戦姫絶唱シンフォギア フロウレスエナジー   作:魚介(改)貧弱卿

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第32話 デュランダル起動

「……とはいったものの」

 

「全くどうにかなる予感がしませんッ!」

 

響と隣り合う統慈はすぐさまメビウスの腕輪からエネルギーを開放

炎を全身に纏って装甲にするが、やはり反応した黒いノイズによって炎を削られ

回復が追いつかなくなるほどのダメージを受ける

 

「うぐぁぁっ!」

「統慈さん!」

 

しかし、よそ見をしている余裕はない

吹き飛ばされながらも統慈は根性で響に呼びかけた

 

「響ちゃんは攻撃に集中して!

防御は僕に……任せて!」

 

「……はいッ!」

 

響が歌う歌を聴きながら

全力で立ち上がり

 

メビウスの腕輪のエネルギーを再び開放して、それを取り込む

 

「突き出破れえええっ!」

 

解放されたエネルギーは渦を巻き

炎として溢れ、そして炎を封じる匣の中のソレと共鳴し始める

エネルギー解放、封印一部反転

 

解放率1/9+n%over不定率

限定超過

 

「バーストっ!」

 

圧縮されたエネルギーが通常空間に解放されて爆発を起こし、同時に解放された熱が炎の槍として急激に伸長していく

 

しかし、黒いノイズはこれを回避し

「はぁぁぁッ!」

 

その着地の隙に響が飛びかかって、その拳を打ち付ける

歌のエネルギーをチャージした溜め技としての一撃は、響の場合に限っては絶唱並みの威力を発揮して

……なんの効果も得られなかった

 

「嘘っ!」

「響ちゃん!」

 

炎の壁で黒いノイズの視界を遮り、そのまま飛び込んで響を回収して下がる統慈

 

しかし、ここまで十分なインターバルを取りもせずに幾度も繰り返してきたエネルギーの連続解放のせいで一時的に炎が枯渇し、人造聖遺物『メビウスの腕輪』の機能が停止する

 

「クソッ……」

 

響は出力を上げた一撃のバックファイアを受けて状態が悪化し、

統慈もメインアーム兼防御手段兼隠蔽道具の機能が喪失したことで実質無力化される

 

「あわわわっ……!」

 

響が慌てた声を上げるが

統慈はもう隠蔽など諦めたと言わんばかりにレーギャルンを起動しようとして

 

その瞬間、飛来した光の矢が黒いノイズにブチ当たる

 

「これは!」

「遅くなったわね!復帰したわ!」

 

Gatrandis babel(ガトランディスバァーベェル) ziggurat edenel(ジィッグルエッド.エェデナール)

Emustolronzen fine(エミュストォ ロンゼンフィーネ) el baral zizzl(エルバ ラルツィール)

 

一気に歌い上げられる詠唱

それはシンフォギアの、シンフォギアたる所以

了子(フィーネ)によって調整された

聖遺物としての力を解放するための定型詩(うた)

 

9Gatrandis babel(ガトランディスバァーベェル) ziggurat edenel(ジィグルノエッド エェデナァール)

Emustolronzen(エミュストォーロン ゼン) fine el zizzl(フィー ネル ツィーーール)

 

 

個々の聖遺物ごとに異なるそれを

フィーネの異端技術によって揃え、複数の聖遺物の能力・特性を揃えて共用することを可能とした歌

その名を絶唱

 

「ぶっ飛べクソノイズッ!」

 

口の悪いスラングじみた叫びと共に

ピンク色の光が解放される

 

「無茶なことを……」

 

体調どころか体の調子(物理)すら最悪であろうクリス、そしてシンフォギアの奥義である絶唱はうかつに使えば死を招くバックファイアを伴うものだ

となれば傷口が開く云々で済むような問題ではない

 

「大丈夫、問題ないわ

バックファイアのことなら気にしないで

適合率が高い正規適合者のクリスなら、今の状態のバックファイアはないにも等しいわ」

 

「どうやってそんなことを可能としたんですか!それにアレはイチイバルのギアじゃないですか!」

「私だって驚いたわよ、ネフシュタンの鎧の使い手が、まさかイチイバルのギアの適合者だったなんてね?でもほらそこはLiNKERの力よ

もともと適合率の高い正規装者にLiNKERブチ込んで適合率をさらに引き上げた、それだけの話よ」

 

エクスドライブにも近いほどの力を振りまいたクリスのイチイバル

流石にそれほどの力を受けてなお無傷とはいかなかったのか、黒いノイズの体表にヒビが入っている

 

「ここまでやってやっとコレかよ!」

「続けて歌いなさい!クリスッ!」

 

「わかってんよ!」

 

再びフォニックゲインを引き上げるための歌を始めるクリス、しかし

自分に致命傷を負わせる可能性のある相手を放置するほど、敵も愚かではない

 

黒いノイズはその程度の賢しさは備わっているのか、異様な速度でクリスへと迫る

 

「ふっ!」

 

了子の展開したバリアは一瞬後に軽々と破られ

その魔手に了子が貫かれるまさにその瞬間

 

「あぁぁああぁぁあッ!」

 

響が飛び上がって空中で加速

神足を以て割り込んでくる

 

絶唱のフォニックゲインに

直前まで撒き散らされていた光と熱のエネルギー、由来は違えど同じ力

収束・誘導を特性とする響のガングニールが己の力へと転化できないわけがない

 

その特性によって一時的に膨大な力を纏い

擬似的に限定解除に近い力を発揮して

アンカージャッキを伸張させた響は、爆発的な威力を拳に注ぎ込み

 

「ぜりゃぁぁっ!」

 

重い声と共に、黒いノイズを吹き飛ばし、さらに追撃を仕掛ける

 

吹き飛ばされた黒いノイズが()()した場所の付近に、破壊された保存ケースと

その中に覗く石色の柄

響はそれを咄嗟に掴み取り

 

「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

限定解除を起こすほどのエネルギーを無理やりに注ぎ込む

 

それは並みの歌姫が一生をかけて歌い続けてでも届かないほどの膨大な旋律

まさに贄として申し分ない音色

注ぎ込まれた(ちから)に応えて、輝剣デュランダルが起動する

 

「ガァァァッ!」

 

絶叫と共に、響が輝きに満ちた剣を振り下ろした

一般通過カルマノイズさんへのカウンターは

  • 転生者追加
  • 新聖遺物覚醒
  • カルマノイズさんは一般なので消えていった
  • カルマノイズの性能、ノイズ3位に下方修正
  • クリス「今回だけだかんな!」
  • フィーネ「メテオール発動承認!」
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