

「えっと、とりあえず座れよ」

 

未来と流星群を見られなかった響はちゃんと暴走を抑えたのだが

その後精神が不安定になってしまったらしいためしばらくメンタルケアという名のカウンセリングと身体の状態分析をやっていたのだが

そこにいつも通り栄養ドリンクを奏さんに届けに行く統慈が通りすがり

前日に響に渡した容器と同じものであることから

 

①同じ飲み物(栄養ドリンク)を作っている

②それ(栄養ドリンク)を届ける人物がいる

③同じ立場(統慈の弟子)の人がいる?

④会いたい!

 

という4プロセスの思考の下

統慈の後をついてきて

統慈がドリンクを渡したところで相手が奏さんだったことに気づいた響が叫びを上げて

会えなくスニークミッションは失敗してしまった……というところだ

 

(いたたまれない……)

(いたたまれない……)

(奏さん!奏さん!)

 

(こいつ直接脳内にッ!?)

 

仕方がないので奏が響とその付着物(統慈)を部屋に上げて

適当に機を見て帰すつもりだったのだが

ここに来て響がツヴァイウィングのファンだったことが災いしてしまい

 

事件以来重体とされていた奏が普通に出てきたことで頭の中がオーバーフローしている響による『何をすればいいのかわからないけどとにかく何かしなくてはいけない』という謎の思考で行われる無限の話しかけがその機会を奪っていた

次の敵(デュランダル輸送時)は?

  • 通常クリス(イチイバル)
  • 通常クリス(ネフシュタン)
  • 覚醒クリス(ネフシュタン融合)
  • 一般通過カルマノイズ
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