鬼狩り抜刀斎   作:チチオマコト

6 / 7
もう少し原作前の話を書こうと思ってたんですけど上手くいかず、いきなり原作スタートします(汗)

後今回の剣心(偽)の内心は結構シリアスな感じです。
最初はいつも通りバカキャラでいこうと思ってたんですけど、そうするとこれまた上手くいかず・・・


原作開始
日輪と龍柱と呼吸


 

 

 世界は何時だって、こんな筈じゃ無かった事ばかりだ。

 

「頑張れ!・・・禰豆子」

 

 なんでこんな事に・・・

 

 俺が村まで炭を売りに行き、その次の日に帰ってきたら家にいた家族は皆血を流しながら何者かの手によって殺されてしまっていた。

 その中で唯一息があった妹を村の医者に診せるべく山を降りている最中・・・

 

 妹、禰豆子は人喰いの鬼になってしまった。

 

 そして今まさに俺は鬼と化した禰豆子によって喰われようとしている。

 

「頼む禰豆子・・・正気に戻ってくれ・・・鬼になんかになるな!」

 

 俺は押さえつけられながらも、必死に禰豆子に語りかける。

 家族を護れず、たった一人生き残った妹は鬼になった。

 ならば鬼になった妹を救う。

 それこそが今自分に出来る唯一のこと。

 

「・・・ウッ、ウウッ・・・」

 

 すると禰豆子の瞳から雫が流れ落ちる。

 

 禰豆子は泣いている。

 まだ心まで鬼に染まりきっていないんだ!

 

 そう分かると俺は更に語りかけようとした、がその時誰かが禰豆子に向かって刀を振り降ろそうとしているのが見えた。

 俺は必死になって禰豆子を抱え込む。

 そして雪の上を転がり、その刀から何とか禰豆子を護る事に成功すると俺はたった今禰豆子を斬ろうとした男を見る。

 男は赤髪の長髪に短身痩躯な体つきをし、左頬に刻まれた大きな十字傷が特徴的な酷く冷たい眼をしている人だった。

 

「・・・何故邪魔をする」

 

 禰豆子を斬り殺そうとした十字傷の男は、その眼と同じく冷たい声音で俺に話しかける。

 俺はその眼と声に畏縮しそうになるのを必死に耐えて声を張り上げた。

 

「妹だ!禰豆子は妹なんだ!」

 

「・・・なるほど。身内を鬼にされたか」

 

「そうだ!それに禰豆子は誰も殺してないんだ!」

 

 俺は男から禰豆子を護るべく言葉の限りを尽くそうとした。

 

「俺の家には一つ嗅いだことのない何者かの匂いがしたんだ!多分そいつが俺の家族を殺したんだ!」

 

「・・・そうか」

 

 男はそう言うと刀を下ろした。

 

 理解してくれた!

 そう思ってつい油断した次の瞬間、男は俺の視界から消えた。

 それと一緒に抱きかかえていた筈の禰豆子も消えていた。

 

「なっ・・・禰豆子!」

 

 俺は禰豆子を探すために必死になって辺りを見回す。

 すると背後にて禰豆子は男によって地面に押さえつけられながら刀を頚元に突きつけられていた。 

 

「・・・悪いが俺は鬼殺隊の剣士だ。鬼を狩る事を生業としている。ここでこの子を見過ごす気はない」

 

「まっ、待ってくれ!本当に禰豆子は人を殺してなんていないんだ!」

 

「確かにお前の妹からは人を喰った鬼の放つ独特の匂いはしない。だが、それならば尚の事今ここで人として殺してやるべきだ」

 

 男は俺を鋭い眼で見ながら

 

「お前は妹を人喰いの化け物にしたいのか」

 

 と言い放つ。

 

「禰豆子は人を喰ったりなんてしない!・・・俺が決してさせない!」

 

「不可能だ。お前は食事をせずに生きられるのか?鬼にとって人を喰うのは生きていくための本能だ。それを抑える事など出来はしない」

 

 だから俺達は鬼を狩らなければならない。

 男はそう続けながら刀を振り上げようとする。

 

 駄目だ。

 この人は絶対に鬼になった禰豆子を殺そうとする。

 なら、どうすればいい?

 戦う?

 不可能だ。

 さっきどうやったか分からないが俺の視界から一瞬で消えて禰豆子まで奪った事を考えると、この人は鬼を殺すための特別な力がある・・・

 ただの炭売りの俺がどうこうできる人じゃない・・・

 

「お、お願いします・・・禰豆子を、妹を殺さないで下さい・・・俺がきっと妹をもとに戻して、家族を殺した犯人も見つけてみせます・・・だから、どうかっ・・!」

 

 だから俺に出来ることは惨めったらしく頭を垂れながら懇願することのみだった。

 

 それでも俺は、もうこれ以上失う訳にはいかない。

 

 だって禰豆子は今俺に残された、たった一人の家族なんだから・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 今俺の眼前には必死に鬼になった妹の命を救うべく、雪に頭を擦りつける少年がいる。

 

 俺はこの少年を知っている。

 原作主人公の竈門炭治郎だ。

 

 俺はこの少年が無惨によって家族を殺され、妹を鬼に変えられる事を知っていた。

 だからこそ少年の家族を救い、かつ無惨を討伐するために竈門家の情報を調べていた。

 

 だが流石は最後の日の呼吸を継承する一族と言うべきか、彼ら一家の情報は中々手に入らなかった。

 

 ようやく居場所を突き止めたと思えば全ては遅く、原作通り彼の家族は殺され、妹も鬼とされていた・・・

 

 唯一原作と異なる点と言えば、鬼となった禰豆子ちゃんを殺そうとしているのが冨岡さんではなく俺ということ。

 

 この少年が何も悪くない事は分かっている。

 悪いのは全ての元凶である鬼舞辻無惨、そしてこの事件が起こる事を知っていながら、それを阻止できなかった俺自身だ。

 

 それでも目の前でうずくまりながら懇願する少年に俺は心を鬼にし抜刀斎を演じる事も辞めて声を張り上げる。

 

「ふざけるな!お前如きにいったい何が出来る!」

 

 俺の怒声に炭治郎は体を強張らせる。

 それを見て罪悪感に苛まれるも、俺は更に追い打ちをかける。

 

「先程のあの程度の俺の動きにまるで反応できず無様に妹を奪われ、更にはその相手に頭を垂れて懇願する以外何もできないお前が!」

 

 この子の行動は何一つ間違ってない。

 普通に考えて今の炭治郎が俺に適うわけがなく、下手に特攻紛いの行動に出ても、彼が俺の下に辿り着く前に俺が禰豆子ちゃんの頚を斬る方が明らかに早いだろう。

 

「今この時に何も出来ない人間が今後何かを成せるわけがない!」

 

 だけども彼には今ここで厳しい現実に立ち向かって貰わなければならない。

 

 別に俺は炭治郎を鬼殺隊に必ず入隊させたい訳じゃない。

 この少年が鬼殺隊に入らずとも俺は全く問題ないのだ。

 

 ・・・いや、まぁ物語的に問題ありかもしれないが、彼の人生を俺が縛りつける権利などないわけだし・・・

 

 まぁどのみち今ここで炭治郎が立ち上がる事が出来なければ、彼は一生この事件に苛まれ続けて、何れは生きる気力を失ってしまうだろう。

 

「・・・恨みたければ俺を恨め。だがお前の妹を人喰いにせぬためにも俺は躊躇しない!」

 

 炭治郎の方を見れば、彼は既に心身ともに疲弊している状態にも関わらず俺の心無い言葉によって頬を濡らしていた。

 それを見て一瞬決意が揺らぎかけるも、意を決して刀を振り上げた。

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 やめろ・・・

 やめてくれ!

 

 俺は必死に禰豆子を殺さないでくれと頼んだ。

 しかし男からの返答は全く容赦なく、それでいて完全な正論だった。

 男の言葉を聞きながら自分の認識の甘さと無力さを痛感して、涙が溢れた。

 

 そして男は再び刀を振り上げる。

 

「うっ、うぁぁぁぁあ!!」

 

 それを見た俺に出来た最後の行動はただ我武者羅に手元の斧を持って男に突撃することだけ・・・

 

 だけれど、こんな考え無しの突撃がこの人に通用するわけがない。

 どうする・・・

 どうすればいい・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

『呼吸だ炭治郎。息を整えてヒノカミサマになりきるんだ』

 

 

 

 

 それは嘗ての父の言葉

 

 その言葉を思い出したと同時に俺の体は加速した。

 

「な、に・・・ッ!?」

 

 男は俺の動きの変化に驚きの声を上げるが、そんな事に構うことなく斧を振り上げ大上段からの一撃を放とうとする。

 例え此れで俺が人殺しとなろうとも禰豆子だけは護ってみせると覚悟を決めて!

 

「あぁァァァあ!!」

 

 必殺の覚悟で放った一撃。

 

 だけども男の姿は禰豆子と共に再び消えていて

 

 "龍の呼吸 肆ノ型 龍巻閃"

 

 またいつの間にか背後に回っていた男の刀の峰打ちを頚に食らってしまい、俺は意識を手放した・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 やり過ぎたぁぁぁぁぁあ!

 

 最後の炭治郎の動き!

 あれ明らかに全集中の呼吸を使ってたよなぁ・・・

 

 まさか俺が追い込み過ぎて原作の段階飛び越えて覚醒するとは・・・

 

 ヒノカミカグラェ・・・

 

 

 まぁ起こっちまったもんは仕方ない!

 今はこの二人をどうするかだな。

 

 今俺の目の前には炭治郎だけじゃなく禰豆子ちゃんも一緒に転がっている。

 まぁ原作通り炭治郎失神させたら今度は禰豆子ちゃんが兄を護るため俺に襲いかかってきたわけだ。

 

 んでもって俺は禰豆子ちゃんの頚を鞘でド突いて本日二人目の昏倒者誕生!といった感じた。

 

 まぁこれ以上俺が何かしてやれる事もないし、後はこちらの事をさっきからずっと観察してる人にぶん投げよ。

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 最後の最後でこの男は締まらない・・・

 

 

 




何故こうなったのか・・・

Answer 作者に文才が無いから
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