「どうしたリムルさん。考え込んで。」
「ん?あぁ何でもないぞ。」
「それより着いたぞ、図書館。」
「おお!中々に大きいじゃないか!ここなら何かヒントが見つかるかもな!」
「おー、そりゃ良かった。ここは東京の中でもそこそこ大きいんだよ。しかもカフェや文房具店、書店なんかも入ってる。」
「凄いなぁ、最近は。よし、早速調べに行くか!・・・あ、孝仁はどうするんだ?ちょっと時間かかるかもしれないぞ?」
「俺は読みたい本あるから、下のカフェに居るよ。終わったら来てくれれば良いから。」
「了解だ。じゃあまた後でな!」
「おーう。」
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さて、何処から調べたものか・・・。
正直に言うとあまり考えずに来たんだよなぁ。
《でしたらまずファンタジー系の物語で、我々と似たようなストーリーを持つ物を読んでみてはいかがでしょう。》
え"、そんなの膨大な量になるんじゃないか?
《どうやらマスター自身に作用するスキルについては問題なく使えるようですので、マスターが本のページを流し読みして頂けたら後は私の方でまとめておきます。》
問題ないってどういう事だ。
それはこっちの世界に来て、孝仁に見つかった時の事を言ってるのか?
《はい。ですが現時点では情報が少なすぎて何とも申し上げられません。》
・・・なるほどな、シエル先生が執拗に図書館を勧めてくるのはその事を調べる為ってことか。
この世界の因子が〜なんて事言ってたしな。
《ギクギク!》
ま、良いさ。調べてくれるのなら任せる。小説を読み終わってまだ必要なモノがあるなら言ってくれていいからな。
《了解しました、マスター》
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どうだ?なにかヒントになりそうなものはあったか?
《似たような事象は幾つか見つかりましたが、全て"隠形法"や外部に対して用いるスキルを使うことになりそうです。》
「クソっ、棚一列読んだのに見つからないか・・・。」
今読み始めてから何分くらい経ってるんだ?
《おおよそ1時間半程です。途中からマスター自身も読み始めるから・・・。》
仕方ないだろ。元々そういうの好きなんだし、何より向こう側にはファンタジー系の小説なんて無いんだから。
《そう言えば、マスターの持つ漫画やこれらの物語の中の役職にあった、"呪術師"とはなんなのでしょう?》
あれ、呪術って向こう側に無かったっけ?
《あちら側の呪術は、言わば魔術や契約の様なものです。マスターの持つ知識では【呪い殺す】や【不幸が続く】なども呪術に含まれているようでした。それがあまり理解出来無いのです。》
・・・ほう?それ即ち?
《ですので是非、それらの文献も読んでみたいです!!》
言うと思った。なにか言いたそうにしてると思ってた。
《さすがマスター。私の事をよく理解してくださってますね!》
ほんっと白々しいな・・・。調べればいいんだろ?調べれば!
「多分ジャンルは宗教とか民俗学なんだろうな。
・・・っと、あったあった。」
俺も実はハッキリこうだ!って宣言できるほど知らないな・・・。ま、後はシエル先生にお願いしよう。
《お任せ下さい!》
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「あれだな、要約すると俺が思うような呪術師とかって全て漫画知識だけなんだな。」
《【不幸にする】や【災厄をもたらす】というものを全体的に【呪い】と言って、こちらの世界では【黒魔術】【呪詛】などと呼ぶのですね。》
「んで、それには悪魔や妖怪とかの悪しき者のチカラを借りて災いをもたらす。それか神様にお願いする為に、所謂【呪文】を唱える。」
《ですがそもそも呪術師とは【まじない】【祈祷】を行う者も含めるのですね。マスターの思う呪術師は我々の世界では【悪魔使い】のようなものですか…。勉強になりますね。》
「って事だな!!」
「……や、リムルさん何1人で納得してるんだ?探し物ってまさかそんな事なのか?」
「そんな事とは失礼な!大事なことだぞ?たぶん。」
「たぶん、って…。」
「簡単な呪いの方法とかも覚えたぞ!ベターな藁人形のホントの方法とか!教えてやろうか?ん〜??」
「ボソッ(子供かよ)」
「……」
ゴソッ
「嘘嘘待って、そのハリセンしまって!謝るから!!」
「誰が子供だって???孝仁??」
「すまんすまん!マジですんません!!」
《そういう所ですよ、マスター…おとなげない。》
*******
「や〜、今日1日だけで凄い勉強になった!」
「ホントにね…。俺もまさか、異世界なんて存在すると思ってなかったし。」
「だろ?ちなみに俺も思ってなかった!…それよりマジで良いのか?夕飯までご馳走になっていいって。」
「ああ、勿論だ。母さんも佳穂も張り切るだろうな。何せ俺が友達なんて家に連れてきたの初めてだし……。」
「お、おう…。そうか。」
「ほんっっっっとに、母さんの豚汁楽しみにしとけよ!?びっくりするからな!!!あ、でも佳穂の作ったモノは絶対渡さねぇ。何がなんでも渡さねぇ。死んでも渡さねぇ。」
「シスコンめ…。ん?孝仁の家の前にいるの誰だ?」
「ノート助かったよ。本当にありがとう志間さん。」
「いいよ、気にしないで!それよりも私のノート で良かったの?正直、清水くんの役に立ちそうに無いのに…。」
「とても見やすくて分かりやすかったよ!それに志間さんの字はとても綺麗で、僕は好きだよ。」
「…あ、ありがとう…!」
「あれは清水 蓮。学年1位の成績で、俺の大事な妹に出席番号が前後って理由だけで話しかけて来て、挙句佳穂のノートを欠席していたというどうでもいい理由で借りた糞餓鬼だ。」
「(酷い言い様だな…。)その清水って奴の事嫌いなのか?」
「それこそ呪い殺したい。」
「うっはw」
「あ、お兄ちゃんおかえり!!リムルさんも!!」
「じゃあ僕は帰るよ。ありがとう、また明日ね。」
「うん!おやすみなさい、清水くん!」
「お邪魔するな!佳穂ちゃん!」
「ただいま、佳穂。」
ギロッ
「ん?」