久々の投稿になってしまい申し訳ありません...。
活動報告をご覧いただければ私の生存は確認できますので...(露骨な宣伝)
爺はスチュワートとともにレスポンダーのシステム内に大量に残された情報を整理して、レスポンダーの残された仕事をハルロが片付けて再び情報を共有するといった作業を行なっている。
—ハルロはというと「少し待っていてくれ」とだけ言い残して廃教会から立ち去った。10分ほど前の話である。
自動化され、フュージョンコアによる半永久的な電力供給により人はいないがこうしたシステムのみが動いている。教会のベンダーロボットやキオスクと呼ばれていたレスポンダーのデータベースがそれにあたる。
またフラットウッズの再探索を行った。これによってこの町にもはや生存者はいないことがはっきりとした。キオスク内のデータベースに名前が残されたレスポンダーメンバーの内大半が、なんらかの要因でこの町で息を引き取ったのだ。
大抵のレスポンダーが当時の現状についてのホロテープを残しているために推測するのに事欠かなかった。
「自動化とはすばらしいなっ!」
「記録物が綺麗に残りますからね。まぁしかし希望とは言い切れない程度のものにしがみついて生きるようなそんな感じが見られますね...。」
「まさに『藁をも掴む』ほどに必死だったのだろうよ...戦争以来、政府の機能が停止してしまった中でどうにか生き残るのにな。」
「なるほど...このレスポンダーという組織はかなりの規模があるように見えますから、この分ならある程度の生き残りがいる可能性を念頭に、広い範囲を動く必要がありそうです。」
「まぁ、おれは元よりそのつもりだったがな。」
「そうですか?」
「あぁ。ここを探るのが終わったら、アパラチア北部のグラフトンを目指すつもりだよ。」
「何か当てがあってですかな?」
「うぅむ、それは無いが...グラフトンは工業地帯だったからな。グラフトン市もチャールストンやワトガほどとは行かずとも人口は多かったはずだ。生き残り探しと資材探しにはうってつけだろう?」
突然爺の口から出た知らない地名に困惑したスチュワートは
「あぁすまんな知らないか。おれはちっさい頃からアパラチアにいたもんだからなぁ?ハッハッハ。」
「えぇとぉ、まずモーガンタウンがどこです。」
「フラットウッズの北だ。64号線を登った先だな。」
「この空港がある町ですか?」
「あぁ。あそこには2つ空港があったからな。一つは軍に買い上げられて空軍基地になったが。」
「で、その上まで登ったところが?」
「グラフトン市だな。ダムがある。」
「モーガンタウンに流れる川を上った先ですか?」
「あぁそう、それがグラフトンダムだ。まぁその位置からではグラフトン市街が遠いのだがな。」
「チャールストンは?」
「グラフトンに比べれば近いぞ。だいたいモーガンタウンまでと同じ距離さ。64号線を逆に下れば良い。」
「チャールストンというと州都所在地ですね。」
「あぁ、チャールストンの議事堂がある。」
「なるほど成る程。で、我々は64号線を登って東へ出てモーガンタウン経由でグラフトンですか?」
「それでもいいのだがそれだとグラフトン市街まで遠い。おれは64号線を西へ出るつもりだ。」
「あぁ、分かりました。他の方々とはどの道別行動ですかね。」
「まぁそうなるだろうよ。仕方ないさ。」
「分かりました。」
ところで、...と思い出されたのはハルロの事。
「「奴はまだ帰ってこないの(です)かね?」」
まだハルロを待つ2人である。
「さて、マックからの話でエアライフルが欲しいらしいがどの程度突き詰められるかね?」
「エアライフル自体の構造をよく知らないのですが」
「競技用のエアライフルなんてものがあるんだけども、その参考書がないとなんとも言えないね...」
そんなことを話しつつウィリアムの方は手元で既になにかエアライフルらしいものを作っている。
「ウィリアムさんそれは?」
「これかい?簡単に言うと水鉄砲さ。」
「水鉄砲ですか?」
銃身はパイプで作られており水鉄砲にしてはかなり径の大きいものだが、銃身下部のポンプ機構はまさに水鉄砲である。
「ただこれだけだと弾頭を飛ばせる程には空気を圧縮できないし気密性も低いから、これをベースに作っていこうか考えててね。」
「気密性と圧縮部の改良ですか。」
「うん。君には圧縮部の改良に貢献してもらおうかとね。」
「なるほど、わかりました。」
そう話すところにハルロがやって来た。
「よう!ウィリアム、ハヤトじゃまするぜ。」
ジャンクが大量に入った箱を抱えている。
「やぁハルロ、ジャンクだねありがとう。」
「こんな量をどこで手に入れたんですか?」
「いやなに俺は爺さんの下でキオスク内の情報整理に出てるからな。ジャンクだったら大量に手に入るのさ。」
「それで、箱に入り切らなくなったから抜けて来たってことさ。私の頼みでね。」
「なるほどそうなんですか。」
「まぁそんなわけでハルロの持ってきてくれた材料からエアライフルを作るとしよう。ハルロはまた戻ってくれて構わないよ。」
「酷い言い様じゃないか...まぁ良いさ俺にはわからない話だろうからな...ハッハッ」
「ってことがあったんだ爺さん。」
「ハハァーンなるほどねぇそりゃてーへんだ。ハッまぁいいさ。次は農業センターに行ってくれ。フラットウッズから橋を渡ってすぐなはずだ。フローリィとMsクリプトンとアリサカくん辺りが肥料を取りに行くとかなんとか話していたからきっと居るだろうよ。気ぃつけてなぁー?」
「爺さん俺に拒否権はないらしいな。まぁそれが今の仕事だがな」
「ハッハハよろしいよろしい」
「...ところで爺さん、話は変わるんだが」
「どうした?」
「爺さんはフラットウッズから出てどうするんだ?」
「ふむ。そう決めているわけではないが、おれはレスポンダーに残る気でいるよ。パーティメンバーにはそれを強要するつもりはないのだがね。」
「そうか...」
「んで、そう聞いたからにはハルロ、君からも聞かねばな?」
「ハハ、まぁそりゃそうか。俺はな...アメリカ軍の生き残りどもがどうなったのか、それを調べるつもりだ。」
「なるほど。確かに彼らなら生きているかもしれないな。」
「そういうことさ爺さん。幸いにアパラチアには海軍と陸軍の基地がそれぞれあるからな。.........—それに、核ミサイルサイロもだが。」
「監督官の意志をつなぐか?」
「そのつもりさ。爺さんなら知っているかもしれないが、アパラチアには物騒なことに核ミサイルサイロが3箇所もある。あれを好き勝手にされるわけにはいかない。」
「そうか...嬉しいことを言うじゃあないか。ハハッまぁ気ぃつけてな。」
「まぁこれでも持っていけ」とスチュワートがハルロに弾薬箱を渡してやると「助かる」と笑いながら数種類の弾薬袋と手榴弾を手に出て行った。
ハルロが農業センターへ向かってから30分ほど経っただろうかと言うころ。
突如、アパラチアラジオが途切れて緊急無線放送がpip-boyに受信された。
農業プランセンターのミスターファームハンドが誤作—』
「あぁ...?」
「農業プラントセンターのロボットが誤作動...ということは...っ?!」
スチュワートが取り乱す横で爺が叫ぶ。
「こんのやろうッ 自動化制御のクソったれがぁぁ!!」
アパラチアラジオが切れたことに対する怒りが爆発したようだ。
しかもたいして話に進展が無いということにもまた重ねてお詫び申し上げます...。
誤字報告、感想などお待ちしてます。
追記: 各話に通し番号を振りました(忘れていました)。