鬼狩り抜刀斎   作:チチオマコト

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いろんな方から続きを期待されてしまった。
そして出来上がった駄文・・・




胡蝶しのぶと抜刀斎~

 

 

 

 私、胡蝶しのぶは鬼の首が斬れない鬼殺隊隊士だ。

 そのような隊士は前線に出ず剣を置き、隠と呼ばれる鬼と剣士の戦いの後処理や隠蔽、負傷した剣士の救護を行う部隊に身を寄せるのが通例だ。

 実際に私は自身の育手にそうなるように勧められた。

 でも、私は何としても自分の手で鬼を倒したかった。

 両親を鬼に喰い殺されているからというのもあるが、それ以上に姉の存在が大きかったと思う。

 私の姉である胡蝶カナエは私とは異なり、隊士として優れた才を持っていた。

 私より高い背丈に長い手足、そして女の身でありながらいずれは鬼殺隊の柱にもなれるであろう剣才。

 育手曰く単純な剣才のみなら私も負けていないそうだが体が足りない。

 鬼殺の剣士にとってもっとも重要な鬼の首を斬る才能のみ欠けている。

 認めたくなかった。姉さんだけに鬼を狩らせて自分は安全圏で後方支援に留まるなど。

 そんなことは絶対に認められない!!

 

『鬼を倒そう。一体でも多く。二人で』

 

 かつて姉さんと誓った約束。

 それを果たせるようになるまで私は諦めれない!!

 

 そこから鍛錬を続けた私は育手の師範の反対を押し切り、最終選別に参加できることになった。

 未だに鬼を一人では殺せないが、最終選別は7日間鬼が住まう山を生き抜くことが合格条件。

 必ずしも鬼を殺す必要はないのだ。

 

 今思えば当時の私は焦っていたのだろう。

 姉さんが私より先に最終選別を受け、隊士として鬼と戦っている状況で、何一つ変わらない自身の状況に...

 

 実際に最終選別に参加して自身の認識の甘さを痛感した。

 最初のうちは私の動きの速さに鬼たちは恐れをなしたのか、積極的に私を襲ってくることはなかった。

 だが時がたち私が首を斬れない剣士だとわかると、鬼たちは何のためらいもなく私に襲い掛かってきた。

 当然私にできることは防戦と逃亡のみ。

 情けなかった。腹立たしかった。でも私には何もできない。

 だって鬼を殺せないから。

 

 ただ逃げ続けるにも限界があった。

 遂に鬼に追い詰められた私は無様にも地面に尻餅をついたまま、度重なる逃走による疲労と死への恐怖で立ち上がることもできず、

 

 

『ごめんなさい、姉さん・・・約束守れそうにない・・・』

 

 もう後は鬼に殺されるのを待つだけだった。

 

 

 

 あいつが来るまでは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・無事か?』

 

 

 小柄な男の剣士だった。

 緋色の髪を束ねた鋭い眼光の少年。

 歳は私と同じ13,4といったくらいだろう。

 男性は女性より体の成長が遅いため、当時のあいつは私とほとんど変わらない背丈しかなかった。

 

『ここら周辺の鬼は既に粗方狩りつくした。おそらく君が相手取っていた今の鬼が最後の一体だったんだろう』

 

 私と同じで剣士としては致命的なまでに恵まれていない体格。

 なのにこいつは私が求めてやまない才能をだれよりも持っていて

 

『救援に遅れてすまない。だがもう大丈夫だ。それも今殺した』

 

 こんなふざけた言葉を私に投げかける。

 

『・・っ!!誰も助けて欲しいだなんて頼んでないわよ!!』

 

 まぁさすがに助けられてこれはなかったと思う。

 ただ当時私は同じく体格に恵まれない剣士がこうまであっさり鬼の首を斬り、なおかつ他の選別参加者のことにまで気をくばってたのが気にくわなかったのだ。

 さらにそれが当たり前かのような振る舞いも癇に障った。

 まぁ要は嫉妬だ。

 

 鬼を殺せず、見立ての甘さで我が身を危険にさらした自分との差を見せつけられた気分だったのだ。

 

 けれどもそんな私の言葉にあいつは

 

『そうか。余計なことをしたようだな、すまない』

 

 気を悪くした様子もなく、表情一つ変えずにそう返し、私の下から離れていった。

 

 

 その後最終選別最終日が終了して、私を含めた参加者が全員合格しているという過去に例のない結果となった。

 間違いなくあいつのおかげだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 それから私は正式に鬼殺隊の隊士となり、姉さんの継子となった。

 

 姉さんの任務に同行する中で、私はある研究に取り組んでいた。

 

 

 鬼を殺す毒の開発だ。

 これさえ完成すれば首を斬らずとも鬼を殺せる。

 鬼を殺せるなら私は姉さんと一緒に戦える。

 ようやく希望が見えてきた中、凶報が届いた。

 

『カァー!カァー!花柱、上弦の弐ト交戦ーー!付近ノ剣士ハ救援ニーー!!』

 

 

 

 私は急いで救援に向かった。

 ようやく姉さんの力になれると思っていたのに・・・

 

 

 

『姉さん!!・・・っ!!』

 

 現地に到着して見たのは以前より背丈が伸びたが変わらず鬼殺隊の中では小柄な、かつて嫉妬した緋色の髪の剣士。

 そしてその剣士に抱きかかえられて運ばれている姉さんの姿だった。

 

 それを見たら状況はすぐに察することが出来た。

 私はまたこの剣士に助けられたのだと。

 かつての嫉妬心が再び沸き上がり、あいつを睨みつけてしまったと思う。

 

『急いで蝶屋敷に』

 

 だけどあいつの一言ですぐさま正気に戻る。

 そうだ今はそんな場面じゃない!

 

『ええ!龍柱様はそのまま姉さんを抱えて蝶屋敷に向かってください!私も後を追いかけるので!』

 

 

 そこから全速力で屋敷に帰還して、姉さんの治療を行った。

 戦闘による外傷自体は大したことなく治療に問題はなかった。しかし、敵の血気術の影響で機能が大幅に低下してしまった肺だけはどうにもならなかった。それでも機能回復訓練後は日常生活を送る分には問題はない状態に持っていけるだろう。

 

 剣士としての命は尽きてしまったが・・・

 

 

 

 

 

 ただあいつが救援に駆けつけてくれなかったら、こんなものでは済まなかった筈だ。

 さすがに今度ばかりはお礼を言いに行かなければと思うも、あの最終選別以来私はあいつを避けてきた。

 あいつと会うとあの時の惨めな思いを思い出してしまいそうだから・・・

 

 そんな私でも噂だけはよく耳にしていた。

 それによるとあいつは、あの最終選別からわずか一ヵ月で当時の下弦の参を討伐して柱に就任。

 柱に就任してからも多くの鬼を斬り、更には十二鬼月最強である上弦の壱と遭遇、戦闘の末生き残り、現鬼殺隊最強の剣士と言われてるということ。

 

 未だに鬼を自分では一体も殺せない自分とは大違いである。

 

 噂だけでも自分と比較して嫉妬を抑えるので必死なのに、会ってしっかり会話するなんて出来るだろうか・・・

 

 だがここで礼の一つも出来ないようでは蝶屋敷の人間全員の人間性が疑われかねない。

 私は覚悟を決めてあいつの屋敷に訪れた。

 

 あいつの屋敷は屋敷というより小屋にしか見えないもので、一応名称が龍屋敷のため屋敷と呼んでいる。

 

 小屋の付近まで来るとあいつは私の気配を感じたのか、小屋から出てきた。

 

「龍柱様、此度は私の姉胡蝶カナエの窮地を救って戴いて誠にありがとうございます。貴方様のおかげで姉は命に別状はなく今は機能回復に努めています」

 

「そうか、それはよかった。胡蝶さんには無理をしないよう伝えておいてくれ」

 

 こいつはどうやら積極的に会話はしないが水柱の冨岡様と違って喋ること自体はしっかりできるようだ。

 

「わかりました。姉に伝えておきます」

 

「それと龍柱と呼ばれるのはあまり好きではない。緋村か抜刀斎でいい。様もいらん」

 

 こいつ、緋村抜刀斎はどうやら柱の敬称で呼ばれるのが嫌なようだ。

 ここで普通なら緋村さんと呼べばいいんだろうが、私はなぜかそうしたくなくて

 

「ならば貴方の本当の名を教えてください。姉の恩人の本名をしらないというのも恥知らずな話ですし、何より抜刀斎さんと呼ぶのは私自身抵抗があります」

 

 私のこの言葉にあいつは少し驚いた顔をして、少しばかり逡巡してから

 

「・・・剣心だ」

 

 と名を名乗った。

 

「緋村、剣心さん」

 

「ああ、御館様以外に本名は名乗っていないから、知らないものがほとんどだろうな」

 

「なぜ本名を名乗らないのですか?」

 

 最初はお礼を伝えたら早々に立ち去る予定だった。

 ただ思っていた以上にこいつがこちらの問いに返事をしてくれるから、そして私自身こいつのことをもっと知りたいと思ってしまったから

 私の知るこいつは最強の剣士であり、他者を気にかけることが出来るやつであるというくらいだから・・・

 

「・・・怖いからだ」

 

 だからこの問いには心底驚いた。

 

「怖い?貴方ほどの方が一体何に恐れているというのですか?」

 

「常に恐れてるさ。元々剣術は好きだが、殺し殺されるなんて状況は好きじゃない」

 

 むしろ何時も怯えてるくらいだ、そう言ってこいつは私の目をしっかり見つめながら、

 

「それでも俺は鬼殺隊の剣士で、俺が刀を振るうことで助かる命があるなら、俺はその恐れを心の奥底に封じ込める」

 

 そのための偽りの名なんだと、こいつは言った。

 抜刀斎は最強無敵の剣士を演じるための名。

 心の奥底にある剣心としての恐れを隠し通すための仮面。

 

「話し過ぎたな・・・幻滅したか?最強の鬼狩り抜刀斎なんて大層な呼び名がつけられているが、俺は本心では常に刀なんて握りたくないと思ってる小心者なんだ」

 

 私はその言葉を聞いて安堵してしまった。

 こいつも私と同じなんだと。

 

 それでいて、その怖さを隠し通してでも戦う本物の強さがあるやつなんだと。

 その生き方はひどく歪なのかもしれない。

 でも私はその生き方に憧れを抱いてしまった。

 でもあこがれるだけではダメだ。

 

 だから私は

 

「そうですね、幻滅しました。貴方はさん付けで呼ぶ必要はなさそうですね」

 

「・・・」

 

「今日から私はあなたのことを剣心と呼ばせてもらいます!あなたのことを今後最強の柱だなんて思いません!」

 

「・・・好きにするといい」

 

「ええ。そうするわ剣心」

 

 この時からこいつ、緋村剣心は私にとって嫉妬の対象から目標の人物になったのだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 何話してんの俺!!!!!!!!!!!!!!!!

 完全にしのぶちゃんに呆れられたじゃん!!!!!!!!!!!!

 バカ俺、あほ俺、抜刀斎はこんなこと言わんじゃろがぁ!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 童磨追っ払った時もカナエさん抱きかかえて移動しようとしたら、しのぶちゃんが丁度来て

 そん時のしのぶちゃんの目と言ったら(泣)

 完全に汚物見る目だったよ(号泣)

 

 

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 未来の蟲柱の憧れはスゲー(バカ)奴だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




しのぶちゃんヒロインみたいな感じになっとるけど、ヒロインとかどうしよう・・・
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