「・・・と、いう訳だ。」
「ナルホドナルホド、つまり転生したらスライムだった元日本人魔王が仲間の為に日本に下調べにきた、と。」
「おう!」
「・・・って信じられるかぁぁ!!」
「あ、やっぱムリだったか。」
「当たり前だ!!」
落ち着かせようとして事情をある程度話してみたんだが、やっぱり理解に苦しむらしい。そりゃそうだよね、俺だって最初スライムに転生とか認められなかったからな。
「じゃあもう、手っ取り早く人間じゃないってことを証明してやるよ。スライムかどうかは置いといて。」
「??」
と、ここで人間の姿に戻る。ちなみに変装は無しだ。
「!?マジか!」
「どーよ、寒天ゼリーが人間になる訳ないだろ?」
「すっげー美人だな。」
「お、おう。そこかよ。」
「・・・まあ、確かに人間じゃ無さそうだな。いいよ、認めてやるよ。おまえ・・・たしかリムル、だったか?の事を。」
「お、やっと認めたか。」
よし、これで情報収集が出来るぞ。本当は図書館とか行こうかと思ってたが無駄が省けたな。
*******
さて家に帰ろうかと思ったら一緒に行きたいと言われた。長らくこっちの世界を空けてたから分からないことが幾つかあるらしい。
「連れてってもいいけど、家で暴れんなよ。」
「まさか!そんな事はしないさ。」
「ならいいけど。」
「じゃあ、改めて自己紹介するか。俺はリムル。リムル=テンペストだ。」
「・・・志間 孝仁だ。」
*******
あれから孝仁に質問したところ、どうやら"三上悟"が一度死んでから3年が経っていた。俺の中では10年位は経ってるのに・・・。だいぶ時間がズレてるようだ。そして10月の中頃だと言うことだ。
「秋か・・・。食欲の秋、読書の秋、体育の秋。ハロウィンもあったな!」
そう、秋は何かといいものなのだ。ああ、秋刀魚が食べたいな。
「顔顔。弛みまくってるぞ。・・・にしてもハロウィン、か。はぁ。」
「ん?悩みでもあるのか?特別にこの大魔王様が聞いてやるよ。」
「いや、まぁ、な?友達にクラスのハロウィンパーティーに誘われたんだけど、何せそれが仮装しての参加が条件でな。ったく、誰だよそんな糞なルール付けてきたの。」
「?別に仮装すればいいじゃん?」
「それがそうはいかないんだよ・・・。」
「??」
全く訳が分からない。勝手に想像してみたが、好きな女の子が参加するから自分の恥ずかしい仮装を晒したくない、とかいう表情でもないしな。むしろ何か人に言えない程の重大な問題を抱えてますって顔だ。
「何でなんだ?教えてみろよ。もしかしたら俺が解決出来るかもよ?」
「・・・。いいぜ、聞いて驚くなよ。」
「・・・おう。」
さあ、何でも言ってみろ。金銭不足ならいくらでも出してやるし、人間に困ってるならそれを片付けることも容易だ。他のことでもシエルさんがいるからカバーできる。さあ!理由はなんだ!
「・・・お、俺は妹とハロウィンを楽しみたいんだ!!」
「・・・・・・、はっ?」
「妹と楽しみたいんだ!!」
「・・・・・・、はっ?」
「・・・、妹と、楽しみたいん、だ。」
「いや、はっ?」
うん、拍子抜けにも程があるわ。
「もっかい聞くぞ?何でなんだ?」
「妹とハロウィンを楽しみたいんだ。」
「うん。確認だ、シスコンか?」
「違う!そんな下品な輩ではない!断じて違う!ただただ自分よりあとに生まれた妹がとっても可愛い愛らしいから兄である自分が死んででも守らねば、っていう使命感から来る愛おしさだ!そう、例えるなら一に妹、二に妹、三にも四にも妹がくるような「ソレをシスコンって言うんだろ!」ぐぼぉっ!」
取り敢えずハリセンで殴っといた。妹とか何それ、羨ま死ぬわ。
2019/12/1
内容一部書き換えております。