戦姫絶唱シンフォギア フロウレスエナジー   作:魚介(改)貧弱卿

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第6話 精密検査

翌朝になり、6:30

 

統慈は職員がセットしていたらしい目覚まし時計に起こされた

 

「…クソ…最悪な目覚めだ…」

騒がしいアラームにガンガンとノックされる頭蓋は鈍痛を発し、尚更に動きを鈍らせる

 

「仕方ない…起きる」

 

無理矢理に体を起こして

伸ばした腕で目覚まし時計を止める

 

普通にボタンノックで止まってくれるタイプだった

 

「ごぁぁあ…はぁ」

 

統慈は部屋を出て、ゆっくり歩き

すれ違う人に挨拶しながら

司令室を目指す

 

「失礼します」

「…おう!来たか!」

「はい」

 

 

司令室に入ると、そこにはOTONAと

了子、緒川、さらにSAKIMORI(予定)

ノイズ絶対殺すウーマンという

初期メインキャラ勢揃い、

 

そして、一番驚くべきは

 

「なんで5部門の部長級が揃ってらっしゃるんですかね…」

 

そう、人手が足りないという全部門、全ての部長級が揃っているるのだった

 

「お忙しいことで、全く」

 

小声で呟く統慈

 

「いやいや、全くもって忙しいですよ」

背後からの声、それは緒川の声だった

 

「フロント側兼任のオペレーターですからね、ツヴァイウィングのマネージャー業も忙しいですし、仕事量も比例して増えるってものですよ」

 

「お疲れ様です」

 

背後から歩いて来た緒川の語り

その表情は完璧に平常だが、やはり本人的には疲れているのだろう

 

「さて、今日は各部門への挨拶とある程度の機械操作の説明…と行きたかったところですが

検査や就業時間等の説明が先に入ります」

 

自分が先導しますので、と歩き始めた緒川に統慈は慌てて追従する

 

営業以外の5部門への挨拶に1時間以上かかるとは思わなかった

 

「…以上で終わり、にはなりませんよ?

これから公的身分の説明と就業時間、環境の説明、書類の作成と検査…まぁいろいろありますから」

 

笑顔で言い切る緒川に、はやくも帰りたくなる拍木

 

「書類までは……終わった…」

結局5時を超えてしまった

「………仕方ないか…」

 

緒川の移動が早すぎて常に駆け足で追いかけるような状態だったが、

まぁそれも終わりだ

 

「最後に、検査ですよ

身体検査と内科検診、最後に採血、こちらもだいたい1時間で終わりますよ」

 

緒川が忍者じゃなくて悪魔に見えて来た

 

「それじゃあ検診始めるわね」

「よろしくお願いします」

 

検診を受けに医務室に移動した統慈を待っていたのは、原作に登場しない…と言っても描かれていないが存在は示唆されている役職だった

医務官の女性、名前を悌 明美(オモカゲ アケミ)

 

その姿は、黒髪ストレートロングのほっそりとした、165くらいの身長

その容姿は、前世の統慈の母親とまったく同じだった

 

(表情を取り繕う技術は上がってるよなぁ)

 

驚愕を取り繕いながら

検診を受ける、まずは問診から始まり

脈拍、血圧測定、寄生虫検査

そして採血へと進む

 

「じゃあちょっと痛いですけど

我慢してくださいね」

無言で頷いて、左腕を出す

 

「はい、おしまいです…あとはこっちで機械検査するからね、帰って大丈夫よ」

「わかりました」

 

席を立って、袖を戻し

部屋に…いや、司令室に向かう

 

「もう夜ですよ、18時ですよ…」

採血で血液量が減ったからか、書類がどうこうに気をすり減らしたか

ぼーっとする頭を抱えて入室

 

その瞬間

「それでは!新たな仲間!拍木統慈君の歓迎会を始めるぞ!」

「…………は?」

 

フリーズした

「さぁ、今日の主賓、席にどうぞ」

「…はい」

 

とりあえず誘導に従って席に座り

クラッカーの炸裂音に軽くビクつく

 

「そういえば…」

(宴会好きだったなこの人、今思い出したよ)

 

この人は格闘どころではないバトルスタイルの印象が強すぎて前線に出ないのに前線指揮官として認識していたからである

 

「せーの!」

《就任&誕生日おめでとう!》

 

(…………は?誕生日?たしかに覚えていないとは言ったがそれはこの体の話であって……ダメじゃん)

 

自分で混乱して自分で納得するという器用な行動をとりつつ、表情は平常に保ち

「みなさん、ありがとうございます」

とりあえず一つ、コメントを送る

 

「主賓入場のサプライズも終わった事だし、サッサと食おうか!」

二課も忙しいと言いつつわざわざ司令室の大改装までしておきながら食事とは、全く恐れ入るが

それ自体は嫌いじゃない

「とりあえず…乾杯の音頭を風鳴司令にお願いします」

「おいおい、俺が取っていいのか?…まぁいいか!統慈の就任を祝って、乾杯!」

《かんぱーい!》

 

みんながみんなテンション高い訳ではないようで、流石に冷静に、もう飽きた、という目をしているものも居る

逆に毎回楽しんでいるような奴もいる

 

(個性的な職場だなぁ…まぁ戦闘中に歌うくらいだし、それもそうか)

 

統慈は手元のシャンメリーで乾杯に応じる

……流石に未成年に酒を飲ませるような公的組織はないようだ

 

「まぁ、いいか」

 

………結局パーティは22時くらいに自然と解散になり、弦十郎率いる有志が二次会に繰り出していった

 

一方統慈は部屋に戻り、未だ殺風景な部屋をどう綺麗に保つかを考えていたりする

統慈、実は片付けられていない部屋や秩序立てられていない数式などが大っ嫌いであり

即刻正そうとするタイプなのだが

 

収納に対して物数が多いと

どうも部屋内装側に露出してしまうものもある訳で…そういったものを避けられないホコリなどからどう保護するかと悩んでもいる

 

「ようやく一日終わった…この調子でやってはいられないぞ、疲れ果てる…」

 

そう言い残して、統慈の意識は闇に沈んでいった

そろそろ聞かないといけないんですが 主人公は絶唱しますか?

  • YOU絶唱顔晒しちまえYO!
  • いや…流石にドン引きです…
  • シンフォギアもどき使うだけなら…
  • ↑いやRNもあかんやろ

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