戦姫絶唱シンフォギア フロウレスエナジー 作:魚介(改)貧弱卿
「ではこれにて手続きは完了となります」
「はい、確認しました」
現場責任者である友里さんの端末とアメリカ側で用意された電子印鑑による捺印がなされ
正式に輸送任務は終了
このミッション、ノイズが出たにもかかわらずなんと死者は0人となった
「……これも技術向上の賜物ですね」
「はい!」
感慨深げな友里さんに笑顔で頷く統慈
線路は大破してしまったために貨物列車(に偽装した輸送車両)は置き去りにせざるを得なくなったが、エージェントたちは皆帰還し
そこからしばらく平和が続く事となった
「……しっかし静かですね〜街の中には軍人もいないし、一時とはえらい違いだ」
「あぁ、アメリカの戦力は軒並み横須賀に回してんのかもな」
「まっ、そんなのもう関係ないんですけどね〜」
好き放題に各方面へと聖遺物関連の研究を進めながら統慈は笑う、やはり櫻井理論の欠落部分が記された擬似聖遺物
擬似聖遺物の少数ながらの生産を可能としていた
「アメリカのために割く時間も短く済んだし、僕も頑張らないと!」
素早く移動しながら施設内電話を受けた統慈はそのまま固まり
「アメ公やりやがったなぁっ!
山口さん!ライブ会場にいるエージェント総動員します!マリアとか言うのが仕掛けてきました!」
「なんだってぇ!?」
なかなかのリアクションを見せたエージェントを相手に事情は告げず
二課内からのバックアップ体勢を整えるように指示する統慈、本来なら統慈に指揮権はないが、技術開発部門のセクションリーダーとしての堂々たる振る舞いがエージェントを動かした
「現場エージェントは全員自己判断でのタスラム使用を許可!装者はまだですか!?風鳴さんは!」
〈ダメです!今シンフォギアを晒せばテレビを通して!〉
通信に割り込んできた緒川さんの声が統慈を制止し、同時に現場エージェント側の指揮官として情報を提示する
〈こちらから回線を物理的に切断します、通信回復をジャミングしてください!〉「了解しました!」
「前崎さん!テレビの電波をジャミングしてください!」
「良いんですか!?そんなの電波法の!」「やれ!」
鬼気迫る表情がエージェント・前崎の行動を強要し、そして彼は電波ジャミングを決行、わずかな時間を稼ぐ
「翼さん!テレビ回線を止めました!」
〈助かった!〉
衆目がなくなった事でようやくシンフォギアを纏った翼さんと同時に会場にクリスが突入し初手から全力と言わんばかりに絶唱の序詞を歌い始める
しかしそれはフリ、わざと大きく詠われたそれを耳にした敵は即座に警戒態勢に入り、大きく動いて分散する
それは正しい、シンフォギア装者といえども絶唱に対処するためには一人を犠牲に彼我の絶唱を相殺させるか、大きく動いて攻撃範囲内から脱することが必要となる
戦闘継続のために最適な対処と言っても良い
「
考えられる可能性は二つ
シンフォギアを以ってシンフォギアを制する為の戦闘マニュアルを既に持っているか
最低一度は絶唱を歌い、または歌われてその威力を知っているか、と言うところだ
「だがイチイバルの広範囲殲滅攻撃型の絶唱を前にして散開するのは悪手だ
敵のマニュアルもまだまだ未完成と見える」
現場は戦局を変えてクリスが仮称ピンク、響が仮称緑、翼がマリアを相手にとっての1対1へ、しかし響のパンチ力の高さは敵を上回っていたようで
緑のアームドギアが圧し折られる
ピンクも射撃技ではイチイバルに及ばないのか押され始めていく、
お互いの危機を察したか、集合したマリア達はノイズの中でも危険な増殖タイプのノイズ・フルクリースを呼び出し、自分達は逃げながら周囲全てを巻き込んでの大規模殺戮を決行しようとする
しかし物事はそう上手くは行かないもので
〈S2CA、トライバースト!〉
3人の装者達が重ねて放った絶唱により増殖型ノイズは丸ごと消し飛ばされたのだった
ポッキー!(関係ない)